東京メトロ15000系とは、2010年に登場した東京メトロ東西線用の通勤型電車である。
概要
東京メトロ東西線は日本でも有数の混雑路線であり、混雑に起因する遅延も多発して問題となっていた。そこで、乗降時間を短縮し、遅延を減少させるべく登場したのが15000系である。
設計にあたって、日比谷線03系の一部編成で採用された多扉車構造と、既に東西線で運用されている05系の一部編成で採用された幅広扉(ワイドドア)構造を比較検討した結果、多扉車にするには10両中7両程度も多扉車にしなければならない、という結果が得られたため、18年ぶりにワイドドア車を投入することとなった。
当初、05系14次車として計画されたが、一部に10000系の設計思想も取り入れたため、形式は15000系となった。
2010年度から2011年度にかけて10両編成13本が製造され、既存の05系の第1~13編成を置き換えた。
車両構造
車体構造は05系13次車を基本とし、前面形状も05系8次車以降(05N系)とほぼ同じである。ただし、灯具周りは10000系同様の鍵穴型とし、それを横向きに配置している。
前面デザインは05N系というよりかは東葉高速鉄道2000系の東西線カラーバージョンと言った方が近い。
側面は05系ワイドドア車に近い構造だが、先頭車の一番乗務員室に近いドアも他と同じ開口幅1,800mmのワイドドアとされている。(05系ワイドドア車はここだけ標準のドアサイズ)
行先表示は東京メトロ初となるフルカラーLEDと白色LEDの併用型となり、字体はゴシック体が採用された。
同じようにフルカラーと白色を併用する東急5000系列とは異なり、種別表示を行わないときはフルカラー部と白色部両方にまたがって行先を表示している。
足回りは10000系や05系13次車より高出力な225kWhの物を採用し、歯車比は低速向けとされた。MT比は1:1である。
主制御装置は三菱電機製2レベル式のIGBT-VVVFインバータで、純電気ブレーキが使用可能である。
フィルタリアクトルには従来のアルミニウム製では無く銅製が採用され、電力損失の軽減が図られた。
台車は10000系の物を基本とするモノリンク式ボルスタ台車(FS778形)である。
なお、当初は主電動機に永久磁石同期電動機の採用も検討されたが、1500V仕様のシステムの開発が間に合わなかったことから、15000系では従来のかご型誘導電動機を使用している。
ただし、第6編成5号車(15506号車)ではPMSMの試験が実施されている。
内装は05N系の暖色系とは打って変わって寒色系の印象とされた。
室内化粧板は薄いライトグレーの物を使用し、座席モケットは濃青色で座席袖仕切りは明るい紫色である。
なお、優先席の座席は明るい青色とされた。
運転台は05N系とほぼ同等の物が採用され、左手操作型ワンハンドルマスコンが採用されている。
自動放送装置も直通先含め対応しており、車両の各種設定はTISで一元管理され、運転台のタッチパネルで設定が可能となっている。
なお、運転台右上にはJRデジタル無線用の簡易モニターが設置されている。
車内案内表示機には17インチワイドLCDを各扉上に2画面ずつ配し、左側は動画広告画面(Tokyo Metroビジョン)、右側が案内画面となっている。
案内画面での駅構内図表示は東西線内のみ行われ、直通先では表示されない。なお、英字での駅名等は自社線内の駅はマクロン無し(例:Toyocho)だが、直通先のJR線・東葉高速線内の駅はマクロンあり(例:Tōyō-katsutadai)で表示される。
運用
基本的に東西線の他の東京メトロ車と共通運用である。
ただし、本系列はワイドドア車であるため、05系ワイドドア車とともに、平日は中野方面行(B線)で茅場町駅に朝8:00頃から8:30頃に到着する列車(15本)を含む運用に優先充当されている。
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