東山動植物園(ひがしやまどうしょくぶつえん)とは、愛知県名古屋市千種区に所在する公営レジャー施設である。
概要
千種区の南東部に位置する東山公園の中核をなす施設で、その名の通り動物園・植物園を中心として遊園地・東山スカイタワーなどを併設する。名古屋市の組織である緑政土木局東山総合公園が運営・管理する。敷地面積は約60ha。
元々は鶴舞公園にあった動物園が手狭になったことから、当時ほとんど未開に近かった東山の地に動物園・植物園を一体化した公園を整備することが計画され、1937年(昭和12年)3月3日にまず植物園が開業、次いで同年3月24日に鶴舞公園から移転してきた動物園が開業した。
広大な園内に「スカイビュートレイン」というモノレールが走っており、動物園の正門付近と植物園にそれぞれ駅が設置されているので、相互の移動はそれなりに快適である。
地元の小学校が遠足の訪問先とすることも多いので、名古屋っ子ならほとんどの人が一度は訪れたことがあると思われる。
動物園
2017年の日本経済新聞の記事によると、この時点での飼育動物は約500種、12600点以上であり、日本一の飼育種類数であるとのこと。入園者数も東京の恩賜上野動物園に次ぐ国内2位の座を、北海道の旭山動物園と競い合っており、何気にすごい動物園である。…が、地元名古屋市民にとってはあまりに身近すぎて、東山が全国区の動物園であるという実感がない。
古くからコアラやアジアゾウなどが目玉であったが、2015年にはニシローランドゴリラの「シャバーニ」がイケメンゴリラとして話題になり、改めて注目を浴びている。
アメリカ合衆国のロサンゼルス動物園、オーストラリアのタロンガ動物園・ウエスタンプレーン動物園、メキシコのチャプルテペック動物園とは姉妹動物園として提携を結んでいる。2019年にオーストラリアで発生した大規模な山火事の際には、コアラをはじめとした現地の野生動物保護を間接的に支援するため、タロンガ動物園宛の支援募金を実施している。
動物園は本園、北園、そして植物園側にあるこども動物園の3つのエリアに分かれる。主な飼育動物および施設は以下の通り(2020年3月、東山動植物園公式サイトにて閲覧。飼育動物は変更の可能性があるので最新の情報は各自調べてください)。
本園 |
北園 |
こども動物園 |
植物園
開園当時「東洋一の水晶宮」と呼ばれた日本最古の温室や、各種庭園などのほか、白川郷から移設されてきた合掌造りの家(今日有名な荻町集落のものではなく、ダム湖に沈むことになった集落の家を保存のために東山植物園に移設したものである)が展示されている。
主な施設および展示植物は以下の通り(2020年3月、東山動植物園公式サイトにて閲覧。展示植物はシーズンにより変わるので最新の情報は各自調べてください)。
温室 |
屋外 |
遊園地
動物園北園の隅のほうにある。子供連れのファミリー来園者も多いため、園内の遊具は小さな子供でも安心して乗れるものが中心で、絶叫系は多くない。絶叫系に乗りたい人はナガシマスパーランドなどに行きましょう。
各遊具は入園料とは別に、1枚120円ののりもの券が規定枚数必要になる(回数券・1Dayパスポートあり)。
その他の施設等
- スカイビュートレイン
- 動物園正門付近と植物園との間を環状に結ぶモノレール。路線延長約2kmを20分かけて走る。
運賃は以下の通り。
片道 一周 大人(中学生以上) 360円 600円 子供(3歳以上中学生未満) 120円 240円
※遊園地ののりもの券(ただし、1Dayパスポート・平日バリューチケットは除く)も利用可能。 - 東山スカイタワー
- 動物園北園内にある展望塔。詳細は東山スカイタワーの記事へ。
- 上池
- 動物園本園内にある池。ペダルボート(30分1200円~1400円)もしくは手漕ぎボート(60分700円)に乗ることができるが、ここでボートに乗ったカップルは別れるという都市伝説がある。
- パレット上池
- 上池のほとりにある施設。カフェ「メゾン・ド・ヴェール」とお土産屋「ズー・デ・ガッテン」が入っている。
- ZOOASIS(ゾアシス)
- 動物園本園内にあるフードコート。ゾアシスイーストとゾアシスウエストに分かれており、計7店舗が入っている。
店舗は以下の通り。 - カフェ ノースガーデン
- 動物園北園門付近にあるカフェ。うどんや味噌カツ丼、カレーなどのほか、動物を模ったメニューを用意している。
- ショップ ノースガーデン
- カフェノースガーデンのすぐそばにあるお土産屋。動物のぬいぐるみを売っている。
- ガーデンテラス東山
- 植物園のはずれにあるレストラン(要予約)。東山動植物園が閉園した後も、午後10時まで営業している。
- ズーボゲート
- 動物園正門すぐそばにあるお土産屋。東山動植物園の公式マスコット「ズーボ」のグッズなどを置いている。
開園時間
毎週月曜日を除く午前9時~午後4時50分。ただし入園は午後4時30分まで。
毎週月曜日および年末年始(12月29日~1月1日)は休園。月曜日が国民の祝日または振替休日であった場合、その直後の平日が休園日になる。
入園料
中学生以下 | 大人(高校生以上) | 名古屋在住の65歳以上 | |
---|---|---|---|
観覧券 | 無料 | 500円 | 100円 |
団体(高校生以上が30~99名) | - | 450円 | 90円 |
団体(高校生以上が100名以上) | - | 400円 | 80円 |
年間パスポート | - | 2000円 | 600円 |
スカイタワー共通券 ※ | - | 640円 | 160円 |
アクセス
公共交通機関利用の場合
- 名古屋市営地下鉄東山線 東山公園駅下車 3番出口より徒歩3分で正門
- 名古屋市営地下鉄東山線 星ヶ丘駅下車 6番出口より徒歩7分で星が丘門。植物園へのアクセスはこちらが便利。
- 名古屋市営バス星丘11系統(星ケ丘─地下鉄自由ケ丘)平和公園口バス停下車 徒歩4分で北園門
以上の他、東山動植物園付近に名古屋市営バス深夜1系統(栄─藤が丘)のバス停「東山公園バス停」と、同千種巡回系統(地下鉄自由ケ丘─本山─池下─今池─地下鉄自由ケ丘)のバス停「東山公園事務局バス停」があるが、前者は深夜系統のため開園時間内に利用できる便がなく、後者はどの出入口からも離れている(最寄りの上池門まで徒歩7分)。
自家用車の場合
- 東名高速道路・名古屋ICより県道60号を西へ約15分
- 名古屋第二環状自動車道・上社ICもしくは上社南ICより県道60号を西へ約10分
- 名古屋高速2号東山線・四谷出入口より東へ約10分
駐車場は正門前、北園門前、スカイタワー前、動物園西、植物園東などに合計1600台分整備されているが、満車になることも多い。
関連動画
関連リンク
関連項目
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