東映アニメーション株式会社(TOEI ANIMATION)とは、アニメーションの制作・販売を行う日本の企業。
現存する日本のアニメーション制作会社の中ではもっとも歴史のある企業である。
概要
1948年、日本アニメ黎明期の代表的アニメーターである政岡憲三らによって設立された「日本動画」をルーツとする老舗アニメ制作会社。テレビアニメの時代が始まる以前から劇場版アニメを多数制作している。
1956年に劇場用アニメ制作の参入を目的に東映がこの会社を買収し「東映動画」とする。「東洋のディズニー」を目指し、当時の最新設備を備えた日本初の本格的なアニメスタジオが作られた。 1957年に短編アニメ映画「こねこのらくがき」を制作。1958年には日本初のカラー長編アニメ映画である「白蛇伝」が制作された。
まだアニメの制作会社自体が少ない中、1950年代~1960年代に長編アニメーションを多数制作し、東映長編アニメの時代を築いた。1963年に「狼少年ケン」でテレビアニメにも参入した。虫プロダクションと共にテレビアニメ初期から携わっており、宮崎駿、高畑勲、大塚康生など出身者も多数輩出している。
1970年代以降はテレビアニメの制作がメインとなり、アニメ制作会社最大手として高視聴率の人気アニメを多数制作している。1998年に現在の「東映アニメーション」に社名を変更(因みに英称は東映動画時代から「TOEI ANIMATION」だった)。
ネコのオリジナルキャラクター・ペロをシンボルマークとしている。これは1969年に東映動画が制作した長編アニメ映画「長靴をはいた猫」に登場させた同名のキャラクターをそのままシンボルとしたものである。以来コーポレートロゴや版権証紙、公式サイト、劇場・DVD・動画配信でのオープニングロゴで目にすることが多いはず。劇場向けのオープニングロゴは2016年には創立60周年を記念して3DCGアニメーションになった。かつては名前を冠した東映直営のアニメグッズショップ「アニメポリス・ペロ」もあった。
一方大人向け作品では閃光が走った後に筆書きの「TOEI ANIMATION」の文字が表示されるオープニングロゴが使われることもある。
1992年にフィリピンに系列の下請けアニメ制作会社「TOEI ANIMATION PHILPS(トウエイ・アニメーション・フィリピン:TAP)」を設立し、現在では光ケーブル回線で日本とフィリピンを直結、さらに2000年代からは大手アニメ制作会社では先陣を切る形で作画工程のデジタル化を推し進め、これにより業界随一の量産体制を維持している。しかしながら、2022年3月にこの社内システムへの不正アクセスが判明し、システム停止とテレビアニメ制作の一時中断、劇場アニメの公開延期というある種のデジタル化の弊害も起きてしまっている。
作品 | 影響と対応 |
---|---|
ドラゴンクエスト ダイの大冒険 | 3/12:第73話「炎の中の希望」の放送を延期、第31話を再放送 同日のYouTube番組「ダイ好きTV」は生配信に差し替え 3/19-4/9:セレクション再放送 4/16:この日より放送再開、第73話を放送 |
デリシャスパーティ♡プリキュア | 3/13:第6話の放送を延期、第4話を再放送 3/20-4/3(3週):映画HUGっと!プリキュアを地上波初放送 4/10:第5話を再放送 4/17:この日より放送再開、第6話を放送 |
デジモンゴーストゲーム | 3/20:第22話の放送を延期、第1話を再放送 以降、4/10までセレクション再放送 4/17:この日より放送再開、第22話を放送 |
ONE PIECE | 3/20:第1014話の放送を延期 同日は総集編「バルトの秘密の部屋」('21/12/26放送分)を再放送 以降4/10まで「ワノ国編」のセレクション再放送 4/17:この日より放送再開、第1014話を放送 |
ドラゴンボール超 スーパーヒーロー | 4/22の全国劇場公開を延期、6/11に変更 |
「ドラゴンボール」「Dr.スランプ アラレちゃん」「美少女戦士セーラームーン」「デジタルモンスター」「ONE PIECE」など、漫画原作の子供向けアニメが多い。しかし、決してマニア向け作品や深夜アニメに消極的というわけではなく、「怪〜ayakashi〜」「モノノ怪」「墓場鬼太郎」「京騒戯画」なども発表している。
1990年代までEDに手書きテロップを使用していた。その後写研フォントを経て、現在はフォントワークスのフォントを主に使用している。
なお余談ではあるが、かつての東映動画時代には版権物のキャラゲーも多数発売していたが、何故かクソゲーが多かった(特に北斗の拳(ゲーム)のファミコン・スーパーファミコン(初代は内容がクソでもミリオンヒットを記録した。が、気を良くして続編6作も出した結果大爆死)・ゲームボーイ版(凄絶十番勝負)や、ファミコン版もっともあぶない刑事が有名)。
主な作品
テレビアニメ
劇場版アニメ
長編アニメ(東映動画時代)
- 白蛇伝(1958年)
- 西遊記(1960年)
- アラビアンナイト・シンドバッドの冒険(1962年)
- わんぱく王子の大蛇退治(1963年)
- わんわん忠臣蔵(1963年)
- ガリバーの宇宙旅行(1965年)
- 太陽の王子ホルスの大冒険(1968年)
- 長靴をはいた猫(1969年)
- 空飛ぶゆうれい船(1969年)
- どうぶつ宝島(1971年)
その他劇場版
- 宇宙戦艦ヤマトシリーズ
- 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
- 劇場版AIR
- 劇場版CLANNAD
- ONE PIECE FILM STRONG WORLD
- ONE PIECE FILM Z
- ドラゴンボールシリーズ→ドラゴンボール劇場版一覧
- Dr.SLUMP ほよよ! 宇宙大冒険
- 虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜
- 楽園追放 -Expelled from Paradise-
- ポッピンQ
Webアニメ、OVA
コマーシャル
主な出身者
※ニコニコ大百科に記事のある人物のみ
出身者に関連するアニメ制作会社
- 東京ムービー→トムス・エンタテインメント
- エイプロダクション→シンエイ動画
- トップクラフト→スタジオジブリ
- ズイヨー映像→日本アニメーション
- ハテナプロ→OH!プロダクション
- ハルフィルムメーカー→TYOアニメーションズ
削除状況
動画 | 削除理由 |
---|---|
ドラゴンボールZ~未来への咆哮~受け継がれる魂![]() |
(一部利用) |
忙しい人のための 「ムーンライト伝説」![]() |
(一部利用) |
関連項目
- 動画を削除した権利者一覧
- アニメ制作会社一覧
- 東映(親会社)
- テレビ朝日(大株主)
- 東堂いづみ
- なつぞら(NHK連続テレビ小説。創設期の東映動画を舞台のモデルとしており、オープニングアニメーションの制作に東映アニメーションも参加している)
外部リンク
親記事
子記事
兄弟記事
- 葦プロダクション
- ウィットスタジオ
- AIC
- オー・エル・エム
- カラー (アニメ制作会社)
- ガイナックス
- サイエンスSARU
- サテライト (アニメ制作会社)
- サンライズ
- SUNRISE BEYOND
- SIGNAL.MD
- シャフト
- SILVER LINK.
- J.C.STAFF
- 寿門堂
- ジーベック (アニメ制作会社)
- スタジオKAI
- Studio五組
- スタジオジブリ
- スタジオディーン
- トリガー (アニメ制作会社)
- TROYCA
- ドリームワークス
- ナック
- 日本アニメーション
- バンダイナムコピクチャーズ
- パッショーネ(アニメ制作会社)
- ビィートレイン
- P.A.WORKS
- Production I.G
- ボンズ
- ボンズ (アニメ制作プロダクション)
- マッドハウス
- MAPPA
- マングローブ(アニメ制作会社)
- ミルパンセ
▶もっと見る
- 11
- 0pt