架空言語とは、小説、映画、ゲーム等の作品中の(つまり、架空の)世界で用いられている言語として創作された言語で、芸術言語のひとつである。
概要
架空の世界というものを表現する場合に必ずぶち当たる壁が存在する。それは「架空であること」そのものである。
自然、文化、科学体系、物など、我々の世界に存在しないあらゆる事物や概念を、向こうの世界には(時に当たり前に)存在する物として表現しなければならない場面が多々ある。特にSFやファンタジーでは多かれ少なかれこれは不可避な問題である。
言語についてもこれは同様である。多くの場合は「キャラクター達は彼らの固有の言語で会話している」が、それでは内容が理解できないので、我々の理解できる言語に「吹き換えて」表現することでこの問題を解決している。[1]
が、中にはこれに満足せず、彼らの固有の言語を創作して登場させる作者も存在する。
ひとくちに架空言語といっても、単純な造りのものでは「作者は文字だけ作り出して既存の言語(日本語など)を表記しているもの」「既存の言語の文を一定の規則で変換したもの」あるいはもっと単純に「でたらめな記号の羅列」といったものから、音・単語・文法・文字などを(その背景になる世界観をも含めすべて)一から創作した非常に大掛かりなものまで多種多様である。
前者は当然無数に存在するためあえて例を書かないが、後者の例では「指輪物語」に登場するエルフ諸語や「スタートレック」に登場するクリンゴン語が有名である。
特に完成度の高い架空言語は原作のファンなどによって実際の文通や会話に用いられたり、あるいは一部の単語が他の作品に流用されることもある。
たとえば、「ミスリル」の語源は先述のエルフ語のひとつ、"シンダール語"で「灰色の(mith)輝き(ril)」を意味する名前で呼ばれる架空の金属である。
主な架空言語
以下は大百科記事が存在するものを取り上げる。言語の一覧も参照のこと。
実在の人物が使用している架空言語
漫画・アニメで使用されている架空言語
ゲーム内で使用されている架空言語
- アルベド語(ゲーム、FF10で使われる言語)
- ヒュムノス語(ゲーム、アルトネリコシリーズで挿入歌の歌詞に使われている人工言語)
- メルニクス文字(ゲーム、テイルズ オブ エターニアでセレスティア人が使う言語)
特撮で使用されている言語
関連動画
関連項目
脚注
- *そのような設定のあることが作中で明確に語られているものに「サモンナイト」などがある。また、架空言語ではないが類似の例として、「クレヨンしんちゃん」の作中にて英語での会話が横書きの日本語(アニメでは「※あくまで英語です」との趣旨の断りが入る)で表現されている。
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