桜庭一樹(さくらば かずき)とは、日本の美少女小説家である。
概要
大学時代にライター系の新人賞を受賞し、以後フリーライターとして活動。山田桜丸名義でノベライズやゲームシナリオを手がける。小説デビュー作は『アークザラッド』のノベライズ。ゲームシナリオでは、今なお名作と名高いあの『EVE burst error』……のファンを軒並み絶望の淵に追いやったクソゲーと名高い続編『EVE the lost one』のシナリオを手がけたことで知られているような、いないような。他に『サンリオタイムネット』『マーメイドの季節』などのゲームシナリオや、EVEシリーズのノベライズなどを山田名義で手がけた。
1999年、桜庭一樹名義で第1回ファミ通えんため大賞佳作を受賞し、『ロンリネス・ガーディアン AD2015隔離都市』(ファミ通文庫)でオリジナル小説デビュー。以後『B-EDGE AGE』(富士見ミステリー文庫)、『竹田くんの恋人~ワールズエンド・フェアリーテイル~』(角川スニーカー文庫、ちなみにイラストはみさくらなんこつ)などの非常に微妙な作品を様々なレーベルで書いていた。仮面ライダー555のノベライズなんかもしていたりする。
2003年、第6回龍皇杯参戦作品(ちなみに敗退)『GOSICK -ゴシック-』(富士見ミステリー文庫)が武田日向のイラストもあって初めてのヒット作となる。続く2004年、『推定少女』(ファミ通文庫)と『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』(富士見ミステリー文庫)を立て続けに発表。特に『砂糖菓子~』が各方面で高い評価を集め、東京創元社から刊行された『少女には向かない職業』で一般文芸へ進出を果たした。でも当時は作品そのものよりあとがきの評価の方が高かった気もする。
その後は『ブルースカイ』『少女七竈と七人の可愛そうな大人たち』『赤朽葉家の伝説』『青年のための読書クラブ』などを発表、完全に活動を一般文芸へシフト。『赤朽葉家~』は日本推理作家協会賞を受賞、「このミステリーがすごい!」2位となり、直木賞候補にもなる。2008年、『私の男』で第138回直木賞を受賞。ライトノベル出身作家の直木賞受賞としても話題になった。
クソゲーのシナリオライターからライトノベルを経て直木賞作家へ、というマンガのような立身出世街道を突っ走った作家。ちなみに現在はライトノベルを書く気は無いと宣言しており、ファミ通文庫で中断していた『荒野の恋』は『荒野』というタイトルでハードカバーにまとめられた(現在は文春文庫で全3巻で出ている)。『赤×ピンク』『推定少女』『砂糖菓子~』も一般文庫として再刊されている。『竹田くんの恋人』は再刊せんの?
なお、2007年4月刊の短篇集3巻を最後にストップしていた『GOSICK』も、2009年9月から挿絵無しで角川文庫にて再刊が開始。2011年1月からのアニメ化に合わせ、3月に4年ぶりの新刊(7巻)が角川文庫で刊行され、その後短編集4巻と8巻(上下巻)が出て完結。挿絵ありのバージョンも角川ビーンズ文庫で復刊された。
2012年には『伏 贋作・里見八犬伝』が『伏 鉄砲娘の捕物帳』のタイトルでアニメ映画化。
一般文芸方面進出以降は、一作ごとに読み口が違うと言ってもいい変幻自在の文体を駆使して、漫画的な冒険活劇から、ミステリー、SF、はてはマジックリアリズム的な大河小説まで様々なジャンルを横断する作品を書いている。ほとんどの作品には大なり小なり、「少女」と「大人」の関係というテーマが含まれており、『赤×ピンク』から現在にいたるまで何らかの形で「何かと戦う少女」が桜庭作品の統一テーマであると言ってもいい[要出典]。
かなりの読書家であり、読書エッセイ『桜庭一樹読書日記』シリーズも発表している。
極真空手の使い手でもあり、ときおり日記に人を殴る話が出てくる。
関連動画
▲映像化作品。他に『少女には向かない職業』がGyaOでドラマ化されている。
▲当時ライトノベルから一般文芸への進出は一種のブームだった。
関連商品
▲今の桜庭一樹しか知らない人たちは是非これらの作品で「人に歴史あり」という言葉を感じ取っていただきたい。
関連項目
- 4
- 0pt