機神飛翔デモンベインとは、2006年にニトロプラスから発売された「斬魔大聖デモンベイン」/「機神咆吼デモンベイン」の続編である。3Dドラマチックアクションゲームと銘うたれている。レーティングは「15歳以上推奨」。
※前作である「斬魔大聖デモンベイン」/「機神咆吼デモンベイン」のネタバレが含まれています。
概要
「斬魔大聖デモンベイン」/「機神咆吼デモンベイン」の正統なる続編。ノベルパートと3Dアクションパートで構成されており、ファンなら誰もが期待したであろうデウスマキナを実際に操作できるのが売りである。
通常版とDX版があり、DX版には特典としてミニゲームディスク「都心復興デモンベイン」、O.S.T「Fabula Adamas」、特製ビジュアルブック「機神飛翔特別図書館」が同梱されている。
動作環境について
Windows2000/XP対応となっており、VistaやWindows7での動作は保証されていない。
起動環境に関しては様々な意見が寄せられており、Windows7では起動しない、互換モードなら起動した、互換モード無しでも起動したと様々な声があるため、Vista以降でプレイして起動に問題が生じた場合は、本頁などの関連掲示板で改善方法を募ってみる事を推奨する。
なお、3Dアクションパートでマシンスペックが気になる方は、ベンチマークが公開されているので、そちらで動作確認をとるとよい。
ノベルパート
デモンベインシリーズに登場するオールキャストを結集、新キャラを加えて、デモンベインらしい荒唐無稽なストーリーを練り上げた劇場版のような内容となっている。
かつて、覇道財閥の開発した巨大ロボット・デモンベインにて大導師マスター・テリオン率いるブラックロッジの陰謀を撃ち破り、邪神によって歪められた因果を正した主人公・大十字九郎と相棒アル・アジフは、新しく生まれ変わった世界で魔導探偵として活躍していた。
ある日、若き覇道財閥当主・覇道瑠璃の依頼で、連日アーカムシティで多発している、謎の血が起こす怪事件を調査していた二人の前に、赤いドレスの少女アナザーブラッドと、それを追う二闘流(トゥーソード / トゥーガン)の異名を持つ少年が現れる。九郎とアルの前に現れる血塗れのデモンベイン。そして、本来この世界に存在するはずのないかつての世界のアンチクロスの復活。それは新たなる戦いの始まりだった。
※Wikipediaより
前作「斬魔大聖/機神咆吼デモンベイン」、アルルートの「九郎たちが人の世界に戻ってきたエンド」の続編である。
デモンベインはその役目を終え、機能を完全に停止している。邪神によって歪められていた因果は正され、九郎とアル以外の登場人物は無限螺旋の世界の記憶を失っている。九郎はミスカトニック大学に復学、以降魔道探偵として生活。再びアルと巡りあった。
ストーリー的に続編であるため、前作プレイは必須。また、デモンベイン外伝小説「機神胎動」「軍神強襲」「ド・マリニーの時計」での設定や登場人物も含まれるので、こちらも読んでおくことをお勧めする。
アクションパート
本作ではノベルパートが中心で、アクションパートは要所で挟まれる形となるため、それほどがっつりアクションゲームが楽しめるとして期待してはいけない。
1対1の3D対戦型ロボットアクション。近接攻撃や魔力を消費した技を繰り出し、互いのライフを削り切るまで戦う。武器の招喚や技の使用には魔力が必要で、時間経過や魔力ボタン長押しで回復する魔力の管理も重要となってくる。移動はジャンプ、ダッシュ以外にステップがあるため、接近戦では特にステップを使いこなすことが重要。
相手も残りライフが少なくなると攻撃パターンを変えてくるため、油断してはいけない。中には一撃必殺の技を出してくる輩も…。相手のライフを削り切った後、一定時間以内に攻撃ボタン+魔力ボタンを入力すると、カットイン付きの必殺技が見られる。
キーボードでも操作可能だが、6ボタン以上搭載のゲームパッドの使用が推奨されている。ステップの重要さを考えれば、スティックではなく十字キーが使いやすいゲームパッドをおすすめする。
難易度設定はEasy・Normalから選べるため、難しいと感じたらEasyにしてみよう。
クリア済みのストーリー中のアクションパートをいつでもプレイできる。ただし、あくまでストーリー中にあった戦闘のみに限られ、好きな鬼械神で好きな相手と戦えるわけではない。
登場人物
- 大十字 九郎 声優:伊藤健太郎
主人公。かつて最強の魔導書『アル・アジフ』の所有者としてデモンベインに乗り、戦った青年。新しく生まれ変わった世界では、怪事件を扱う魔導探偵として覇道財閥に雇われている。今回はアーカムシティで多発する『血の化け物』事件を追って、捜査に乗り出す。
「確かにこのままほっとくのは、後味悪ィもんな」 - アル・アジフ 声優:神田理江
ヒロイン。九郎のパートナー。その正体は最強の魔導書『アル・アジフ』の化身。可憐な容姿とは裏腹に性格は尊大かつ傲岸不遜。今回もまた九郎と一緒に、怪異に立ち向かう。九郎を超人的な能力を持つ『マギウス・スタイル』へと変身させる能力を持つ。
「誤魔化すな。汝のことなど手に取るように分かる」
覇道財閥
- 覇道 瑠璃 声優:麻見順子
覇道財閥の若き総帥。九郎の雇い主で、財閥の創始者である祖父・覇道鋼造から帝王学を学んだ才色兼備のお嬢様。前作では亡き鋼造から財閥とデモンベインを受け継いでいたが、本作では世界の修正に伴い、総帥の座は存命している父親の兼定に母親のエイダと20年越しのハネムーンに行くからという理由で暫定的に押し付けられている。
無限循環の世界の記憶は失われているが… - ウィンフィールド 声優:子安武人
覇道瑠璃に仕える執事。常に陰から瑠璃をサポートしている。冷静沈着で優秀な執事だが、自慢のボクシングを使い戦闘もこなす。前作ではアンチクロスのひとり、ティトゥスと互角以上に渡り合った。
新規登場キャラ
- 九朔 声優:斎賀みつき
今回の事件に引かれるように現れた、謎の少年。二振りの小剣と、二挺の拳銃を操って戦うスタイルから、『二闘流[トゥーソード / トゥーガン]』の異名を持つ。白髪に赤いマントの出で立ちで、アナザーブラッドと同じ血の魔術を操る。もうひとつのデモンベイン、デモンベイン・トゥーソードを招喚し操る。今作のもうひとりの主人公。
「魔道に生きる身なれど、魂は騎士道に捧げたり。――外道、断つべし」「汝、無垢なる翼― デモンベイン!」 - アナザーブラッド(血の怪異) 声優:神田理江
魔導探偵として暮らす九郎たちの前に現れた紅いドレスの少女。血の怪異を引き起こした張本人。アル・アジフをお母様と呼ぶが、その意図はもっと深い所にあるらしい。九朔とは何らかの関わりがあるらしい。血塗れのデモンベイン、デモンベイン・ブラッドを操る。
「物語を……物語を初めましょう……」「遊んであげるわ、ドン・キホーテ」
「思っていたとおり綺麗な男性(ひと)なのね、マスター・オブ・ネクロノミコン。嬉しいわ」
その声と言動のため、巷ではよくエロ本呼ばわりされている。
- ラバン・シュリュズベリイ 声優:大塚明夫
小説版「ド・マリニーの時計」にて初登場。続いて機神飛翔にも登場。
魔導書『セラエノ断章』の筆者。自身も魔術師であり、その力と知恵で邪悪な怪異に立ち向かう。ミスカトニック大学で教鞭をとったことがあり、九郎も彼の薫陶を受けている。常にサングラスをかけている。鬼械神アンブロシウスの駆り手。
「よろしい。では講義の時間だ」 「カモン、レディ!」「さあ、諸君。反撃の時間だ」 - ハヅキ 声優:氷青
小説版「ド・マリニーの時計」にて初登場。続いて機神飛翔にも登場。
クールな性格の美少女。その正体は「セラエノ断章」の精霊。魔翼機バイアクヘーと姿を変え、シュリュズベリイと共に空を翔ける。著者であるシュリュズベリイを「ダディ」と呼び、共に行動する。
「イエス・ダディ。」 「我は刃。我は鋼。我は翼……!」 - ヘンリー・アーミテッジ博士 声優:山崎たくみ
ミスカトニック大学隠秘学科の教授で、秘密図書館を管理している。学生時代の九郎の後見人。全世界では覇道鋼造と共にデモンベインの動力源である銀鍵守護機関「獅子の心臓」の開発にも関わっていた(小説「機神胎動」)。
アンチクロス
前作に登場したブラックロッジの大幹部たち。それぞれ専用の鬼械神を持つ。因果の修正された世界に彼らは存在しないはずだが…
- クラウディウス - 鬼械神ロードビヤーキー
- カリグラ - 鬼械神クラーケン
- ウェスパシアヌス - 鬼械神サイクラノーシュ
- ティトゥス - 鬼械神皇餓
- ティベリウス - 鬼械神ベルゼビュート
- アウグストゥス - 鬼械神レガシーオブゴールド
- ネロ - 鬼械神ネームレス・ワン
その他
- アズラッド 声優:置鮎龍太郎
小説版「機神胎動」の主人公。続いて機神飛翔にも登場。
九郎より以前に、魔導書『アル・アジフ』の所有者だった男。復讐を果たすために魔術師となり、鬼械神アイオーンを駆って戦った。過去の人物であるはずだが、ある理由から本作にも登場する。
「アイオーン!」 「デモンベインを信じろ。あれは人間のための鬼械神だ」 - ドクター・ウェスト 声優:山崎たくみ
毎度おなじみ、あなたの隣に這い寄るマッドサイエンティスト。今作でもシリアスムードをぶち壊しにしてくれる。前作同様重要な場面を担うこともあり、ある意味今作最大のデウス・エクス・マキナ(舞台用語)と言ってもいいかもしれない。 - エルザ 声優:佐藤美佳子
ドクターウェストによって作られたアンドロイド。今作ではドクター・ウェストのパートナーとして破壊ロボに搭乗している。 - ライカ 声優:黒河奈美
世界の修正に伴い、メタトロンだったことの記憶は消え、この世界では一人のシスターとしてジョージ・コリン・アリスンと共に平和な生活を送っていた。
操作可能な鬼械神
元ネタ
- 九朔 - 元ネタは「サムライ・レンズマン」(著:古橋秀之)の登場人物シン・クザク
- 銃鳴葬送曲(ブラストブリッツ・クライクライクライ) - 「ブラックロッド」(著:古橋秀之)の主人公の使う呪文のひとつ
- ラバン・シュリュズベリイ - 元ネタはオーガスト・ダーレス原作の短編小説『永劫の探求』シリーズの中心人物
- アズラッド - 元ネタはアブドゥル・アルハザードの読み方の一つ
- ヘンリー・アーミティッジ - 元ネタは「ダンウィッチの怪」での主要人物。ミスカトニック大学図書館長
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
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