概要
残機尽きるまで私は戦う。とは、株式会社トリビーから2011年3月に発売された5号機のパチスロ機である。
REGとARTのみを搭載したタイプのマシン。REGでの獲得枚数は平均42枚と少なめなため、ARTをメインにコインを増やすタイプとなっている。
本機のARTへは常に4種類存在するREGからの突入のみとなっており、各REGからは100%ARTへと突入する。その際に初当たりとなるREGの種類によって、ART消化中のナビ(ベルの押し順)の平均獲得個数が変化する仕組みだ。ナビ個数の平均は赤7揃いのREGが最も多くなっており、次いで青7揃いのREG、その下に異色揃い…となっている。
REG中は左右どちらのリールを最初に停止させるかの2択ミニゲームになっており、その結果によってART中のナビ個数が変化。また、REGを引き当てた時の内部状態によって、1ゲーム目からの押し順ナビ回数が変化し、超高確で引き当てれば5回のナビが発生するため大チャンスとなる。内部状態は32ゲー ムの周期でランダム変化。レア役などによっての移行抽選ではないので注意しよう。
ARTは1ゲームあたり1.9枚増加、ナビ個数が尽きるまでARTが継続するシステム。ナビ個数はART中のレア役などによっても加算抽選が行われ、強スイカ当選ならばナビ追加確定。弱スイカは当選しにくいがナビ個数が多めで、弱チェリーは当選しやすいが獲得個数が少なめ…といった特徴あり。
また、ART終了直後はリベンジゾーンと呼ばれるART引き戻しゾーンに突入し、ここでのボスバトルに勝利すればART再突入。ボスバトルは画面上部に表示されたバンバンダッシュのエクストラステージよろしく「残機」が無くなるまで継続する。残機はART中のREG成立や、ハズレ成立などで最低でも1機以上上乗せする仕組み。
ボーナスとの同時当選期待度は、強スイカなら30%、弱スイカなら10%、チェリーなら6%となっている。
型式名は『残機尽きるまで私は戦うS』。正式な機種名は製品ページを見れば分かる通り『残機尽きるまで私は戦う』ではなく、『残機尽きるまで私は戦う。』と最後に「。」が付いていることに注意しよう。
不憫な歴史
この機種は、機種自体としてはなかなか面白い。まずボーナス合算が1~6の設定を通して、同じという点が目を引く。おおよそ引きで勝負することになるのだが、店側がメリハリをつけたい場合に、引きで勝負する台は敬遠されがちになる。某掲示板では、そこそこの評価といったレスが多いが、いかんせん導入店舗が2011年4月30日現在で、なんと全国87店舗ほどしかないのである。
導入時期は2011年3月6日、気づいている人もいるだろうが『ヱヴァンゲリヲン~真実の翼~』と導入日が一緒という過去がある。
同時期に導入されたパチスロ機は
モンキーターン
創聖のアクエリオン
残機尽きるまで私は戦う。←コレ
ヱヴァンゲリヲン~真実の翼~
などがあり、恐ろしい激戦区に飛び込んだ機種といえる。
それだけであるならば、ヱヴァンゲリヲンやアクエリオンを導入し、店側がある程度利益を出した状態で、ART機(おおよそバラエティ)の充実を図る意味で、選択される可能性も残されていた。しかし2011年3月11日の東日本大震災の影響でその目すらも潰れ、初期導入した店舗以外は殆どが導入せず終わってしまった。
その後の展望としても、5月にはマジカルハロウィン3などを控え、店舗側も導入しづらい状況にあったのは明らかである。結局はそのマジカルハロウィン3も震災の影響で発売は9月に延びたのだが。
そして極めつけは、トリビーの残機がリアルに尽きたということである。震災が無ければあるいは…と言わざるを得ない状況に、全国の残機ちゃんファンは涙した。
補足
声優にはあの初音○クの中の人である藤田咲を採用。ゲーム中では普段の藤田咲のキャラではなかなか聞くことのできない暴言やかなり厳しい言葉使いを聞くことができる。「○なす」「○す」「ぶっ壊す」「こーんのやろー!!」など。
ドMの方は、この台でハマって「○なす」「○す」などといわれた日には、一種の天国が見えることだろう。
余談(機体名称について)
このパチスロ機の中で、主人公のNOZOMI(通称:残機ちゃん)が「いくよ~バルバロッサ!!」と叫んでいる場面が見受けられる。
ここでバルバロッサという機体名称がどういう意味を成すのかを少し考察してみる。
バルバロッサとは神聖ローマ帝国皇帝だったフリードリヒ1世の渾名である【Barbarossa(赤髭)】ヨーロッパでは名君としてその名を呼ばれる存在である。直訳すれば赤髭となるが、偉大さをこめて機体に名をつけた残機ちゃんの思い入れが伺える名前である。
しかしバルバロッサという名称には別の隠された意味合いがある。
そう、第二次世界大戦中にドイツ軍が用いた、1941年6月22日に開始されたナチス・ドイツによるソビエト連邦奇襲攻撃作戦の秘匿名称である。【Unternehmen Barbarossa ウンターネーメン・バーバロサ】。
この作戦を簡略に説明すると、ドイツ軍によるソビエト首都であるモスクワへの直接攻撃(ただしモスクワへ至るまでの主要都市を焦土に変えて)である。
恐らく機体の名称、バルバロッサはこのバルバロッサ作戦に由来するものと思われる。本機種中にもバルバロッサによる敵本拠地への攻撃が見受けられ、ボーナスに入る際の台詞でも「敵のコアを叩く」「敵の本体を叩く!」など、力強く宣言されている場面がある。
バルバロッサ作戦ではドイツ軍の侵攻は凄まじく、キエフ陥落・ウーマニ包囲戦等、数々の成功があった。しかし本作戦はモスクワまで届くことはなく、満足な冬季装備がなかったためドイツ軍は撤退せざるを得なかった。
本機種でもARTをいくら続けても敵を陥落されることが出来ず、ただただ消耗戦を強いられる残機ちゃんの影を重ねてしまう。
機体の名前より少し考察をしてみたが、バルバロッサという名前の裏には終わりなきART(撤退せざるを得ない)という意味合いがあるのかも知れない。
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