殺生丸(せっしょうまる)とは、犬夜叉と半妖の夜叉姫に登場するキャラクターである。声優は成田剣。
概要
犬夜叉
登場当初は冷酷非道で、人間と半妖の犬夜叉を見下していた。
腰に挿している天生牙は、一振りで百の命を救うが、この世の物は斬れない刀だったため、犬夜叉を襲い鉄砕牙を狙ったが、左腕を失った。2度目の戦闘では奈落と知り合い、人間の腕を借りて鉄砕牙を奪い、風の傷で犬夜叉一行を追い詰めたが、瀕死の重傷を負いながらも取り戻した鉄砕牙を握り続ける犬夜叉を見て戦場を後にする。その際に自身をコケにした奈落に因縁を抱くようになる。
作中3度目の戦闘では犬夜叉の風の傷に吹き飛ばされ、重傷を負っていたところを、人間の娘、りんに介抱される。狼に噛み殺されたりんを救うために天生牙を初めて使用し、彼女を蘇生させる。以降は彼女の同行を許し、冷酷さが薄れ、少しずつ慈悲の心が芽生えていく。
奈落の3体目の分身、悟心鬼の牙から打ち出した剣、闘鬼神を手に入れた後は、鉄砕牙を狙う行動はとらなくなったが、魍魎丸との戦闘で闘鬼神は折れてしまう。その後武器として鍛えなおされた天生牙を使っていたが、天生牙は元々鉄砕牙と同体の1本の刀だったと知り激しく動揺。死神鬼を倒してしばらくした後で犬夜叉と対戦。鉄砕牙を継ぐに相応しい力を見届けると、天生牙を鉄砕牙に向けて折って技を譲る。その後は自らの爪だけで戦っていたが、曲霊との戦闘で左腕が復活し、自分自身の刀、爆砕牙を手に入れた。
戦国時代最強の大妖怪と位置づけられており、普段は人型だが、本性は巨大な化け犬。飛行することができる他、風の臭いだけで遠くの状況が分かる。強い毒を持っているため、彼に毒の攻撃は通用しない。
半妖の夜叉姫
数年後にりんとの間に日暮とわ、せつなを儲け、父となる。しかし同時に半妖と人間を嫌う麒麟丸の姉、是露に娘を狙われ、邪見に結界を貼らせて隠すことになる。犬夜叉とかごめを麒麟丸と共に襲撃する際、麒麟丸より速く動いて犬夜叉から黒真珠を奪うと、黒真珠の中に犬夜叉とかごめを封印させた。
娘が潜んでいる森を是露に発見され、森を燃やすことに同意を示した。
数年後にとわ、せつなが麒麟丸に追い詰められ、とどめを刺されようとしていたところで爆砕牙を麒麟丸に向けて投げることで窮地を救う。殺生丸と麒麟丸の戦いの衝撃を受けて二人の娘は気絶。邪見に二人のことを問われたが、思うところがある表情を浮かべながらも「言うな」と言い、邪見と共にその場を後にした。
その後は阿久留を邪見と共に見かけたが気に留めず、時代樹にいるりんを気に掛ける。りんが目を開けたのを見て是露が死ぬのを察知し、現場に向かって是露を天生牙で蘇生させる。是露が死ぬことは縁がつながっているりんも死ぬのを意味していた。犬の大将を慕っていた是露にとっては天生牙で蘇生されることが屈辱以外の何物でもなく、怒りのまま天生牙を折られる。直後に現れた麒麟丸に天生牙のことを詫びられるがそれを気に留めず、「りんが悲しむ」と言いながら是露に斬りかかる。是露と理玖に逃げられ、麒麟丸のことは「剛億の試し」として3人の夜叉姫に託した。
夜叉姫と麒麟丸の戦いが終わった後はとわに折れた天生牙を託し、麒麟丸との戦いで死亡したせつなが蘇生するのを見届けた。
麒麟丸の娘、りおんが救われた後は一同の前に姿を現し、所縁の断ち切りを使いこなせていないせつなの力と覚悟を引き出すため、せつなの中に潜んでいた夢の胡蝶を天生牙で切断し、りんの銀鱗の呪いが再び動き出す。
りんの命が風前の灯火となったところでせつなを探し出し、時代樹の前にいたもろはに対して黒真珠を預けた。全てが終わってりんが目を覚ました際は笑みを見せたが、直後に麒麟丸と交戦する。戦いに参戦してきた夜叉姫を庇って麒麟丸の500年ぶりの大技、巨大妖火球を盾となってまともに受ける。夜叉姫をあの世とこの世の境に逃がしたが、魄(体を動かす力)を奪われて瀕死の重傷に追い込まれる。麒麟丸が黒真珠を奪うためにりん、邪見、竹千代を攻撃しようとしたところで立っているのがやっとの状態ながらも爆砕牙を振るい、麒麟丸から何故時代を超えようとしているのかを問いた。麒麟丸を退けた後は倒れてりんと邪見によって時代樹に運び込まれたが、命の限界が迫っていた。そこにとわとせつなが駆け付け、吸妖魂で麒麟丸の妖気を吸われたことによって生還した。
その後は麒麟丸と戦って倒したが、娘たちを想って麒麟丸に止めを刺さずに、りおんと再会するのを見届けた。その後はりんと共にとわ、せつなの旅立ちを見送っている。
他者との関係
長年殺生丸に仕える邪見は、普段感情を出さない殺生丸の代弁をすることが多いが、余計なことを言い過ぎるため殴ることが多い。
琥珀は奈落に操られりんを殺そうとしていたところで知り合い、殺生丸に歯向かったことで反撃を受け、奈落の命令で殺されようとしていると見定めて殺さなかった。白霊山へは琥珀の臭いを追ったことで到着している。夢幻の白夜に襲われていた際に救出。桔梗の死を知らせて以降は彼の同行を許した。琥珀自身は子供の頃にお世話になったが、心中を推し量ることは難しかったと半妖の夜叉姫で述べている。
りんの事を大切に想っており、りんの危機には光の速さで反応する。「天下覇道の剣」では守るものなど無いと言っているが直前にりんの事を思い浮かべたり、「紅蓮の蓬莱島」ではりんを安全なところに置いた上で敵を瞬殺した。冥界でりんが二度目の死亡を迎えた際は「りんの命と引き換えに得るものは何もない」と悔いを浮かべていたが、母親がりんの魂を戻してりんを蘇生させた際は、邪見曰くものすごく喜んでいた。奈落との戦い後は、何度もりんに着物を贈っている。
神楽からは奈落を倒せる存在として気にかけられていたが、当初は気にかけていなかった。しかし何度も自身を頼られたことで彼なりに気にかけるようになり、心臓を取り戻した神楽が奈落に瘴気を注ぎ込まれて動けなくなっていた際に駆け付けるが、天生牙で救うことはできず、瘴気で消えていくのを看取った。魍魎丸に神楽の死を侮辱された際に「自分以外の誰かのために怒り、悲しむ心」が芽生え、天生牙から冥道残月破を放つきっかけとなる。
技
- 毒華爪
強力な毒で相手を溶かしたり毒で冒す技。 - 光の鞭
アニメオリジナルの技。冥界では琥珀を助けるために使用している。 - 蒼龍破
アニメオリジナルの技。刀身に青い光を纏わせ、蒼い龍で衝撃波を放つ。半妖の夜叉姫では娘の日暮とわも使用する。 - 天生牙
一振りで百の命を救うと言われる刀だが、この世のものは斬れない。りんを救うために初めて使用。その後は犬夜叉に倒された悟心鬼の牙を生き返らせたことで闘鬼神の作成に至った。一時期は冥道残月破を放てる武器として使用していたが、犬夜叉に技を譲るために折ったが何事もなかったかのように復活。その後は曲霊を倒すための武器として使用された。 - 冥道残月破
殺生丸の変化を感じ取った天生牙が刀々斎を呼び寄せ、武器として鍛え直された後で使用できるようになる。黒い月で敵を冥界に送る技で、腕が上がれば大きく完全な円となる。死神鬼との戦いで技が完成し、犬夜叉と鉄砕牙の継承者争いをした末に犬夜叉に譲る。 - 爆砕牙
曲霊との戦いで失った左腕と共に得る。爆砕牙で傷つけられた部分は破壊が継続されるため再生は不可能となり、斬った部分に触れると爆砕に巻き込まれる。無幻の白夜も、奈落さえ斬られたらひとたまりもないと評している。
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関連項目
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