母さんですとは、テレビアニメ「機動戦士Vガンダム」の台詞である。
以下の内容には作品の展開に関するネタバレが含まれます。
概要
同アニメの第36話「母よ大地にかえれ」の末尾付近で、主人公「ウッソ・エヴィン」が呟いたセリフ。
陰鬱な展開が多いこのアニメの中でも、1、2を争う有名な鬱シーンであり、みんなのトラウマである。
解説
前回の第35話「母かシャクティか」で、敵国「ザンスカール帝国」の戦艦「アドラステア」内に囚われている幼馴染み「シャクティ・カリン」と母「ミューラ・ミゲル」を助けるために、ウッソは仲間とともにアドラステアに潜入した。
しかしミューラはシャクティやウッソたちを逃がすために時間稼ぎを行い、結果としてシャクティだけしか救出することしかできなかった。
そして問題の第36話。
ザンスカール帝国の軍人「ゴズ・バール」は、人質とするためにミューラをモビルスーツ「ゾリディア」の手で掴んだ状態で、ウッソの乗るモビルスーツ「V2ガンダム」と戦う。
ウッソは仲間である「マーベット・フィンガーハット」ともに隙を突いてゾリディアを無力化するが、そのゾリディアはミューラを掴んだままアドラステアの砲塔に引っかかってしまった。
ウッソは母を助けようとするが、ゴズ・バールとは別の指揮系統から人質回収を命じられたザンスカール軍人「カテジナ・ルース」との間で混戦となってしまい、ゾリディアに近づくことができない。
そして、アドラステアの前方にいたザンスカール軍のタイヤ付き巡洋艦「リシテア」がウッソの仲間の攻撃を受けた拍子にバウンドし、アドラステアの砲塔に激突。艦首にいたウッソはV2のビームシールドで防ごうとしたが吹き飛ばされ、ミューラもろともゾリディアはリシテアのタイヤに押しつぶされてしまった。
その直後、地球連邦とザンスカール帝国の間で停戦が成立した。
それは双方の攻撃の中止を強制するものでもあった。
ザンスカール帝国の時間稼ぎとも、月面中央政府の強行とも言われる中、攻撃を中断されたウッソ達が帰還した。
「私のせいで」とウッソの母の死について自分を責めるシャクティ。マーベットは「誰のせいでもなかった」とシャクティを慰め、ウッソに「そうよね?」と同意を求める。
ウッソは「よくわかりません」と言い、捜索の果てに見つかった赤く染まったヘルメットをマーベットに渡す。
「母さんです」と呟くウッソ。そのヘルメットにはミューラの首が入っていた。
事故だと同意を求めようとした一番ショックを受けているあろうウッソから母の首の入ったヘルメットを手渡されて、慣れ切ったはずの防げなかった犠牲とウッソの慟哭を直視することになったマーベットと、この悲劇のあとに停戦が成立した現状に『何でもう少し早く戦争を終わりに……』と打ちひしがれるウッソの対比が見所の一つである。
ついでに慰めに一緒に寝てあげるから・・・と発言するスージィ。
なお、救出を妨害したことで間接的に母を殺したことになったカテジナについて、ウッソからは母殺しの相手と言う印象が残るようになった。
これ
「これ、母さんです」と言う表記がネット上ではよく見られる。
だが、実際にはウッソは「母さんです」と言っており「これ」とは言っていない。
マーベットに手渡すときに何となく「これ」と言っていそうなので、誤って広まってしまったのかもしれない。
なお「ことぶきつかさ」のギャグマンガ「いけ! いけ! ぼくらのVガンダム! !」では「これ……」「母さんです」と確かに「これ」を言っているので、その影響もあるかと思われる。
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