比企谷八幡とは、小説『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の主人公である。
ドラマCD、アニメともに担当声優は江口拓也。多分DT(声的な意味で)。
概要
8月8日生まれのA型で、千葉市立総武高等学校2年F組に所属している。担任教諭の平塚静により強制的に奉仕部に入部させられた。
家族構成は両親と妹の比企谷小町、それに飼い猫のカマクラ。
高校入学式当日の登校中、犬の散歩をしていたアホがリードを離してしまい犬がリムジンに轢かれそうになった場面に出くわし、その犬を助けようとして事故に遭ってしまい入院する事になった。その為に高校生活のスタートに出遅れクラスに打ち解けず孤立してしまったが、自身の性格から仮に事故が無かったとしても立場は現在と変わらなかっただろうと本人は述懐している。
由比ヶ浜結衣からはヒッキーの愛称で呼ばれているが本人は歓迎していない。First Loveやtravelingを唄っている訳ではない。
他に戸部翔がヒキタニくんと間違えたのをきっかけに、葉山隼人や戸部からを中心にヒキタニくんと呼ばれている。と言うか隼人が使えばそれがクラスの中心となる。
人物・性格
顔が良い方であると自覚する程度には顔立ちが整っているが、ドロドロと濁った腐った魚の様な目をしておりそれが全てを台無しにしている。目力があるって事かな?
学業は優秀な部類で中学の同級生が1人も居ない学校に行きたいと言う理由で勉学に励み、進学校である総武高に入学しその中でも悪くない成績を維持している。特に国語は得意で学年3位である。但し理数系は捨てており、数学は9点で学年最下位を取るなど悲惨な状態。
読書を好んでおり雪ノ下雪乃とはアホには理解出来ない国語得意同士の会話を交している。
将来の夢は専業主夫と言って憚らない。ヒモでは駄目らしい。
小学生の時分から嫁ぐならぬ婿ぐ準備はしており、料理を筆頭に家事は一通りこなせる。ご近所付き合いをどうするつもりかは不明。
級友の殆どから存在をまともに認識されていない孤高の存在で、名前すら覚えられていない、或いは間違えられる事が多々ある。天然の光学迷彩の使い手か。休み時間は寝て過ごす。勉強が好きなのも1人なので他にやる事が無かったからだった。
幼い頃から友達付き合いが上手ではなく本人は友達のつもりでも相手からは友達と思われていなかったり、無自覚に空気の様な扱いを受けていた。そうした環境から1人である事を拒まない現在の人格が形作られた。
ぼっちを拗らせた結果、巧く人間関係を構築出来ている所謂リア充を憎み、見かける度に心の中で見下し、罵倒するに到っている。特に上っ面だけの人間関係を嫌悪し、青春を唾棄すべきものと考えている。
他人との交友が皆無に近いのでクラスメートであっても名前や顔を覚えていない相手が多い。結衣の事は彼女が奉仕部に相談に来るまで存在を知らず、戸塚彩加は1年から同じクラスでありながら顔も名前も性別も知らなかった。彩加の性別に関しては親しくなった今でも完全に知っているかは怪しい。
昔は今より素直で、女子に話し掛けられて惚れられていると思い込んだり、自意識過剰にありがちな勘違いが多かった。そうやって多くの恥をかいた経験と反省から決して二度と間違いは犯さない、勘違いしないと硬く決意している。その為に結衣から寄せられる好意を素直に受け取れない。しかしえ?なんだって?さんとはわけが違う。
これまでの経験が多くのトラウマとなっており、ふとした拍子にスイッチが入ってトラウマが呼び起こされる。特に結衣は無自覚ながら的確に八幡の心を抉る。トラウマの地雷原と言って良いほどの地雷の数が多く、偶に自分から語り始めて勝手に自爆している。
集団からは離れた場に身を置き外側から人間観察をしているので人を見る目は確かで、表層の態度に惑わされず本質を見抜く事が出来る。
ペシミスト。極度の捻くれ者で常に物事を斜に構えて見ており、静からは高二病であると認定されている。語彙や知識は豊富で皮肉に満ちた屁理屈が非常に多い。
1人だと他人と接しないのでその分の余裕を自分に回せるので思考が加速する(多分1000倍くらいに)。だから常に役にも立たない事や益体も無い事を考えている。
また、嘗ては中二病に罹患しており、コートと襟巻きで仮装し永久欠神『名も無き神』を自称して仮想していた。
家庭内カーストでも最下位に位置している。ただ決して全く愛が注がれていない訳ではなく、母親からは小町に比して幾分扱いが悪いものの心配はされているし、父親からも自身の経験から美人局や悪徳商法に引っ掛からない様にと教育を受けている。
自他共に認める(初期は否定する発言をしていたが後に認めている)シスターコンプレックスで妹の小町を可愛がっている。頻りに可愛いと誉めそやしており、小町に男が近付こうものなら手厳しく当たる。その度が過ぎた愛しっぷりには結衣や当の小町からすらキモいと言われるほどである。
家ではカマクラと名付けられた猫を飼っており、毎年妹の比企谷小町と東京わんにゃんショーを見に行くなど大抵の動物は好きだが、例外的に人と虫は嫌い。但し人の中でも彩加(男)と小町(妹)は好き。
高校生男子として人並みの欲望は持ち合わせているが、リスクリターンの計算と自己保身に長けた小悪党なので実害は無い。なんなら害どころか接触すらないまである。
卑屈な性格をしていてその思考や発想は下衆、八幡の言動や考えた作戦が周囲に引かれる事も少なくないが、生粋の悪人ではなく知り合いが困っていれば助けるなど性根は善良な人間。場合によっては自らが泥を被る事も厭わない。この自己犠牲野郎!
結衣が「死ねば?」と発言した時は「死ねとか殺すとか軽々しく言うんじゃねぇよ。ぶっ殺すぞ」と落ち着いて静かに嗜めるなど、命を尊重する良識のある人格者である。これはもう八幡を祭神として祀っても良い。
漫画・アニメ・ゲームに関する知識は豊富で、本人が生まれる前の作品から直近の作品までカバーする範囲は幅広い。心の中で呟く言葉にそういったネタを頻繁に絡めている。ネットスラングへの造詣も深い。
自分が生まれ育った千葉県への愛は並々ならぬものがあり、千葉を語らせたらかなりうるさい。千葉に関する知識にかけてはあのユキペディアさんをも上回り、千葉知識統一王座決定戦では勝利を掴んだ。
珈琲が好きで喫茶店やドリンクバーから自宅まで、飲み物を口にする場面の殆どで珈琲を飲んでいる。ブラックで飲めない訳ではないが砂糖とミルクをふんだんに入れた甘い珈琲が好きで、取り分けMAXコーヒーには目が無い。『人生は苦いから、コーヒーくらいは甘くていい……』は蓋し名言である。
珈琲に限らず甘いものは全般的に好きなようである。しかし結衣お手製ハニートーストには甘くない評価を下していた。
他にラーメンも好きで最強の食べ物と言い切っている。作中でもラーメンを食べたりラーメンの事を考えている場面が多い。
交友関係
雪ノ下雪乃
八幡が奉仕部に入部させられた事で知り合った。出会った当初の印象は最悪で、今でも『絶対に許さないリスト』の筆頭に名前を連ねているくらいには最悪。
顔を合わせれば雪乃からは冷たい言葉で罵倒されている。罵倒されすぎて予想していたより生温いと感じるほどである。
原因、境遇は違えど共に孤立した者としてシンパシーを感じたり見解が一致する事が多い。だがお互いにお互いの傷を抉り合う関係である。
由比ヶ浜結衣
結衣が奉仕部に相談へ訪れた事で知り合った。同じクラスでありつつ八幡は結衣を知らなかったが、結衣は八幡を知っていた。
結衣のクラス内での立場や言動、格好から八幡は結衣をビッチ認定している。またアホとして認識しており、流石に面と向かって言う事は少ないが心の中では結衣=アホの図式が当たり前に成立している。
結衣は八幡に恋慕の情を抱いており自覚もしているのだが、素直になれず照れ隠しに「ヒッキー、マジキモい!」と連呼する。素でも言う。
比企谷小町
前述した様に八幡はシスコンであり、小町を溺愛している。小町もそんな兄を利用しつつも好いており、兄妹仲は頗る良好である。
八幡の事は深く理解しており、理解しているからこそ将来を心配していて、結衣や雪乃を筆頭に安心して兄を任せられる相手を探し、画策している。許容範囲は広く彩加もギリギリありである。
逆に八幡も小町がアホなのを心配し、家ではよく勉強を教えている。しかしアホなので結果は伴わない。
戸塚彩加
八幡とは1年の時から同じクラスだが、彩加が話しかけるまで八幡は彩加を知らなかった。何故か彩加は八幡に懐いており、頻繁に話す間柄となる。
八幡は彩加のモーレツな可愛さに鼓動が高鳴り、胸が弾み、脈拍が早まり、ハートをキャッチされてドキドキでスイートな妄想をしている。雪乃や結衣よりもヒロインらしく扱っており、うっかりプロポーズしそうになった事すらある。危うく海老名姫菜が喜びそうなルートに突入しかけた事は1度や2度ではない。
材木座義輝
八幡とクラスは異なるが体育の授業でペアを組む際に、友達が居ない余り者同士で組んでいる相棒である。体育ペア勢。
八幡は義輝の痛々しい姿を疎んじているが義輝は八幡が好きすぎてよく話しかけてくる。物語開始時点で友人が居ないと宣言している八幡だが、傍から見れば2人の関係は完全に友人のそれである。だがこれを友人とは言えないだろう。敢えて言うなら腐れ縁か。
関連項目
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