江田照男(えだ てるお)とは、日本中央競馬会(JRA)所属の騎手である。
ニックネームは『エダテル』、『テリーマン』。また大穴馬を勝たせることか『穴男』と呼ばれることもある。
概要
江田照男 えだ てるお |
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基本情報 | |
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国籍 | 日本 |
性別 | 男性 |
出身地 | 福島県 |
生年月日 | 1972年2月8日(51歳) |
身長 | 156cm |
騎手情報 | |
所属 | 日本中央競馬会(JRA) |
美浦T.C. | |
初免許年 | 1990年(34年目) |
免許区分 | 平地 |
重賞勝利 | 29勝/GI級2勝 地方6勝/GI級0勝 |
通算成績 | 18,175戦965勝 (2023年8月現在) |
騎手テンプレート |
1990年、美浦・田子厩舎所属の騎手としてデビュー。初年度に重賞レース騎乗2戦目の新潟記念で14番人気サファリオリーブで勝利(当時史上最速。後に武幸四郎が重賞デビュー戦で初勝利を挙げて更新)。
翌年には天皇賞(秋)においてメジロマックイーン降着による繰り上がりながらもプレクラスニーに騎乗してGI初騎乗・初勝利と順風満帆な騎手生活に見えた。
穴男・エダテル
しかし翌年1992年は重賞未勝利、その翌年に重賞は1勝するものの1994年から1997年の4年間、長らく重賞未勝利という不調の状態が続く。
転機が起きたのは1998年3月のGII日経賞。彼が騎乗したのは9歳馬テンジンショウグン。この馬は4歳時に条件戦を突破しオープン馬となったのものの、最後に勝った条件戦以降平地では20連敗、掲示板に入るのも4回という有様で障害競走に転向し6戦して2勝、2着1回を挙げていた。ところがコースの事情などもあり、唐突に平地に戻っての日経賞への出走が決まったのだ。誰もが勝てるわけがないと思い12頭中圧倒的最下位人気という中で江田は後方から1番人気のローゼンカバリーをマークし最後の直線で差し切り勝利。2着も8番人気のシグナスヒーローという結果となり単勝35,570円(当時重賞歴代3位)、馬連213,370円(同歴代1位)という超万馬券が生まれた。
2000年10月のスプリンターズSではバカコンビの片割れダイタクヘリオスの仔であるダイタクヤマトに騎乗。この年のスプリンターズSは海外GIで2勝を挙げたアグネスワールド、前年のスプリンターズS覇者ブラックホーク、また春のスプリント王者決定戦の高松宮記念を制した経験のあるマサラッキやキングヘイローなど多くの実績馬が集った結果、重賞勝利経験のないダイタクヤマトは16頭中またもや最下位の16番人気。しかしレースでは好位から抜け出し見事勝利。これまた単勝25,750円という万馬券を生んだ。
2012年3月、彼は再び日経賞で奇跡を起こす。彼が騎乗したのは14頭中12番人気の6歳馬ネコパンチ。前年に1000万条件での格上挑戦でオープン特別を勝利しオープン馬となったものの、重賞含めて6連敗、前4戦はすべて二桁着順という状態だった。レースが始まった途端江田は人気のある並み居る実績馬たち(ウインバリアシオン・トーセンラー・ルーラーシップなど)を尻目に要所要所でペースを落として体力を温存させながらの大逃げを打つ。重馬場で打ったこの戦略は見事功を奏しネコパンチは3馬身半を付ける大勝。単勝は16,710円でなんと重賞での単勝万馬券を3度も達成することとなった。
この勝利を最後に重賞勝利から遠ざかっていたが、2019年の函館スプリントステークスでカイザーメランジェに騎乗し逃げ切り勝ち、7年ぶりの重賞勝利を挙げる。ちなみに、この年の函館スプリントステークスは薬物騒動(禁止薬物を含む飼料添加物を摂取した可能性のある馬がいる事が判明)のため6頭が競走除外され7頭立てであり、除外馬の中有力馬のダノンスマッシュや重賞勝利経験のあるシュウジ、ライトオンキューも含まれていた。
江田はこの3勝を含め、中央重賞通算29勝のうち10勝を2桁人気の馬で勝っている。また上記の単勝万馬券3勝に加え、2001年有馬記念のアメリカンボス(2着)、2015年ヴィクトリアマイルのミナレット(3着)など、中央重賞で単勝万馬券の馬を馬券圏内に持ってくること通算8回はグレード制以降では最多記録。穴男と呼ばれる所以となっている。
エピソード
2012年6月14日に放送された「マツコ&有吉の怒り新党」の新・3大○○調査会のコーナーで『新三大"江田照男騎手の大穴レース"』として、この記事で挙げた3つの重賞単勝万馬券レースが紹介された。ちなみにその後新・3大○○調査会で競馬をテーマにした回の初めに、大穴レース回の放送後に江田と有吉弘行が草野球で対戦したと有吉が発言。
ネコパンチで勝利した日経賞の勝利インタビューではネコパンチにちなんで猫ひろしの「にゃー」のポーズをしたりするなど、茶目っ気のある一面もある。
重賞勝ち馬
- サファリオリーブ(1990年新潟記念)
- ナイスパーワー(1991年ダービー卿CT)
- プレクラスニー(1991年エプソムC、毎日王冠、天皇賞(秋))
- エーピーグランプリ(1993年ラジオたんぱ賞)
- テンジンショウグン(1998年日経賞)
- ロサード(1998年新潟3歳S)
- レオリュウホウ(1998年セントライト記念)
- アメリカンボス(1999年・2000年エプソムカップ、2001年AJCC、中山記念)
- ゲイリーファンキー(1999年新潟3歳S)
- ホッカイルソー(1999年オールカマー)
- レイズスズラン(2000年・2002年さきたま杯、2001年浦和記念)
- ダイタクヤマト(2000年スプリンターズS、スワンS)
- テンシノキセキ(2000年フェアリーS)
- ナスダックパワー(2001年ユニコーンS)
- フサイチランハート(2002年AJCC)
- シャドウスケイプ(2004年根岸S・クラスターカップ)
- ヤマニンアラバスタ(2005年新潟記念・府中牝馬S)
- フジサイレンス(2006年東京新聞杯)
- カンファーベスト(2006年関屋記念)
- ホッコーパドゥシャ(2009年新潟記念)
- トーセンクラウン(2010年中山記念)
- ネコパンチ(2012年日経賞)
- カイザーメランジェ(2019年函館SS)
- テリオスベル(2022年クイーン賞、2023年ブリーダーズGC)
関連動画
関連リンク
江田照男のプロフィール | 騎手データ - netkeiba.com
関連項目
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