沈黙の春(ちんもく-はる)(原題:Silent Spring)とは、レイチェル・カーソン(1907-1964)著の書籍である。
概要
殺虫剤や除草剤といった化学物質の危険性をはじめて大々的に警告したベストセラー。
現代、科学技術の発達によって人類はさまざまな便利な農薬をたくさん生みだした。
そして、その農薬を何の気なしに害虫の防除や邪魔な雑草の除草に大量に散布した。
その農薬により、まったく関係がない花や魚や鳥、そして人間、ついには環境全体までもが跡形もなく破壊しつくされてしまうとも知らずに。
鳥のさえずりも聞こえず、色鮮やかな花もなく、空、川、野原から生気がすべて抜け落ちてしまったような「沈黙の春」はほかでもない人間自身の手によって起こるものなのである。
DDTや2・4-Dといった化学物質が環境に及ぼす影響について、人々に啓蒙したはじめての書籍であり、
化学、農学や環境科学に取り組む者にはもちろん、現代に生きる人ならば読んで損はない一冊である。
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