油揚げとは、豆腐を使った加工食品のひとつである。江戸時代に生まれたとされる。
概要
薄切りにした豆腐を油で揚げたもので、「あげ」と略すことも多い。地域によっては「薄揚げ」と呼ぶことも。硬めに作った木綿豆腐を水切りし、最初は低温、次は高温で二度揚げして作る。
出汁が染み込みやすいので、煮物や汁物、そばやうどんなどの麺料理の具として使われることが多い。また、中が空洞になっているので、酢飯を詰めていなりずしを作ったり、餅を入れて餅巾着を作ったりと、さまざまな料理に活用することもできる。
もちろんそのまま焼いて、しょうゆと薬味で食べるのもありである。
油揚げは地域ごとにさまざまな厚さや形のものがあり、郷土料理にもよく使われている。
たんぱく質が豊富で、ビタミンKとマグネシウムも多く含んでおり、栄養的にも優れた食べ物だといえるが、たっぷり油が染みこんでいるため100gで約380kcalとなかなかの高カロリーなので、食べすぎには注意したい。少しでもカロリーを削減したければ調理前に熱湯を掛けて油抜きすると良いだろう。
その色合いから狐と紐づけられることの多い食品であり、うどんに乗せればきつねうどん、酢飯を入れれば稲荷寿司と狐関連のネーミングが多い。全国の稲荷神社でも奉納品に油揚げが採用されている。なお、これに関連して狐の好物とされることもあるが、実際には油脂を多く含む油揚げは野生動物の餌には不向きなので与えない方が良い。
一般的には「あぶらあげ」と読むが、江戸中期ごろになると「あぶらあげ」から変化して「あぶらげ」と読まれることも増えた。これは母音が連続するのを嫌って片方が抜け落ちるという、話し言葉ではよく見られる変化である(台所を「だいどこ」、体育を「たいく」と読むなど)。現在も「あぶらげ」と呼ぶことがあり、辞書にも載っていたりする。
「とんびに油揚げをさらわれる」ということわざがある。大事なものを不意に奪われること、思いがけない横取りで呆然とするさまを指した言葉である。
福井県は油揚げの消費量が日本一多く、全国平均の2倍近い。福井は浄土真宗、禅宗の信仰が厚く、精進料理として広く親しまれていたことが影響しているとされる。 大人の手のひらほどもある「谷口屋」の大きな油揚げが有名である。
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