法月仁とは、アニメ『プリティーリズム・レインボーライブ』の登場人物である。アニメ初登場時の年齢は26(『KING OF PRISM by PrettyRhythm』では28)。
CV:三木眞一郎
概要
プリズムスタァ養成機関・エーデルローズ主宰。父親はエーデルローズ理事長の法月皇(CV:中尾隆聖)。母親は政財界に強い影響力を持つ有栖之園家出身の法月愛(CV:新田恵海)。プリズムショーを点取りゲームと見なしており、演技の正確さを重視している。
しかし、行き過ぎた実力主義の徹底によりエーデルローズは生徒同士が足を引っ張り合い、上位の実力者が権勢を振う伏魔殿と化している。2010年の法月仁による主宰就任以降、このような環境になってしまったようだ。
性格は傲岸不遜で慇懃無礼、生徒に対してもわずかなミスでも即退学させる冷酷非情な人物。さらに非常に独占欲の強い男で、速水ヒロ、蓮城寺べるら実力者に対しても弱みを握ることで意のままに操ろうとしている。
プリズムスタァとしての現役時代には氷室聖、黒川冷と並ぶ「三強」と称されたプリズムスタァの一角。だが黒川冷の演技に対して審査員に物言いをつけることで点数を下げさせるなど、当時から小物ぶりを見せていた。
その上、聖が4連続ジャンプを成功させると練習場に罠を仕掛け、聖を負傷させて選手生命を絶つ。冷も聖が引退したことで大会への興味を無くし、結果棚ボタ式に仁がプリズムキングになった。
聖にはその後も一方的に敵対心を燃やしている。また天羽ジュネも彼女がプリズムクイーンになった直後に我が物にしようと声をかけたが、聖の引退の真相を知るジュネには拒絶され、以後彼女の事も激しく憎悪している。
プリズムクイーン決定戦である「オーバー・ザ・レインボーセッション」開催直前、邪魔なハッピーレインや天羽ジュネを排除するべく、聖とジュネの熱愛スキャンダルを捏造して聖をプリズムショー協会会長の座から辞任に追い込む。ジュネにとっては実際に熱愛したかったのはまた別の話。
さらにプリズムショー協会役員へ賄賂を贈り、大会参加者からハッピーレイン、ビーフorチキンorフィッシュらエーデルローズ所属生以外のチームをほぼ締め出すことに成功。これに反発したヒロやべるに対しても無視を決め込み、さらにヒロに対してはべると抱き合っている写真をちらつかせて黙らせ、直接抗議しに来た聖に対しても「口を慎めこの一般人が!」と罵声を浴びせる。
だが、うまくいったのもここまでで、べるにまで手を出し始めたことに怒り心頭のヒロにより、ライブ中にエーデルローズの内情をブチまけられ、さらに冷によって聖の引退の真相とプリズムショー協会役員への贈収賄もばらされ、全てを知った皇によりエーデルローズ主宰から解任、プリズムショー業界から追放されてしまう。
その後は行方をくらますが、最終話になって黒薔薇の仮面をつけ全身黒ずくめの衣装をまとって再登場(通称:「ノリノリ法月」「怪仁」)。紆余曲折あって聖が新しく主宰になったエーデルローズ、および自身を追放したプリズムショー業界へ復讐を誓い、高笑いしながら夜の街へと消えていった。
プリズムショーの神に愛された男
以上のように『レインボーライブ』における悪役として視聴者に強烈な印象を与えた人物であるが、そのあまりに濃ゆいキャラクターゆえか、製作スタッフや視聴者にはいろんな意味で愛されている男である。
- 『劇場版プリティーリズム・オールスターセレクション』のBlu-ray発売日に「法月仁生誕祭」なる公式ファンイベントが盛大に執り行われる→参考
- 『劇場版プリパラ』ルート4において、本編中1度もまともにプリズムショーをする場面がなかったのにも関わらずなぜか登場する。2回ほどプリズムショーしているのにルート4では出番がなかったラブミックス涙目である
- ゲーム『プリパラ&プリティーリズム プリパラでつかえるおしゃれアイテム1450!』の、ゲーム中のキャラクターと一緒に写真を撮れるモードで、ゲーム中で影も形もないどころか話題にすら上らないのになぜか法月仁と写真撮影できる
”義弟”氷室聖
本編ではやんわりとした描写(といってもこれで察するのは無理というレベルでもあるが)しかなかったが、「プリティーリズム・レインボーライブアニメ公式ガイドブック」で突如として明かされた通り、実は氷室聖とは異母兄弟である。
お互いが経済力と格を求めて結ばれた、法月皇と法月愛の間に生まれた仁であったが、格を重んじ「本物」を見極める器ではなかった愛から皇の心は次第に離れて行ってしまう。その結果、皇は後にプリズムクイーンとして君臨するほど輝きに満ち溢れていたマリアとひかれあってしまい、一度の過ちによって氷室聖が生まれてしまったのである。ただし、マリアが皇の家族を思いすぐに身を退き、しばらくの間は聖は法月家とは無関係にマリア一人に育てられていった。
しかし、やがて1998年のプリズムクイーンカップでマリアはのちの天羽ジュネと同様ジャンプに失敗、以前から患っていた病気もありそのまま亡くなってしまう。直前にマリアが皇に託したこともありマリアの没後聖はついに法月家に引き取られることになるが、仁はそんな義弟とも良好な関係を結びつかの間の平穏な時が流れていった。
状況が一変したのが、聖が仁へのあこがれもあってプリズムショーに励み才能を開花させ、皇から注目を浴びるようになったことである。仁はそのような義弟へ一方的に憎悪を募らせ、ついに義兄弟仲は険悪なものになってしまうのであった。その後、聖は2002年には華京院学園に入学して学生寮で暮らすために法月家を離れるが、以降両者の仲は修復されず壊れたまま現在に至っているのである(なお速水ヒロが法月家に引き取られたのはそれよりも遅い2007年のことである)。
なお、再度繰り返すがアニメ本編には全くそのような描写はなく、『KING OF PRISM by PrettyRhythm』のパンフレットにおいてようやく二人が異母兄弟であることを知った人も多数いると思われる。
KING OF PRISMでのプロフィール
名前 | 法月仁 |
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誕生日 | 1987年7月18日(理由は前述の通り) |
星座 | 蟹座 |
血液型 | A |
身長 | 175cm |
出身地 | 東京都新宿区四谷 |
利き手 | 右利き |
属性 | スター系 |
座右の銘 | 勝ったものが正義 |
CV | 三木眞一郎 |
舞台版演者 | 前内孝文 |
KING OF PRISMでの概要
シュワルツローズ総帥。打倒氷室聖とジュネ強奪に命を燃やす。
プリズムキングカップ後、プリズムショー協会(PSA)の方針に反発。WPF(世界プリズムショー連盟)を発足、反PSAの動きを加速させている。
劇場版『逆襲の法月仁』『KING OF PRISM by PrettyRhythm』では法月皇が癌で亡くなった結果復活。日本に戻り如月ルヰらを引き連れ、氷室聖から金や権力、エーデルローズの生徒といったものを一切合財奪い取り、さらに多額の借金を押し付けた。
そのまま十王院ホールディングスの力を借りて世界一のビルを建て、引き抜いた生徒を中心にシュワルツローズを立ち上げ、総帥となった(なお、当初の設定では港区青山一丁目にあったエーデルローズの社屋をつぶした跡地に建てたことになっていたのだが、『KING OF PRISM公式ムック Ready Sparking!』にてビルが巨大すぎて支障が出てしまったので設定を練り直す、ということで撤回された)。
シュワルツローズはエーデルローズ以上に実力主義が徹底しているようで、自身の眼鏡にかなわなければ容赦なくプリミアからツヴァイテに(物理的に)降格するなど、すべてを支配する存在として頂点に君臨しているが、指導自体はスパルタではあるものの持論に基づいたプリズムスタァ像に生徒をきちんと導かせるものである。
またビルの頂上は大浴場で、そこでも自身が一段高い存在として視覚化される構造となっており(当然お湯もそこから生徒たちのもとに流れていく)、集会などに利用されている。
これまでの親にしかれたレールから法月皇による事実上の勘当を期に解放され、氷室聖らへの復讐という人生で初めて見つけたともいうべき目標にひたすら邁進する日々を過ごしており、依然として天羽ジュネのこともあきらめていないようだが…
なお、濃ゆいキャラクターがこれまでの視聴者に加え新規層にも強く印象に残ったためか、彼の登場シーンは全体的に応援上映の定番スポットと化している。
奇跡の価値は
※以下ネタバレを含みます↓
真田泰山らと協力し、シュワルツローズが絶対に勝てる状況にまでエーデルローズを追い込んだ状態で開催された「プリズムキングカップ -サンダーストームセッション-」であったが、速水ヒロの再起、十王院カケルの暗躍、別の思惑を抱えていた如月ルヰの行動など、不確定要素が多発。結果、エーデルローズに押し付けた借金が完済され、速水ヒロがプリズムキングの座に就いた挙句、記憶を取り戻した天羽ジュネは自分のもとから去り、速水ヒロのプリズムジャンプの影響で自分の意志とは無関係に屈服させられてしまう。
この結果真田泰山ら協力者を総動員し、四谷にあるエーデルローズ旧校舎周辺の地上げを進め、今度は1,000億円の負債をエーデルローズの支援者である四谷信金に抱えさせる。そしてこれを餌に、エーデルローズ生たちをシュワルツローズ生たちと競わせる「PRISM.1」を開催。今度こそエーデルローズの息の根を止めさせようとする。
しかし、「PRISM.1」は成長を遂げたプリズムスタァたちの圧巻のプリズムショーが連続し、大和アレクサンダーの黒川冷の再来を思わせるショーが展開される頃には、次第に心境に変化が訪れる。そして、大和アレクサンダーのショーへの乱入を理由に、香賀美タイガを減点させた真田泰山のやり口についに抗議。法月仁本人は無自覚ながらも、真田泰山や高田馬場ジョージは、実力で勝つことにこだわるようになった点など、以前の法月仁からの変化を感じ取りつつあった。
そしてついに、如月ルヰがシャインの覚醒によりプリズムジャンプに失敗すると、かつて氷室聖が天羽ジュネを助けたように、落下するルヰを抱きとめる。そのままルヰを介抱する仁は、シャインの暴走と、一条シンらエーデルローズ生たちによって巻き起こされた、プリズムの煌めきを取り戻すキセキを目の当たりにするのであった。
結局シュワルツローズの勝利に終わった「PRISM.1」であったが、法月仁は母・法月愛のパイプを総動員して、当初の計画を白紙にする。この変心に激昂する真田泰山は知る由もなかったが、仁は自分の行動に戸惑うばかりで、法月愛の意思を汲んだと思って進めていたエーデルローズ旧校舎の取り壊し中止を愛に詫びるも、法月皇に似たとだけ告げ立ち去る愛を見て、立ちすくむのみであった。
さらに『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- IV ルヰ×シン×Unknown』3週目のおまけ映像は予告編と銘打ち、法月皇の墓前で氷室聖と再会する場面が描かれる(このシーン以外はほぼほぼネタ予告ではあるのだが…)。今後、法月仁の物語がどうなるかは、まだ誰も知らない…
主なプリズムジャンプ
余談
- 初登場は3クール目に入ってからと比較的遅かったが、ニコニコ動画での視聴者には2クール目開始時から名前が知られていた。が、よりにもよって聖との名前の取り違えという、仁にとっては非常に屈辱的な理由により名前が初登場することとなった。(実際には当初は聖が法月仁という名前で、仁は途中から急遽登場が決まった)
- 『プリティーリズム・レインボーライブ』を代表する(?)速水ヒロのオーバーリアクションであるが、実はこれは法月家に引き取られた速水ヒロと法月仁がゲームで遊んでいる際に、法月仁からうつったものであるようだ
- 三強のうちアニメで歌唱したのは黒川冷のみだが、ブタキンこと『KING OF PRISM -Over the Sunshine!-』では氷室聖とのデュエット「TIMELESS IMPACT」を歌い上げる
関連動画
関連項目
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