浅井成実(アサイナルミ)とは、名探偵コナンの登場人物である。通称「なるみせんせい」
概要
毛利小五郎一行が東京都の離島である月影島を訪れた際、最初に出会った一般の村人である。
外見は横毛を耳にたらし黒髪ポニーテールで前髪を真ん中分けしている。とても可愛い顔立ちをしている26歳の女性。タートルネックの服を好み、色白で細身、身長は毛利蘭と同じくらいか少し高い程度。
東京本土の出身で、24歳という若さで医師になる程に優れた頭脳の持ち主であり、月影島の診療所で働いている。
その人物像は頭脳明晰、容姿端麗で物腰柔らかく落ち着いており、料理やピアノが得意で社交性も万全、子供には笑顔で母親のように接したりと、まさに多くの男性が惹かれるであろう「理想の女性像」そのもの。
※ここから先はネタバレを含みます!!!
ピアノソナタ「月光」殺人事件に登場する人物
浅井成実が登場するストーリーの重要人物を記載。
- 江戸川コナン、毛利蘭、毛利小五郎・・・毎度おなじみ主人公一行。ある日毛利探偵事務所に一通の手紙が届く。その内容は月影島にてこれから起きるであろう事を調査して欲しいというまるで怪文書のようなものだった。更にピアニスト・麻生圭二を名乗る男から電話が入り「必ず来い」と催促される。失礼な依頼人だ、とあまり乗り気でなかった小五郎だが、依頼料として50万円が事務所の口座にしっかり振り込まれていたため無視するわけにもいかず、蘭とコナンを連れて渋々月影島へと向かった。尚、蘭とコナンは割と乗り気であった。
- 麻生圭二・・・この件を毛利小五郎に依頼した人物。しかし、一行が月影島の村役場を訪ねた際、既に故人であることが判明する。月影島出身のピアニストで、世界を回って講演会を開いていた。しかし、その裏ではかつての同級生である黒岩辰次、川島英夫、西本健、亀山勇に利用されて麻薬の売買を行っていた。「もう協力はしない」と圭二が言うと、4人は圭二が12年前に故郷である月影島で講演を開いた際に、口封じのために彼とその家族を自宅に閉じ込め火を放った。死を覚悟した圭二は妻と娘を刺殺し、業火の中でピアノソナタ「月光」を弾きながら亡くなった。
- 亀山勇・・・上記の4人の一人で月影島の元村長。本編から2年前に亡くなっている。その実は、浅井成実をすっごいえっちなこと目的で公民館に呼び出した際、成実のある告白によって動揺し、持病の心臓病の影響もあって発作を起こして逝ったのである。
- 川島英夫・・・この事件の第一の被害者。上記の4人の一人で村長選の候補者。
- 黒岩辰次・・・この事件の第二の被害者。上記の4人の一人で村長選の候補者。現村長でもあり、娘の玲子も登場している。
- 西本健・・・この事件の第三の被害者。上記の4人の一人。かつては麻薬で手に入れた金でかなり羽振りのいい暮らしをしていたが、亀山の死から常に何かに怯えているように引き籠もりの挙動不審な人物になってしまった。
浅井成実についての重大な真実
名前の正しい読みは「ナルミ」ではなく「セイジ」であり、その正体はピアニスト・麻生圭二の息子。12年前の事件の際は本土の病院に入院していたため、道連れになることはなかった。つまり元の名は麻生成実(アソウセイジ)だった事になる。天涯孤独の身になった彼を引き取った家の姓が「浅井」だったのだろう。
成長して医師となった彼は、家族の死の真相を確かめるために月影島の診療医となった。女装した理由に関しては
ということが作中で語られているが、やはり一番の理由は「麻生の息子かもしれない」と勘付かれないようにするためだろう。おそらく成実なりに相当な努力をしたと思われる(本格的な女装経験がある男性諸君ならその苦労がわかるだろう)その成果か、彼を女性でないと疑う人物は一人もいない様であった上、亀山勇に至っては下心までくすぐることができた。
その亀山に自分が麻生圭二の息子だと明かすと、彼は麻生の死の真相を全てゲロってから逝った。この時、成実は家族の仇を討つの為に他の3人の殺害を計画した。
その一方で、復讐を止めたい気持ちもあったため、麻生圭二を名乗ってある程度著名な名探偵である毛利小五郎を月影島に呼んだのだった。
女医という立場を利用し、検死で死亡推定時刻をズラしたり、力技による殺害方法で女と思われている自分を容疑者から外すなどして見事に捜査の目を欺いていたが、コナン(いつもの小五郎の声で)の推理によって暴かれてしまった。そして逃げ出した成実は公民館へ向かい、火を放った。
すぐにコナンが助けに向かったが
「もう、遅いよ・・・。オレの手はあの4人といっしょ…もう血みどろなんだよ」
そう言ってコナンを外へ放り投げ、最期にピアノで「ありがとな、小さな探偵さん」という暗号によるメッセージを遺し、焼身自殺した。
あらかじめ燃料を撒いた上での放火であったことから、彼は復讐が完遂したならそれを暴かれようが暴かれまいが、どっちにしても死ぬつもりだったと推測できる。
浅井成実はただ一人、コナンが自殺を止められなかった犯人である。推理で自殺に追い込んでしまったことをコナンは強く悔やんでおり、後の別の事件のエピソードにて、服部平次の「なあ工藤、あのまま(犯人を)死なせてやった方がよかったんやろか・・・?」という問いに対し「推理で犯人を追いつめて、みすみす自殺させちまうような探偵は、殺人者と変わらねぇよ」と答えている。
以降、コナンは犯人を絶対に死なせないように行動している。(例:探偵たちの夜想曲の犯人)
浅井成実の件はコナンの脳裏にトラウマとして深く残っており、度々彼を苦しめ、戒める存在となっている。普段からいくつもの事件に対面しまくっている彼にとっても本件は一生涯忘れられない出来事になった事だろう。逆にいえば成実の犠牲があったからこそ、コナンは自分が探偵としてどうあるべきかを考え直すことが出来たのかもしれない。
このピアノソナタ「月光」殺人事件は作者も「お気に入りの話」として挙げており、ファンの間でもコナン史上屈指の名作、コナンを語る上で絶対に外せない話、とまで呼ばれている。単行本第7巻に収録されているので、是非ともこの記事に来た諸君には一度読んでいただきたい。編集者は強く勧める。
単発キャラながら非常に強い印象を与えるキャラクターで、その美しさからも人気も高い。
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