渡島とは、
- 渡島総合振興局(旧名・渡島支庁)・・・北海道西南部にある北海道の出先機関およびそれが管轄する地域・地方。
- 渡島国・・・明治維新の頃におかれた日本の地域区分の国の1つ。範囲は現在の渡島総合振興局南部および檜山振興局の南部。
- 渡島(わたりしま)・・・古代日本における北海道の呼び名。1と2の語源。
- 渡島半島・・・北海道西南部にあるイルカのしっぽのような形に突き出た半島。1や檜山振興局・後志総合振興局の南部の地域がこの半島内にある。
概要
渡島支庁を前身とする機関で、主に渡島半島の東側を管轄する。2010年の総合振興局への再編の際、管轄地域の変更は特にされなかったが、2005年に旧熊石町が八雲町に合併され渡島支庁の管轄に移されており、檜山振興局を南北に分割する形になっている。
管内の人口は全体で37万人弱。渡島支庁時代には50万人以上いたが、減少の一途をたどっている。それでも北海道内では石狩・上川・胆振に続いて4番目に人口が多い(人口密度は上川を上回り3番目)。
南端の松前から北端の長万部まで非常に長細く、地域によって気候風土が異なる。津軽海峡は暖流が流れ込むことから、北海道の中では温暖。松前には椿や孟宗竹のような暖地の植物が見られる。また、地域にもよるが雪も少なめで、函館空港あたりから恵山岬辺りまでの津軽海峡沿岸の「下海岸」と呼ばれる地域は北海道では珍しく根雪にならないことがある。それでいて夏は猛暑になることが少なく、札幌などに比べても過ごしやすい日が多い....のだが、全国的に記録的な暑さとなった2023年の夏は、函館などで初の猛暑日に見舞われた。
歴史的には、振興局南部の渡島国地域(現在の八雲町のうち旧落部村以南)は江戸時代以前から和人が定着し、松前藩が直接支配していたことから、明治以降に開拓が進められた北海道の他の地域とは成り立ちを異にしている。北海道最古の神社と呼ばれる船魂神社をはじめ古い神社仏閣がこの地域に集中しており、松前神楽に代表される多くの伝統行事が息づいている。また北海道は8月7日に七夕を行う地域が多いが、渡島では函館市をはじめ7月7日に七夕を行う地域が多い。
渡島総合振興局の市町村一覧
- 函館市
渡島総合振興局の所在地。人口は26万人ちょいで渡島の3分の2の人口が集中しており、北海道内でも3番目に多い。明治・大正の昔は札幌や仙台よりも人口が多く、北日本きっての大都会だった。詳しくは「函館市」の項目も参考にしてください。現在は100万ドルの夜景やエキゾチックな和洋折衷の町並みで知られる観光都市。スルメイカを主力とした漁業の街でもあるが、深刻な不漁により苦しんでいる。2004年に亀田半島の町村を合併し、タコとマグロの戸井町(大間町の対岸なので同じマグロを獲っているのだ)や、白口浜真昆布の本場、南茅部などが市域となっている。 - 松前町
松前(まつまえ)藩が本拠を置いた北海道唯一の城下町。ただし、現在の松前町民は津軽から移住してきた漁師の子孫が多く、藩士や商人の多くは明治時代に函館や札幌や小樽などに移ってしまったためか、街並みに城下町の面影は薄い。松前城は大戦も掻い潜ったのだが、戦後町役場の失火で全焼…もったいない。一帯の海は海産資源が豊富で、海外からもマグロ狙いのクルーザーが押し寄せる。渡島では函館に次ぐ観光の町ではあるが、いまいち交通の便が悪く道央方面に向かう経路から外れているためか、桜の季節以外は閑散としている。北海道最南端の白神岬は青森県の大間崎より南にある。愛媛県にも同名の町があるが、こちらは「まさき」と読む。愛媛県の松前町も城下町であり、両町は姉妹都市連携を結んでいる。 - 福島町
珍味スルメの生産量日本一! の水産加工の街。だが、ここもスルメイカ不漁により、原料は主によそから調達している。過去に大相撲第41代横綱の千代の山と第58代横綱の千代の富士を輩出しているので、横綱が誕生する割合が日本一高い町となっている。昭和40〜50年代に青函トンネル工事で栄え、現在は「第二青函トンネル」構想を推している。夢よもう一度。 - 知内町
サブちゃんこと北島三郎の出身地は実は函館じゃなくてここ。青函トンネルの入り口と知内火力発電所があり、財政はわりと豊か。産業の主力はニラをはじめとする農業だが、昆布漁なども盛ん。「しり」うちなのになぜか「おっぱいまつり」という謎の魅惑のイベントがある。 - 木古内町
江戸時代から交通の要所で、現在でも北海道新幹線の北海道最初の駅である木古内駅がある。木古内町寒中みそぎ祭りという、1月の凍てつく北海道の海にふんどし姿の若者たちが入って禊を行う、想像しただけで体が震えあがってしまいそうなイベントがある(のだが、津軽海峡は暖流が流れ込んでいるため水温はそれほど低くなく、その前の水垢離の方がずっとキツいそうな)。 - 北斗市
2006年に旧上磯町と旧大野町が合併してできた市。函館に接する上磯町はベッドタウンとして栄え、トラピスト修道院のバターやクッキーが有名(トラピスチヌ修道院は函館市にあります)。市の公式マスコットは「ずーしーほっきー」。市名は某世紀末少年漫画とは一切関係ありません...だったのだが、市がコラボイベントを開催していたりする
。日本初の西洋式城郭があるのは函館(五稜郭)ではなくここ(松前藩戸切地陣屋)。詳細は「北斗市」の項目を参考にしてください。 - 七飯町
「ななえちょう」と読む。渡島総合振興局で唯一海に面していない町。函館の北隣にあり、前述の北斗市とともに函館市のベッドタウン。農業が主力産業で、リンゴ(セイヨウリンゴ)が日本で初めて導入されたのは青森ではなくここだったりする。道内周遊客がよく立ち寄る日本新三景・大沼国定公園でも知られる。「七飯町」の項目も参照してください。 - 鹿部町
スケソウダラをはじめとする漁業が盛ん...というか漁業と水産加工以外に産業らしい産業が無い、完全なる漁師町。駒ケ岳の南東部にあり噴火による降灰を被りやすいが、そのかわり鹿部温泉があったり道内では珍しい間歇泉があったりと恩恵をうけている。 - 森町
言わずと知れたイカ飯の町! 北海道で唯一の地熱発電所がある。ちなみに北海道では唯一自治体名の「町」を「ちょう」ではなく「まち」と読む。静岡県にも同名の町があり、こちらも静岡県内の町で唯一「まち」と呼ぶ。名前の縁で姉妹都市交流をしている。 - 八雲町
旧熊石町が2005年に旧檜山支庁から寝返って支庁の壁を越えての合併に応じたため、檜山支庁(現檜山振興局)を南北に分断する形にしてしまった。なおこの合併によって八雲町は、日本で唯一同一町内に太平洋と日本海を有する町となり、「二海郡」なる郡名を名乗ることになった。八雲は尾張徳川家の開拓団が開いた土地で、木彫りの熊の置物の発祥の地でもある。旧八雲町は酪農とホタテの養殖、サケ、カレイ、コンブ、熊石はアワビの養殖が盛ん。 - 長万部町
難読地名・・・なのだが、昔由利徹というコメディアンがギャグにしたりして特殊な読みの町の代表格として有名になってしまった(一応正しい読みを書いておくと「おしゃまんべちょう」)。毛ガニやカニ飯が有名で、山陰、北陸だと効果なズワイガニもここならお手頃(地元では毛ガニ、タラバの方が人気が高いため)。東京理科大学長万部キャンパスなんてのもある。2022年夏に突如謎の水柱が噴出し
各地から見物客が押し寄せた
。
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