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準サイコミュとは、宇宙世紀ガンダムシリーズに登場する用語である。
概要
NT用I/F「サイコ・コミュニケーター」を一般兵用に調整した簡易版サイコミュの総称。
パイロットの脳波をサンプリングすることで、特定の命令をリアルタイムで送信する事が出来る。純粋なサイコミュ程の膨大な情報のやり取りは出来ないが、感応波が微弱な一般兵でも扱えるようになった。
準サイコミュは大きく二つに分けられる。代表的な物が「バイオセンサー」と「有線式ビーム砲などの操作補助システム」である。
- 操縦補助系
Ζガンダムのバイオセンサーに代表される操作補助系。脳波（感応波）のサンプリング・送信によりパイロットの思考情報を読み取り、操縦を支援する。準サイコミュの種類にもよるが、NTが準サイコミュ機に乗った場合は強力な感応波でサイコミュに匹敵する性能を引き出したケースも確認されている。 - 遠隔操作端末系
準サイコミュの遠隔操作補助としての側面。有線式遠隔操作端末とコンピューターの連動で疑似的なオールレンジ攻撃を可能とさせる。ただビットのような全方位攻撃や自由な三次元機動は不可能。操作数も限りがある。
制約も大きいが、絶対数の少ないNT以外にも扱えるシステムとして重宝されている。
サイコミュ技術の相互発展
準サイコミュを世に送り出したのは、連邦傘下のニタ研（ニュータイプ研究所）であった。
連邦は一年戦争後にジオンのニュータイプ研究の成果を接収し、その技術を基にニタ研の一つ「オーガスタ研」が準サイコミュの開発を行った。
ジオン残党もサイコミュ技術発展のためにアクシズで準サイコミュの研究を行っていたようだが、成果は得られず、鹵獲した連邦機（ガンダムMk-Ⅴ）の技術を転用することになる。
一年戦争時のフル規格サイコミュは強力な感応波を発するニュータイプにしか扱えず、無線/有線ビーム砲等の遠隔操作にしか使われなかった。
だが後に台頭する簡易サイコミュの構想はフル規格サイコミュにも適用されており、ニュータイプ以外の微弱な感応波を増幅させたり、読み取り易くなっている。
その後のサイコミュ関連
搭載は明言されていないが、NT要らずで発展した準サイコミュ技術はUC150年代でも活躍している。
また、サイコミュ系統の技術はサイコミュ感応するコンピュータチップを金属に鋳込む「サイコ・フレーム」に拡大発展した。
この技術が援用されUC120年代には第二期小型MSのMCA構造(Multiple Construction Armor。マルチプル・コントラクション・アーマーの頭文字を取った略称。装甲自体を構造材や電装伝達機器とした多機能装甲)に採用されムーバブルフレームの小型・高性能化に成功、小型MS開発の汎用技術として定着していく。
一方で宇宙世紀200年代を描いた『ガイア・ギア』では、マン・マシーン（MSの次世代兵器）に高性能化したサイコミュが搭載され、一般兵でもニュータイプに匹敵する能力や超感覚を得る事が出来る。
ガイア・ギアの時代にはNTと非NTの境界が無くなったと言えるのだが、残念ながら原作者直々に闇に葬る決意を表明している。これをサルベージするか上書きするか、今後の展開はバンダイやサンライズ次第だろう。
主な準サイコミュ機
エゥーゴ/カラバ
- Ζガンダム
MSZ-006Xにカミーユ・ビダンの案を反映したTMS（可変機）。歴史的傑作とも言われるが、サイコミュ系＝オカルトのイメージを決定づけた罪深い機体でもある。AE社がコックピット周辺に機体制御技術として簡易サイコミュ「バイオセンサー」を組み込んだ結果、当時としては完全に謎パワー・仕様外の「サイコフィールド」が発動し、ビームを弾いたりビーム・サーベルを数倍伸ばすなど、サイコフィールドと同様の現象を起こした。 - Ζガンダム3号機
Ζガンダムの3号機。2機目、3つ目のバージョン、第3ロットともいわれる。
複数生産説もあり、その内1機はストライクゼータやホワイトゼータとしてΖプラスの原型となった。他、B型（火力強化機のグレイ・ゼータ）、P2型（サイコミュ搭載機のレッド・ゼータ）、C型（P2型のベース機）がある。 - ル・シーニュ
『エコール・デュ・シエル』に登場するNT専用ガンダム。パイロットの少女、アスナ・エルマリートの事実上の専用機であり、彼女用に調整された準サイコミュ「バイオセンサー0」を搭載。 - ガンダム［グリンブルスティ］
感応波コントロールシステム「シャーマン・フレーム」を採用した準サイコミュ機。あまりの動きに強化人間以外は脳障害を負う可能性が高い。そしてガンダムではない。AOZ2の外伝「審判のメイス」では主役機を務める。 - ガンダム［ケストレル］
グリンブルスティの改修機でAOZ2の主役機。ヘイズルやウーンドウォートと違ってメディアミックスに恵まれず、完結後に開始した漫画版は休載した挙句、外伝のグリンブルスティが先にコミカライズされた。 - ΖΖガンダム
強化用GパーツとFSWS計画（フルアーマープラン）の設計を織り込んで開発されたΖガンダムの後継機。合体機構（複数のコアユニット）の採用により出力は通常機の数倍を誇る。バイオセンサーを採用しており、同じく後半はビームをはじいたり巨大化させたりとやりたい放題であった。
ティターンズ
- ガンダムTR-6［ウーンドウォート］
ティターンズの主力量産機。特殊な強化人間人格型OSを採用しており、用意されたウェポンカーゴには、それに対応したボックス型サイコミュが搭載される。OSの詳細はウーンドウォートを参照。
また複合兵装の「コンポジット・シールド・ブースター」にはサイコミュを組み込むプランもある。何にでもなれる様に設計されている為、どんなサイコミュ機にも準サイコミュ機にも変貌する。 - ジ・O
パプテマス・シロッコが設計したバイオセンサー採用機。名前が同じなだけでAE社のバイオセンサーとは別モノ。 - サイコ・ギャプラン
ウインチ式大型腕ユニットを装備したギャプランTR-5の派生機。幾つか発展プランがある。 - ガンダム［スコル］
AOZ2のライバル機。ケストレルやグリンブルスティ同様、シャーマンフレームを採用している。 - ガンダムMk-Ⅳ
Gジェネオリジナル機。オーガスタ研が開発した。後述のサイコガンダムとMk-Ⅴのミッシングリンク。 - ガンダムMk-Ⅴ
オーガスタ研が開発した準サイコミュ機。開発コンセプトは小型のサイコガンダム。生産された1機はネオ・ジオンに接収されドーベン・ウルフの開発母体になった。
その他連邦系
- ガンダムF91
サナリィ製の高性能小型MS。バイオセンサーを搭載している。その他にもサイコミュ、サイコフレーム、バイオコンピュータなどサイコミュ系のオンパレード。 - リ・ガズィ
Zガンダムの量産案の一つでZプラスR型のモジュールを基にした発展型。地味にバイオセンサーが搭載されている。 - Sガンダム/Ex-Sガンダム
AE社が究極を目指して開発した超高性能MS。人工知能「ALICE」を搭載している。準サイコミュ機でもありインコムを採用している。 - シルヴァ・バレト（ファンネル試験型）
接収して開発されたドーベン・ウルフを接収して…という妙な開発経緯を辿った機体。一般兵サイコミュシステムのテストベッド機で、有線式フィン・ファンネルを採用しており、νガンダムにもデータがフィードバックされた。
ジオン/ネオ・ジオン系
- グラブロ試作水中ビット装備型
『MSV-R』に登場する眉唾物のグラブロ。「準サイコミュ」を搭載しているらしいが詳細不明。 - ザクⅢ改
ザクⅡの直系後継機「ザクⅢ」に宇宙用のオプションを追加し、強化人間専用機にチューンナップした高性能機。
準サイコミュを搭載しておいる。例の光はサイコフィールド的な何かだと思われる - ドーベン・ウルフ
ネオ・ジオンがガンダムMk-Ⅴを接収して開発した機体。サイコミュ式ハンドビーム（無線誘導）が追加。 - 量産型ハンマ・ハンマ
Gジェネオリジナル。元々あったハンマ・ハンマの準サイコミュ搭載＋量産構想にデザインを付け足した物。 - ローゼン・ズール
ハンマ・ハンマの思想を受け継いだ機体で、サイコミュ(サイコ・フレーム)と準サイコミュを搭載したハイブリッド機。
準サイコミュ機と類似したシステム
準サイコミュの定義は「一般兵でも扱える疑似NTシステム」であり、準サイコミュとして開発されていない「それらと同等のシステムを持つ非NT対応機」までは含まれない。ただし、それらはEXAMシステム、HADES、妖刀システム、ナイトロ等の「例外」ばかりである。
- ブルーディスティニー
フラナガン機関から亡命したクルスト博士が開発したMS用の特殊I/F「EXAM（エグザム）」。ある少女のNT能力をコピーし、NTへのカウンターシステムを作り上げることを目的としていた。 - ペイルライダー(MS)
連邦軍が一年戦争中に開発した機体で、EXAMをベースにしたHADES（ハデス）を搭載するMS。MSのリミッターを解除し、性能を極限まで引き出す事が出来る。 - ストライカー・カスタム
EXAMの理論をもとに開発された精神感応AI「妖刀システム」を搭載する。基になった人物の「父に対する憎しみ」まで取り込んでしまい、強化人間絶対殺すマンになるイレギュラーな超妖刀システムと呼ばれる暴走モードも…。なお、ストライカー・カスタムの他にドルメル・ドゥーエにも搭載されている。 - ガンダムデルタカイ
人をニュータイプあるいは強化人間にする正体不明のナイトロシステムを搭載した機体（感応波レベルを強制的に引き上げているという事になる）。
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関連項目
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