焼酎(しょうちゅう)は、酒類である。酒税法上、連続式蒸留焼酎(甲類)と単式蒸留焼酎(乙類)に別れており、単式蒸留焼酎のなかには本格焼酎と呼ばれる焼酎もある。
焼酎の基準
焼酎は酒税法によって次のように定められている。
連続式蒸留しようちゆう アルコール含有物を連続式蒸留機で蒸留したもので36度未満の焼酎
単式蒸留しようちゆう アルコール含有物を単式蒸留機で蒸留したもので45度以下の焼酎
「しようちゆう」は酒税法の表記で焼酎のこと。「酎」の漢字が常用漢字でないため、ひらがな表記となっている。
つまり、連続式蒸留機で蒸留しても36度以上の場合、単式蒸留機で蒸留しても45度を超える場合には焼酎とはならないのである。これらは全てスピリッツ類となり、税金が跳ね上がる。
2006年以降の税法上の呼称から、連続式蒸留焼酎は「焼酎甲類」、単式蒸留焼酎は「焼酎乙類」とされることも多い。以前はそれぞれ「新式焼酎」「旧式焼酎」と呼ばれていた。甲類と乙類を混合した焼酎は「混和焼酎」と呼び、乙類が50~95%を占めるものを「乙甲混和焼酎」、5~50%を占めるものは「甲乙混和焼酎」としている。
連続式蒸留焼酎(焼酎甲類)
糖蜜(シロップ)などの原料を発酵させて原酒とし、それを連続式蒸留器を使って不純物を取り除いて高純度のアルコールを取り出した上で加水して製造される。
製造過程上、不純物が無くなるために味はほとんどなくなる。これをそのままホワイトリカーとして果実酒用に販売することもあるが、多少の個性を出すために熟成や蒸留回数を変えた別の焼酎をブレンドしたりする。
明治中期になって日本に連続式蒸留器が伝来してから、高純度のアルコールを生成する目的を経て製造されるようになったため、歴史は比較的浅い。
1970年代後半に、アメリカでウォッカがブームになったのを先駆けに、上記ブレンドなどを施した焼酎が一斉に登場し、さらに居酒屋の普及やチューハイの登場で、焼酎ブームが巻き起こった。
その後全国的にかつての勢いはなくなったものの、北海道では4L以上のペットボトルの焼酎が店頭に並び、ストレートやロックで飲まれるなど人気は根強い。
単式連続焼酎(焼酎乙類)
米、麦、芋などの穀類を原料を発酵させて出来た原酒を単式蒸留器を使って蒸留したものである。
連続式に比べると不純物を取り除く割合が低いため、原料の味などが個性として残りやすい。
16世紀頃に東南アジアなどから伝来し、九州地方を中心に製造されている。
21世紀になってから、下記に示す本格焼酎のブームが起こり、 全国的に飲まれるようになった。
本格焼酎の基準
本格焼酎は更に細かく基準が決まっている。単式蒸留焼酎の中で以下のいずれかを満たさなければならないのである。
なお、これらに該当しない場合には本格焼酎と記載することは出来ない。
関連ホームページ
- 日本の酒・本格焼酎と泡盛
(日本酒造組合中央会・単式蒸留焼酎の業界団体)
- 日本蒸留酒酒造組合
(連続式焼酎の業界団体)
- 本格焼酎の楽しみ
(参考文献)
関連コミュニティ
関連項目
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