熊坂学とは、宮城県仙台市出身の将棋棋士である。中原誠十六世名人門下。段位は六段。2015年5月7日を以って引退。
概要
1977年生まれ。五段。棋士番号244。 棋風としては元来は居飛車党であるが、近年は振り飛車、特に角交換四間飛車を採用する事がある。陽動振り飛車も採用する場合も。熊坂自身のコメントによれば飛車を振る場合は泥臭い形になるといい力戦型に誘導していたようである。
順位戦を苦手にしており3年で降級しているが、他棋戦においては特段に成績は悪いというわけではない。
略歴
21歳の時に二段に昇段、その後5ヶ月(16局)で三段に昇段
三段リーグには7期在籍、負け越しは一度のみ(8勝10敗)で24歳の時にリーグ2位で三段リーグを突破。四段に昇段しプロ棋士となる。
その後、順位戦で3年連続降級点を取り理論上最速のスピードで、2004年にフリークラス落ちとなる。(2015年3月31日までに順位戦に復帰できなければ引退)
2010年8月 竜王先昇級者決定戦で勝ちあがり竜王戦5組となる。
2014年にはフリークラス10年目となり、2014年度中に所定の成績を収めなければ強制引退となるがけっぷちとなったなか、第64期NHK杯予選で北島忠雄六段,窪田義行六段,村山慈明七段に勝ちNHK杯本戦出場した。その後本戦第1回戦で香川愛生女王を破り本戦2回戦進出を果たしている。
2014年10月には森内俊之竜王を第56期王位戦予選第2回戦で撃破する大金星を果たし7連勝中で、今年度中の順位戦復帰条件・引退回避を果たすかもしれない勢いであった。
2014年3月には、2015年度第65期NHK杯予選で3連勝すればフリークラス脱出という条件になり、1回戦で同期でもある大平武洋五段に勝利したものの2回戦で高橋道雄九段に敗北し2014年度中の復帰は不可能となり、2015年4月1日に引退が日本将棋連盟の公式サイトに告示された。
しかし、4月1日時点で第28期竜王戦6組昇級者決定戦2回戦以降において5連勝すれば順位戦復帰・引退回避という条件が各新聞や同竜王戦の将棋連盟の携帯配信の棋譜コメントにおいて掲示された。そして5月7日に行われた竜王戦6組昇級者決定戦2回戦の石井健太郎四段との対戦において敗北し引退となった。最終年度(2014年度)は15勝12敗となった。
引退は規程による最短規程となる13年37日において引退となり、最年少引退(37歳355日)となっている。
引退後は、それまで運営していた将棋教室『杜の熊さん将棋教室』の運営の他、将棋の街として有名になった山形県天童市で定期的に開かれる将棋教室に出張している。
2021年4月から宮城県仙台市に日本将棋連盟の東北研修会が設置された際には幹事補佐に就任している。
関連動画
2007年 04-06月 印象に残る10局 熊坂千葉戦
2014年8月3日放送 第64期NHK杯将棋トーナメント1回戦 香川女流王将戦
2014年11月23日放送 第64期NHK杯将棋トーナメント2回戦 畠山鎮七段戦
2014年10月22日第56期王位戦予選1回戦 森内俊之竜王戦
2015年5月7日第28期竜王戦6組昇級者決定戦2回戦 石井健太郎四段戦(引退局)
関連項目
関連リンク
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