熊本市とは、熊本県の一都市であり、同県の県庁所在地かつ、政令指定都市のひとつ。明治時代には九州で最大の都市であり、今も福岡、北九州に次いで九州に三番目に多い都市で、九州の中心部にあり、交通の拠点にもなっている。
また、あまり言われていないが国内で最も南にある政令指定都市である。
概要
(2020.10.1国勢調査のデータ)
人口:738,865人(前回差:△1,957)男:349,115人(前回差:645)女:389,750人(前回差:△2,602)
世帯数:326,920(前回差:11,464)
市長:大西一史(2014.12.3~)
JR熊本駅周辺は笑えるほど何もなかったが、九州新幹線の建設に合わせて開発が行われた。それでも依然として都心部は城の周辺であり、熊本市電がアクセスを担っている。
熊本城がある。日本三名城のひとつで、別名:『銀杏城』とも言われる。この別名の由来は、城の周りにイチョウの木が植えられていることから。ちなみに、植えてあるイチョウの木は全部雄の木で、銀杏ができないように植樹されている。→熊本城の記事アリ。
また、細川氏の大名庭園で名高い水前寺成趣園はその庭の池沼が地下水の湧出によって形成されており、こちらも多くの観光客が訪れる。
市内中心部では、現在も路面電車(熊本市交通局が運営しているため、地元民は「市電」と呼ぶ)が走っている。
熊本市西区(沖新町)に熊本港があり、フェリーで長崎県島原市行ける。なお深夜には車好きと暴走族が集まりカオスと化す。ドリフトとパラリラが見たいもの好きは是非どうぞ。何もしなければ手を出されることもない。
工業は割と隣町に任せっきりなことが多く、一応、ルネサンスセミコンダクタと平田機工は市内にあるが、東京エレクトロンが合志市、ソニー、富士フイルム、TSMCが菊陽町、本田技研が大津町、サントリー、湖池屋が嘉島町と熊本都市圏内の主要工場は大抵隣町にある。
農業は大変盛んであり、熊本市北西部の金峰山山麓ではみかん・梨の栽培がされたり、北東部の洪積台地ではスイカやメロン、都市中心部では花卉や露地栽培、南西部では米やナス、トマトなどの施設園芸作物、沿岸の山あいではミカンが生産されている。ちなみに、平成18年の産出額では、全国1,818市町村の中で第19位。
特にスイカは全国屈指の産地である旧植木町を吸収したことにより全国一の産地となっており、新潟市と並んでスイカ消費の多い都市である。
冬は何気に寒く、最低気温氷点下はよくあるし、たま~に積雪する。
2008年10月6日に下益城郡富合町と合併し面積・人口が増えた。2010年3月23日には、上記のとおり鹿本郡植木町、下益城郡城南町と合併し、人口が70万人以上に達した。
また、後発政令市特有の面積が広いdisのとばっちりを食らいがちである。(面積は20政令市中12位で、横浜より小さく福岡より大きい。)ただ、狭い分面積の9割が平野であるので、可住地人口密度はあまり高くない。
地下水が非常に豊富で、熊本市の水道水は100%地下水に頼っており、人口規模を鑑みて100%地下水で賄えるという、アラブ人羨望の都市である。そのせいか、あまり深く地下を掘ることは許されていない。というか、掘ってしまったら湧き水に当たってしまうので水の泡となってしまう(例:湧水トンネル)。また、そのため地下に施設もあまりない。
新市街、下通り、上通り一帯のアーケードは中心街、並びに熊本市民のアイデンティティーの一つであり、その一帯を街(または、市内)と呼んでいる。その広さは特筆すべきもので、上通り商店街が全幅11m、下通り商店街が全幅15m、そしてサンロード新市街は全幅18m(乗用車が二台走れる幅)に及び、全長は天蓋部分だけで1.3km、全長1.5kmに及び、仙台市に遠慮してか西日本最大級のアーケード街と自負しているが、実質、これより広大なアーケード街は全国探しても他になく、総面積で国内最大といっても過言ではない(国内で総延長最長の高松商店街や一本筋で最長の天神橋筋商店街などはだいたい平均的な全幅7m~9mで幅が狭いので、ここまでのスケールは感じられない)。
2016年4月には熊本地震が発生、当市も東区、南区を中心に大きな被害を受け、シンボルの熊本城も倒壊は免れたものの、再建に数十年といわれる被害を受けた(現在は観光は可能)。また、直後は水前寺成趣園の池も干上がってしまったが、今は晴れて元通りになっている。また、地震発生時ライオンが逃げたというニュースも話題になったが、近隣住民は写真の街並みが違いすぎるのですぐガセだと気付いたんだとか。ちなみに災害のガセネタで逮捕者が出た初めての事件である。
熊本名物で有名なものに馬刺し、辛子蓮根、朝鮮飴、熊本ラーメン、太平燕(タイピーエン)などがある。太平燕とは春雨を使ったちゃんぽん料理。
福岡や他の九州の県と比べて、福岡への対抗意識もあって東京との関係が比較的強いといわれており、またV9黄金時代を築いた川上哲治が熊本出身であることから、九州で最も巨人ファンが多い地の一つでもあった(そこになぜ阪神百貨店が進出したのか…)。だが、九州新幹線が開通し、山陽新幹線が乗り入れしてからは関西、中国(山陽)地方との経済的な関係が密接になってきている。
政令指定都市へ移行
熊本市を政令指定都市にしようと、隣町の鹿本郡植木町・上益城郡益城町・下益城郡城南町とで熊本市と合併するかどうか結構えらい大人の方同士で話し合われた。益城町は4月12日の住民投票で反対多数を占めたが、植木町・城南町は6月28日の住民投票でいずれも賛成多数を占め、2010年3月23日に植木・城南両町が熊本市と合併し、合併特例法で緩和された人口要件の「70万人程度」を上回り、2012年4月1日付けで政令指定都市に昇格した。
政令指定都市移行により5つの行政区(北区・西区・中央区・東区・南区)が設けられ、区役所は
にそれぞれ設置されている。
熊本市の主なショッピングスポット
- 上通:南側が上通アーケード、北側が屋根のない上通並木坂に分かれている。服屋さんと本屋さんがしのぎを削っている場所。一部の高校生にとっては通学路でもある。岡田珈琲、蜂楽饅頭、こむらさきなど熊本を代表する飲食店が多い。創業100年を超える超老舗が山ほどあり、中には400年を超える店もある。
- 下通:鶴屋・カリーノ・パルコ・COCOSA(旧ダイエー熊本下通店)が核で、アニメイトやらしんばんも出店。昔はタワーレコードやメロンブックスもあった。最近アーケードなのに街路樹が植えられ、ミストが出るようになった。現在熊本PARCO跡地に下層がPARCOの運営する商業施設HAB@、上層が星野リゾートのホテルOMO5となる新ビルが建設中。
- 新市街:昔は映画館がたくさんあった場所。現在でも電気館というお洒落な映画館がある。最近ではカラオケボックスが乱立している。下通と交わる場所のマクドナルド(通称:角マック)は熊本人の待ち合わせポイント。
- 桜町:かつて熊本交通センターや県民百貨店(旧岩田屋伊勢丹→熊本岩田屋→久留米岩田屋熊本店→くまもと阪神)があった地域。2015年より跡地の再開発が行われ、2019年に「熊本桜町バスターミナル」および「SAKURA MACHI Kumamoto」としてグランドオープンした。一日の乗降者数4万人という全国でも最大級規模のバスターミナルでもあり、上記アーケード街から雨にぬれずにバスに乗ることができる。(最寄りの熊本市電辛島町停留所からは残念ながら濡れる。)
- 大江:イオン熊本中央店(旧ダイエー熊本店)、グランパレッタ熊本がゆめタウン大江が主な核。町内だけでも高校が4つ、大学が1つあり、近隣を含めると高校が8つ、大学が3つある熊本有数の文教地区でもあるため大変学生が多い地域。今でこそJT跡地等に大型店舗が建つようになったが、かつてはダイエーが建設されようとする際5年にわたる反対運動がなされた。
- 平成:JRの平成駅があり、流通団地にも近い。サンリブシティを核としてにぎわいを見せていたが、最近は後発のゆめタウンはませんやイオンモール熊本から近いせいで押され気味。しかし、住宅地としては依然として良立地であり災害にも比較的強いせいか人口増加が著しく、最近新しく小学校が建てられた。
- 東バイパス:沿線にゆめタウンが3店舗もあり、その他大型家電量販店やロードサイド型店舗の激戦区。通称「ひがバイ」。しかし御領、帯山、健軍、田迎と様々な地域拠点を貫いているためどこに住んでるかでどこの「ひがバイ」の事を言っているのかが変わる。熊本港や57号復旧ルートといった走りやすい道路と接続しているため、ドライブルートとしてもおすすめ。
- 健軍:熊本市電の終点があり、その隣に健軍商店街がある。2002 FIFAワールドカップの際、ここの商店街がベルギー通りと名乗っていた。商店街そのものは大変な寂れようだが、周辺の県道28号線や第二空港線、東区役所周辺は今もにぎわっており、移転してきた市民病院まで市電が伸びる計画が進行中。
- 子飼:良くも悪くも昭和っぽい雰囲気のエリアだが、熊本大学に近いため若者との交流もそこそこある。近くに、わが国初のスクランブル交差点が存在する。昔は近くまで市電が走っていた。何故か食用虫の自販機がある。
- 熊本駅:通称「熊駅」。駅ビルであるアミュプラザくまもとが核。というよりアミュプラザ以外本当に店がない。県民にはあくまで西の拠点兼新幹線乗り場程度の認識であり、北の拠点・上熊本駅、東の拠点・新水前寺駅に人が分散するため、2000年代には佐賀駅にすら乗降者数で負けるほどとんでもなく寂れた駅だったが、新幹線開業後に駅の需要が爆上がりしたおかげで博多駅に次ぐ規模の駅ビルが建てられた。熊本ラーメンの名店黒亭はちょっと歩く距離。
- 光の森:実際は光の森駅以外は菊陽町。元々70年代から大規模開発が行われた武蔵ヶ丘周辺の中で熊本市に比較的近いにもかかわらずほったらかされていたエリア。2002年の分譲開始から2004年のゆめタウン出店を機に急成長を見せているエリアで、お洒落なカフェなどが多数出店している。急激な人口増加とともに肥大化し続け、隣駅の三里木駅を飲みこみ始めた。ちなみに地方都市のベッドタウンなのに坪単価30万位したこともある。最近は半導体産業のおかげでいろんな意味で注目が集まるエリア。
また、嘉島町には県下最大のショッピングモールであるイオンモール熊本クレア(に改名されたが未だに多くの県民はクレアと呼ぶ)があり、比較的近い平成や健軍の住人は平日こそ近辺で済ませるが、休日はここに行くというものも多い。
上では熊本駅をショッピングスポットとして挙げたが、”駅前”に商業集積を期待してはいけない。新幹線口は一軒家、在来線口(白川口)にはマンションとホテルが広がっているのみである。本当に駅ナカにしか商業施設はないのである。ショッピングや飲食をしたい場合は目的に応じて上記の地域のどこかへ移動しよう。中心市街地である上通下通まで3キロほど離れているが、路面電車が市街地を結んでいるので、駅で降りて、何もなさに途方に暮れてしまう心配はない。ご親切に5分に1本くらいのペースで乗せてくれる。
参考までに
熊本市のラブホテル地帯
- 花岡山周辺・・・西区
- ワシントン通り周辺・・・中央区
- 九品寺周辺・・・中央区
- 熊本I.C南の熊本県道103号 通称第一空港線のトラックターミナル周辺・・・東区
- 四方寄(よもぎ)町の裏通り(熊本県道231号沿い)・・・北区
- 旧国道57号(現熊本県道337号)のファンシードール(龍田町弓削)周辺・・・北区
- 大窪周辺(国道3号の山室交差点辺りと大窪2丁目交差点のデイリーヤマザキの西里へ抜ける道辺り)・・・北区
熊本市にあるバイパス
- 北バイパス 東区新南部(しんなべ)~合志市須屋 国道3号(合志市~北区植木町までは工事中)
- 東バイパス 南区近見~北区龍田町弓削 国道57号(近見~新南部までは6車線)
- 西廻りバイパス 南区荒尾町~西区島崎(島崎から先は工事中ていうか用地買収すらまだだし)
- 浜線バイパス 中央区南熊本~東区画図(えず) 国道266号
- 清水バイパス 中央区薬園町~北区大窪 国道3号
- 飛田バイパス 北区山室~合志市須屋 国道387号
- 田迎木原バイパス 南区御幸西無田町~上益城郡嘉島町犬渕 熊本県道182号田迎木原線
熊本市から~まで(編集者DYESK調べ)
県内
- 玉名市まで約30km
- 山鹿市まで約30km
- 菊池市まで約35km
- 八代市まで約40km
- 上天草市松島町まで約50km
- 天草市本渡まで約100km
- 天草市牛深まで約140km
- 荒尾市まで約40km
- 阿蘇市まで約50km
- 水俣市まで約90km
- 人吉市まで約95km
- 山都町矢部まで約50km
県外
- 延岡市まで約130km・・・国道325号経由
- 大分市まで約130km・・・国道57号経由
- 別府市まで約150km・・・国道57号経由
- 福岡市まで約120km
- 久留米市まで約80km
- 鹿児島市まで約180km
- 都城市まで約165km
- 宮崎市まで約195km
- 日南市まで約210km
- 鹿屋市まで約245km
- 佐賀市まで約90km
- 鳥栖市まで約80km
- 長崎市まで(佐賀経由ルートだと)約200km
- 北九州市まで約190km
- 下関市まで約210km
熊本市出身の有名人
- スザンヌ(タレント)
- マーガリン(タレント スザンヌの妹)
- ばってん荒川(お笑い 故人)
- 大田黒浩一(ローカルタレント)
- 上田晋也(お笑い芸人 くりぃむしちゅー)
- 有田哲平(お笑い芸人 くりぃむしちゅー)
- 荘口彰久(ラジオパーソナリティ)
- 森高千里(歌手。栃木県ではない)
- 上國料萌衣(アイドル アンジュルム 生まれは鹿児島県)
- 釘宮理恵(声優 生まれは大阪府)
- 西原さおり(声優)
- 尾田栄一郎(漫画家。ワンピース作者。作品のあちこちに地元熊本の風景をモデルにした場所が登場しており、熊本地震の際にもエールを送ったり、益城町の復興支援のため、ふるさと納税に描き下ろしイラストを描いたりしている)
- 緑川ゆき(漫画家)
- 末續慎吾(陸上選手。世界大会200m個人銅メダル、北京五輪400mリレー銀メダリスト)
- 伊東勤(元プロ野球選手 西武ライオンズ)
- 松本輝(元プロ野球選手 東北楽天ゴールデンイーグルス)
- 村上宗隆(プロ野球選手 東京ヤクルトスワローズ)
- 巻誠一郎(元プロサッカー選手 ジェフユナイテッド千葉)
- 車屋紳太郎(プロサッカー選手 川崎フロンターレ)
- 谷口彰悟(プロサッカー選手 アル・ラーヤンSC)
- 不動裕理(女子プロゴルファー)
- 古閑美保(女子プロゴルファー)
- 上田桃子(女子プロゴルファー)
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