《爆熱DX バトライ武神》とは、TCG『デュエル・マスターズ』に登場するクリーチャー(キャラクター)カードである。ここでは、このカードの別の面である《爆熱剣 バトライ刃》・《爆熱天守 バトライ閣》も一緒に取り上げる。
概要
爆熱剣 バトライ刃 VIC 火文明 (3)
ドラグハート・ウエポン
これを装備したクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をすべてのプレイヤーに見せてもよい。それが進化でないドラゴンか進化でないヒューマノイドであれば、バトルゾーンに出す。それ以外なら山札の一番下に置く。
これを装備したクリーチャーは攻撃されない。
龍解:自分のターンの終わりに、そのターン、ドラゴンをバトルゾーンに出していれば、このドラグハートをフォートレス側に裏返してもよい。
爆熱天守 バトライ閣 VIC 火文明 (5)
ドラグハート・フォートレス
自分の火のドラゴンまたは火のヒューマノイドが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をすべてのプレイヤーに見せてもよい。それが進化ではないドラゴンまたは進化ではないヒューマノイドであれば、バトルゾーンに出す。それ以外なら、自分の山札の一番下に置く。
龍解:自分のターン中、ドラゴンをバトルゾーンに出した時、それがそのターンに出す最初のドラゴンでなければ、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップしてもよい。
爆熱DX バトライ武神 VIC 火文明 (8)
ドラグハート・クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン 12000
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中の進化ではないドラゴンと進化ではないヒューマノイドをすべてバトルゾーンに出す。こうして見せたカードが3枚ともドラゴンであれば、そのターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。その後、残りのカードを好きな順序で自分の山札の一番下に戻す。
T・ブレイカー
龍回避-このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、バトルゾーンを離れるかわりに、フォートレス側に裏返す。
DMX-18 「三段変形!龍解オールスターズ」で登場した3D龍解ドラグハート。ドラグハートはドラグナー種族を持つクリーチャーの効果で超次元ゾーンという外部から呼び出せるカード群である。3枚のカードが連なったようなカード形状をしており、1枚でドラグハート・ウエポン(装備)・2枚でドラグハート・フォートレス(城塞)・そして3枚でドラグハート・クリーチャー(生物)と3面をもつ。「ウエポン→フォートレス↔クリーチャー」という変形が可能となっており、ウエポン面には装備したクリーチャーは攻撃されない耐性を付与し、フォートレス面はこれを除去する手段がデュエル・マスターズでは少ない。そしてクリーチャー面は除去されるとき、代わりにフォートレス面に返す除去耐性を持つため場持ちは非常に優秀。
効果はいずれも、攻撃時に進化ではないドラゴンまたはヒューマノイドをデッキトップからバトルゾーンに出せるというもの。火文明のドラグナー種族にはヒューマノイド種族(正確には、ヒューマノイド爆種族)を持つクリーチャーが多いため、本来であればドラゴンデッキの不純物になりかねないドラグナーが邪魔をしなくなる。ただし龍解[1]条件は「ターン中にドラゴンを出している」ことであるため、なるたけドラゴンを出せるデッキで使いたい。
また、フォートレス面の効果が火のドラゴンまたはヒューマノイドの攻撃時にしか発動しないため、火文明の入ったデッキでないと運用できない。といっても、龍解は任意で、この効果をあてにせずともドラゴンの踏み倒し手段として使えるので、他文明のデッキにもフォートレス面・クリーチャー面を無視し、ウエポン面だけを理由に採用されることは多い。当の火文明では逆に、フォートレス面を直接出せる《龍覇 グレンモルト「爆」》・《次元龍覇 グレンモルト「覇」》・《王・龍覇 グレンモルト「刃」》・《超戦龍覇 モルト NEXT》を使ってウエポン面を無視していた。《龍覇 グレンモルト「爆」》はカードイラストでは《爆熱剣 バトライ刃》を持っているのにも関わらずウエポン面で出さないことでしばしばネタにされていた。現在は《最終龍覇 グレンモルト》や《龍覇 グレンアイラ》・《爆龍覇 ヒビキ》の効果で出すことからウエポン面も使用率が高くなっている。
クリーチャー面は他の面と異なり3枚見て豪快に出せる効果なのだが、フォートレス面の時点ですでに大分踏み倒しを行っていることもあり、登場したドラゴン・サーガの時点では正直オーバーキル気味であった。しかし、2年後の革命ファイナルにて大躍進を遂げる(後述)。
環境での活躍
このドラグハートが最初に運用されたのは同時に同エキスパンションで封入された《龍覇 グレンモルト「爆」》によるものであった。その後も《龍覇 グレンモルト》およびその派生クリーチャー群によって運用されていたが、環境で見るようになったのは《超戦龍覇 モルト NEXT》が登場して以降である。《超戦龍覇 モルト NEXT》は自身もドラゴン種族と2✕2打点を獲得しており[2]、フォートレス面を直接場に出せることから、事実上の《紅神龍バルガゲイザー》のような役割を担うことが可能であった。よってそれまでファンデッキ止まりだった【連ドラ】をメタゲームに押し上げた存在とも言える。
しかしこのデッキがあまりに活躍した上、フォートレス面とクリーチャー面に除去耐性があるため理不尽度合いが強かった。更にこの【モルネク型連ドラ】(【バトライ連ドラ】とも)は革命ファイナルで強力なコンボを手に入れてしまった。『閣ループ』である。
上記の通り、《爆熱DX バトライ武神》はバトルゾーンから離れる時、代わりにフォートレス面に裏返す効果を持つ。これは通常こそ相手の除去に対しての耐性なのだが、このクリーチャーはそれ自身がドラゴンなので、攻撃時に《蒼き団長 ドギラゴン剣》などのドラゴンを指定した革命チェンジクリーチャーの革命チェンジを宣言できる。もちろん宣言したところで、《爆熱DX バトライ武神》はバトルゾーンから離れないので革命チェンジは不発になるのだが、この時攻撃時にドラゴンを踏み倒す効果そのものは発動しており、デッキトップからドラゴンが出てくる。そして《爆熱天守 バトライ閣》は「ドラゴンが場に出た時、それが2体目以降ならクリーチャー面に返す」効果を持つため、再び《爆熱DX バトライ武神》はバトルゾーンに顕現する。アンタップ状態で。そのためまた同じように攻撃し、革命チェンジ宣言を行い、再びデッキからドラゴンを出し、とループコンボが成立するのである。こうしてデッキ内のドラゴンをすべて出すループコンボが、ビートダウンデッキのサブプランとして積まれるようになったため、このデッキはありとあらゆるところで活躍した。ロマンファッティから盤面封殺系まで多種多様のドラゴンを出せる理不尽さから《超戦龍覇 モルト NEXT》との間にプレミアム殿堂超次元コンビ(同時投入制限)をかけられた。
しかし別に《爆熱DX バトライ武神》と革命チェンジを揃えられればこのコンボは成立するため、実はこれは根本的解決ではない。《超戦龍覇 モルト NEXT》がドラグナーデッキで一番強かったことや、他のドラグナーデッキは環境の他のデッキに速度で追いつけないことから一度は活躍の場面を失ったものの、後にDMBD-14 「クロニクル最終決戦デッキ 龍魂紅蓮譚」が発売されると、そちらに収録されていた《爆龍覇 ヒビキ》や《龍覇 ラブエース》にウエポン面を装備して、次々に大型のドラゴン(大抵は《∞龍 ゲンムエンペラー》や《ニコル・ボーラス》・《最終龍覇 グレンモルト》)を叩きつける【連ドラグナー】が流行。そもそも同じDMBD-14に《爆熱DX バトライ武神》を再録していたことからして、公式も相性がいいことは理解していたものと思われる。このデッキでは早い段階で《爆熱DX バトライ武神》が出やすく、かつ《爆熱剣 バトライ刃》や《爆熱天守 バトライ閣》のサポートとしてデッキトップを操作する革命チェンジドラゴン《勇者の1号 ハムカツマン蒼》を投入することから自然と閣ループの条件が揃う。
こうして同時投入制限が全く意味をなさなくなったためか、プレミアム殿堂超次元コンビは解除され、単体で《爆熱DX バトライ武神》が殿堂入りした。もっとも、2枚以上運用したいデッキは少なかった上、遊戯王で言えばエクストラデッキに当たる超次元ゾーンの殿堂入りはあまり影響がないとプレイヤーたちからも指摘されている。Magic: The Gatheringプレイヤーに言うなら《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》の制限カード入りに意味があるか、という問いになるだろうか。
ただし現在でも活躍しているとは言え、環境との噛み合いからリペアカードである《爆熱王DX バトガイ銀河》のほうが正直優先されがちなところもある。また裁定変更によって上記の閣ループが成立しなくなったことも向かい風か。
関連カード
爆竜勝利 バトライオウ P 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド 8000
自分の火のドラゴンがバトルに勝った時、このクリーチャーを自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の火のクリーチャーが相手クリーチャーとバトルする時、かわりにこのクリーチャーにバトルさせてもよい。
W・ブレイカー
もともと《爆熱DX バトライ武神》は、《暴龍事変 ガイグレン》として暴走してしまった《龍覇 グレンモルト》の再修行として一旦《龍覇 スコッチ・フィディック》が《銀河王剣 ガイハート》を使用することを禁じていた際、「修行に剣がないと不便だろう」と《爆竜勝利 バトライオウ》が自ら進んでドラグハートになったという経緯がある。
爆銀王剣 バトガイ刃斗 VIC 火文明 (5)
ドラグハート・ウエポン
これを装備したクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。
これを装備したクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにしてもよい。それが進化ではないドラゴンなら、バトルゾーンに出す。それ以外なら、自分の山札の一番下に置く。
龍解:自分のターン中に自分のドラゴンがバトルゾーンに出た時、それがそのターンに出す最初のドラゴンでなければ、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップしてもよい。
爆熱王DX バトガイ銀河 VIC 火文明 (8)
ドラグハート・クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン 12000
スピードアタッカー
T・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引く。その後、進化ではないドラゴンを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
相手のドラゴンではないクリーチャーは、バトルゾーンに出たターン、攻撃できない。
(ゲーム開始時、ドラグハートは自身の超次元ゾーンに置き、ドラグハートまたはそれを装備したクリーチャーがバトルゾーンを離れた場合、そこに戻す)
《超戦龍覇 モルト NEXT》と《爆熱DX バトライ武神》がプレミアム殿堂超次元コンビ(同時投入制限)を受けてから登場したリペア用のリメイクカード。目的が通常の調整版と異なるため、このカード自体はむしろ《超戦龍覇 モルト NEXT》との相性がよく作られている。後に同時投入制限が解除されても、スピードアタッカー付与の目的から【モルネク連ドラ】ではむしろこちらのほうが採用率が高いほど。
関連商品
関連項目
- デュエル・マスターズ
- ドラゴン
- 天守閣
脚注
- *ドラグハート・ウエポンをドラグハート・フォートレスまたはドラグハート・クリーチャーに、あるいはドラグハート・フォートレスをドラグハート・クリーチャーの面に返すこと。
- *《超戦龍覇 モルト NEXT》はW・ブレイカーを持つだけでなく、条件を満たすとはじめの攻撃の際にアンタップするため1体で4打点を持っているも同然なのである。
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