爆豪勝己(ばくごう かつき)とは、漫画『僕のヒーローアカデミア』の登場人物である。
概要
『てめエは俺より下だ!!』
誕生日:4月20日 身長:172cm 出身:静岡県 好きなもの:辛い食べ物全般・登山
学校・学年:雄英高校ヒーロー科1年A組17番 ヒーロー名:大・爆・殺・神 ダイナマイト 個性:爆破
デクと同じ折寺中学校に通う爆発的少年。デクとは幼馴染であり、彼からは「かっちゃん」と呼ばれている。
折寺中学で唯一雄英高校を狙える爆発的逸材で、将来はオールマイトを超えるトップヒーローとなり、高額納税者ランキングに名を刻むというみみっちいことを目標としている。
性格は爆発的にみみっちく、入学直後で付き合いが浅いにも関わらずクラスメイトに「クソを下水で煮込んだような性格」と称された。 デクいわく嫌なヤツだけどすごいヤツ。
幼い頃から勉学も運動も全てにおいて爆発的に優秀な天才児であり、4歳で挫折を知ったデクとは対照的に、一切の挫折を知らずに育ってきたため、自尊心が爆発的に肥大化してしまっている。
人に救けられることは「その人より下」「見下された」と感じてしまうらしく、誰かに救けられることを極端に嫌う。
天才にありがちな唯我独尊タイプではあるが、直接デクに手を出すようなことはせず、試験や模擬戦にかこつけて合理的(?)にデクをぶっ飛ばそうとする、このまま無茶を続けたら失格になるという忠告をイラつきながらもちゃんと聞く、「殺さない程度に」デクを痛めつけようとする、「内申に響くから」仲間のタバコを注意する等、最低限ギリギリのラインはちゃっかり守るというみみっちさが随所で光っている。
自分をみんなより凄い特別な存在と思っているため、「一番凄くない」無個性のデクを爆発的に見下しており、「デク」や「ナード(英語圏内でのスラング)」と呼んで爆発的にコケにしまくっている。
そんなデクが自分を救けようとしたこと、雄英高校にまで合格してしまったこと、そして無個性だと思っていたら本当は強力な個性を隠していた(と勘違いした)ことが彼のプライドを大いに傷付け、異常なまでの爆発的敵意を見せていた。
しかしそのデクとの直接対決においてまさかの敗北。
さらに特待生の八百万が指摘したその際の行動の問題点に納得してしまったことや、もう一人の特待生の轟の個性に勝てないと感じてしまったことで肥大し切っていた自尊心が折れてしまう。
だが爆豪はそれらの事実全てを真っ向から受け止め、その上で雄英で一番に「なる」ことを決意し、改めてヒーローとしてのスタートラインを切った。
それでも根本的な性格はやっぱりクソ煮込みなので、現在でもニュートラルに雑魚とかシネカスとかヒーローにあるまじき発言を連発している。おかげで本誌掲載時に煽りで「悪のカリスマ」と紹介されたことがある。担当さん、彼一応ヒーロー志望ですよ?・・・ヴィラン連合からスカウト来たけど。
あまり他人のことを積極的に覚えようとはしないようで、体育祭時点でクラスメイト大半の名前と個性を把握していなかった。知らない人のことはとりあえずモブ呼ばわりし、ちょっと覚えたら身体的特徴で呼び(クソ髪・アホ面etc)、最終的にやっと名前で呼ぶという3段階の過程があるようだ。
ちなみにボール投げ67mはマー君こと田中将大が小学生時に出した記録と一緒だったりする。
入試試験は敵P77・救助P0の総合1位。個性把握テストは総合3位、体育祭では障害物競争2位、騎馬戦2位チーム、決勝トーナメント1位といずれも高い成績を残しているが、本人は自身が認めた1位以外は意味のないゴミだと認識している。
自身の仮ヒーローネームには「爆殺王」「爆殺卿」を挙げたが、いずれもミッドナイトにより却下されている。また、ある時期まで目立たなかったが、救助P0とあるように、性格や個性など災害時での救助活動などには向いてない要素が多い。一応、能力の応用で仲間に扱いやすい手榴弾を渡すなど、本人なりのサポートを見せる成長シーンがあったものの、ある試験では自身の欠点を補いきれず辛酸を舐めることになってしまう。
緑谷出久との関係性
二人の関係性はドラゴンボールにおける孫悟空とベジータの関係に似ており、互いの存在を強く意識し、大きな影響を与え合い続ける間柄といえる。
上述したように、幼少の頃からずっとデクのことを見下しており、雄英高校入学後も幾度となく衝突を繰り返していた。期末試験でコンビを組まされたときはいがみ合いながらも協力はしたが、それでも2人の歪んだ関係は続いていた。
劣等性のデクの感情を、生まれながらの天才である爆豪に理解することはできず、雑魚で出来損ないのくせに張り合おうとするデクの存在は不気味で不快なものでしかなかったのだった。
その後、ヒーロー仮免許の試験でデクが合格し、自身が不合格となった事で、ついに積もりに積もった感情が爆発。デクに対して真剣勝負の決闘を申し込む。その後、駆け付けたオールマイトからOFAの秘密を含めた一連の事情を聞き、改めて1番のヒーローになることを目指すことを決意。以降、デクに対する憎しみの感情は軟化するようになり、最悪だった二人の関係性はオールマイトから「ライバルっぽくなった」と評される関係性になっていく。
デクに的確なアドバイスをしたり、仮免補講で出会った小学生に対して「いつまでも見下したままじゃ自分の弱さに気付けねェぞ」と語るなど、爆豪自身も精神的な成長が見られるようになる。
そして、原作332話において、一人で重荷を背負い、雄英高校を去ろうとしたデクに対して、今まで言えなかった本当の気持ちを述べるのだった・・・。
個性
個性は掌の汗腺からニトロのような汗を出し自在に爆発させる「爆破」。大きなデメリットもない、派手で強力な個性。
汗は任意で出すこともできるが、発汗機能も生きているので夏場は爆発的に強い(その分冬はスロースターター)。汗を流せば流すほど威力を増していく。
爆発による攻撃だけでなく、爆破の勢いを利用して加速や短時間飛行が可能な「爆速ターボ」、爆発の光を利用した「閃光弾(スタングレネード)」など、様々な用途に応用の効く良個性。
とはいえどんなに強力な個性といえどあくまで身体機能の一つなので、生身で出せる爆発の威力には限度があるようだ。体育祭で広範囲爆破を行った後は、結構無理をしたのか腕に痛みが走っていた。
個性の強さのみならず、素の身体能力そのものが非常に高いうえに、個性の性能を十分に活かして戦う「センスの塊」でもある。上鳴曰く才能マン。
中でも彼のタフネスっぷりは特筆すべきものがあり、入試ではそのタフネスっぷりを活かしてひたすらに仮想敵を蹴散らしまくって一位に輝いている。
体育祭ではVSお茶子戦・切島戦と連続でかなりの爆破を行ったにもかかわらず息一つ乱しておらず、消耗の少ない個性と合わせて超長期戦が可能なスタミナお化けである。
もし弱点があるとすれば、前述にも多少触れてあるとおり、屋内などで加減を誤ると自滅や損害を招くところか。
このようにレベルの高い個性と身体能力を兼ね備え、かつ爆発的に苛烈な性格をしておきながら、彼の戦闘スタイルは真正面からねじ伏せるのではなく、主に相手の個性を見極め弱点を突くという頭脳派スタイルである。
だがこれは「最適な戦闘方法で確実に勝つため」というより、どちらかというと「相手の弱点を突くのが好き」(切島談)といったクソ煮込みな性格からくるもののようだ。安定のみみっちさである。
また、戦闘技能だけでなく障害物撤去用の発破や、前述の閃光弾による目眩ましなどといった丸い使い方は多少可能で、本人も本編が進むにつれて、自分なりに活かそうと努力する描写が増えつつあるが、威力を抑えても尚、恩師に二次災害が及びそうになるなど、反応に困るトラブルもあったため、扱いの難しい個性でもある模様。
必殺技
- 爆速ターボ
両方の掌を自身の後方に向けて連続爆発させ、推進力として高速移動を行う。爆発の強さやタイミングを細かく調整することで空中を動くこともできる。 - 閃光弾(スタングレネード)
爆発で強い光を発生させる。ドラゴンボールの太陽拳のような目眩ましに使える。 - 榴弾砲着弾(ハウザーインパクト)
跳躍中に両手を左右逆方向に向けて爆発を連続発生させ、その反動で錐揉み回転しながら相手に突撃し、その勢いを乗せたまま相手に特大火力の爆発を叩き込む、爆豪が持つ最大火力の技。 - 徹甲弾(A・P・ショット)
掌全体ではなく一点に集中して起爆させることで爆発の範囲を狭めて貫通力を上げる。分厚いコンクリート塊を貫通するほどの威力を持つ。 - 爆破式カタパルト(エクスカタパルト)
掴んだ相手に爆発の回転力を加えて投げ飛ばす。 - 爆風地雷
両腕の籠手を地面に接地し、爆発を起こす。 - クラスター
エンデヴァーから学んだ「溜めて」「放つ」を昇華させた技。徹甲弾が貫通力を重視した技に対し、こちらは起爆力を重視している。汗を玉にして爆破を凝縮して同時多発させる事で、威力を段違いに高めつつも周囲への被害を抑えている。
発動には多量の汗が必要となり、前段階として激しい動作で発汗を促さなければならない。この技を使用するにはユニフォームを冬仕様にする必要があり、発熱により体力を大きく削ってしまう。
ヒーローコスチューム
本人による要望は「全身ダイナマイト」 。籠手が手榴弾をモチーフにした形状になってたり、後頭部には爆発のエフェクトみたいな飾りがついていたりと、とにかく派手に!!強そうに!!威圧感のあるヤツ!!な見た目となっている。
最大の特徴はやはり籠手。見た目のインパクトだけでなく、内部に汗を溜めこむ機能が搭載されており、生身での耐久限界を超える爆破を可能としている。その威力はビルを半壊させるほどに強力。
攻撃のメインとなる籠手のみならず、「ひざで殺す」ためにひざ部分にも仕込みがしてある他、腰には手榴弾のようなものも搭載されており、彼の苛烈な性格をそのまま反映したような攻撃的コスチュームである。
非常に”らしい”見た目をしているだけでなく、自身の個性を最大限に引き出す機能を搭載しており、機能美と芸術美を兼ね備えた完成度の高いコスチュームである。
冬バージョンは長袖に変更しており、発汗機能がついた耐寒仕様のため、個性に最適である。
僕らのヒーロー解体新書その②「今日も元気に爆発(BOOM)」 爆豪 勝己
- 爆豪's目:爆発的に吊り上る 80度まで。目指せ90度。
- 爆豪's毛:爆発的に尖っている。
- 爆豪's器:爆発的みみっちさ。
- 爆豪's掌:爆発的に爆発させる。皮がブ厚い。
- 爆豪's全身:爆発的に屈強。着ヤセ。
- 爆豪's腰履き:ちゃんと履いたほうがいい。
かっちゃん語録
- 『モブがモブらしくうっせー!!!』
- 『俺の道にいたのが悪い』
- 『死ねえ!!!』
- 『”個性”使えよデク 全力のてめェを ねじふせる』
- 『その面(ツラ)やめろやクソナード!!!』
- 『こっからだ!!俺は…!!こっから…!!いいか!?俺はここで 一番になってやる!!』
- 『関係ねえよ…上に上がりゃ 関係ねえ』
- 『せんせー 俺が一位になる』
- 『せめて跳ねの良い踏み台になってくれ』
- 『寝言は寝て死ね』
- 『馬鹿は要約出来ねーから話が長ぇ!』
- 『雄英全員、音で殺るぞ!』
- 『負けねえんだよ、俺は!負けたままじゃいられねえんだよ!』
- 『今日から俺は… ” 大・爆・殺・神ダイナマイト”だ!』
- 『あんにゃろ…死んだら殺す!』
- 『俺の辞書に無理なんて言葉はねえんだよ!』
- 『「今までごめん」』
THE・補足
デザインは初期設定からびっくりするほど変化なし。作者曰くTHE・手癖って感じらしい。ただし性格は「ナチュラルボーン天才」として、天然で無意識に人を見下すキャラだった。具体的にはものっすごい爽やかな笑顔で『そんなん誰でもできるっしょ!!』とかいう感じ。ある意味今よりムカツク。
しかし面白みにかけるということで作者に徹底的に下水で煮込まれた。
個性はキャラが作られてから後付けされたらしく、「1話時点で何故こんな自信過剰になれるのか」という考案から、爆破という派手で汎用性の高い個性になったようだ。
非常にエキセントリックなキャラ故か、丁寧に取り扱ってゆくとのこと。爆発物だしね。
クソの下水煮込みな性格として有名な爆豪であるが、特に自殺教唆を中心とした序盤の彼の言動はいくらなんでもヒーロー目指すにしてはあまりにもいきすぎなのではとの声も多い。実際作者も後に序盤の彼を見直した際に『これはないわ』と思ったらしい。
嫌な奴になりすぎてキャラが動かなくなってしまったため、一回凹まして挫折させてみたとのこと。
彼がクラス内でいじられているのは、嫌な奴過ぎで笑いに昇華しないとみてられないから。『自分だったら距離置く』とは作者の弁。
しかしそんな手のかかり具合がいいのか、作者は爆豪をお気に入りのキャラとして挙げており、デクより気に入ってるかもしれないとまで語っている。
ちなみに第一話でのヘドロ事件は結構話題になったようで、彼は「ヘドロの時のバクゴー」としてちょっとした有名人になっている。本人は大変不満そうだが。
アニメ版CVは岡本信彦。作者である堀越、アニメの監督である長崎共に爆豪の声はドスの効いた低い声ではなく結構高め(いい意味で小物感が漂う感じ)をイメージしていたため彼が起用された。岡本自身は原作一話からのファンで、喉ノーガードで頑張るとのこと。
彼の通称である「かっちゃん」だが、実はアニメに先駆けて収録された7巻付属のドラマCDとアニメ本編では発音が異なっている。
これはドラマCD収録後のジャンプフェスタで堀越先生が現れた際に発音の違いが判明したため。
物語序盤におけるデクに対する苛烈な態度やいじめの影響で肯定派と否定派がはっきりと分かれてしまっているキャラクターとなっている。一方、物語が進むにつれて精神的な成長や変化が伝わっていることもあって人気が上昇している。人気投票で第一回は3位だったものの、第二・第三・第四・第五・第六回は1位を獲得する(五連覇)など、作中でも非常にファンの多いキャラクターとなっている。
関連動画
関連静画
関連項目
- 僕のヒーローアカデミア
- 僕のヒーローアカデミアの登場人物一覧
- 緑谷出久(んだてめェ何の用だ死ねカス!)
- オールマイト(超えるべき納税者ランキング)
- 麗日お茶子(丸顔)
- 轟焦凍(半分野郎)
- 切島鋭児郎(クソ髪)
- 上鳴電気(アホ面)
- 瀬呂範太(しょうゆ顔)
- 死柄木弔(バカ)
- オール・フォー・ワン(顔金玉)
- クソを下水で煮込んだような性格
- 幼馴染
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子記事
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- ミッドナイト(僕のヒーローアカデミア)
- Mt.レディ
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- 瀬呂範太
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- 荼毘(僕のヒーローアカデミア)
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