物理学科とは、名前の通り物理学を学ぶ学科である。研究室によっては数学を学ぶ場合もある。
大雑把な概要
それなりに規模の大きな大学なら必ず存在するメジャーな学科の一つ。所属する学部は理学部とか理工学部とか。
親戚に物理工学科とか応用物理学科が居て、だいたい同じことを研究している。この子たちは工学部に所属していることが多い。
研究対象は幅広く、工学寄りの研究室だと所属学会が「〇〇工学会」だったりするし、素粒子論の研究室はもはや数学科と言って差し支えない。
これは強調しておきたいが、みんな大好きな量子力学の勉強ができるのは物理学科だけ!
最近では、工学系(情報系、物質系etc)でも量子力学は、しっかり学ぶことができたりします。
だだし、講義の雰囲気は少し異なり、例えば、電磁気学では、理学系はマクスウェル方程式から着手したりしますが、工学系は実用的な部分から進んだりします。量子力学も似たような感じで、おそらく、基礎部分から学ぶか、応用的な処から学ぶかの雰囲気の違いはあるかもしれません。
さらに細かい概要
物理学科の研究室は「実験系」と「理論系」に大別される。さらに小カテゴリとして「物性」、「宇宙」、「素粒子」があり、これらを組み合わせて研究室の大雑把なグループ分けができる(e.g. 「物性実験」、「素粒子理論」)。
この中では物性系の研究室が圧倒的に多い。特に宇宙系の研究をしている大学はあまり多くないため、宇宙の勉強をしたいと思って進学する人は注意しよう。
学部3年生頃から英語の教科書を用いたゼミなどがある。英語論文も読む時がある。語学力も必須。
物性実験・物性理論
多くの大学で活発に研究されている。研究室の数も研究内容のバリエーションも一番多い。物性実験では低温物性 とか半導体物性とか。物性理論だとシミュレーションに重きを置いてそういうことを研究している。バタフライ・エフェクトとかの非線形理論も物性理論にカテゴライズされる。
物理学科の中では一番応用的な分野なため比較的就職が良い。
宇宙
宇宙系の研究室は例外で、宇宙実験とか宇宙理論とか言われることはあまりない。というのも、宇宙理論の研究室は素粒子理論と範囲が被っていることが多いから、いちいち呼び分ける必要がないんだね。もちろん、宇宙理論系の研究室が独立して存在する場合もあるけど、わりと「宇宙」と呼ばれることが多い。
名前の通り望遠鏡使ったり衛星に装置載せたりして宇宙のことを調べる。物理学科に来る人はこういうことを研究したいと思ってくる人が多いため、結構人気がある。
素粒子実験・素粒子理論
世界を構成する要素について、日々探究を続けているグループ。仙人。
素粒子実験は、デカイ加速器(CERNのLHCとか理研のSPring-8とか)を使って粒子を衝突させてその時に飛び散る電磁波とか素粒子とかの性質を調べる。素粒子理論は数学。何かすごく難しそうなことを話している。
のように分けられることが多い……気がする。ちなみに比較的大きいスケールと書いたけど、原子より遥かに小さい領域を相手にしていることをお忘れなく。
原子核実験・原子核理論
素粒子系と、ほぼ近い内容です。強い相互作用に主に焦点がある。核図表で表現することが多い。
物性系とも相性が良い場合がある。
おおまかなカリキュラム
大学によって差はあるかもしれないけど、だいたいどこでもこんな感じ。兎に角、quality and quantityが求められると思う。
ぴかぴかの1年生
古典力学と古典電磁気学を学ぶ。高校のときの題材(質点の自由落下とか)を使って、「大学っぽい」やり方を身につける。
この時期に線形代数学を学ぶが、これをしっかりやらないと3年生になって泣くことになるぞ!
あかるい2年生
解析力学、それに古典電磁気学をひと通りやる。このあたりから数学的に高度な要素が入ってくるようになりノートにはdivとか∇とかが乱舞することになる。
早いところだと量子力学とか特殊相対論をすこ~しだけやることもある。
ぜつぼうの3年生
いよいよ量子力学、統計力学などの現代物理学の入り口に立てる学年であるが、だいたいの人は2年生のときに正準方程式さんとかビオ・サバールさんとか遅延ポテンシャルさんに叩きのめされているので、楽しく勉強できるのは一部のマゾである。
ふじみの4年生
実験系: 8時間かけて装置のセッティングをし、24時間ぶっ通しで実験をし、そのままデータの解析をしたりする。不死身。
理論系: 一日の大半を机に向かって過ごし、たまにゼミ。彼らは睡眠中も物理学のことを考えられるため、一日の研究時間は20時間を悠に超える。残りの4時間は数学のことを考えている。
大学院
大学院に進学すると・・・。(このページの内容全体の良い編集を誰か求む)
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関連項目
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