犬王とは、2022年5月28日公開の日本のアニメーション映画である。
概要
「四畳半神話大系」「きみと、波にのれたら」などを手掛けた湯浅政明監督の最新作で、南北朝から室町期に活躍した能楽師・犬王に題材をとった古川日出男の『平家物語 犬王の巻』を原作としたミュージカルアニメである。
河出書房新社創業130周年記念企画として刊行された古川原作の「平家物語」は2021年1月~3月に山田尚子監督、サイエンスSARU制作でテレビアニメ化されており、本作は「平家物語」に連なる物語となっている。ただし、ただし監督を始めとした製作スタッフは大きく変わっている為、全くの別物と考えても良いかもしれない。
スタッフ
監督はアニメーション業界きっての天才、湯浅政明。類まれなるセンスと映像美術でこれまで様々な作品を手掛けてきた。今まで、京都の腐れ大学生、女子高生のアニメ制作、悪魔と人間の残酷な戦いなど数多くの作品を制作してきたが本作では時代劇に初挑戦する。
キャラクター原案は「ピンポン」の原作者でもあり「犬王」の原作の表紙デザインも担当した松本太洋。漫画の構図では魚眼レンズで写したような、空間の広がりを極端に強調したアングルなど湯浅作品に繋がるような絵作りを得意としており本作では2回目のコンビとなる。
キャラクターデザインは「ねこぢる草」から始まり、これまで殆どの湯浅作品に参加してきた伊東伸高が担当。湯浅作品にキャラクターデザインとして参加するのは本作で7作目となる。
総作画監督は本作では二名体制となり、一人は「モブサイコ」「ドラえもん のび太の新恐竜」のキャラクターデザインを手掛けた亀田祥倫。もう一人は「ポケットモンスターシリーズ」などで有名な中野悟史が担当。
脚本は「アンナチュラル」や「逃げるは恥だが役に立つ」など数々のドラマでヒットを飛ばしてきた野木亜紀子が執筆。本作がアニメーション作品初脚本となる。
その他、本作では今まで湯浅作品に参加してきたお馴染みのスタッフから、初めて参加となるスタッフまで幅広く参加しており層の厚さがうかがえる。
あらすじ
時は室町時代。漁業として生計を立てる少年、友魚(ともな)は深海に沈んだ平家の神器を拾ったことで呪いをかけられ盲目となってしまう。
時同じくして、京の都の猿楽の一座に生まれた子、犬王(いぬおう)はその異形の姿から周囲に疎まれ、顔を瓢箪の面によって隠されて育った。
二人は京都で出会い、そしてバディとなり、京都を熱狂の渦に包ませていく、、、!!
登場人物
友魚(ともな)
壇ノ浦で父親と共に漁業で生計を立てていたが、ある日、平家の神器を拾ったことによる呪いで父親は死に、本人も盲目となってしまう。その後、琵琶法師として京都に足を運び、犬王と出会う。
犬王(いぬおう)
CV - アヴちゃん
比叡座の子供として生まれた異形の子。その恐ろしい容姿うえに常に瓢箪で顔を隠されているが言葉は理解でき、話すことも出来る。父親が能楽師な為、見よう見まねで能を学んでいく。
犬王の父
職業は能楽師で犬王の父で比叡座の棟梁。異形の子である犬王を虐げながら、能楽師として上り詰めたいという野心を抱いている。
足利義満
関連チャンネル
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関連項目
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