犬走椛(いぬばしりもみじ)とは、同人サークル『上海アリス幻樂団』制作、『東方Project』に登場するキャラクターである。
概要
種族:白狼天狗
能力:千里先まで見通す程度の能力
二つ名:下っ端哨戒天狗(風神録)、山のテレグノシス(ダブルスポイラー)
東方風神録4面中ボス及びダブルスポイラーのLevel 4、弾幕アマノジャク六日目に登場。
妖怪の山にある天狗の住処の番犬妖として、侵入者が現れた場合真っ先に駆けつけ、警告を行なう。
ただし、本来の役割は哨戒であるため、手に負えないとなるとさっさと撤退して上司に報告する。
千里先を見通せるほどの眼を持っており、鼻も利くそうである。まさに、犬狼である。
暇なときは友人の河童と大将棋という非常に時間のかかるゲームをして遊んでいる。
というか、妖怪の山に侵入者が来ること自体稀であるため、基本的に暇である。
なお彼女の弾幕はひらがなの「の」の形に酷似しているため、「の弾幕」として有名である。
プレイ動画等でも椛が出てくる時「の」を連発した弾幕コメがよくなされる。が、ご利用は計画的に。
天狗社会・射命丸文との関係
二次創作(後述)では射命丸文の部下として描かれる事が多いが、公式では文とは同じ妖怪の山に住む天狗仲間であると言う点以外に公的な接点は無い。
天狗社会の上下関係については、「天魔」を頂点として「大天狗」が管理職であるという事以外は詳しく分かっていない。
生まれついた種族で上下関係が決まるのか、実力等による上下関係から○○天狗と言う名前が与えられるのかも不明。ただし椛や文の白狼天狗・鴉天狗はどう見ても種族名であるため、彼女らがこれとは別に上下関係を表す身分名を持っている可能性は否定できない。ただ、椛の二つ名に「下っ端」とあるため、上下関係的に(下っ端と呼ばれる事の無い)文より下の立場である可能性は低くない。
ちなみに、現実の(私たちのいる)世界では木葉天狗(白狼天狗)は大天狗や鴉天狗より格下の存在とされている。幻想郷の天狗社会でも同じ設定かどうかは不明だが、下っ端設定はここから来ている可能性がある。
文との個人的な仲はあまり良好ではないようで、顔を合わせると喧嘩になりやすいとのこと。ダブルスポイラーにて文は「私達烏天狗を見下してる節がある」と愚痴のような発言をしているが、その一方で同じ烏天狗の姫海棠はたてには特にわだかまりはないらしく、むしろ「文が苦手としている」ことを不思議がられているため、種族というより個人的な対立である模様。
また、そのあとに文が山に侵入してきた魔理沙をいつも匿っていることに言及しているため、職務上の対立であるのかもしれない。
なお風神録4面においては、「手に負えないなら上司に報告する」設定に応じ、カラスに変化して退却している。その後は大天狗に侵入者について報告し、大天狗は侵入者と面識のある文に交渉のための出動を命じた。ここで椛と文が面を合わせたのかは不明。
東方求聞口授での椛
残念ながらキャラ紹介はなされていなかったものの、霊夢がもってきた一部の新聞に椛が載っており、掲載された写真にもその姿が写っている。謎が多かった椛の外見も、これでハッキリした。
写真の椛には犬耳が付いていなかったが、一緒にいた白狼天狗には犬耳がついていた為、椛に犬耳は無いとは明言しづらい。犬耳を付けるか否かはこれまで通り各人の判断に委ねよう。
天狗大将棋
前述したように、椛は暇な時には河童と将棋を指しているという設定は以前よりあったが、東方求聞口授で新たに将棋に関する設定が明かされた。
東方求聞口授に掲載されている「文々。新聞」(射命丸文が発行している新聞)の記事によれば、椛も含む白狼天狗達は通常の将棋では時間が短すぎる事から、独自の駒やルールを追加した「天狗大将棋」を自分達の将棋として採用しているとの事。
中でも椛は積極的に将棋のルールを拡張してきたと書かれており、将棋に対する熱い思いを感じさせる。
椛と将棋
椛は初登場から長らく台詞がなかったが、東方求聞口授に収録されている「文々。新聞」の「新たな将棋らしきものが幻想郷で発見された」という記事の中で椛は発見された新たな将棋についてのインタビューを受けており、そこで自分の意見を述べている。
公式で椛の台詞が書かれたのはこれが初である。椛はインタビューへの答えとして、「独自ルールは自分達だけだと思っていたのがそうでなかったと知って悔しい」、「いつか外の世界に行って将棋がどのようになっているのか見てみたい」というような事を述べている。その口調は軍人や武人を思わせるものであり、妖怪の山という組織に忠実に生きる白狼天狗らしい性格が垣間見てとれる。
ちなみにこの記事、日付が「第七十八季 神無月の一」となっており、外の世界も高度経済成長期に入った旨の記述があることから、約50年程前に書かれたものである事が分かる。それが何を意味するかは解釈の分かれるところであるが、それはまた別の話。
スペルカード
風神録ではスペルカードを持っていなかったが、ダブルスポイラーにて2枚のスペルカードを披露した。
狗符「レイビーズバイト」 | Scene4 | rabiesは狂犬病(恐水病)、biteは噛み付くの意。 犬の歯列の形に並んだ弾幕が、上下から噛み付くように襲いかかる特徴的なスペルカード。はたてのコメントには「恐水病のおまけ付き」とあるが、少なくとも水だらけのステージにいる椛自身は発症していないと思われる。もみじかみかみ |
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山窩「エクスペリーズカナン」 | Scene6 | 山窩はかつて山地などを散在していたとされる無戸籍・非定住の人々のこと。 expelleeは追放された者の意、カナンは旧約聖書に出てくる約束の地カナンとcanine(犬、犬科)をかけたものか。椛は山から人を追放する側であるが…? |
牙符「咀嚼玩味」 | 8-5 | 咀嚼玩味はよく噛んで味わうこと、転じて深く理解するという意の四字熟語。弾幕はレイビーズバイトの強化版といったところで、歯列の形に並んだ上下の弾幕が噛み合わさると放射状のビーム(?)が炸裂する。もみじかみかみ |
二次創作関連
本編中に立ち絵が無く、東方求聞口授までは台詞も一切無かったため、外見・性格は二次設定に拠るところが非常に大きい。
外見に関しては描き手によって分かれるところが大きい。
これは公式に立ち絵が存在せず、従ってドット絵から判断せざるを得ないためである。
ドット絵から分かるのは服装の大まかなカラーリング、剣と盾を持っていること、白っぽい髪である事くらいである。 最も議論の種になるのは犬耳と尻尾がついているかどうかで、ドット絵(特にダブルスポイラー)では無さそうに見える(一応垂れ耳に見えなくも無い?)が、二次創作では大抵の場合「ついていないとデザイン的に寂しい」という理由で耳も尻尾もついている。三月精の第三部1話では獣耳が確認されているため、あながち非公式とは言えない。
また、霊夢や早苗のように腋の開いた服装で描かれることも多い。
二次創作では大抵の場合、射命丸文の部下的なポジションで描かれる。というかペット扱い(もちろん性的な意味で)。だいたいの場合は「文に色んな意味で振り回される椛」という関係。それ故好意のベクトルは基本的に椛→文だが、文が一方的に椛を愛でている場合もある。文の性格があれなので、どちらにしても素直になれない2人である。
前述の通り、ダブルスポイラーにて文とは仲が悪いという設定が明かされ、あやもみ界隈には激震が走った。が、風神録から3年が経過しており、既に浸透しきった二次設定を覆しきることは難しく、今でも文と親しいポジションで描かれることは多い。その場合DSのコメントは「あの時はたまたま喧嘩中だった」ということにされる。一方ダブルスポイラーの文言を採用したあやもみも出現し始めており、紳士たちは逞しく妄想を繰り広げている。
体型は文よりも小柄に描かれることが多い(ダブルスポイラーの文のコメントによると実際そうらしい)。
性格は暴走がちな文に対して生真面目な苦労人タイプであることが多いが、木訥とした剣士系、あるいは完全に文の忠犬だったりする。
文の他では、前述の「河童と将棋をしている」設定から、にとりとの絡みもよく見られる。ダブルスポイラー以降は、はたてのコメントが椛に対し好意的なこともあってか、はたてとの組み合わせもちらほら。
関連動画
お絵カキコ
数が増えたので、犬走椛のお絵カキコに分離しました。全てを見る場合はそちらをどうぞ。
関連静画
関連コミュニティ
関連項目
- 東方Projectの登場キャラクター
- 東方風神録
- ダブルスポイラー ~ 東方文花帖
- 弾幕アマノジャク
- 射命丸文
- 姫海棠はたて
- もみじもみもみ
- もみじもぐもぐ
- もみじもじもじ
- もみしずが俺のもみじ鍋
- 狼
- フォールオブフォール
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