狂った果実とは、以下の単語を指す。
- 石原慎太郎が書いた小説、及びそれを原作とした映画・ドラマ。
- 石原裕次郎のデビュー曲。上記の同名の映画主題歌。
- フォークバンド、アリス18枚目のシングル曲。
- 歌手、清春17枚目のシングル曲。
- フェアリーテールより発売されたエロゲー
ここでは5を取り扱う。
――「狂った果実」1992 フェアリーテール for PC-98/X68000/MSX
概要
1992年に発売。対応機種はPC-9800シリーズ、X68000、MSX用である。何と言ってもこのゲームの特徴は『ギャルゲー史上最悪の鬱ゲー』と呼ばれるほどのシナリオだろう。同じ『鬱ゲー』として知られる18禁ゲームである『神無ノ鳥』とは別方向で鬱である。しかも、ストーリーが一本道なので、(鬱すぎるので)玄人向けとなっている。
鬱ゲー変貌の経緯 -沙織事件について-
なぜ、『ギャルゲー史上最悪の鬱ゲー』と呼ばれるようなゲームに変貌したのか。これについては沙織事件に触れなければならない。詳細についてはWikipediaにも乗っているし、事件を取り扱ってるサイトは各種検索エンジンに問いただせば出てくるのでこちらはかいつまむ程度で済ませる事とする。
(詳しく知りたい人は右記リンクへ→Wikipediaの沙織事件の記事へ)
とある男子中学生が『沙織 -美少女達の館-』というエロゲーを万引きしたことに端を発する。この事件により当時はまだアングラだったエロゲーの存在が世間に晒され、「えっちなのはいけないと思います!!」とブチギレた大人達が非難した結果、被害者であるはずの店舗、さらに開発元のフェアリーテール及び、親会社のジャストが家宅捜索される事態にまで発展。当時の社長が猥褻図画販売目的所持で逮捕される。後にこの事件は「沙織事件」(あるいは会社の頭文字を取って「FJ事件」)と呼ばれ、後のコンピュータソフトウェア倫理機構(所謂ソフ倫)設立へと繋がった。
勿論、本作も普通にエロゲークラスのエロシーンが盛り込まれる予定で、発売前に関係各誌で公開された哲とヒロイン達とのセックスシーンもしっかり二人一緒に描写されていた。そんなときに沙織事件が発生したので哲の全身を消去したり、ヒロイン達の性器が映らないよう修正を施すなど、現代を基準にすればソフトなR-18描写となった。
ストーリー・登場人物について
少女は狂ったぐらいが気持ちいい。 ありきたりのサスペンス・ロマンは食べ飽きた。狂った果実はむさぼりたい。 青い果実のような少女を中心に迫り来る女 達の柔肌。 襲いかかる事件。狂おしいまでのシチュエーションがあなたを芯までしびれさせる。 この結末にあなたのハートは耐えられるか!
ストーリー
ストーリーは主人公が恩師のガーデンパーティーに呼ばれた際、三女・美夏(ロリ)に懐かれたので、父親から美夏の家庭教師を頼まれた。しかし、同じく主人公を気に入っていた次女は強引に主人公を自室に連れ込もうとする。しかし、これが悲劇の幕開けであった…。
登場人物
一応、差し支えない範囲で紹介するが、ネタバレは反転文字にしておきます。見たい人だけ反転してください。また印象に残った台詞(迷言)も記載しておきます。
狩野哲
主人公。大学内で人気のイケメン。後述の成子とは恋仲なのだが、成子以外の女性にも目を奪われがち。月島教授宅でのガーデンパーティーに出席した際、美夏に懐かれたことから月島教授に彼女の家庭教師を依頼された。実は今作における死亡フラグの一つ。ヤンデレな犯人に魅入られてしまい、不幸のどん底に叩き落される。
高瀬成子
哲の恋人。警察にも顔が利くほど権力を持つ親の家庭で育った身であるが、彼女自身はあくまでも慈愛的な性格をしており、良き人物。猫を飼っており、名前はサマンサ。将来の夢は刑事であり、夢をかなえるべく心理学を専攻している。そんな彼女だが実はカナヅチ。その事を犯人に知られてしまう。そして、手始めに愛猫をレンジでチンされて、トドメと言わんがばかりに貯水槽に投げ込まれて溺死。この死が主人公をさらに悲しませるのであった。
月島秋美
月島家の次女…なのだが哲たちと違ってマジメに大学に通っていない。鼻持ちならない性格であり、たびたび美夏をいじめてた。美人と財力を自覚し、それらを利用して男漁りをしていた。勿論、今回のパーティでも哲を誘っていたが、もたれ掛かった自室バルコニーの手摺が外れて転落、転落先にあった燭台が腹にクリティカルヒットしてしまい死亡。これが悲劇の幕開けであった。
兵頭真紀
月島宅の住み込みメイド。だが、メイド服ではなくて私服+エプロン。月島教授とは遠縁関係である。今回の事件で不安になり…。この時、哲に抱かれていたのだがドアに鍵をかけずにヤリまくっていた為に犯人の怒りを買い(犯人はしっかり見ていた)、焼却炉に生きたまま放り込まれて焼死。
鵜野森圭子
哲の元カノであり成子、育子の友人。やや小悪魔な性格だが、それが災いして哲にフラれてしまった。だが、未練が残っているのである情報をネタに再び哲に抱かれる。しかし、このときの様子を犯人に郵便受けから見られてしまう。後日、青酸カリを仕込まれたワインを飲んでしまい、毒殺される。
月島教授
主人公達が通う大学の教授で著名人達にも顔が広い。本当はいい人なのだが…。事件の惨状に耐え切れずに発狂。ついには娘を想ってなのか、「全部自分が殺した」という遺書を残し、首吊り死体として発見される。しかし、遺書に不審点がある事から他殺の可能性あり。
江戸大門
哲の同窓生、友人であり、同じく月島教授の教え子。実は秋美の元カレ。どういった理由なのかは不明なのだが、哲が拘留されている間に殺される。殺される前に何者かをゆすっていたことが関係していると思われる。
堀内育子
こちらも月島教授の教え子で同窓生。童顔。島家のガーデンパーティーへ出席するだけです。
竜二
同じ大学の友人、大門に大学のノートを借りパクされて困っている。
有紀子
同じ大学の友人、どう見ても学生じゃなくOL・・・いえ、気のせいです。
鈴木鋭一
同じ大学の友人、ピザ。大学の食堂にいる。いつもカレーを食べている気がする。
佐岳刑事
事件の容疑者として哲に取り調べでしつこく尋問してくる刑事。
哲いわく“無礼で失礼で、煮ても焼いても、刺身にしてもくえないヤツ”
機動戦士ガンダムのギレンのような顔をしている
月島美鈴
月島家の長女で人妻。物語後半では身寄りのない美夏を引き取る。
月島美夏
月島家の三女。どこか人形っぽい女の子で愛犬のシェリルのみに心を開いている。趣味は絵を描くこと。実は月島家で彼女のみ、フランス人の母親を持つ異母妹。頭脳明晰でパワーもあり、さらには独占欲まで強いヤンデレロリ。この為、エロゲロリキャラの中でもかなりの凶悪キャラだったりする。とどのつまり、女性キャラを殺した犯人。冒頭でのやり取りが実を言うとトリガーで、秋美を殺害したことを機に哲への執着を強くする。殺したときの様子をスケッチしており、その絵はプレイヤーを戦慄させた。
テキストに関して
- ところどころ台詞で一部変な表現(迷言)がされている。
- 時々文中に☆マークが表示される。どういう意図があるかは謎である。(特に無いと思うが…)
使用例:
哲「あ…☆」、「あ、そういうことね…☆」
美夏「はぁい☆」、「わーい、楽しみっ☆」
秋美「スキンシップ…っていう、ね☆」
効果音「パンパン☆」、「ガチャ☆」、「コンコン☆」
関連動画
関連商品
古いゲームなんで、中古屋とかネットオークションとかで探した方が早いです。
関連コミュニティ
関連項目
- 16
- 0pt