狙撃とは、標的を狙って撃つこと。
概要
一般的には、遠くの場所から標的を射撃するという意味で使われるが、単純な意味合いとしては「狙って撃つ」なので、近距離からでも標的を狙っていれば狙撃という。もちろん銃や弾薬の種類・性能や射手の技量にも大きく左右される。
狙撃は小銃、狙撃銃を用いておこなわれる。軍隊や警察では狙撃を専門とする者を狙撃手とよび、かつては射撃技術に優れている者がその役割を担っていた。しかし現在の先進国の軍隊では、狙撃手は専門のカリキュラムを経て養成され、歩兵部隊とは独立して行動することもある重要な役割となっている。
このような運用方法が確立されたのは最近のことで、狙撃の役割を任された者の経験のみが頼りだった。
戦術
戦術としては、軍隊の場合、主に戦場における重要標的の狙撃や行動の阻害、味方の補助を行う際に狙撃が用いられる。敵前に姿を現すことなく敵兵士はもちろん陣地や機関銃、通信兵、指揮官の排除などを行い、敵を恐怖やパニックのどん底に陥らせる事が可能である。
特に大口径の対物狙撃銃(対物ライフル)など、非常に大型であるが横風や重力の影響が緩やかで1km以上を高い威力を保ったまま狙うことが可能。同じ弾薬を使用する重機関銃に狙撃用スコープを取り付け長距離狙撃銃として運用した事例もある。
反面、狙撃に特化しているため距離を詰められると対応が難しい場合がほとんど。
警察・狩猟
警察では主に犯人が人質をとった際などに狙撃が用いられ、遠距離からピンポイントを撃ち抜く狙撃は人質や周囲への被害が少なく有効とされている。
猟銃(狩猟)など、動きの速い小動物であったり、クマのように骨格や表皮が分厚く返り討ちの危険があるなど、狙撃によって容易に倒せるとは限らない。
簡単ではない
ゲームなど、ライフルのスコープを覗いて敵を十字の中央に捉えるだけで当たってくれる。
…のだが実際は雑多な不確定要素を含む計算も必要であり、弾が明後日の方向に飛んで行く、重要目標などの暗殺に失敗し逃げ/隠れられ猛反撃を受ける、長期間の待機や監視や匍匐前進も必要など射撃以外にも苦労は絶えない。むしろ地味で地道で危険が多い。
拳銃などは依託射撃であってもグリップ周囲のほぼ一点で支えなくてはいけないため、長距離狙撃は困難である。(まぐれでも50m先に命中すれば凄いというレベル)
脅威として
- 長距離から正確無比な射撃が可能であるため、敵兵や犯罪やテロなどに用いられると厄介である。
- 戦場など、ひとりの狙撃手に対して大勢が身動きが取れなくなる場合もある。
- 狙撃手は少人数が巧妙に偽装している場合も珍しくないため、射撃位置の特定にも時間がかかる。
犯罪に用いられた例として
テキサスタワー乱射事件(1966年)やラスベガス銃乱射事件(2017年)などがある。
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関連項目
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