身も蓋もなく言えば「動物を狩る人」。
ハンターとも呼ばれるが、そちらは動物以外にも広義。(→ハンター)
同音異義語で漁師もあるが、そちらは漁具や船舶等を用いて魚介類を捕まえるもの。
概要
害獣の駆除などを目的としてイノシシ・鹿・クマなどの動物を
銃(→猟銃)や弓矢、罠を用いて捕らえ、捕らえた動物を業者に売って収入を得る人たちのこと。
獲物の感知・攻撃のため、猟犬などを連れている場合もある。
手に入るものは肉、毛皮、牙や骨、油脂といったものが多い。
近年は有効活用のため、それを利用したジビエ料理を出す店も増えた。
…詳しくは ジビエ の項目を参照
猟師といっても、猟師みんなが年中狩猟を行っているわけではない。
猟期が各地域によって定められており、生態系を維持するためなどの理由から保護期間が設けられており、猟師専業で生計を立てるのが困難になってきている。
これにより、最近では農家やトリッキングガイド、中にはサラリーマンなど、仕事のない休みの日に狩猟を行い、副収入の目的で猟師を兼業する人も多くなっているようだ。
猟師になるためには狩猟免許や、銃を使う場合は猟銃の所持許可も必要になる。
日本で猟師になるには、手間や金銭面を考えても非常に大変であるが、その対価に素晴らしい経験と刺激を与えてくれる職業である。
その他の苦労
最高の猟銃や弓矢を持ち、スナイパーのような最高の腕前が良ければなれる!
…訳ではない。
野生動物は大型動物であっても警戒心が強く、のこのこと目の前に姿を現してはくれない。
存在を察知されればこちらが発見する前に、さらに遠く森の奥へ奥へと逃げてしまう。
足跡や爪とぎ、食べ跡、草木や枝の折れた跡、排泄物といった様々な痕跡から
獲物の存在・体調・通り道などを読み取り、追跡、待ち伏せやトラップを仕掛ける必要がある。
何も通らない場所にトラップを仕掛けても何も捕まえられない。
高低差の激しい山林を歩き回る体力や、長時間の待ち伏せ・悪天候にも耐える忍耐力。
広大な山林で迷っては狩猟どころではないため、一定のサバイバル能力や地形把握も必要である。
また大きな獲物の運搬・解体は容易ではない。
大自然のど真ん中に冷蔵庫なんてなく、生モノなので腐ったり虫が湧いてしまう。
銃の普及している国においては、日本国内で用いられる猟銃レベルの構造が単純なものは安いのだが
日本国内においては需要が少ないため、猟銃は海外と比較し割とボッタクリな価格になりがち。
確実に仕留めなくてはいけない
猟銃などは威力が高いとはいえ、どこに命中させてもコロッと倒れてくれるわけではない。
クマなどの大型動物は毛皮や骨も厚く命中時の角度なども影響してくるため、とりあえず命中すれば重傷・無力化可能な対人戦闘用の軍用ライフルなど人間基準で威力を測ることはできない。
(→猟銃)
急所を外し、仕留め損ねれば猪突猛進のように全力で猛反撃、返り討ちにされたり
逃走されれば、ヒトに対して殺す気満々の手負いの危険な獣を野に放つこととなり危険。
逃走先の人間に殺意を向けられ、そのまま殺される場合もある。
面倒な団体
また、都会に事務所を構えた動物愛護団体などに何かと目の敵にされる。
「くまさんがかわいそう!」「動物を殺すな!」「撃って楽しむ猟師は最低、○ね」など
やたらとお花畑な理想論を振りかざし、現地の害獣被害(人的・金銭的)を無視してブチギレて
市町村や猟友会に対してバンバン抗議、クレームを入れてくる。
もちろん有効な代替案などなく、被害の補償も行わない。
対岸の火事どころか、対岸から難癖付けて積極的に業務を妨害してくるためタチが悪い。
後継者がいない
後継者不足(人手不足)にあえいでいる場合も多い。
頻発する害獣被害に対して対応できる人間の絶対数が少なければ、有効な対策にはならない。
広大な自然が相手で動物は置物ではなく、人間を察知すれば逃げてしまうため難易度は上がる。
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関連項目
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