猫ひろし(本名:瀧崎邦明)とは、昇龍拳で笑いを取れる、ピン芸人・マラソン選手である。
概要
1977年8月8日生まれ、千葉県市原市出身。WAHAHA本舗所属。
芸名は舘ひろしにちなんでおり、「舘」の部分を同性愛用語での攻め役ととらえ、対義語に位置するネコに変えたものである。名付け親は、WAHAHA本舗の以前に所属していたインディ事務所で社長を務めていた、東京ダイナマイトのハチミツ二郎。
目白大学を卒業後、2003年から芸人として活動を開始。
自ら「ねっこひーろし、ねっこひーろし、」と客席を煽りながら「うるさーい!」と一喝して突き放し、ギャグ100連発と称して一発ギャグをたたみかけるのが基本の芸風。ギャグの合間には、両手で猫の手を真似て「にゃー」と叫ぶ、「らっせーらー、らっせーらー、うん、ポーツマス、ポーツマス」とブリッジを挟むなどで、切り替えを明確にしている。
また、100連発といっても、たとえのようなものであり、本当に100種のギャグがあるかは不明のままである。
ちなみに、ポーツマスをオホーツクと言い替えるなど、ブリッジには多少のバリエーションも存在する。
2003年末頃から、TBS系「爆笑問題のバク天!」にて、エンタの神様に見放された芸人たちとして取り上げられたのをきっかけに知名度が上がり、徐々にTBS系以外のバラエティ番組でも見かけるようになる。エンタの神様には、安田大サーカスとのコラボで1度だけ出演したことがある。
マラソンランナーとして
高校時代までは陸上部に所属していないものの、TBS系「オールスター感謝祭」の赤坂5丁目ミニマラソン(2005年秋初参加)での上位常連となり、2008年から東京マラソンにも参加。2010年には、完走タイムが3時間を越えたら芸名を本名へ変更することを宣言し、2時間55分で完走。改名の危機を免れた。
2011年は2時間37分と芸能人最速タイムで完走し、毎年12月最初の日曜日に開催される福岡国際マラソンの出場資格を得た。
そこで、知人が住んでいてなじみがあり、かつ陸上競技の選手層が厚くないという理由で、「カンボジアに国籍を移してロンドン五輪に出場する」と公言。2011年2月に国籍取得申請を行い、11月に正式受理。
2012年2月5日には、東京マラソンよりも約1ヶ月早く開催される別府大分毎日マラソンへ参加。ここで、北京五輪のカンボジア代表選手が持つ昨季レコード、2時間31分58秒を上回ればロンドン五輪代表内定と言われていたが、2時間30分26秒で完走し目標タイムをクリア。上記の宣言が着々と(?)現実になりつつある。叶わずロンドン五輪の出場は夢に終わってしまった。
国際陸上競技連盟がカンボジア陸連に「(ロンドン五輪の時点で)国籍取得から1年未満かつ連続1年以上の居住実績がない」ことから参加資格が無いと判断、特例も認められないことをカンボジア陸連に通達した。カンボジア陸連もこの決定を受け入れたため、ロンドン五輪の出場は取り消され、不可能となった。しかし彼はまだ諦めておらず、2016年に開催されるリオデジャネイロ五輪出場への意欲を示した。
ロンドン五輪終了後も腐らずにマラソンランナーとしての大会での実績を積み重ねる。2013年には東南アジア競技大会のカンボジア代表選考会を優勝し、一点のやましさもなくカンボジア代表として東南アジア競技大会に出場しここでも4位入賞。さらに翌2014年にはアジア競技大会にカンボジア代表として出場し14位となる。カンボジア代表としてのみならず個人の競技活動でも、2015年の東京マラソンでは自己最高記録となる2時間27分48秒を記録。サブ2.5(2時間半切り)を達成し、エリートランナーも数多く参加する総参加者35000人の大会で86位になった。
2016年にはリオ五輪のカンボジア代表選考会で優勝し、今度は文句無しに出場権を獲得。迎えたリオ五輪では2時間45分55秒でフィニッシュし、参加155人中139位(完走140人)の結果を残した。
40代半ばを迎えても能力は衰えず、2023年の東京マラソンでは沿道からの応援に芸を返しながら走ったにもかかわらず、45歳にして8年ぶりに自己最高記録を更新する2時間27分2秒(全体147位)を記録した
自己最高記録2時間27分台は、エリートランナーと比較すればもちろん比較にならないタイムである。ただし、陸上競技経験の一切なかった一般男性が30歳を過ぎてから本格的に競技を開始し、市民ランナーとして一流の証となるサブ3(3時間切り)を果たしたあとずっと3時間切りを継続し、36歳でサブ2.5を達成したのは、すでに一介の市民ランナーとしての層にとどまらないことを示す。
関連動画
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関連項目
- 芸人の一覧
- WAHAHA本舗
- 昇龍拳
- アンガールズ - 同様にバク天から人気に火がついた芸人。まさかの?エンタ逆輸入をはたす。
- 武蔵 - 父方のごく遠い親戚。
- エリック・ワイナイナ - 赤坂5丁目ミニマラソンにて、「にゃー」のかけ合いを見せて追い抜かれるのがほぼお約束。しかし2011年は彼を追い越している。
- オールスター感謝祭
- マラソン
- カンボジア王国
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