「猿の手」とは、イギリスの小説家W・W・ジェイコブズ(1863-1943)による短編小説、またそれに登場するアイテムを指す。
小説としての「猿の手」
妻子と暮らす老人のホワイト氏は、インド帰りのモリス曹長から猿の前足のミイラをもらい受ける。これは霊験あらたかな行者が「運命に逆らう者は相応の報いを受ける」という教訓を示すためにまじないをかけて作ったもので、3人の人間の願いをそれぞれ3つずつ叶えてくれるというのだが――
怪奇小説の古典名作のひとつとして知られ、現代でもそうしたアンソロジーが編まれる際に収録されることが多い。
「3つの願い事を叶える」というのは古くからある物語の類型のひとつであり、この作品はそれに対する一種のパロディになっている。
題材としての「猿の手」
「猿の手」は世界中で読まれており、日本でも多くの作家がモチーフとして作品に取り入れている。
アイテムとして「猿の手」そのもの(または類似の品)が登場する場合、願いを叶えるときに持ち主の意に沿わない形になる(大きな代償を伴う)という原典の性質を踏まえたものが多いが、叶えてくれる願い事の数など、細かな点で差異がみられる。
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関連項目
外部リンク
- The Monkey's Paw(原文)
- 猿の手(翻訳)
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