玄米法師(げんまいほうし)とは、徳島県の民話に伝わる妖怪である。
僧侶の形をしているが、夜の道端にて、いい声で歌いながら臼と杵で玄米を精米している。「なぜこのような時と場所で法師が精米を」と訝しむ者が近付くと精米した米を押し付けてくる。この米は大変に美味で、食べるとその後の一年間は病気知らずとなるという。
……というのは嘘で、シンガーソングライター「米津玄師」(よねづけんし。本名)の名前をうろ覚えた言葉である。
概要
米津玄師は、2012年にこの本名「米津玄師」名義によるシンガーソングライター活動を本格的に開始した。それ以前は主に「ハチ」の名義で、VOCALOID楽曲制作者としての活動で知られていた。
その同年中から既に「「米津玄師」を「玄米法師」と間違って覚えていた」という趣旨のツイート(書き込み)が短文投稿コミュニケーションサイト「Twitter」にいくつか投稿されている。
これらはそれぞれ「いいね」や「リツイート」などが多く寄せられているわけでもなく、当時こういったツイートが投稿されている頻度も低い。つまり「当時この呼称が話題になっていた」というわけではないので、それぞれが独立して「玄米法師」という間違った呼称を産み出してしまっていたようだ。
その後、2019年には「カラオケで義母に「玄米法師のメロン」という非実在ソングをリクエストされたけど、正しい曲名をその場にいた全員が瞬時に判断出来た。」という内容のツイートが多数の「いいね」や「リツイート」を集め、いわゆる「バズった」状態となった(2018年の第69回NHK紅白歌合戦にて米津玄師が自身の楽曲『Lemon』を歌唱していたため、当時「米津玄師のレモン」は多くの人が知っている著名な楽曲であった)。この影響で、この覚え間違った呼称の知名度も少し上がったかもしれない。
なぜ間違うのか
おそらく、名前「玄師」がやや珍しいもので、なおかつ一目では読みが想像しにくいことから、「初めて知る言葉は、一旦脳内で読み上げて音声データとしてから覚える」という癖がある人々にとってはスムーズな記憶が阻害されるのではないかと思われる。彼の名前「玄師」の読みの正解は「けんし」なのだが、「げんし」「げんすい」「けんじ」などとも読めなくはない。
そして「たしか、「米」と「玄」と「師」が入っていて、「師」が最後だったような」といったまとまりを欠いた曖昧な記憶が残り、「これらの言葉が入っている呼称として読みやすく自然なフレーズ」が脳内で勝手に組みあがることで、各人の中で「玄米法師」(げんまいほうし)が誕生するのではないだろうか。
玄米法師のメロン
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本人確認済み(?)
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関連項目
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