「じゅーでーんちゅう」
玖渚友(くなぎさとも)とは、西尾維新のライトノベル『戯言シリーズ』の登場人物である。ヒロイン。
僕様ちゃんの隣は、いーちゃんの席 小さな身体に、すごい頭脳、操っているのは、淡い心 「くさなぎ」ではないよ。
概要
「青色サヴァン」。劣性遺伝子である青い瞳と青い髪を持つ、引きこもりの美少女。サヴァン症候群。19歳。世界を分ける四つの世界の内、「権力」の世界を支配する玖渚機関の直系令嬢(シリーズ開始時は絶縁状態)。兄が一人いる。
電子工学・情報工学・機械工学の天才技術者で、更に一度見たものは忘れる事が出来ない。しかし強大過ぎる能力の一方で、代償として日常生活を送る上で誰もが容易く行える行動が、全く出来ないという三つの制約がある。この内、本編で登場したのは「ひとりで階段の昇り降りなど"極端な上下移動が出来ない"」という一つのみ。
一人称は「僕様ちゃん」、たまに「私」や「僕」。口癖は「うにー」。お風呂が大嫌い(ので髪は濁った青色)。運動神経が極端にヤバイようで、走り幅跳びの記録は自己申告で1m未満。
入浴が嫌いで、めったに風呂に入らない。入浴しないまま日にちが経てば経つほど髪の青色が濃くなる模様。身体が固く、自分で三つ編みをほどこうとして骨折した過去あり。
過去にいーちゃんこと戯言遣いに「壊された」ため、肉体の成長が13歳で止まっている。彼との関係性は一言ではちょっと言い表わせない。というか本編でも情報が断片的なので読者は推測で補うしかないが、かなり心抉られる過去があった様子。
いーちゃんは玖渚友のことを「ぼくの友達には感情が欠落した女の子がいる。そいつはいつも楽しそうにはしゃいでいるけど、それはあいつが他の感情を知らないからに他ならない。だからあいつには他人が悲しむ感覚、他人が怒る感覚がいまいち理解できない。」語っているのだ。
子どもを思わせる言動であり、歯に衣を着せぬ言い方をする事も多いが、基本的に敵意さえ向けられなければ反撃も受ける事もそうない。ただし親しい人物はほとんどおらず、後述の《仲間(チーム)》のメンバーとすら上下関係と壁が存在している。いーちゃんを除けば対等に会話が出来る相手は、世界中探しても「人類最強」哀川潤くらいか(「人類最終」想影真心とも対等に話せる可能性は高い)。
なお、人格形成面においてはいーちゃんの妹の人格がベースになっている様子。
当初は彼女が戯言シリーズの主人公となるはずであったが、気付いたらいーちゃんが予想以上に喋った為に彼が主人公に。紛れもないヒロインでありながら、出番がイマイチ少ないように感じられるかも知れないが、様々な局面で彼女の行動と言動によって物語が支配されている事が解る。
かつての部下で戯言遣いの天敵、兎吊木は「玖渚友は特別変異で特別の中の特別、特異の中の特異、変別の中の変別、それが彼女、玖渚友だ。それも冗談としかい思えないくらいにとびっきりの、冗談とも思えないくらいにタチの悪い、そんな類型の特別変異だ」と述べている。
死線の蒼(デッドブルー)
かつて世界のサイバーワールドを震撼させたハッキンググループ《仲間(チーム)》の統率者でもあった。
その際のハンドルネーム及び二つ名は《死線の蒼(デッドブルー)》。暴君の如き振る舞いと言動になるこのモードの一人称は「私」となる。いつもの友が「青」モードならこっちは「蒼」モードらしい。
この際に戯言シリーズ本編のラスボスとも対決しており、実は彼女達の活動によって世界の滅亡が未然に防がれていた。また、彼女と玖渚機関の関係においての内部抗争は、1シリーズ書ける程膨大で、世界と関わりを持った大規模な物語が展開出来る様子。
ER2(というかある人物)が目指した人工的な天才超人が哀川潤、その結果からER3が面白がって完成まで漕ぎ着けた人造超人が想影真心であるならば、玖渚友は天然理心で誕生した自然の完全な天才である。その能力が一人で世界を超越せんとする存在であった為、様々な手段が講じられてその能力が引き下げられていた。戯言遣いの妹が犠牲になったのもこの辺の問題らしい。
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