現地調査とは、
である。ここでは2について記載する。
概要
ストーリー
社会部のデスクに呼ばれた私は有無をいわさず出張を命じられた。
五か月ほど前から、その地方の工場の排気ガスのせいでおかしな病気が広がっているという訴えが一部住民から寄せられていたからである。
厚生省で何度も調査団を派遣したがなにも発見できないどころか誰一人として帰ってこない。
現地に降り立った私は、一見ごくまともに見える人々の表情の奥にゾッとするような冷たいよそよそしさを感じつつ、ガスの大本と思われる工場を訪ね、住民への聞き込み調査を行ったが誰一人として不満はないという。
長年の勘で何かを隠していると察するも手掛かりがないままレストランへ入ると、そこのメイドから例のガスのことで話があるので二人きりで会いたいと言われホテルへ誘う。
そのメイドが言うに、工場は確かに悪いガスを出していて近隣住民は皆それに侵されているが身体に症状は出ず頭からやられるため気がつかないでいるらしい。
「終電を逃したから今夜は泊めてほしい」というメイドの提案を受け入れ、ベッドでことに及ぼうとするが何故だか意識が朦朧としてくる……首筋に手をやると血が。咄嗟に気づいたがメイドはすでにガスに侵されて病気になっていて、その病気は人肉食を呼び起こすのだ。
生きたまま血を吸うなんて異常極まりないと思った私は部屋のインテリアで彼女を殺してバラバラに切断し、焼いてから食べた。その味は素晴らしかった。
デスクへ報告しに帰った東京の空は泥水のようなガスに覆われていた。
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