理解できぬ。とは、理解できない時に使う表現である。
お前は概要を読み飛ばしてはならぬ。
「ブルーアーカイブ -Blue Archive-」の無名の司祭という物語の黒幕に近い名無しキャラが、最終編「あまねく奇跡の始発点」で言ったセリフである。
なお、本来ゲーム中のテキストということで句点があっただけというのを律義に踏襲した結果、テンプレコメントやタグでも句点がつけられるのでこれを記事名とする(正直句点付けないと普通の日本語と大差ないし)。
つまり……何を意味する?
実際のところ、関連するミームである「驕るな——!!」に至る過程で黒幕の集団が発しただけの、特に重要でもないとるに足らないセリフに過ぎない。なお、ワンクリックも面倒だと思うので、こちらの記事にも経緯を書くと以下である。
- まず、この無名の司祭と呼ばれる黒幕にとっては、この物語のメインヒロインたちは文字通り神的なモノであり、何らかの条件を満たすことで計画の核になるような存在だった
- 黒幕がメインヒロインをいい感じに追い込んで、自分たちのシナリオに欠かせない神輿めいた存在(メインヒロイン)が、今まさに手中に収まろうとした
- それに対し、過去に歯牙にもかけていなかった、黒幕にとっては取るに足らない存在の主人公が、自分の身を犠牲にすることでメインヒロインの代わりになろうとするイレギュラーが起きた
- その上、その主人公が、メインヒロインなどを助けるために、黒幕の神輿になりきるのではなく、あくまでも自分のエゴを貫こうとした
- 黒幕の怒り心頭
簡単に言うと、上記の3の部分で、主人公の決死の覚悟でとった行動が、理解の範疇を超えていたもののまだプランBとして組み込めるという段階だったため、感情を露にすることもなく淡々と感慨を述べただけの一セリフである。
理解できぬ。
のだが、これがネタにされるのは以下の経緯がある
- そもそもあまりにも彫像めいた無個性な見た目の集団が、黒幕として急に何人も新しくぞろぞろ出てきた
- 登場時は某ゼーレっぽく振舞っていた、文字通り謎の非人間的な集団だったのだが、モノリスとかに比べるとまた人間の姿かたちをしており、デスマスクを思わせる能面的な顔をしていた
- そんなまだかろうじて愛嬌めいたものを感じられなくもない見た目の集団が、無名の司祭F、無名の司祭A、無名の司祭Bと3回もこのセリフを続けて繰り返し、しかも全員が横並びという割と面白い構図になってしまった
(なお、この後さらに無名の司祭Cも復唱してこの話の結論にもっていこうとする)
少なくとも横並びのカットに限って端的に言ってしまえば、3回も言ったぞ!あのやずやですら2回なのに!理論である(限らなければセリフの回数自体は4回)。
お前は後日談を読み飛ばす選択を……未来永劫、後悔するだろう——!!
実のところ、ストーリー上はいったん幕を下ろすくらいのかなり奥の方に位置する、本当になんて事のないセリフであり、例えばこのゲームにおける最序盤のネタであるヒロインの銀行強盗に比べると、実体験するところまでたどり着く難易度もそこそこある。のだが、「驕るな——!!」ミームによって無名の司祭が散々おもちゃにされた結果、そもそも彼らの出番自体少ないこともあり、彼らのほぼどのセリフもネタ扱いされるようになったのである。
そのことに加え、このセリフがあまりにも日常的な汎用性の高いセリフであったがために、特に使い勝手がよかったことも作用した。例えば、「驕るな——!!」ミームで素材と化して遊ばれている無名の司祭の動画に、無名の司祭になりきったかのようにリアクションするといった具合に、動画やイラストの内容が理解できなければ理解できぬ。と返す、というコール&レスポンスにちょうどいいテンプレコメントと化したのである。
さらに、別の要素が加わる。2022年を通してブルアカMADの勢力が増した結果、どこの界隈にも見られる、分母が増えたことによる一部アバンギャルドなネタ動画などの出現である。ニコニコ動画に限って言えば、この段階に至るのが2023年初頭であり、ちょうどこの無名の司祭が初登場した前後くらいになる。結果、前衛的ブルーアーカイブタグが使われる動画頻出のコメントとなり、添えられるようにタグとしても機能し始めた、というわけである。
ということで、何度も繰り返す通り、ゲーム中大して意味のあるセリフではないのだが、上記経緯でこのゲームの有名なセリフの一角となってしまった(まあこのゲームは期間限定イベントのしょうもないセリフのMAD化の類なんてよくあることだし)。なお、当然改変しやすいので、個人的に理解できてしまったときは理解できる。などとコメントされる。
関連動画があるのは僥倖であった。
ここに新たな関連静画を迎え、閲覧するのだ。
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