瓦そばとは、熱した瓦の上に炒めた茶そばを乗せて食べる山口県の郷土料理である。
概要
明治10年(1877年)の西南戦争において「薩軍の兵士たちは野戦の合間に瓦を使い、野草や肉などを焼いて食べた」という古老の話にヒントを得た川棚温泉の旅館の主・高瀬慎一氏が、昭和37年(1965年)に数十年を経過した日本瓦を用い、独自の方法で開発したのが始まりとされる。
茶そばに牛肉や錦糸卵、海苔・もみじおろし・レモンなどの薬味とともに独自のつゆを添えて「瓦そば」と名付け、宿泊客に提供したところ評判となった。
麺には高級宇治抹茶を練りこみ、つゆにはかつおと昆布をたっぷり使って甘めに仕上げている。
瓦には遠赤外線効果があり、保温性に優れるので、少々時間がたっても熱々の状態でそばを食べられる。
瓦に接した部分はおこげのようにパリパリに仕上がり、その食感がクセになる人も。なお瓦は店舗専用にわざわざ焼いてもらっている。
その後川棚温泉の他の旅館でも提供されるようになり、さらに山口県内の各地へと広がって郷土料理になった。
地元のスーパーでも食材として置いてあり、一般の家庭でも食されている。流石に家庭では瓦の取り回しが難しいため、通常はホットプレートやフライパンで調理される。
人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で、星野源演じる平匡の、少年時代のピクニックの思い出の食べ物として瓦そばが登場して話題になった。
グルメ番組などでもたびたび紹介され、自宅で瓦そばづくりに挑戦する人もいるらしい。
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