生活道路とは、その地域に暮らす人が主要な道路に出るまでに使う、比較的狭い道のことである。
概要
「夕日を背負って 豊島区雑司ヶ谷」
イラストは色鉛筆画家の林亮太氏
下記の別画像も同作者
多くの家やマンションの前にある狭い道。センターラインはないことが多いが、稀にセンターラインがあっても、住宅地の中にあり比較的小規模なものは生活道路扱いする場合がある。一方で、家やマンションの前が2車線以上の道路という場合もあるので、全ての住宅が生活道路沿いにあるわけではない。
確固とした幅などの定義はない。警察庁は「センターラインや中央分離帯のない道路で、目安として道幅が5.5メートル未満の狭い道路など」を生活道路とみなし、将来的に法定速度を30km/hまで引き下げるとしている。道幅は比較的狭いため、自動車は歩行者や自転車、電柱などに注意して走行しなければならない。
対義語を挙げるとするなら「幹線道路」かもしれないが、こちらにもはっきりした定義はない。他にも「2車線未満の山道、田畑の中を通る道」や「歩行者・自転車専用道」、「商店街」、「商業・オフィスビルの合間の路地」を生活道路扱いすべきかどうかも意見が割れるかもしれない。
路面標示は「止まれ」や交差点中央にある「T」「+」を除いて少なめだが、路側帯が引かれていることもある。歩道や街路樹がある生活道路は比較的少ないが、下のように駅前や河川・水路沿い、新しく整備された住宅地などの一部の場所でみられる。
基本的には、住宅地の中の市区町村道の多くをこの生活道路が占める(ただし一部の市区町村道には2車線~4車線以上の主要な道も含まれる)。
また、一般的には広い道路の印象がある都道府県道や国道も、一部は生活道路を通っている。例えば国道166号は古代から残る「竹内街道」と一部で重なっていることもあり、昔の街道のルートのまま住宅の合間を通り抜ける箇所が存在する。他にも後の整備を見据えている等の理由で生活道路が指定されているケースもある。
トラックやバスなどの大型車両の通行は少なく、2車線以上の道を通っていることが多い。ただし路線バスについては「幹線道路が人口の少ない場所を通っている」などの理由で、沿線人口の多い生活道路側をルートに指定する場合がある。また、車幅が小さいコミュニティバスなどであれば生活道路もルート指定されやすい。トラックや観光バスなども現場に向かう必要性などから、稀にやむを得ず通行することがある。
また、ショートカットや渋滞回避のための抜け道として一部の生活道路が利用されることもあるが、通学路などと重なり危険であるため、一方通行や進入禁止、制限速度規制である「ゾーン30」などの対策が取られることもある。
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