生野区通り魔事件とは、2013年に大阪市生野区で発生した無差別通り魔事件である。
概要
2013年5月22日、大阪市生野区新今里の住宅街で、付近の住民である男女2名が文化包丁(刃渡り約12センチ)を持った男に相次いで腹や腰を刺される事件が発生した。被害者は病院に運ばれともに重傷だったが、意識はあり、幸いにも命に別状はなかった。
女性を刺した殺人未遂容疑の現行犯で逮捕されたのは、近くに住む無職で韓国籍の男。容疑者は「自分が刺した」と容疑を認めており、「包丁で人を殺そうと思い、家から持ち出した」「生粋の日本人なら何人も殺そうと思った」と供述している。また、曖昧な言動がみられたり、「透明人間が自分の中に入ってきた」などの意味不明な供述を繰り返したりのほか、弁護人の選定にあたっては、「日本人(の弁護人)は嫌だ」と主張しているという。また、容疑者は3年前から精神疾患を患い、入退院を繰り返していた。
6月12日、大阪府警生野署捜査本部は、男性を刺した殺人未遂容疑で容疑者を再逮捕した。
大阪地検では、事件当時の容疑者の精神状態を調べるため鑑定留置を請求。
11月、容疑者は精神喪失状態が認められ不起訴、心神喪失者等医療観察法に基づき、鑑定入院命令を出された。
事件の詳細
容疑者は事件当日の早朝、自宅マンションの1階で新聞を配っていた新聞配達員の男性(61)を待ち構え襲撃。エレベータ前で刺し、逃げ出した男性を追って屋外へ出た。その後、150メートルほど離れた商店街のコンビニ前で、清掃員の女性(63)に「生粋の日本人か」と2度訊ね、「そうです」と答えると、容疑者は襲いかかった。
容疑者はその間にすれ違った住人らに対しても、日本人であるかを確認した。近隣に住む男性(59)が「そうやで」と返答すると容疑者はポリ袋の中から包丁を取りだしたが、男性はオートロック付きのマンションの中に逃げ込んだためけがはなかった。男性によると「男は正気ではなかった」と話していたという。また、容疑者は別の高齢男性にも同様の質問をし、否定されると「日本人だったら誰でもやったるんや」と叫んだという。
午前5時20分頃、刺された男性からの110番通報で大阪府警生野署員が駆けつけたところ、容疑者がコンビニ前で清掃員の女性を刺したところが発見された。容疑者は警察官ともみ合いになったが取り押さえられ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。
現場は、近鉄今里駅から約200メートルにある、個人商店や診療所が建ち並ぶ一角。容疑者と被害者は面識がなかったという。
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関連項目
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