田中弘道とは、元スクウェア・エニックス所属のゲームクリエイターである。横浜国立大学工学部電子情報工学科中退。
概要
1983年、同級生の坂口博信に誘われる形でスクウェア(現スクウェア・エニックス)にアルバイトとして入社。スクウェア・エニックス コーポレート・エグゼクティブ オンライン事業推進担当(元執行役員・第3開発事業部部長)等を歴任。
坂口博信や植松伸夫などに比べると話題に上ることは少ないが、スクウェアを代表する作品にいくつも関わってきている。
『ファイナルファンタジー』が本当にファイナルになるかもしれなかった創設期、出すゲームがことごとくヒットしていた全盛期、映画の失敗に始まりエニックスと合併するに至った衰退期、そしてスクウェア・エニックスとしての現在まで、文字通りスクウェアの酸いも甘いも味わい尽くしてきた人物の一人である。
ファイナルファンタジーXIのプロデューサーとして
退社した坂口博信の後釜という形で、スクウェア初のMMORPG『ファイナルファンタジーXI』のプロデューサーに就任する。
このゲームの黎明期のプレイヤーたちからの評価はお世辞にも高いと言えず、その批判を一身に受ける立場にあった。中には「坂口博信がプロデューサーを続けていれば……。」という声もあり、彼自身の手腕が疑問視されることも少なくなかった。
しかし、2006年ごろから彼に対する批判は小さくなっていく。その理由の大きなものとして、
- このころ発売された同ゲームの拡張ディスク『アトルガンの秘宝』の評価が概ね高かったこと。
- ファンイベントにおいて、ユーモアのある振る舞いをファンたちに見せていること。
- 批判の矛先が最高責任者のプロデューサーではなく、各コンテンツのディレクターに移っていること。
などが挙げられる。
いずれにせよ、『ファイナルファンタジーXI』というゲームが長期運営になっていること、彼自身が非常に長い期間プロデューサーの座に居続けていること、さらに同じくMMORPGの『ファイナルファンタジーXIV』のプロデューサーに就任していることから、スクウェア・エニックス社内における評価が及第点以上であることは確かだろう。
ファイナルファンタジーXIVのプロデューサーに就任したことに伴い、その座を降りている。
ちなみに、プライベートで『ファイナルファンタジーXI』をプレイしているらしい。それも数あるプラットフォームの中で最もフリーズしやすいといわれるXBOX360で。
ファイナルファンタジーXIVのプロデューサーとして
こちらの評判もFF11の初期に輪をかけて悪かったのだが、批判の矛先は各コンテンツの担当責任者や社長の和田洋一などに分散し、氏自身が叩かれることはFF11の頃に比べて少なかった。
しかしやはりプロデューサーとしての責任は重く、FF14の不評・不振の責任を取る形で2010年12月にその座を辞した。
さらにその後
いつの間にかFF11のプロデューサーに復帰。
2012年のエイプリルフール企画の動画にも出演している。
しかし2012年6月、FF11の10周年を記念したイベントにて、健康上の理由と一介のクリエイターに戻って身軽な立場でやってみたいという思いから、プロデューサー職を退任する旨とスクウェア・エニックスを退社する旨を発表した。現在はガンホーに所属している。
主な作品
- ファイナルファンタジー(第1作) - ゲームデザイン
- ファイナルファンタジーII - ゲームデザイン
- ファイナルファンタジーIII - ゲームデザイン(ニンテンドーDS版ではエグゼクティブプロデューサー・ディレクター)
- ファイナルファンタジーXI - プロデューサー
- ファイナルファンタジーXIV - プロデューサー
- Sa・Ga2 秘宝伝説 - ゲームデザイン・シナリオ・イベント
- 聖剣伝説2 - プロデューサー・シナリオ・ゲームデザイン
- 聖剣伝説3 - ディレクター
- クロノ・クロス - プロデューサー
- ゼノギアス - プロデューサー
- デュープリズム - プロデューサー
関連動画
『ファイナルファンタジーXI』における人気曲「Awakening」をBGMに、仰々しい登場をする田中弘道。
関連コミュニティ
関連項目
外部リンク
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