田口ケンジ(たぐちケンジ)とは、スペシャルウィークの厄介ファン日本の漫画家、DTPデザイナー、イラストレーターである。
目次
概要
2003年にKADOKAWAが発行していた月刊競馬雑誌「サラブレ」編集部に入社。翌年に独立し、「パッチワークフェイス」が『まんがカレッジ』努力賞を受賞[1]。
その後、週刊少年サンデー系の雑誌で読切作品をいくつか発表した後、2009年からクラブサンデーで『DCD』を連載開始。
2012年からは週刊少年サンデーにて『姉ログ 靄子姉さんの止まらないモノローグ』を連載。2014年にOVA化された。2020年からはサンデーうぇぶりで『異世界ワンターンキル姉さん』の作画を担当している。
ツイッターでは2021年よりおうまPのハンドルネームで、ソーシャルゲーム『ウマ娘 プリティダービー』の二次創作イラストを投稿している。スペシャルウィーク好きを公言しており、その言動がたびたび物議を醸している(後述)。
騒動の発端 ~ウマ娘ブームの到来~
概要でも述べたとおり、田口氏は高校時代にスペシャルウィークのデビューを見てその雄姿に強烈に惚れ込み、それ以降現在に至るまで熱心なファンである事を公言してきた。漫画家としてデビューしてからは、仕事の傍ら、趣味の一端としてブログにて自身の競馬論やスペシャルウィークへの熱い想いを語っている。2018年にはツイッターアカウントを開設し、当初はデレステの白雪千夜Pとして「おまえP」のハンドルネームで活動していたのだが、そのアカウントが2021年に入り、とある出来事がきっかけで注目を浴びることなる。
――――「ウマ娘 プリティーダービー」のアプリリリースである。
元々、ウマ娘は2018年にアニメ放映がされており、そのスポ根路線がウケて一定のファン層を獲得、それ以後も「うまよん」「ウマ娘 シンデレラグレイ」等のコミカライズでじわじわと人気を広げていた。その後、2021年1月にアニメ2期がスタート。その好評の波を受けて2月にアプリがリリースされるや否や瞬く間にブームとなり、一躍人気コンテンツの仲間入りを果たしたのである。
このブームを受けた田口氏はHNを「おまえP」から「おうまP」へと変更し、ウマ娘のモデルとなった競走馬の解説文を添えたイラスト投稿を開始。競馬雑誌の編集部で働いていたという氏の経歴は説得力をユーザーに感じさせ、それらの作品は人気を博すことになる。ウマ娘プロジェクトの主人公でもあるスペシャルウィークに関して、昔から熱い思い入れを語っていたこともユーザーたちに好感を抱かせた。その他にも、クオリティの高いウマ娘ファンアートが掲載されたツイートを片っ端から補足・RTし、田口氏のアカウントをフォローするとそれらが簡単に閲覧できることをアピール。いわゆるウマ娘界隈の絵師に関して「まとめサイトアンテナ」のような役割も担ったというわけである。これらの要因が噛み合ったことで、田口氏のフォロワーは急増。田口ケンジは瞬く間にウマ娘界隈のインフルエンサーに上り詰めたのである。
だが、人気を経たことで田口氏の過去の発言に注目が集まり、徐々に風向きが変わってくる。端的に言えば、ウマ娘の魅力であるスポ根要素とは相いれないような無礼かつ失礼極まりない発言の数々が見受けられるのだ。詳細は後に語るが、このことで田口氏は大量のアンチも抱え、数々の炎上騒動を起こしていくことになる。
炎上の背景
田口氏のツイートは基本的に敬語口調であり、一見するとあからさまな暴言は少ない。それにもかかわらず現在に至るまで何度も炎上している背景には、競馬というスポーツの特徴と、ウマ娘というコンテンツの特徴が影響している。
周知の通り、競馬は各牧場で育った競走馬を訓練し、騎手と共に競争するスポーツである。長い歴史の中で様々な名馬が登場し、それぞれに熱心なファンがついている。しかし、競馬は同時にギャンブルの要素も持っているため、その勝敗は直接ファンの利害に直結する。それゆえに、自身が最も競馬にハマっていた際に活躍した馬に過度に執着し、未だにその幻影から抜け出せない者も多い。田口氏もそうした「過去の亡霊」(競馬板でいうスぺ基地)の一人と見なされているのである。
実際、氏は過去に『スペシャルウィーク最優先主義』のタイトルでブログを執筆しており、スペシャルウィークや同時期に活躍した98世代を持ちあげ、ディープインパクトや12世代などをこき下ろす記事を多数投稿している。こうした事から『自身が贔屓するスぺシャルウィークを持ち上げる為に他の競走馬を貶めている』という批判が相次ぐことになった経緯がある。
この言い分からするに、数々の慇懃無礼な物言いはある程度意図的に行っていると思われる。結局、最後に自戒するような一文で締めているにも関わらず、彼は数々の炎上騒動を繰り返していくことになるのである…
田口ケンジ氏が起こした炎上一覧
この項目では田口氏が起こした炎上騒動を時系列順に説明していく。なお、本項目の内容が主に記事の大半を占めている理由だが、掲示板にて指摘されてきた田口氏の問題点の記録を残すためである。現時点までに当記事の掲示板のレスで田口ケンジ氏に対する問題点や批判や否定的なコメントは定期的に全て削除されており、それらの問題を無かったことにさせぬよう記事に書き連ねる形になった(記事内の問題点を消そうとすると編集履歴で身元が割れるため、気軽に消せなくなる)結果として現在のように膨大な記事量となったのであり、そのあたりの事情を理解した上で読み進めていただきたい。
ウマ娘キャラのイメージを損なうイラスト
2021年5月に投稿したイラストが、『ナリタブライアンにキングヘイローが史実で高松宮記念を勝ったことを引き合いにマウントを取る』という内容だったため、「キングは他人を出汁にして自分を持ちあげるキャラクターではない」と批判を浴びる。さらにその翌月、2021年の宝塚記念でクロノジェネシスが勝利し、グランプリ三連覇を達成した際、同じく98年~99年にグランプリ三連覇を達成したグラスワンダーがマウントを取るイラストを公開[2]。ウマ娘や98年世代を使って偉業を達成した競走馬を貶めるかのような行為に批判が殺到、イラストの削除に追い込まれた。
ゼンノロブロイに対する評価
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1426007772521398276
2021年8月13日には『ゼンノロブロイは戦績はスゴイが、現役時も今もさほど評価は高くない(要約)』と上記のツイートをし、競馬ファン、ウマ娘ファン双方からの猛批判を浴びた。さらに、これまでにもテイエムオペラオー、ゴールドシップなどの過去の名馬や、コントレイルや前述したクロノジェネシスなどの現役の競走馬を積極的に批判・誹謗していたツイートを繰り返していたことが表面化。まとめサイトなどに取り上げられ、炎上は拡大した。
当初、批判に対して田口氏は「競馬ファンは昔からこういう性を持つ(要約)」などと弁解したが、同月28日にpixivFANBOXにて謝罪文を無料公開。一旦は沈静化したものの、9月1日に急性大腸炎で死亡したドゥラメンテに関して、2015年の皐月賞での斜行に言及。死亡当日にネガティブな過去を蒸し返すのは不謹慎であると再び炎上した。
その後、2022年12月12日にゼンノロブロイが育成キャラとして実装されたのだが、その際にファミ通がゼンノロブロイについて元ネタを解説した記事をRTし、記事を説明するかのような言い方で、年度代表馬に選出された4歳時ロブロイの状況について「当時はタップダンスシチー、ネオユニヴァース、キングカメハメハらの強豪ライバルが離脱していた」と評している。もちろんファミ通の記事にもそこは「ロブロイに取って好条件が揃っていた」という表現で説明しているが、古馬三冠、年度代表馬選出、長年破られなかったレコードなど達成した偉業もきちんと説明している。そこに触れず、「強豪ライバルの不在」のみを強調する事は「強い相手がいなかったから達成できた」と言っていることに等しい。つまりは、先の炎上項目で述べた例のツイートと同義の意見を述べているのである。かつて批判を受けた自説を、言い回しを換えてでも再度発信するあたり、頑なにロブロイ自身の資質を認めたくないという意地が窺える。
その後2023年4月19日にゼンノロブロイの同世代にあたるネオユニヴァースが育成ウマ娘として実装されたのだが、何とここでこの炎上の話を田口氏自ら持ち出したのである。以下がそのツイート。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1649176803356078080
ネオユニヴァースは史実では社台レースホースの所有馬であり、長らく出演NGでは?と囁かれていた法人クラブからの最初の実装キャラということでかなり注目を集めていた。そのシナリオ内容もウマ娘世界の根幹に関わる設定に切り込んだ壮大なストーリーとなっており、多くのユーザーに衝撃と感動を与えた。先に述べたようにロブロイは同世代にあたり友人兼ライバルというポジションで深く関わってくるのだが、シナリオ内でネオユニヴァースがロブロイの未来予想図を語った描写をこのように述べたという訳である。
キャプチャされた画像だけでも分かるが、ここのシーンは「大王」「特異点」なる日本競馬史において重要な存在となる2頭の競走馬の存在を示唆したものであり、田口氏が放言するような「ロブロイの秋三冠があまり評価されてなかった」という意味合いの言葉はどこにも見受けられない。ネオユニヴァースが言う「歴史は大転換点を迎える」という言葉から「史実の彼らの圧倒的な種牡馬としての成績を表現したものでは?」と推測されており、田口氏もリプでそのような指摘を受けている。
この発言はあたかも「ウマ娘運営がゼンノロブロイの戦績を軽視していると公式に明言した」と思わせるもので、かなり悪質であると言える。自分の責任だけで済むならまだしも、ウマ娘公式を巻き込んで軽はずみな憶測を発信するあたりは本当にウマ娘を愛しているのか疑わしいとすら思える。先のファミ通の件もそうだが、事あるごとにゼンノロブロイへの軽視発言の根拠を主張するあたり、スペシャルウィークがSS産駒として初の秋三冠達成・年度代表馬選出の栄光を得られなかったことへの執着と、それを成し得たゼンノロブロイへの一方的な逆恨みなど負の感情が相当根深いものであることを窺わせる。
異世界ワンターンキル姉さん
2021年9月、自身が作画担当をしているWEB漫画『異世界ワンターンキル姉さん』が更新され、その話ので犯罪クラン『混沌麗流(コントレイル)』『愚乱荒愚利亜(グランアレグリア)』が登場した。言うまでもなく元ネタはノースヒルズとノーザンファームの競走馬である。
元々この作品は地名や組織名として競走馬をもじった名称と実名を混合して使っており、なろう小説で連載していた時からこの珍走団のような当て名は使われていたが、コミカライズの際も特に修正されずにそのまま採用したというわけである。一応、田口氏はあくまで作画担当で、原作者であるこのえという人物の意向でそうなったという意見もあるが、それでも競走馬のイメージを損なう表現であるわけで何かしら注釈を添える必要はあったであろう。一方でスペシャルウィークの血縁であるシーザリオ、エピファネイアはそれぞれ王国、首都名として使用されており、前述の犯罪組織とは対照的に高貴なイメージのネーミングに採用されている。この贔屓ぶりから、このえ氏=おうまPではないか?との説も囁かれているが真相は不明。なお、異世界ワンターンキルの公式アカウントは「原作者の田口ケンジ先生」とコメントしているが…?
田口氏は上記の漫画内のネーミングについてはエピファネイアとシーザリオの事のみ言及し「訴えられないか心配だ…w」と自虐ネタをかましているが、配慮するところはそっちじゃないだろうと言いたい。
そして2022年8月10日、同作品のアニメ化がアナウンスされ[3]その後追加キャストも発表された。以前から作品のキャスティングに際し、ウマ娘関連の声優出演を匂わせるツイートをしていた田口氏だったが、その匂わせ発言どおりにスペシャルウィークの和氣あず未氏とテイエムオペラオーの徳井青空氏がキャスティングされている。
アニメ業界においては声優のキャスティングが被ることなど日常茶飯事であり、普通に考えればこれもそうしたケースの一例に過ぎない…のだが、上記で述べたように作品内の固有名詞に実在の競走馬の名称、それもイメージを損ねる内容として使用している作品のアニメにウマ娘関係の声優が採用されたことで、このニュースは物議を醸すこととなった。
このキャスティングにどこまで田口氏の意向が反映されているかは不明だが、過去の自作のアニメ化の思い出話の際にある程度の決定権は持っているかのような言い方をしている。ウマ娘において主人公ポジションのスペシャルウィーク、そして2023年に主役格となる新作アニメ放映が発表されたテイエムオペラオーの2大主要キャラはウマ娘においては注目度が高く、その2人の声優を務めている両者を自作にキャスティングするべく田口氏が猛プッシュしたと考えても不思議ではない。しかしながらこの後のツイートで「原作者サイドの一存ではどうにもならない」とも言っているので、どこまで要望を押し通せたかは不明。ただ、「自分の希望および趣味嗜好を語ったら、キャラオーディションにウマ娘やシャニマスのキャストを一杯盛られる」と発言していることから、オーディションに呼ぶ声優にウマ娘のキャストを希望したのは間違いなさそうである。
徳井氏が担当するキャラは上述の犯罪クラン『混沌麗流(コントレイル)』を壊滅させるシーンがあることから「ウマ娘の声優に競走馬のイメージを損ねるセリフを言わせるのか…?」と懸念の声も出ている。憎きテイエムオペラオーの声優にそうした発言をさせるための意図したキャスティングか?という意見も出ているが…流石にそれは飛躍した発想であろう。
そうしたウマ娘ファンの懸念の声などどこ吹く風で、田口氏は自分がやり込んでいるゲームの出演声優をキャスティング出来たことに大いに満足し、ウマ娘含めそれらの作品と「姉妹作ということにならないか」とまで言い始めた。スタッフやキャストが被っていることで「実質〇〇」というくだりは、ネットではよくある言い回しではあるが、あくまでもそれは視聴者側の発言である。作り手側、それも散々ウマ娘のイメージ損壊に繋がるような炎上発言をしてきた者が、冗談でも一方的に姉妹作に認定するという…そんな氏の厚かましさに閉口するものも多かった。
競馬要素が絡んでないオリジナル作品ではあれば外野が必要以上に騒ぐことも無かったろうが、競馬界隈にとって印象の悪いセリフをウマ娘に関わる声優が口にする可能性があれば話は変わってくる。加えて作者の田口氏自身が「ウマ娘要素もなくはない」「ウマ娘ユーザーにサブリミナルを狙っていく」などとウマ娘ユーザーを視聴者層に取り込む気満々の発言をしているのだから、イメージ損壊に繋がる発言に対してウマ娘ファンたちの見る目が厳しくなるのは当然の流れと言えよう。
その後、2023年4月22日にアニメの第3話が放送され、上記の王国と首都が登場したのだが、そちらでは「シーザリオン王国」「首都エピフォネイア」と一部変更された名称となっている。とはいえ、十分に元ネタの競走馬を想起させるネーミングではあるのだが、毎話ごとに行われている田口氏のリアルタイム実況ツイートでは特に触れられることは無かった。特にネガティブな意味合いではないし、スペシャルウィーク絡みで匂わせをしてもおかしくはなさそうなのだが、連鎖的に犯罪ギルドの件を蒸し返されるのを恐れたのかもしれない。
そして5月22日、とうとう犯罪クラン登場のエピソードが放映されたのだが、『混沌麗流(コントレイル)』=『暗黒苦雷主(ダーククライシス)』、『愚乱荒愚利亜(グランアレグリア)』=『欧罵倒厨(オーバードーズ)』とそれぞれ名称が変更されていた。上記のシーザリオンやエピフォネイアのように一部だけもじる形式では無く、それどころか元ネタの痕跡を一切残さないかのように、ありきたりな珍走団らしい名前に変えられていた。王国のネーミングの時点で触れていなかった田口氏はもちろん実況の際にこのシーンもスルー。何事も無く該当話の放送は終了した。
先の王国や首都の名前と違いガラッと変更したあたり、流石に犯罪クランというマイナスイメージの強い存在に実在の競走馬の名前を匂わせるのは不味いとアニメ制作側で判断したと思われる。本来なら商業誌にコミカライズとして載せる時点で、作画担当の田口氏がそうした事に配慮をすべきだったと思うのだが…何はともあれ、ウマ娘声優に現存する競走馬の名前をネガティブな意味合いで口に出させる事態にならなかったのは幸いである。
その後、特に目立った話題になる事も無くアニメは終了。直後に田口氏は「ご視聴ありがとうございました」の一文と共にカラーイラストをXに投下したものの、アニメに関しての総括を語ることは無かった。元々田口氏は当作品について、原作最新刊発売を「ツイートで初めて知ったw」と語ったり、アニメのBD発売にも「出ないと思った」と発言したり、さらには原作最終回を迎えた時もアニメBD告知の「ついで」のように告知するなど、何故か逐一関心が薄い事をアピールするような発言を続けており、数年連載した作品とは思い入れの無さを窺わせていた。一応、その後のブログで3年半連載したことへの雑感を語り、「落ち着いたらしっかり感想やレポートにまとめたいですね」と述べているものの、今現在までそうした感想は一切述べられていない。それどころかこれを境にブログの更新を年末まで中断していた。連載が終了したのであれば多忙で更新する手間が無いとも考えづらいが…。先の関心の薄さと合わせて、それを書く程の熱量が湧くほどの思い入れが無かったのでは?という見方もされている。
また、田口氏はアニメ化に伴い、アイコンとヘッダーを当作品の仕様にしており、名前も「おうまP」から商業用の名前である「田口ケンジ」に変更し、bio欄に「別名おうまP」と記載する形にした。これに関しては「宣伝告知のための一時的なものであり、アニメ放映が終わり次第元に戻す」と宣言しており、そのとおりアニメ放映後すぐにウマ娘仕様に戻したことを報告している。しかし、アイコンとヘッダー同様に戻すと宣言していたはずの名前は「田口ケンジ」のままとなっており、これに関しては「商業繋がりのフォロワーも増えたから」とフォロワーに説明している。一見、もっともな理由に聞こえるが、その一方で「晴れてウマ娘特化型アカウントに戻りました」と言っているあたり、自作品の仕様が不本意だったことが窺わせるような言い方もしている。ウマ娘特化型のアカウントに戻したかったのであればこれまで使用してきた「おうまP」の名前を使用した方が自然であるし、商業関係のフォロワーに気を遣うのであればアイコンとヘッダーも自身の代表作にしたままの方が統一感があるわけで、やや矛盾した物言いにも思える。さらに田口氏はプロフ欄に移した「別名おうまP。」の記載も削除し、「おうまP=田口ケンジ」を示す痕跡を消す徹底ぶりを見せている。これに関して「仕様変更に乗じて炎上したおうまPの名前をロンダリングしたかったのでは?」と推測もされているが、真相は不明。
自作のアニメの反響の少なさに関しては田口氏自身何度か自虐しており、実際に良くも悪くもさほど気にしていないとは思われる。むしろ出演してもらったウマ娘声優にフォローしてもらったことを逐一報告したり、アフレコ現場レポート漫画で「声優さんたちとアイマスやウマ娘の話が出来た」ことを一番の思い出と語っていたり、そういった繋がりを作れたという点で、この作品に関しては満足していると思われる。裏を返せばウマ娘に関わる人とも繫がりが出来たという事でもあるので、より今まで以上に言動に注意を払わなければならないということにもなるのだが…
優駿図鑑騒動
2021年10月4日、ホビージャパンから一冊の書籍が発売された。そのタイトルは「優駿図鑑~スペシャルウィーク、サイレンススズカ、トウカイテイオー……夢を追った伝説の名馬たち~」。帯や公式の紹介文で「ウマ」とカタカナ表記にしていたり、書籍内で取り上げている競走馬が殆どウマ娘に登場するキャラのモデル馬であることから、明言こそしてないが、ウマ娘人気に便乗して作成したであろうことは想像がつく。
詳細はリンク先を参照していただくとして、とにかく戦績に関するデータが杜撰で、また「高松宮記念は地味なG1」「障害競走は愛想を尽かされた競走馬の行きつく先」などと特定のレースを軽視どころか愚弄する表現もあるなど、競馬に対する敬意が著しく欠ける代物であった。そしてこの問題だらけの書籍に対し、田口氏はどんな反応を示したのか…以下のツイートを見ていただこう。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1445275917140463616
ご覧のとおり、称賛一色である。
氏はこのツイート前に対象の書籍をひととおり読み込んでおり、スクショして紹介したいと呟いたところ、即座に優駿図鑑編集部のアカウントから許可のリプライを貰い、実物の画像付きで宣伝に踏み切ったというわけである。この淀みない一連の流れに、「このやり取りは既定路線だったのでは?」という声もあったが、ともかくも公式から許可を貰った田口氏は意気揚々と上記の宣伝ツイートをし、ウマ娘界隈の注目を集めた。だが、実際の内容は先述のとおり惨憺たるもので、購読した方の辛口なレビューが話題となり、その内容が広まるにつれて田口氏の上記の絶賛レビューにも疑惑の目が向けられることとなった。
初めの方にも書いたが、この書籍はとにかく誤植が酷く、G1勝利を無かったことにされている競走馬がザラに居る。その中でも特に代表的なのがトウカイテイオーの紹介ページであろう。何と2016年に菊花賞をコースレコードで勝利を収めたことになっているのである。トウカイテイオーは2013年に亡くなっており、少し競馬に詳しい者であれば直ぐに違和感に気づくだろう。年号のミスだけならまだしも、「トウカイテイオーが菊花賞をレコード勝利」という記載はどう考えても誤植の範疇で済むものではない。史実のトウカイテイオーは日本ダービーを勝利して2冠を獲得した時点で骨折が判明し、菊花賞を回避しているのだから、出走、ましてや勝利を収めることなど有り得ない。このエピソードについてはウマ娘人気の切っ掛けとなったアニメ2期でも描写されており、アニメからハマった新規ファンですら理解していることなのである。また、史実では菊花賞のレコードはスペシャルウィーク産駒であるトーホウジャッカルが保持しており、スぺ産駒は全てチェックしていると豪語している氏なら当然気づくはずである。これらの有り得ないレベルの誤植について、田口氏は「あまりに堂々とした誤植で一瞬気づかなかったw」と茶化したように言っているが…名前の誤表記ならまだしも、G1勝利の記録が無かったことにされるなど、競走馬の名誉に関わるレベルのミスが何ヶ所も見受けられるのだから笑って済ませられるものではないだろう。「そんなミスなど気にするレべルじゃない」と言わんばかりの軽薄な態度は、普段の田口氏の慇懃無礼な言動を快く思っていない人たちのさらなる怒りを買い、炎上に油を注ぐ結果となった。
当の優俊図鑑編集部のアカウントも広がる炎上を無視することは出来ず、発売から僅か2日後に謝罪文をツイートする事態となった。その後も誤植のクレームへの対応に追われたのか、約1カ月後に正誤表の発表および購入者には修正版と交換対応(希望者のみ)を行うアナウンスをツイートした。それ以降は目立った動きを見せず事実上活動停止の状態となっている。書籍発売直後は意気揚々と次作「スペシャルウィークと98年組(仮)」の告知もしていたのだが、その後発売予定の12月に入っても何ら音沙汰は無く、企画は立ち消えになったものと思われた。
だが、2022年2月になって唐突にこの書籍は発売された。優駿図鑑編集部アカウントからの告知も無いままの発刊を訝しむ者も多かったが、書籍のサンプル見本を見てその理由を察することになった。何とこの書籍からは、告知ツイートの写真に記載されていた「優駿図鑑シリーズ」の文字が消えていたのである。愛駿通信と名を変え発売されていたが、おそらく前回の炎上を受け、同書籍のシリーズはネガティブなイメージが付くと判断した結果だと思われる。前述の炎上を踏まえ校正をきちんと行ったのか、誤植自体は数か所あるものの優駿図鑑のような酷いレベルのものでは無く、タイトルに偽りなしの良書籍との評判もちらほら見受けられた。しかしながらホビージャパンは優駿図鑑のように公式アカウントを作る事も無く、宣伝活動に全くと言っていいほど力を入れなかった。当の田口氏も発売から3日経ってようやくAmazonの書籍情報を引用し、申し訳程度に「スペ好きに取ってはありがたい」とツイートをした。
推しであるスペシャルウィークが中心となった特集本であるというのに、特にテンションが上がった様子も無く淡々とした文体である(ちなみに優駿図鑑と違い、読んだ感想やレビューも無し)スペシャルウィークを扉に採用するだけで「2兆点」と極端な高評価をし、誤植発覚後も「真の価値は写真にある」などフォローをするなど一貫して擁護の立場を貫いていた優俊図鑑の時と比べると、リアクションの熱量が雲泥の差と言わざるを得ない。
この掌を返したかの様な反応、そして前述のサンプル記載を巡る公式とのスムーズなやり取りから、「優駿図鑑発売時はホビージャパンからステルスマーケティングを依頼されていたのではないか?」という声も出ている。確かにウマ娘界隈で話題となっている人物に依頼をし、そちらのユーザーを取り込もうという算段があってもおかしくは無いし、ステマ案件と考えれば田口氏の忖度丸出しの姿勢も腑に落ちる。炎上の結果を受け、依頼するメリット無しと見なされて梯子を外されたと考えれば、その後の愛駿通信に対する反応のそっけなさも納得というものである。他にも、サラブレの編集部員が雑誌創刊に関わっているのではないかという田口氏自身の発言から、古巣を擁護しているのではないかとの説もあるが、いずれも確たる証拠は無く、推測の域を出ているものではない。普段からどの書籍に対しても一貫したスタンスでいればこのような疑義を掛けられることも無かっただろうが…。田口氏の界隈に対する影響力は少なからず有るわけで、今後ウマ娘ユーザーにおススメの競馬関連の書籍が出るようなことがあれば、その際は内容を精査したうえで取り扱っていただきたいものである。
一応言っておくと、田口氏自身は優駿図鑑の発刊には何ら関与しておらず、この騒動に関しては直接の非があるというわけではない。
だが、常日頃から競走馬のデータが頭に入っていると豪語している者が無責任に誤植だらけの本を手放しで称賛し、ファンに購入を推奨したという事実は田口氏の信頼性を大きく損ねた。さらに誤植発覚後もその事について悪びれることなく、他人事のように振舞っていた姿勢も悪印象を抱かせる結果となったと言える。この炎上に関しては必要以上に外野がヒートアップした感もあるが、普段の田口氏の言動が招いた言わば身から出た錆と考えると同情も出来ないだろう。
『ウマ娘』二次創作ガイドライン制定
上記の炎上を経ても田口氏の放言は治まることは無かったが、そんな中2021年11月10日にウマ娘公式からある発表がアナウンスされた。それは「二次創作について新たにガイドラインを制定した」というものであった。
本作品は実在する競走馬をモチーフとしたキャラクターが数多く登場しており、馬名をお借りしている馬主の皆様を含め、たくさんの方々の協力により実現しております。
モチーフとなる競走馬のファンの皆様や馬主の皆様、および関係者の方々が不快に思われる表現、ならびに競走馬またはキャラクターのイメージを著しく損なう表現は行わないようお願いいたします。
具体的には「ウマ娘 プリティーダービー」において、以下の条項に当てはまる創作物の公開はご遠慮ください。
- 本作品、または第三者の考え方や名誉などを害する目的のもの
- 暴力的・グロテスクなもの、または性的描写を含むもの
- 特定の政治・宗教・信条を過度に支援する、または貶めるもの
- 反社会的な表現のもの
- 第三者の権利を侵害しているもの
本ガイドラインは馬名の管理会社様との協議のうえ制定しております。
上記に当てはまる場合、やむを得ず法的措置を検討する場合もございます。本ガイドラインは『ウマ娘』を応援していただいている皆様のファン活動自体を否定するものではございません。
皆様に安心してファン活動を行っていただけるよう、ガイドラインを制定しておりますので、ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。また、本ガイドラインに関するお問い合わせには、個別でのお答えはいたしませんのでご了承ください。
元々、1期アニメの放送終了直後の2018年6月20日に公式はウマ娘の二次創作に対して注意喚起を行っていた。 ウマ娘のキャラクターは現実の競走馬をモデルにしており、その世界観は競走馬を競走馬のオーナー、ならびに関係各位の許諾や協力を得た上で創作している。いわば馬主たちとの信頼関係で成り立っているプロジェクトであり、運営は展開していくうえで彼らの所有している競走馬、そして競馬界全体のイメージを損ね合いよう配慮する必要が有るというわけだ。そしてそれは二次創作とて例外ではない。そこで「モチーフとなる競走馬のファンの皆さまや、馬主さまおよび関係者の方々が不快に思われる表現、ならびに競走馬またはキャラクターのイメージを著しく損なう表現は行わないようご配慮くださいますようお願いいたします」と呼びかけたのである。
だが、こうしたやんわりとした文章では抑止力になるはずもなく、この注意喚起以降も変わらず界隈では過激な二次創作が横行した。それを危惧したウマ娘公式が改めてガイドラインを強化し、場合によっては法的措置も辞さないと勧告したわけである。このアナウンスを受けて、田口氏は「特に2(暴力的・グロテスクなもの、または性的描写を含むもの)に関して、色々と目に余るものが増えてきてますからね」とツイートした。
確かにガイドライン条項の「2.暴力的・グロテスクなもの、または性的描写を含むもの」に関しては、2018年の注意喚起以前からR-18の二次創作が横行しており、度を越した表現、いわゆるエログロな作品も少なくはない。多くのウマ娘ファンがそうした状況に辟易しており、田口氏のこの発言だけ見れば一見真っ当な言い分に感じられる。しかしながら、田口氏のこのツイートには非難が殺到した。何故か?それは田口氏の今までの発言や創作に起因している。
前述の騒動の項目でも説明しているとおり、今まで田口氏はマウントを取るグラスやキングのイラストを描いており、またウマ娘のモデル以外の馬についても関係者の気分を害するようなコメントも数多く残してしている。ガイドラインは特定の組織や個人に対してのものではないが、こうした今までの言動から、ガイドラインの「1.本作品、または第三者の考え方や名誉などを害する目的のもの」を見てかなりの数のユーザーが田口氏を想起した。そこに来て、この自分は無関係であるかのような物言いに「お前が言うな」と怒りが爆発したというわけである。 もっとも田口氏もガイドラインに対して条項2に限定してコメントしてるあたり、自分のこれまでの発言が取りざたされると自覚して矛先をエログロ方面に向けようとしたのでは?とも言われている。またこの直後ネタイラストも投稿したのだが、通常に比べて絵のクオリティが雑で、話題逸らしに急いで仕上げた可能性が高い[4]当然ながら、日頃から田口氏を快く思っていなかったユーザーたちがそんなことで誤魔化されるはずも無く、すぐさまウマ娘界隈で田口氏に対する批判が噴出することとなった。
あまりの反響にダンマリを決め込むことが難しいと観念したが、田口氏は「以前グラスちゃんと我らがキングで良くない絵を描いてしまい、反省と自戒をし、それ以降の約半年で描いた70枚以上のファンアートでは特に問題が生じないよう気を付けてきた」とツイート。流石にグラスワンダーとキングヘイローのイラストは不適切だと反省したようであるが、それ以外のイラストおよび自身の発言自体は問題が無いと言わんばかりのコメントである。 ウマ娘のキャラだけ貶めなければセーフという考えなのかもしれないが、そもそもウマ娘スペシャルウィークをアイコンにしているアカウントで競走馬を侮蔑するような発言を行うこと自体がウマ娘のイメージダウン行為であるのだ。 もし本気で反省と自戒をしたうえでこれまでの発言を行ってきたということであれば、残念ながら氏には社会人としての常識が欠けていると言わざるを得ない。
結局、この件については非難・指摘するアカウントをことごとくブロックorミュートし、自分は関係無いと素知らぬふりを決め込んだ。現在も彼はこうした言動を改める様子は微塵も無い。それどころか、以前はウマ娘に対してお気持ち表明する気はないと言っていたはずなのに、この一件以降、冗談とは言え「反転アンチになるところだった」と言ったり、TSクライマックスの育成方法にお気持ち表明をしたりするなど徐々にウマ娘公式に対し不穏な発言をするようになっていった。炎上の火種を作ったウマ娘公式に逆恨みしたかは定かではないが、全肯定するスタンスは辞めたようである。 そして彼はこの後も問題発言や行為を繰り返していくこととなる…
三冠馬「コントレイル」に対する批評
ウマ娘の二次創作ガイドラインが強化された同月末、もう一つの大きな炎上騒動が起きることとなった。きっかけは11月28日に行われた第41回ジャパンカップ=無敗の三冠馬・コントレイルの引退レースである。 コントレイルはシンボリルドルフ、ディープインパクトに次ぐ史上三頭目の無敗クラシック三冠馬であり、引退レースでどのような結果を迎えるか競馬界の注目を集めていた。結果は見事に一着。初めて敗北を決した因縁のJCで見事に有終の美を飾り、多くの競馬ファンが賛辞の声を送ったというわけである。そして田口氏もこのコントレイルの引退に際し、以下のツイートを投下した
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1464876481230766085
コントレイルの強さにクラシックから賞賛の声を送っていた…という内容だが、優駿図鑑の時と同じく、一見普通に見えるこのツイートはまたしても炎上の火種となったのである。それは古馬以降のコントレイルへの対するコメントが原因だった。
このコントレイル、無敗のクラシック三冠馬という華々しい経歴を持つにも関わらず、古馬になってからの言われようは散々であったのだ。まず、引退までの経緯として、2021年1月に調教師の矢作氏が同年内の引退を示唆、そこに至るまでのプランとして「春は大阪杯と宝塚記念。秋は天皇賞、ジャパンC、有馬記念の3タテで行くのが理想」という目標を掲げたのである。ともすれば大言壮語とも取られかねない陣営発表だが、史上三頭目の無敗クラシック三冠馬ともなれば決して絵に描いた餅ではないと期する声も多かった。 だが、4月の大阪杯ではレイパパレの後塵を拝す3着。その結果を受けて宝塚記念を回避…と出だしから陣営の思惑を大きく外れる結果となった。その後10月に入り、矢作氏は「コントレイルは有馬へは出走せず、ジャパンカップで引退する」と発表。当初からの大幅な下方修正に失望するファンは多く、また同世代の馬たちも古馬に入り軒並み故障離脱や成績不振に入ったこともあり、「コントレイルの三冠は世代のレベルが低かったのではないか」という声が大きくなった。さらにその後の秋天も2着の結果となり、「コントレイルは史上最弱の三冠馬」とまで批判する輩も増えてきたのである。
コントレイルの名誉のために言っておくと、生涯戦績11戦8勝、その内G1を5勝、連対を外したのは1回のみと決して過去の三冠馬に見劣りする内容ではない。史上初の七冠馬となったシンボリルドルフ、生涯成績1敗のみのディープインパクトの印象は根強く競馬ファンの間に残っており、さらに前2頭は古馬の成績も圧倒的であり、そこも必要以上に比較された要因と思われる。引退式で矢作氏も「勝てなかった間は、周囲の雑音が聞こえたり悔しい思いをしていました。」と言っているように、大阪杯からジャパンカップの間までは心無いコメントをする者が多かったのである。
そして実は田口氏もコントレイルは過大評価と判断して貶めた一人であった。コントレイルが古馬に入った時期のクラシックではスペシャルウィークの血を継ぐエフフォーリアが皐月賞を制し、田口氏は大いにその活躍を喜んだのだが、その時期から前年度クラシック三冠馬のコントレイルに対しこき下ろすようなコメントが目立つようになった[5]
リンク先を参照してもらえれば分かるが、先ほどの「絶賛しかしていない」ツイートに掲載した抜粋部分にはこれらの内容は含まれていない。当然ながら、これらの過去の発言を無かったことにする姿勢にツッコミや非難が殺到したのだが、それに対して田口氏は「コントレイルを腐したことは一度も言ってません」とツイートした。本人にしてみれば競馬界の声を代弁したということで、腐したつもりは無いという主張なのかもしれない。しかし、百歩譲ってそのとおりだとしても、自身が作画を務めるWEB漫画「異世界ワンターンキル姉さん」では犯罪組織の名前として、グランアレグリアと共に採用しているのは事実である。
犯罪クラン混沌麗流(コントレイル)のリーダー、ロンベルトが剣を抜く。
(中略)
これに関しては紛れもなくコントレイルのイメージを損ねる行為であり、貶めたことなどないという言い分は無理が有る。ここまでコントレイルを目の敵にする理由だが、同期にはスペシャルウィークの血を引くオーソリティがおり、ホープフルステークスで下したことで目の敵にしたのではないか?と推測されている。
これらの言動を取っておきながら、何故絶賛しかしていないというようなツイートをしたのか?先見の明があるとアピールしたかったのかもしれないが、結果的には自分の首を絞める結果になったといえよう。7月27日には現役の競走馬であるデアリングタクトのウマ娘化も発表されており、今後この世代の競走馬も実装に関わってくる可能性も高くなった。そのような状況下でウマ娘のアイコンで無責任に競走馬について放言することはリスクが高いということをくれぐれも理解して欲しいものだが、おそらく氏は自重することは無いと思われる。
競走馬の写真を無断転載
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1524608354026651648
標記の騒動の発端は、2022年5月にツイッターに投稿した「たんぽぽを食べるグラスワンダー」のイラストである(現在は削除済み)イラストの横に元となった写真を掲載していたのだが、それは馬生地ライター「パカパカ工房」氏が撮影した写真を無断転載したものであった。これを知ったパカパカ工房氏は田口氏に直接抗議。権利者からの直接の抗議は初めてということもあり、瞬く間にそのツイートは拡散。流石に無視するわけにもいかず、上記の謝罪ツイートをしたというわけである。
しかしながら、このパカパカ工房氏の抗議に対し心無いコメントをする者も多かった。ウマ娘のように二次創作が賑わっている界隈によくある話だが、権利を所有する立場の者が著作権について主張・警告すると、反発する者が数多く出てくる。前述のガイドラインの発表の際も、公式からの発表にも関わらず「二次創作を規制する気か」と声を荒げるものも多発した。度し難いことに「無断転載はネットの文化だからグダグダ言うな」と開き直る者もおり、サンデーGXで田口氏の担当の方も「人の目に届くところに掲載するのが如何なものか」と擁護するような発言をしている。
そもそも競走馬や引退馬の写真撮影はデリケートな問題であり、私有地に車を停めて遠方から無断で撮影される等のトラブルもあって牧場側はきつく注意喚起をしている。一般の方に写真撮影を禁止している所も多く、パカパカ工房氏はそうしたところにはきちんと許可を得て撮影しているのである。パカパカ工房氏のみならずカメラマンの方々がアップしている写真は、そうした信頼関係の上に成り立っているものなのだ。それをバズりやすくするためという利己的な目的でお手軽に転載されれば、カメラマンと牧場の間の信頼関係に亀裂が入ってしまう。パカパカ工房氏の苦情は至極真っ当な言い分なのである。
田口氏は謝罪ツイートをした後にDMも送ったが、理不尽な外部からの心無いコメントに疲弊したパカパカ工房氏は心が落ち着くまでは読めないと言い放ち、精神が落ち着くまで田口氏に謝罪ツイートを固定することを要望した。田口氏は炎上を起こした時は大量のファンアートをRTし、問題発言のツイートを押し流す傾向がある。パカパカ氏の要望はそうした行動を見越しての牽制の意味合いも有ったのかもしれない。しかし、あろうことか田口氏はこの要望をスルー。さらに田口氏のフォロワーたちは「炎上を長引かせたいだけ」と再び心無い言葉でパカパカ工房氏を非難した。そしてそれを諫めることもせず、田口氏は何事も無かったかのようにイラスト投稿やフォロワーとの会話に勤しみ、いつもどおりの日常に戻ろうとしていた。
この田口氏の不誠実な対応に当然ながらパカパカ工房氏は激怒。「丸一日ご連絡をお待ちしていましたが、他の方にリプライを送ったり、イラストを投稿する時間はあるのに、私の提案にはお応え頂けないようで大変残念です。謝罪ツイートも本心とは思えなくなりました」と怒りのツイートを投稿し(現在は削除)、騒ぎが再燃することとなった。それに気づいた田口氏は慌てて「リプ欄を未確認だったために気づかなかった」と弁明、謝罪ツイートをトップに固定した。
パカパカ工房氏側のツイートにも書いてあるが、フォロワーとのやり取りをしておきながら要望ツイートだけ気づかなかったというのは無理がある言い訳である。意図的にスルーしたか、もしくはパカパカ工房氏からのツイートをミュートにしていたか。もっとも今更そこを問い詰めても仕方ないと悟ったのか、パカパカ工房氏は謝罪を受け入れた。要望を無視した側が「大きな騒ぎにならないようDM当人同士で解決できれば…」と発言するのは如何なものかと思うが、パカパカ工房氏は受け入れ、外部に「双方の誹謗中傷は止めて欲しい」とお願いするという大人の対応を取った。
この騒動は引退馬支援を行っているとある方にも「ウマ娘のイメージを損なう行為」と苦言を呈されている。名指しこそしていないものの、田口氏とほぼ断定できる言い方をしている。この方はかつて田口氏と相互フォロワーだったが、グラスワンダーのマウントイラスト騒動で思うところがあったらしく、現在は関係を解消している。
明確に競馬関係者から抗議を受けたことで、本件はこれまでの放言による騒動とは一線を画している悪質な炎上案件となった。発端がウマ娘ファンアートということも重なり、競馬関係者からウマ娘界隈に悪印象を抱かせてしまった可能性も高いと思われる。また、パカパカ工房氏は田口氏だけでなくyoutubeやまとめサイトにも写真が無断掲載されていることに苦言を呈しており、今回の騒動はウマ娘の二次創作界隈へ警鐘を鳴らした一件とも言えよう。
川田将雅騎手の声出しを「恫喝」呼ばわり
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1739202772606898283
2023年の桜花賞からJRAは騎手にヘルメットに着用したカメラの映像、通称「ジョッキーカメラ」を導入しYouTubeでも映像を公開するようになった。 このジョッキーカメラは、川田将雅騎手が2018年に遠征した先の英国でカメラ着用で乗馬した際の映像を面白いと感じ、JRAに導入を打診したという経緯がある。[6]そこからしばらく保留されていたが、2022年頃からテストを重ね翌年に本採用となったのである。奇しくもジョッキーカメラ初導入のレースとなった桜花賞で勝ったのは提案者の川田騎手が騎乗したリバティアイランド。ゴール後に同馬に対し「お嬢さん、終わりです」と語り掛けるシーンが入ったその動画は話題になり、別視点からレースの面白さを伝える企画として定着した。
それから定期的にジョッキーカメラの映像がJRA公式のチャンネルで公開されてきたが、2023年12月24日に行われた有馬記念における川田騎手のジョッキーカメラの映像がとあることで話題になった。このレース、川田騎手はソールオリエンスに騎乗していたが、2分49秒ほどの動画の中で序盤と終盤に「ハイ!」「オイ!」と言った大声を出している。 競馬における位置取りは時に重要であると同時に危険性も常に孕んでおり、少しの判断ミスが大きな事故に繋がる。そうした事故を防ぐために声出しは必要なもので、この川田騎手の行為は特に違法なことをしたわけではない。その声掛けが怒鳴り声のように聞こえるために、それが恫喝のように聞こえるというだけのことである。
川田騎手は普段から厳しい顔つきをネタにされており、この怒声にも聞こえる注意喚起に対してもその延長のノリで一部で「恫喝」と言われていたのだが、何を思ったか田口氏もそれに同調するような形でジョッキーカメラの感想を冒頭のとおりポストしたのである。上述のとおり、声掛けは事故を防ぐために大切な行為であるのだが、田口氏はそうした注意喚起の点には触れずに「恫喝」と言い切っており、さらに「上下のブレが凄すぎて酔う」とも付け加えている。有馬記念のジョッキーカメラは有馬記念の勝ち馬ドウデュースに騎乗した武豊騎手の映像も同時公開されており、そちらに関しては「ブレていない」と称賛のコメントをポストしていたので、それと比較しての意味合いも有るのだろう。川田騎手のジョッキーカメラの映像はそれまでのリバティアイランドのティアラ三冠レースやウシュバテソーロのサウジカップのものも公開されており、それらとそんなに上下の揺れ具合は変わっていないのだが、氏は今までジョッキーカメラへのコメントは武騎手のものしかしていないので、他の騎手はチェックしていない可能性が高い。おそらく川田騎手の声掛けが話題になっているので、ネタのポストをするために初めて拝見したというところだろう。
競馬歴が長いなら声掛けの重要性は知っているはずであるのに、そこは特に説明せず「後輩が震え上がる恫喝」と形容したのみ。ともすれば悪質な印象操作とも捉えかねないポストだが、田口氏は何故川田騎手に対してそのような発言をしたのか? 氏の発言を見返してみると、ルメール騎手と一緒に名前を挙げ「普段結果を出しているのにスペシャルウィークの血統絡みの競走馬では結果が奮わないのが腹が立つ」と述べており、2人とも名騎手ではあるが、個人的にはあまり認めていない旨を語っている。 また過去のスペシャルウィーク最優先主義ブログでも、エピファネイアの有馬記念の回顧録にて当時鞍上だった若手時代の川田騎手の騎乗を「ガッカリな乗り方だった」と評している。こうした「個人的に良く思わない騎手」という認識もあって、敵視する競走馬たちと同じように、さして考えもせず小馬鹿にするつもりで発言したのかもしれない。
だが、ブログならともかく、発言内容を気軽に共有できるⅩとなると話は変わってくる。軽い悪ノリのつもりでも、恫喝という印象の良くない言葉が大多数に広まっていけば、競馬に詳しくない人から見れば悪印象に捉えられかねない。実際、現時点で田口氏のポストは80万以上の表示数、いいね数も1800以上とそれなりの人数に広まっている状態であり、田口氏のフォロワーもその意見に同調するリプのやりとりをしている。ただ、流石に有る程度競馬を嗜んでいる人たちからすればその川田氏の声掛けへの「恫喝」扱いは暴論と理解できており、「注意喚起を軽はずみにそういわないで欲しい」「これは恫喝で片づけていいものか?」などと疑問・批判の声がリプや引用RPで寄せられたが、同調しない意見に対しては田口氏はどこ吹く風と言った感じでそうした声をスルーし続けた。そうやって無反応を貫き、事態が沈静化するまでやり過ごすのが田口氏のスタンスであり、今回もそれで終わるかと思われた。
だが、2024年を迎え、この発言は再び掘り返されることとなった。3月から4月の間に、落馬による死亡事故が立て続けに起きたのである。1件目は地方の塚本雄大騎手。そして2件目は中央の藤岡康太騎手であった。両者の死は関係者に深い衝撃と悲しみを与えた。特に藤岡康太騎手は2023年11月に開催されたマイルチャンピオンシップにてムーア騎手の代打としてナミュールに騎乗し、見事に勝利を掴んだことで話題になったばかり。有望な若手騎手たちの突然の訃報に、競馬ファンたちも大きなショックを受けていた。兄の藤岡祐介騎手は川田騎手の同期かつ親友であり、近しい人の身内が亡くなった彼の気持ちは計り知れない。この悲劇に色々思うことがあったのか、4月18日に川田騎手はnetkeibaで連載している自身のコラム「VOICE」を更新。藤岡騎手の落馬事故を受け、自身の今の気持ちを以下のとおり記した。
ここで僕がお伝えしたいのは、ほんの数センチの差で、ああいった事故が起きてしまう危険な部分もあるのが『競馬』だということ。死につながる事故がJRAでは20年間起こらなかったというだけで、そういった事故が起こる可能性は往々にしてあるという現実です。僕はその現実を重く、深く受け止めたうえで、華やかなだけではないジョッキーという職業と向き合い、競馬に乗ってきました。
だからこそ、僕は周りのジョッキーたちに対して厳しく言い続けてきた。もちろん、僕も人の邪魔をしてしまうことがありますから、自省と自制も込めてです。
その大きな理由が、20年前に起きた竹本(貴志)先輩の事故です。竹本先輩は僕より2つ上の18期生でしたが、競馬学校卒業後の騎手免許試験で不合格となり、翌年は試験直前の骨折で試験を受けられず、僕たち20期生と一緒に試験を受けて合格し、2004年の3月に僕らと一緒にデビューしました。
その竹本先輩が、デビューから4週目の障害レースで落馬。その事故で命を落としてしまった。一緒にデビューした竹本先輩が、たった1カ月でこの世を去ってしまったという出来事は、デビューしたばかりの僕にとって受け入れ難い現実であり、強烈な実体験として強く残りました。
だからこそ、ともすれば事故につながるような騎乗をする後輩には、厳しい言葉で強く強く言い続けてきました。もちろん、デビューして日が浅い子は技術も余裕もなく、キャリアの浅さゆえの不用意な動きであることもわかっています。でも、それらを見過ごしていたら、彼らは事の重大さに気づかず、取り返しのつかない事故を起こしてしまうかもしれません。ある程度のキャリアを積んだジョッキーであれば、なおさら自分がした動きの危険性はわかるはずです。
嫌われて構わない。うるさいと思われて構わない。大事なのは誰も命を落とさないこと、できるだけ誰もケガをしないことです。そういう思いで、強く、厳しく言い続けてきたので、世間も含めて今の僕のイメージが出来上がっているのだろうと思います。
先輩後輩を問わず、僕に対して「うるせぇな」と思っている人はたくさんいると思います。でも、僕はむしろ「うるせぇな」と思ってほしいと思っています。そう思うことで、少しでも気を付けることにつながるのであれば、僕はそれでいい。
なぜなら、すべてのジョッキーにケガをしてほしくないし、命を落とすようなことになってほしくない。誰かにケガをさせてしまうような経験もしてほしくない。そしてもちろん、僕も自分の身を守らなければいけない。だからこそ、立場が変わってからはなおさらですが、強く厳しくうるさく言い続けてきました。
それを恫喝だなんだと、世間の人が面白おかしく言っていることもわかっています。ジョッキーカメラが導入されて以降、レース中の音声も世間のみなさんが知ることになって、なおそういった心ない言葉が増えたことも実感しています。SNSがこれだけ発達した今、匿名で好き放題書けますからね。
僕がレース中に引っ張ったシーンなども面白おかしく編集されて、動画として上がっていることも知っています。そういった人を嘲笑するような動画や言葉──。競馬を楽しんでくれているのであれば、ちょっと考えてみてください。
一歩間違うと、今回のようなことが起こるんです。命を落とすんです、僕らは。馬の命を守るため、自分と周りのジョッキーの命を守るために、引っ張らないといけない瞬間がある、声を出さなければいけない瞬間があるんです。
これはもちろん僕に限った話ではなく、世界中すべてのジョッキーが、レースの中で命を守るためにやらなければいけないことです。レース中に注意喚起の声を出すことにしろ、危険を避けるために馬を引っ張ることにしろ、危険回避をしたジョッキーに対して心ない言葉をぶつける前に、なぜそういう行動を取らざるを得ないのか、ひとつしかない命を持つ同じ人間として、考えてみてほしいと思います。
VOICE:「ジョッキーたちは、命を守り合う仲間」人馬の命を守るため──より強く持ち続けたい思い【In the brain】より引用
同時にデビューした先輩騎手、そして親友の弟の死を受け、以下に注意喚起が重要であるかを訴えており、さらに後半では自身の言動がネットで揶揄されてることにも触れている。もちろん「恫喝」と表現したのは田口氏だけでは無いし、個人の発言を指したものではないだろう。だが、田口氏のポストはそれなりのインプレッションの数値を出しており、無責任な物言いを広めた原因の一端になっている事は否めない。
このコラム記事は普段は有料記事で、通常は全文を読むことは出来ない、だが、今回のコラムは無料開放されており、川田騎手がジョッキーが如何に命がけの仕事をしているか、事故を未然に防ぐために声出しによる注意喚起が訴えたいかが窺える。それだけでなく、ジョッキーへの心無い言葉を言う前に考えて欲しいとも言っている。自身は覚悟しているといったものの、やはりジョッキー全体に対して心無い言葉が届けられるのは我慢がならないのだろう。
そして、この件に対して田口氏が取ったリアクションは、netkeibaの公式アカウントが挙げたこのコラム記事のポストをRPしたのみ。前述の藤岡康太騎手の落馬事故についてはお悔やみの意をポストしており、この川田騎手のコラムはその件に深く関わっているものだから、何かしら内容に言及してもいいはずだが、特にそんなことも無かった。
前述の自信の「恫喝」発言への意見を丸々無視し、なおかつ今回のコラムで川田騎手本人にそうした無責任な物言いが届いていると判明しても何ら反省することも無い。こうした田口氏の態度は、コラムから伺える川田騎手の真摯な気持ちとは真逆の、不誠実極まりないものと言わざるを得ない。当然ながら田口氏のそうした氏の軽薄な態度は顰蹙を買うこととなり。前述のジョッキーカメラへの発言および今回の川田氏のコラムに対してノーリアクションであることが指摘されたポストが拡散されることとなった。
「恫喝と言ったのは彼だけではないだろう」と言う擁護の声も一部あるが、彼の非難される点は影響力のある立場で、なおかつ競馬に詳しい雰囲気を常々出しておきながら、注意喚起の重要さを解説することも無く、軽率に「恫喝」とネタのように断じたところにある。有馬記念のジョッキーカメラ公開の時点で川田氏がコラムに書いたような声出しの重要さでも解説でもしておけば、多少なりともフォローとなりここまで非難されることも無かっただろう。騎手本人から苦言を呈されるような事態になった責任の一端は間違いなく田口氏も担っているのだ。氏の事を知らない競馬界隈の住人の中では、一部「ウマ娘のアイコンを使用している競馬素人のアカウントが無責任なことを言った」と認識している者もおり、ウマ娘界隈にも迷惑をかける事態となっている。
川田騎手のコラムが発表されてから今日に至るまで、田口氏はこの件については何事も無かったかのように振舞う一方で、藤岡康太騎手の件については、彼が生前乗っていた馬が活躍することに度々触れて「数奇な運命」「ドラマだ」とポストしている。それ自体に非が有るわけでは無いが、藤岡康太騎手の話を出すのであれば、その悲劇を繰り返さないためにあえて嫌われることも辞さない川田騎手の覚悟も伝えるべきではないだろうか。
件のコラムから1週間後、ダート3冠の初戦である羽田盃が大井競馬場にて開催された。その最中、第一コーナーを曲がる際に川田騎手騎乗のアマンテビアンコが内に入り、笹川翼騎手騎乗のハビレの進路に影響を与えたことが斜行扱いとされ、戒告処分を受ける事態となった。無論故意のものでは無いのだが、安全騎乗の重要さを訴えたコラムを発表した直後の出来事ということもあり、一部では川田騎手に「あんな偉そうなことを言っておいて自分が危険な騎乗を行うのは良いのか」などと心無い批判の声が出た。コラムには言及しなかった田口氏も、戒告処分の件のポストをRPした後「よく失格にならずに済んだなあ」と敢えてコメントし、続けざまに川田騎手への批判意見もRPした。直接的なことは言わずとも、コラムをスルーした時に比べると川田騎手を批判する意思があからさまに見て取れる。
ここまで川田騎手に対し批判的な姿勢を崩さずにおきながら、5月1日に開催されるかしわ記念において、スペシャルウィーク直系にあたるクラウンプライドに川田騎手が騎乗することを受けて「クラウンプライドを勝たせてくれたらファンになる」とコメントし、直後に「エピファネイアとその産駒と相性悪い以外は特に思うところは無いけど」と付け加えている。脈絡も無くわざわざそんなコメントを付け加えたということは、おそらくは炎上した恫喝発言について「川田騎手を貶めているわけではない」という釈明も兼ねていると思われるが…一連の言動を見た者であれば、その言葉を額面通り受け取ることは無いだろう。
ウマ娘のモデル競走馬への言及
競馬歴の長い田口氏は当然ながらスペシャルウィーク以外の競走馬についても語っているが、スペシャルウィークやその産駒の記録を阻んた存在に関してはネガティブなコメントが多い。以下にウマ娘のモデルとなった競走馬に絞って解説する。
ウマ娘に登場する競走馬一覧
SS産駒組 |
アニメ共演組 |
スペシャルウィークの血統組 |
その他 |
シンボリルドルフ
「史実での史上最強というと、まあ大体はルドルフかディープかの二択になるところ」などと発言しており、基本的に競馬史における偉大なる三冠馬としてリスペクトしている模様(まあ、競馬を齧ったものが史上初の七冠馬にケチを付けるケースはあまり無いと思うが…)
直系の産駒にスペシャルウィークの同期であるツルマルツヨシがおり、京都大賞典では直接対決して彼に勝利している。だが、田口氏はツルマルツヨシがG1未勝利であることと、次のレースでリベンジを果たしている事から特に意識した様子は無く、ルドルフの血統にケチを付けることも無かった。これでルドルフ産駒がG1を獲りまくったり、スペシャルウィーク産駒の記録を阻むようことがあれば、ディープインパクトに対してのようにこき下ろすブログ記事を書いていたかもしれない。
テイエムオペラオー
スペシャルウィークの一つ下、99世代の中核を担った競走馬にして、世紀末覇王の異名を持つ。「天皇賞(春)・宝塚記念・天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念」を全て勝利するグランドスラムという偉業を日本競馬史において唯一達成した存在である。
だが、そのような空前絶後の記録を打ち立てたにも関わらず、その強さを意地でも認めようとしないアンチも数多く存在した。絶対的な強さは見るものに羨望と同時に嫉妬も生み出す。自分の好きな競走馬が成し得なかった偉大な記録を「同期の相手が弱い。ライバル不在で楽に勝ち抜いた」とその世代ごと侮蔑する競馬ファンも少なくは無かったのである。
特に狂信的なスペシャルウィークのファンはテイエムオペラオーに対しそうした感情を拗らせる傾向にあった。天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念の秋古馬三冠達成も当時は史上初の記録だったのだが、前年度の有馬記念でグラスワンダーに判定負けしていなければ、それを先に達成したのはスペシャルウィークだったのである。「強豪揃いの黄金世代が抜けた隙に名誉を搔っ攫っていった」というお門違いな恨みを持つ者すらいた。もちろん、純粋にスペシャルウィークを愛し、競争相手を讃える真っ当なファンも数多く存在している。しかし残念ながら田口氏は拗らせた側の人間であった…。
田口氏は何かにつけて「オペラオーは障害となる相手がいなかった」と言っている。また、テイエムオペラオーは天皇賞(春)の連覇も果たしているのだが、それに当てつけるかのような以下のツイートもしている。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1388708828783411200
ご丁寧に年代別勝者が分かる図まで付けて、テイエムオペラオーが勝った00年以降からレベルが下がったと言い張ってるのである。(一応、この後のリプのやり取りでマンハッタンカフェまではギリギリレベルが高かったとフォローしているが…)このツイート一つに田口氏のスペシャルウィークとそれ以降の世代に関する認識がハッキリ表れていると言えるだろう。オペラオーアンチの競馬民はしばしばオペラオーをラッキー珍馬(略してラキ珍)と誹謗中傷しているが、無論田口氏もその一人である。
また、初めに書いたように実馬オペラオーにはアンチが多かったことから田口氏は「人気が無かった競走馬」と断じており、ウマ娘オペラオーもキャラが強いわりに人気が無いのかとコメントしていた。しかし、当然ながらその強さに惹かれたファンもしっかりと存在しており、一概に不人気だったとは言えない。ウマ娘の方の展開も、メイショウドトウの実装を経て、2022年1月に99世代のストーリーイベント、ウマ娘ナリタトップロードの発表、そして2月にアドマイヤベガが実装…と立て続けに99世代関連の展開が続き世代の描写も掘り下げられて人気も高まっている。そしてクラシック三強を分け合った役者が揃ったことで、5月には99世代クラシック時代を題材にした新作アニメが発表。2022年11月6日の4thライブでの新情報では、2023年春にyoutubeにて配信予定とアナウンスされた。
ところで上記の4thライブだが、田口氏は6日に出演したテイエムオペラオーの声優・徳井青空氏へのフラスタ企画に参加していた。「異世界ワンターンキル姉さん」のキャストが正式発表される前からウマ娘のキャストが参加することを匂わせつつ「キャストの人たちに向けて小学館にフラスタを発注しようかな」と言っており、そのとおり有言実行となったわけだが、何故か個人ではなくオペラオーファン有志達によるの企画の一員として出していた。この項目を読めばおよそ予測はつくと思うが、以前からテイエムオペラオーに対し心無い物言いをする田口氏はオペラオークラスタ内では評判がよろしくなかった。それゆえ、直接名指しはしないものの苦言を呈するファンもいたのだが、そうした者たちの集まりにワザワザ自分から入ったのである。田口氏も自分の立ち位置は理解しているようで、「他の参加者の中に僕をブロックしてる人たちがいますね…w」などと煽るかのような言い方で茶化している。普段から炎上慣れしている田口氏は特に気にすることも無かったようだが、企画者たちの中には本気で嫌がっているものもおり企画のサブリーダーの方も名前こそ出してないが「個人でフラスタ出せば良かったのに」と愚痴をこぼしていた。そしてライブ当日、徳井氏は安定感のある素晴らしいパフォーマンスを見せてくれていたが、実況ツイートをしていた田口氏はそこに触れることはなく、徳井氏に関するコメントは「ライブで躍動している彼女たちが出るアニメがあるんですよ」という自作アニメの宣伝のみだった。徳井氏とオペラオーを純粋に応援したい他の企画参加者と比べると、宣伝目的のみの田口氏は明らかに浮いており、サブリーダーの方のいうとおり個人で出せば余計な軋轢は産まなかったと思われる。
11月17日に実装されたワンダーアキュートのシナリオでもオペラオーは鞍上繋がりで登場し、かつての和田竜二騎手とのエピソードを彷彿とさせる台詞や佇まいで株を大きく上げることになった。春先の放映に向けて、今後もますます人気は上がっていくと思われる。自身のコメントに逆行するような現在までの流れを田口氏がどう思ってるか定かではないが、どうか水を差すような発言をしないよう祈るばかりである。
セイウンスカイ
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1386447188251734016
スペシャルウィークの同期にして、98世代のクラシック三冠のうち皐月賞と菊花賞を勝った二冠馬。この説明のとおりスペシャルウィークのクラシック三冠獲得を阻んだ存在ではあるが、意外にも田口氏は基本的には称賛のツイートしかしていない。(スぺ・エル・グラスの三強より数段落ちるとは言っているが…)
他世代の名馬に対して「同期・ライバルが大したことが無かった」と批評している手前、スペシャルウィークの世代はライバルがいずれも強豪だったと印象付けたいというのもあるのだろう。それとは別に、彼がセイウンスカイの批判をしないのは理由がある。
田口氏は過去にセイウンスカイの馬主である西山牧場の代表者・西山茂行氏に自身のツイートを反応されており、何と直接リプライも貰ったこともある。もっとも西山氏は常日頃から自身の所有馬関係のツイートをサーチしてはランダムにリプライを返しているので、田口氏個人を認識した可能性は薄いと思われる。だが、こうして反応を貰った以上、西山氏の所有馬関係のツイートは常に把握されている可能性が高いわけで、流石にそうした状況下でセイウンスカイを下げるような発言しない程度に良識は有ったと思われる。
もっとも、これは西山氏に限った話ではない。SNSをやらない馬主の方たちにも何らかの形で無責任な批評が耳に届く可能性も有るのだ。
自分のどんなツイートがいつ補足されるか分からない。
西山氏の所有馬以外の競走馬に対しても、そうした心構えを持って発言して欲しいものである。
キングヘイロー
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1387240365627830278
80年代欧州最強馬のダンシングブレーヴと米国最強牝馬グッバイヘイローを両親に持つ超良血馬にして、セイウンスカイ同様98世代でスペシャルウィークとクラシック三冠を巡って戦ったライバルの1頭…という立ち位置であるが、田口氏は現役時はあまり評価していなかったようで「キングは正直クラシック三強組でも一、二枚落ちる」「正直さほど眼中にはなかった」などと評している。それどころか黄金世代を語る時には「自然とハブられるキングヘイロー」というフレーズをまるで鉄板ギャグのように使っており、ファンを不快にさせるような見下した物言いも見受けられる。
キングヘイローは気難しい馬でそのレース適正を陣営は測りかねており、試行錯誤の末に6歳にして悲願のG1勝利を手にしている。世代の同期が現役時にG1を獲得できなかったことを田口氏は軽視しているのかもしれない。だが、田口氏自身が言っているように「黄金世代はどの距離にも名だたる強豪が控えている地獄のような時代(要約)」であり、そこで勝ちを拾えなかったからといってその能力は軽視されるべきものではない。
ウマ娘のキングヘイローはアニメで登場予定が無かったところを現場の判断で急遽実装されたという経緯があり、それ故に丁寧な掘り下げは出来なかったが、アプリがリリースされたことで状況は一変。母親に認められるために奮闘する育成ストーリーが好評を博し、また同室であるハルウララとのやり取りで他者の面倒見が良いという一面を見せ、プライドが高いお嬢様でありながら愛嬌も持ち合わせるという絶妙なバランスのキャラ造形で人気が爆発した。
ウマ娘で人気が出たことを受けて田口氏もイラストを何枚も描いているが、炎上項目で分かるとおり、ナリタブライアンにマウントを取るイラストは「ウマ娘キングヘイローはそんなキャラではない」と非難された。そこから見るに、おそらく田口氏はウマ娘キングヘイローの本質をはき違えていると思われる。ワガママと言われた実馬の性格を強調して「プライドが高く他者にマウントを取る」という描写にしたのだろうが、アプリのストーリーを見れば分かるとおり、そういう事をするシーンは存在しない。むしろ他人に思いやりを見せるシーンが多く、ライバルが不甲斐ない走りを見せれば発破をかけることもする。「一流であるべき」というプライドの高さは確かに持ち合わせているが、それはあくまでも己を奮い立たせるためのものなのである。
ウマ娘キングヘイローは史実での現役の長さを反映してか他世代との絡みも多く、「他のウマ娘の育成シナリオに出るたびに株を上げる」と言われており、今だに高い人気を維持している。ウマ娘ブームの到来と重なるように、ディープボンド、ピクシーナイト、イクイノックスなど母父としての産駒が目覚ましい活躍を見せ始め、その血統も再び注目されている。かつて黄金世代に含める存在として見ていなかった田口氏はその躍進ぶりが面白くないのかもしれない。
ゼンノロブロイ
既に炎上の項目で触れてはいるが、例のツイート前から「実際ロブロイは強いと思ったこと正直ない」「とてつもない偉業した割に相手が軽かったのであまり強さを語られない」と発信しており、批判された後もなおその主張は続けている。なぜここまで粘着気味に批判するのかというと、その背景にはゼンノロブロイがスペシャルウィークの届かなかった記録・称号を手にしたことにある。
ゼンノロブロイは2004年にJRA賞年度代表馬に選出されているのだが、サンデーサイレンス産駒(以下、SS産駒)が受賞したのは彼が最初であった。加えてテイエムオペラオーに続く史上2頭目の古馬三冠達成も成し遂げているのだが、こちらもまたSS産駒として初にして唯一の快挙なのである。ここまで書けばおよそ察しが付くと思うが、SS産駒初の年度代表馬選出、そして古馬三冠達成というゼンノロブロイの功績は一部のスペシャルウィークファンには我慢ならないものであったのだ。同じSS産駒のスペシャルウィークは年度代表馬の座は当時エルコンドルパサーに譲っており、グラスワンダーに有馬で敗北したことで古馬三冠達成もならなかった。そうした背景がゼンノロブロイに対し拗らせた感情を抱かせ、「世代が大したことない中で楽に勝ち取った」と主張するようになったのである。
そうして炎上するまでに至ったわけだが、例の発言は無断転載の騒動時に苦言を呈した某氏にも「ゼンノロブロイの関係者の耳に入る可能性がある」と懸念されている。
また、2022年5月にはゼンノロブロイと関係性の強いシンボリクリスエスのウマ娘化が発表された。藤沢厩舎の先輩にあたり、ゼンノロブロイが更新する前は彼が有馬記念のレコード更新者であった。前述のとおり同厩舎のよしみで今後の絡みも期待できるコンビであると考えられるが、田口氏はその風潮を疑問視するコメントをしている。
シンボリクリスエスはスペシャルウィークの娘に当たるシーザリオと交配し、後の13世代の菊花賞馬となるエピファネイアを輩出。さらにエピファネイア産駒として無敗の三冠牝馬デアリングタクト、22年の年度代表馬に選出されたエフフォーリアが競馬会をにぎわすのだが、その話題性のある血統の組み合わせから、シンボリクリスエスとスペシャルウィークのかかわりは深くなるであろうことをコメントしたのだ。(詳細はシンボリクリスエスの項目にて後述)それ自体は単なる希望であり、目くじらを立てることではないのだが、その願望ツイートをした後にロブロイとの絡みを疑問視するようなツイートをしている。
以前アグネスデジタルが実装された際に、同厩舎であり、白井寿昭調教師に育てられた繋がりで、スペシャルウィークさとはきっと結構絡むに違いない!と勝手に想像し、思い切り空振りに終わった経緯があるので、それを踏まえたコメントと取れば分からなくもない。しかしながら、現役の時期が重なっていないその2頭と違い、ロブロイとクリスエスは直接の対戦もしており、有馬でクリスエスが打ち立てたレコードをロブロイが塗り替えるという熱い展開もあるので、何かしらのイベントが起こるのは間違いないと見てよいだろう…というか、スイープトウショウの育成シナリオをプレイすれば両者に絡みが有るのは明白なのだ。
田口氏が上記のツイートをする以前の6月20日にスイープトウショウは実装され、その育成シナリオ内で、ロブロイがクリスエスに並走を依頼するシーンが有り、既に親交を深めているであろうことが窺える。しかも田口氏はわざわざスイープトウショウのシナリオをクリアしたと報告しており、ランダムイベントでもないので普通にやっていればそのシーンはまず見逃すはずはないのである。最初からスキップ育成で進めたか、意図的にスルーしたか…。余談だが、田口氏は花嫁衣裳のエアグルーヴの育成した際、母親がそこで初登場したかのような発言をしており、通常版でも登場していたということをフォロワーに突っ込まれて「スキップ育成して気づかなかった」とエアプレイぶりを自白したことがある。その前科からすると、スキップした可能性が濃厚だろう(それはそれで、知ったかぶりでシナリオ感想を語る姿勢がいかがなものかという話になるが…)
流石にそれを見かねてか、ウマ娘の史実解説漫画を描くことでネットニュースでも話題になったことがある[7]坂崎ふれでぃ氏がスイープトウショウのシナリオで既に交友が有るとやんわり指摘している。坂崎氏は解説漫画を描く際はきちんと資料から引用したうえで投稿しており、クリスエスとロブロイの関係を描いた漫画も投稿している。そんな坂崎氏の創作スタイルからすると、田口氏のイベントを確認していないような発言に思うところがあったのかもしれない、その指摘が不満だったのか、坂崎氏に対していつもは感嘆符をつけて友好的なリプライを送る田口氏は露骨にテンションを下げていた。
そして2022年9月2日、心不全によりゼンノロブロイはこの世を去った。既存の競馬ファン、ウマ娘から新しく競馬を知った新規ファン問わずその死を惜しむ意見がSNS上には溢れた。
ウマ娘のアプリリリース後、アグネスデジタル、タイキシャトルも亡くなっており、田口氏はその都度追悼ツイートを上げ、そのうえでウマ娘ユーザーに如何に実馬が凄かったかということを解説し、その強さを讃えていた。
しかしながらゼンノロブロイの訃報に関しては追悼こそしたものの、その後は寿命に触れたのみで、特段実績や強さについて語ることはしなかった。おそらくこのタイミングで実績を讃えれば過去の貶めた発言が掘り返されると思ったのだろう。あるいは、発信することでゼンノロブロイのSS産駒としての初の功績が広まることを嫌がったのかもしれない。だが、こういう時に私怨関係なく実績・強さを伝えてこそインフルエンサーというものだろう。
そして2022年12月12日、ついにゼンノロブロイが育成ウマ娘として実装された。昨年のタマモクロス同様、活躍した有馬記念に合わせて満を持しての登場というわけである。一方でサポートガチャの方は過去に出たライトハローとマヤノトップガンのSSR再ピックアップという形になっており、このガチャ予告に対し「サポートカードの方は完凸しているので引く必要がない」とフォロワーにわざわざアピールしており、さも育成ガチャに注力できるかのような言い方をしていた。
ところが、当日は「散財しまくったしスルーしようかと思った。一応60連したもののすり抜けしかこなかった」とツイート。普段なら手に入れるまで課金する氏だが、今回はアッサリと引き下がった。なお、直前のシャニマスのガチャの引きが良かった際には「ウマ娘の方で多分死にます」と言っており、天井も辞さない姿勢を見せていたはずだが、特に執着する様子も見受けられず、サバサバとしたものであった。どのみち引くのであればわざわざ「スルーするつもりだった」と言う意味もなく、何かと含みのある言い方をしているこのツイートに対しては「最初から引くつもりはなく、一応引く意思はあったとアピールするために〇〇連したと嘘をついたのでは?」という意見も見られたが、キャプ画面まで付けて報告する義務もないので、そこは悪魔の証明というほかない。
その後は追加されたフォトスタジオ機能に話を切り替え、以後ロブロイの実装など無かったかのように一切話題に出さなくなる。引けなかったガチャ報告だけならまだしも、わざわざロブロイの資質を疑問視するような意見を述べてから話題を打ち切るあたり、一種の執念じみたものも感じられる。
また実装直後のタイミングで、ゼンノロブロイの馬主であった大迫忍氏がかつて社長を務めていた「株式会社ゼンリン」の公式アカウントがウマ娘についてツイート。ゼンノの冠名はゼンリンから取ったものであり、その縁でファンがゼンリンを話題にしてくれていることの感謝と、ウマ娘ゼンノロブロイが実装されたことへの祝福を述べたものであり、その心温まるツイートも話題になったのだが、田口氏はこれに対し何ら反応を示すことは無かった。競馬関係者、特に馬主がウマ娘に好意的なツイートをしようものなら、いつもの田口氏であれば自分にも注目が行くようにするため即座にRTし「喜ばしいこと」と祝福するであろう。そんな田口氏がRTすらせず、無反応を貫いているのは、下手に触れれば自身のロブロイに対する言動が蒸し返されると警戒しているのかもしれない。
肝心のシナリオ内容も田口氏の予想(願望?)に反し、シンボリクリスエスとしっかりと絡んでおり、むしろ両者の関係こそがストーリーの主軸となっている。その他にもユーザーが騒然となる描写もあるのだが、田口氏は調べていないのかその件について言及することは無く、このまま次のガチャ更新まで沈黙を貫くかと思われた。だが、その後やはり詳細が気になってきたのか「ロブロイのシナリオに仮想タップダンスシチーはいるのかな」とツイート。フォロワーはどう反応したものか迷ったのか、リプを返す者は一人もおらず、結局田口氏がその答えを知ることは無かった。それに釈然としなかったのは定かではないが、2022 FIFAワールドカップの日程が終了した12月19日、無料放送を敢行したABEMAへの感謝と酔った勢いを理由にガシャを引きゼンノロブロイを引き当てた。なお、この際に天井まで回したようで「酷い目にあった」とツイートしているが、散々貶めた者に易々と引かせるほど現実は甘くはないということなのだろう。
そして2024年8月30日にはネオユニヴァースとコンビで主役となるストーリーイベント「あなたと仰ぐハーベストムーン」が開催され、別衣装バージョンのキャラも実装された。当月のぱかライブで発表されなかったサプライズ予告に田口氏は驚き、ネオユニヴァースの新衣装にはキャプチャ付で反応したものの、ロブロイの方には「髪型交換したんだ」の文のみで淡白な感想のみ。さらに実装当日は、ネオユニヴァースの育成シナリオにある「ゼンノロブロイをひとりにした」というセリフになぞらえ、ネオユニヴァースの別衣装のみ手に入れたキャラ一覧画面をわざわざ見せている。何も知らなけれな単なるネタと見られるだろうが、ここまでのロブロイに関する言動を見れば、少なくとも好意的なニュアンスは含まれていないと思われる。そして肝心のストーリーイベントの内容についてだが、田口氏は同日に発売された「ウマ娘 プリティーダービー 熱血ハチャメチャ大感謝祭!」の感想を語るばかりで、アプリの方には触れる様子が無かった。結局そのまま次のキャラガチャ更新の時期までストーリーイベントに対しては沈黙を貫き、その後は次の実装キャラであるシーザリオに話題を移して、ついぞ内容について触れる事はしなかった。おそらくこれに関しては、ストーリーイベント内でロブロイが「秋シニア三冠」を目指している描写がされている事が原因だと思われる。ロブロイの秋古馬三冠達成については氏はかねてから疑問視する声を出しているわけで、それらの発言が蒸し返されるのを危惧した可能性が高いと思われる。
シンボリクリスエス
日本競馬史上で唯一、天皇賞(秋)・有馬記念のダブル連覇という偉業を成し遂げており、2002年、2003年と2年連続年度代表馬受賞もしている名馬。現在、産駒の躍進が目覚ましいエピファネイアの父にも当たる存在であり、その母父がスペシャルウィークということから血統上の関りを語られることも多い。
先に述べたように、エピファネイア産駒は2020年にデアリングタクトが無敗の牝馬クラシック三冠を達成,2021年にはエフフォーリアが3歳馬による天皇賞(秋)と有馬記念同年制覇、さらに年度代表馬に選出と立て続けに快挙を成し遂げた。血を受け継いだ産駒の活躍にスペシャルウィークファンは大いに沸き、田口氏も例に漏れずスペシャルウィーク一族の誇りとして大いにブログやツイッターで持ち上げた。
その活躍に乗じて種牡馬エピファネイアの紹介もしているのだが、その際に直系の父であるシンボリクリスエスの名前は全く出されておらず、「種牡馬エピファネイアは、スペちゃんの娘のシーザリオの息子です。」の情報のみ。それゆえ、新規のウマ娘ファンは前述の2頭をスペシャルウィークの直系と勘違いする人もいた。もちろん、それだけなら特段非難されることではない。田口氏は昔からスペシャルウィークのファンを公言しているし、そちらの方の情報発信を優先するのはおかしくはないからだ。田口氏に限らず、他の競走馬のファンでもそういう語り口になることもあるだろう。だが残念なことに、シンボリクリスエスに対しても田口氏は他の馬同様、過去に散々失礼な発言をしていたのだった…。
概要で語られている過去のブログ「スペシャルウィーク最優先主義ブログ」は上記のエピファネイアの現役時代に運営していたこともあり、レースの結果の度にその血統に対して言及している。以下に、ブログの言及部分を記載する。
(日本ダービー2着)
エピファネイアを「所詮シンボリクリスエス…」みたいに小馬鹿にする層は少なくなるでしょうね。もう同産駒の範疇をゆうに超えてます。(中略)まあでも今回は、シンボリクリスエスの方が自身も息子もダービー2着で、しかもどっちも武豊騎手に差されているわけなので、よほど悔しい思いが強いでしょうね。世間にクリスエスファンがどれだけいるのかは知りませんが。
シンボリクリスエスもあらゆるところで散々disられながら、ようやくクラシックを勝てて良かったですね。ボリクリはスペシャルウィークに足向けて眠れないな…。
(大阪杯3着)
シンボリクリスエスの限界&ディープインパクトとの血統の違いみたいなものも最後の直線は垣間見えましたね。
(クイーンエリザベス2世カップ4着)
やはりシンボリクリスエスの限界か……それとも右回り2000が良くないのか……そもそも遠征したレースで未勝利なように、長距離輸送が駄目なのか……?
いやぁ、強い。強すぎる。ジャパンカップ史上でも屈指の圧勝劇と言えるのではないでしょうか。最後の直線は母が制したアメリカンオークス、祖父が制したダービーを思い出しましたよ。ああ、父シンボリクリスエスの有馬記念もちょっと思い出したかな?
ダービー2着の健闘に際し、わざわざシンボリクリスエスの評価が芳しくなくファンも少ないとコメントを残している。その後も奮わない結果の際には、敗因としてシンボリクリスエス産駒の早熟の特徴を上げ、菊花賞とJCで勝った際にはすべてスペシャルウィークのおかげとばかりという評価をしている。とはいえ、ブログの題名を考えれば看板に偽り無しとも言えるし、匿名の一個人時代の発言と考えればそれ程目くじらを立てるものでもないのかもしれない、
ではウマ娘ブームを受けて知名度が上がり、こうした発言は控えるようになったのかと言えばそんなことも無く、キングヘイローに対する扱いと同じように、エピファネイアの血を繋いでいくことを語る際にわざわざ「ナチュラルにハブられるシンボリクリスエス」などとコメントする始末。これは田口氏に取ってはジョークなのかもしれないが、シンボリクリスエスファンに取っては不快に映るコメントであろう。さらにシンボリクリスエスの訃報に際して、このようなツイートもしている。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1336556906437984257
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1336557707814293504
初めのツイートだけならまともな追悼になるだろうに、わざわざ主語を大きくして「シーザリオの息子=スペシャルウィークの孫の印象が強い」という旨のツイートを継ぎ足している。これを見たらシンボリクリスエスのファンは不快を通り越して怒りを感じるであろう。
さらにフォロワーからシンボリクリスエスがどんな競走馬か尋ねられた際も「負けレースの方が話題になった馬でしたね」と答えている。 一応、シンボリルドルフやディープインパクトに関しても「真に強い馬は勝ちより負けが印象に残る」語っており、強者を表現する一つの言い方として間違ってはいない。だが、その負けレースの言及に際して「期待を裏切った」と付け足している当たり、悪印象を植え付けようとしている感は否めない。このようにシンボリクリスエスは大したことが無いと印象付けるような言い方を多用し、エフフォーリアの活躍はスペシャルウィークの血統のお陰と言い続けてきたのである。
当然ながら種牡馬を蔑ろにした言い分を不快に思うファンは多く、エピファネイアやエフフォーリアを語る時にシンボリクリスエスをリプライで出されるケースが増えてきた。それが面白くなかったのかその手のコメントを「絡んでくるダルイのがたまにいる」と嫌味たっぷりに評している。
産駒の成績はその親に当たる種牡馬と繫殖牝馬あってのもので、両方平等に讃えれば余計な諍いも起こらないのに…と思うだろうが、そう簡単な話では無い。贔屓の馬の血を引く産駒が優れた成績を出せば、他の交わった血統を差し置いて、自分が推す馬の血統のおかげであると主張したくなるのが競馬ファンの性(さが)なのである(もちろん全員がそうではないが)。
こうしてスペシャルウィークを前面に押し出してエピファネイア産駒の活躍をアピールしてきた田口氏だが、2022年度に入り風向きが変わることになる。5月5日に行われたライブイベント「4th EVENT SPECIAL DREAMERS!!」横浜公演DAY2にて、シンボリクリスエスとタニノギムレットのウマ娘化が発表されたのだ。ウマ娘界隈でのエピファネイアの血統を取り巻く状況も変化することとなった。
ウマ娘ブームが始まり、競馬シーズンに入ってから、リアル競馬に興味を持つユーザーが続出した。そこでウマ娘のモデルになった競走馬の血統、いわゆる「ウマ娘血統」が話題になり、その馬を買うと的中率が高いと評判になったこともある。(基本名馬だらけの血統だから確率が高いのは当然ではあるが…)それ故、今後エピファネイア産駒の活躍が話題になれば、より近い血筋のシンボリクリスエスが自然とフォーカスされることになる…というわけである。
流石に新キャラ実装について触れないわけにもいかず一応反応はしたものの、その後はタニノギムレットのみを話題に取り上げ、しばらくはスルーしていた。さんざん貶めた手前バツが悪かったのもしれないが、一説ではシンボリクリスエスのキャラクター造形に嫉妬したのでは?という説もある。
田口氏は再三に渡り「実馬スペシャルウィークはイケメン、女性化したらクールビューティー」と主張しており、ウマ娘シンボリクリスエス発表後は理想像を直接「シンボリクリスエスのような」と例えている。自身の理想像が、よりによって見下していたシンボリクリスエスのキャラデザインで具現化されたのが面白くなかったのかもしれない。また、この主張をする際に必ずと言っていいほど「スペシャルウィークが今みたいなアホの子キャラになるとは…(要約)」という一文も付け加えているあたり、実はウマ娘スペシャルウィークのキャラ造形に不満があることも窺える。なんにせよ、この一大イベントにより新規のウマ娘ユーザーもエフフォーリアやデアリングタクトに対し、ウマ娘血統で直系として近いシンボリクリスエスを想起しやすくなったわけである。
これにより今後のエピファネイア産駒の躍進でシンボリクリスエスを無視できなくなった田口氏だが、そこに追い打ちを掛けるようにエフフォーリアの古馬成績が振るわなくなる。4月の大阪杯で9着。6月の宝塚記念も6着とこれまで連対を外さかったのが噓のように不調が続くのである。田口氏は何か嫌な予感がしてたのか、大阪杯の直前に自らシンボリクリスエスの名前を出し、そこに流れる血統から敗北の可能性もあるとツイート。その予想通りに大阪杯で大敗し、そこで一気に弱気になったのか続く宝塚記念直前にも予防線を張るかのように「不調になったのはシンボリクリスエスに流れる気性難のロベルトの血が…」と主張しだしたのである。あれだけ目をかけていたエフフォーリアへの掌返しの態度、そして負けだした途端に敗因をシンボリクリスエス側に押し付ける身勝手な言い分に呆れた人が続出した。
だが7月に入ると、田口氏は今までスルーしていたウマ娘シンボリクリスエスに対し急に歩み寄りの態度を見せる。「スペちゃんの娘のシーザリオの息子」としか説明していなかったエピファネイアを「シンボリクリスエスとスペシャルウィークの結晶」と言い換え始めたのである。さらにそこからウマ娘での絡みを希望し、以下のイラストを投稿した。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1546715904108802048
ウマ娘ではキングヘイローとハルウララの様に、史実で絡みが無くとも人気を博す組み合わせは存在しており、まして産駒で血統が交わっているのであれば、一応その推測も的外れでは無いといえよう。その歩み寄りが功を奏したのか(?)7月にエピファネイア産駒で無敗三冠牝馬を達成した現役馬デアリングタクトのウマ娘化が発表。ここぞとばかりに、田口氏はエピファネイアの絆をアピールしたのであった。
この突然の変わり身に関しては、「メインストーリーが終わることでアプリでのスペシャルウィークの出番を激減することを予見して、新世代ウマ娘との接点を作ろうとした」とも言われているが、真意は定かではない。いずれにしても両者の交友をこうしてアピールしたのであれば、今後不当に貶めるような発言は控えるだろうし、エピファネイア産駒が活躍した時にも平等に話題に取り上げるはずで、それを考えると良い着地点と言えるのではないか。
2022年9月にはエピファネイア産駒のサークルオブライフが故障したが、その際田口氏は「エピファネイアにはケガ知らずだったスペシャルやクリスエスの血も入ってるんですけど」とスペシャルウィークとシンボリクリスエスを同列に扱うコメントをしており、内心はどうあれ一方的なシンボリクリスエスを軽蔑はする言動は控えているようになった。
そして2022年10月16にうまゆるが放映開始。初回は一挙3話放送という形で、キービジュアルで大きく取り上げられているシンボリクリスエスとタニノギムレットを紹介する内容であり、二人に対する注目も高まった。2話ではシンボリクリスエスが主役の話でスペシャルウィークとの絡みもあり、これ幸いとばかりに田口氏は前述の“エピファネイアの絆”を主張した。さらにここに来て「いままで何とも思っていなかったのに好きになってきた」とシンボリクリスエスに好意的になってきたことをツイート。上記のブログの書きぶりを見る感じでは「何とも思っていなかった」というよりむしろ鬱屈した負の感情を抱いていたように思えるが…あくまでもそれは「種牡馬」としての時代であって、「現役」に関しては言及してないので嘘は行っていないということなのかもしれない。いずれにせよ、該当ブログも2005年からのものなので、リアルタイムで田口氏がシンボリクリスエスの現役時にどのような想いを抱いていたかを確認するすべはない。
その後2022年10月19日、育成キャラのヤマニンゼファーと共にシンボリクリスエスのSSRが実装され、その夜にはシンボリクリスエスの声優を務める春川芽生氏の出演するそこそこぱかライブが放送された。 だが、シンボリクリスエスへの好意をアピール出来る絶好のタイミングであるにも関わらず田口氏はガチャ予告が来た時につぶやいたのみで、その後は全く触れようとしなかった。シンボリクリスエスの勝負服、そして声優がそれぞれ初お披露目となったにも関わらず徹底席にスルー。声優を務める春川芽生氏の宣伝・報告ツイートをRTすることも無かった。
ヤマニンゼファーについては後日にガチャ報告はしたものの、依然シンボリクリスエスには触れず、10月27日放送のぱかライブを実況する時にようやく春川氏について言及した。春川氏の端正なルックスと繰り積極的にボケやトークを繰り広げる強烈なキャラクター性は一躍トレンドになるほど注目を集め、田口氏も「一気にファンとなったのでシンボリクリスエスが来たら引きます」とまで宣言した。そのタイミングでサポートカードを引くかと思われたが、結局翌日にガチャが更新されるまで報告がされることは無かった。裏で密かに引いている可能性も有るが、やたらとエピファネイアの絆を主張している氏がアピールに使えるガチャ報告をしないとは考えづらい。画面キャプチャーを忘れたパターンもあるが、翌日のガチャは画像無しでも結果をきっちり報告している。となればやはりガチャ自体に手を付けなかったのが正解と見ていいだろう。口ではともかく、実費を伴うアピールには抵抗があるのかもしれない。
結局シンボリクリスエスについては、スペシャルウィークが絡まない限りは可能な限り無視するというスタンスにしたようであるが、ウマ娘化する前には不当に貶めていたことを考えれば幾分マシになったと言えるだろう。そしてこの田口氏のエピファネイアの絆アピールが心からのものか試される機会は翌年に訪れた。2023年3月20日、シンボリクリスエスの実装がされたのである。
宣言どおり田口氏はガチャを引いたことをキャプチャ付ツイートで報告。その後シナリオについて語っていくのかと思われたが…その後氏が自分の口からそのストーリー内容を語ることは無かった。シンボリクリスエスの実装発表直後はユーザーたちの間でその内容予想で盛り上がっていた。先の2周年アニバーサリーではヒシミラクル、タップダンスシチー、ネオユニヴァースら史実でシンボリクリスエスとレースで競ったライバルたちが新規キャラとして軒並み発表されており、彼女たちがシナリオに先行登場するか否か、またその血を引く存在であるデアリングタクトが登場する可能性についても注目が集まったのである。当然ガチャ更新直後にプレイして即その内容を語ればバズる可能性も高く、そういう意味でもインフルエンサーを自称する田口氏は飛びつくだろうと思われていた。
だが、それらの内容については他のユーザーのツイートに反応する形で言及したのみで、自身が育成した感想は全く語らなかった。その後に公式からシナリオ内で先行登場したタップダンスシチーとネオユニヴァースのプロフィールが公開され、後者の声優が自身のアニメのヒロインを務める白石晴香氏だったことを知った田口氏は歓喜。以降は話題をそちらに移し、シンボリクリスエスの話題を出すことは無くなった。その後、一度言及したものの強面で勘違いされるクリスエスの描写を「エンジェル伝説みたい」と評したのみで、結局史実を絡めた物語性やライバルたちとの関係性について真面目に解説したり感想を語ることは無かった。
あれだけ「好きになった」といいつつシナリオの内容に言及しないというのは不自然に感じられるが、おそらくはシービー同様自身の過去のツイートを蒸し返されると思ったのかもしれない。シンボリクリスエスのシナリオの骨幹はタニノギムレットやタップダンスシチーらとの戦いを通して自分の在り方、レースへの向き合い方を問うていくというもので、強きライバルの存在が核となっているのだが、過去に発言した「秋天と有馬をダブル連覇したシンボリクリスエスなどは、とてつもない偉業した割に相手が軽かったのであまり強さを語られないんですよね。やはりライバルも大事」といったツイートを真っ向から否定するようなものだった。コントレイルの時のように、称賛することで却って過去のツイートを掘り起こされ炎上する可能性を危惧したのかもしれない。あるいは、期待していたスペシャルウィークとの絡みが意に沿ぐわなかった憤りと見る声もある。クリスマスのイベントで交流はあったものの、そちらはエピファネイアやデアリングタクトを想起させるものではなく、田口氏の期待していた“エピファネイアの”絆とは程遠い内容であった。
そして2024年に入り、史実の配合相手であるシーザリオがウマ娘として発表されたことで再びクリスエスに注目が集まる事になった。田口氏もシーザリオが発表された当日にそこは当然予想していたようで「脳が破壊される!」とネタっぽくポストしている。その後、ティアラ路線をテーマにしたメインストーリー2部が開始、9月上旬にはシーザリオのアメリカンオークス挑戦を描く中編の予告が発表されたが、そこで史実の繋がりを示唆するかのような教会で出会うシーザリオとシンボリクリスエスのスチルも出たことで話題となった。田口氏もこれには「エピファネイア生まれるわ」と反応はしたものの、あまり掘り下げることはしなかった。その後メインストーリーに先駆けて育成キャラとしてシーザリオが実装され、ホーム画面でのシンボリクリスエスのとの会話が話題になったが、これについては田口氏はことごとくスルー。育成シナリオでも日米オークスを巡るイベントで大いに関わってくるポジションだったが、そこも田口氏はシンボリクリスエスの名前は一言も出さず、スペシャルウィーク産駒絡みの感想に終始していた。その後に「シーザリオとクリスエスのFA見るとぐぬぬ……む、娘はくれてやる!ってなる」と何目線か分からない発言をしているあたり、おどけて見せてはいるものの、快く思っていないことは間違いないと思われる。
その露骨な態度はメインストーリー中編が追加されても変わらず、予告で反応してたはずの教会のシーンにも触れず、オークスに挑むシーザリオに協力するクリスエスの存在も当然のごとく無視。推しのスペシャルウィークの出番も期待より少なかったせいか、前編よりもテンションの低い様子であった。
どこまでシンボリクリスエスのことをスルーするかは分からないが、仮に産駒であるエピファネイアがウマ娘として実装されたら、流石に触れないわけにいかないだろう。その時は果たして、かねてからアピールしていた“エピファネイアの絆”を持ち出すのだろうか…?
マンハッタンカフェ
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1395406217955082240
ロブロイやオペラオーに対してのような直接的な侮蔑発言は無いものの、上記のツイートの様に菊花賞、有馬記念、天皇賞(春)を制した実績を持つにもかかわらず「強さがピンとこない」「現役時の印象は薄い」とコメントしている。菊花→有馬→春天のローテーションで3レースとも制したのは、マンハッタンカフェを除くと七冠馬・シンボリルドルフのみであり、けして軽視されるような実績ではない。ちなみにテイエムオペラオーの項目で説明したように「00年以降の春天はレベルが落ちる」と言っていることから、そちらのレースも相手が大したことが無かった故の成果と考えていると思われる。
その一方で、11着に終わったアザレア賞をマンハッタンカフェの思い出のレースに挙げ「惨敗した」とハッキリ評している。ちなみにこの時は体重減による絶不調だったのだが、敗因としてそこを語ることはしていない。強いレースはピンと来ず、不調で負けたレースを思い出として挙げるのは「大したことがない」と印象操作したい思惑が窺える。
さらには産駒に対しても、ディープスカイやダイワスカーレットを輩出した同期のアグネスタキオンと比較したうえで「強い馬より、名脇役製造器といった印象」と言っている。名脇役という言葉が悪いわけではないが、レッドディザイアやヒルノダムールなどG1馬を5頭、それ以外にも数多くの重賞勝利馬を輩出しているのだからその表現はやや無理やりな感が否めない。最近になり、ダート馬テーオーケインズやメイショウハリオの躍進で母父としての血統が注目されているが、それに関しても「ずっとイマイチだった」と言っており、その快進撃についても「ウマ娘効果かな」と意味不明な理由付けをしている。
何故ここまで「強い馬」という評価を頑なにしたがらないのか。その理由はおそらくロブロイと同じくSS産駒”初”の名誉を獲ったことと、マンハッタンカフェ産駒がスペシャルウィーク産駒の記録を阻んだことにあると思われる。
先述の実績の説明にあるとおり、マンハッタンカフェは有馬記念を勝っているのだが、スペシャルウィークがグラスワンダーに惜敗したことで、彼が競馬史においてSS産駒で初めて有馬記念を制した競走馬となったのである。そこからシンボリルドルフと並び立つ長距離三冠の記録を作ったのも面白くなかったのだろう。また、先述した産駒であるレッドディザイアは秋華賞を制しているのだが、これは当時スペシャルウィーク産駒のブエナビスタの牝馬クラシック三冠が懸かったレースでもあった。その名誉を阻んだことも田口氏の恨みを買った要因と見て間違いないだろう。
ウマ娘においては、その漆黒の意匠とミステリアスな雰囲気のキャラ造形が人気を博している。上記の解説イラストはエルコンドルパサー、タイキシャトル、テイエムオペラオーと並べた三択アンケートの結果を受けて書いたのだが、その中でも他の候補の2倍の得票という人気ぶりだった。その結果を受けて田口氏は「史実馬で言えば、この4頭でカフェが一番影が薄いというか、格がふた回りくらい落ちる印象なんですが、これはウマ娘のデザインとCVの勝利でしょうか」と評している。海外G1馬、グランドスラム達成馬と比べての評価は仕方ないとしても、「人気が高いのはキャラクターデザインと声優のおかげ」と言うのは、他の候補のウマ娘の造形がイマイチと言っているようなもので失礼である。現在もセブンイレブンコラボのキャラに抜擢されるなど相変わらずの人気の高さを誇っているが、その人気を妬んで実馬批判に走らないことを願いたい。
ゴールドシップ
不沈艦の異名を持つ稀代の癖馬にして、98世代に負けず劣らずの強豪が揃っている2012年クラシック世代を代表する競走馬でもある。
先に述べたとおり実際に走るまでどうなるか予測不可能な性格ながら、G1を6勝挙げる確かな実力も持ち合わせており、そのはハチャメチャなキャラクターと存在感で人気を博した。
ウマ娘のゴールドシップも実馬の性格を色濃く反映したキャラクターとなっており、こちらもまたプロジェクトの代表キャラとして挙げられるほどの人気を誇っている。
当初田口氏は、現役時のゴールドシップの活躍に対し賞賛・応援の言葉を送っていた。以下に「スペシャルウィーク最優先主義ブログ」中のゴールドシップに対しての言及部分を記載する。
牡馬クラシック第一弾の皐月賞は、ステイゴールド産駒のゴールドシップが快勝。
零細牧場・中小馬主の安馬が、社台F・ノーザンF産の良血ディープ産駒勢を一蹴する……これぞ競馬の醍醐味という、なかなか気持ちの良い皐月賞でした。なんだか90年代以前の菊花賞を見ているようで、気持ちが良いレースでしたね。
ゴールドシップはまた非社台で、失礼ながら零細牧場出身・地味なオーナーというのがとてもいい。社台の煌びやかな良血より、こういう野武士的な馬が活躍した方が競馬は面白いですね。内田騎手は好感が持てる騎手だし、今後も頑張って欲しいところです。
有馬記念を回顧すると、「ゴールドシップすげー強ぇ!」の一言。昨年のオルフェーブルより一枚上のようにも感じました。
零細牧場、地味な馬主、地味血統(とはいえ今流行りのステマ血統だけど)から生まれた芦毛の怪物……なにか馬名も、脚質も、その異質さも、一昔前の90年代前半の大物を見ているかのように感じます。
…とまあ、何度も「零細牧場」「地味な馬主」と繰り返すくだりは失礼極まりないのだが、一応は今後の活躍を願って一貫してエールを送っている。さらに「オルフェーヴルより一枚上のようにも感じた」と評するなど、実力も認めていたことが窺える。田口氏は98世代の魅力を語る際に「他の世代は社台ばかり」と言うくらいに社台馬の台頭を面白く思っていないので、非社台馬のゴールドシップの活躍を喜ぶ上記の言葉はおそらく本心からの言葉だったのだろう。前述の牧場や馬主の記述に関しても、大手の社台やクラブに対しての反感から敢えて比較するために言及したのだと思われる(失礼には変わりないが)
だが、最初に言ったとおりゴールドシップを褒めていたのはあくまでも「当初」の話。
クラシック時代はこれだけ「気持ちの良いレース」と称賛していたはずが、現在は「さほど強いと思ったことが無い」と繰り返し呟いたり、わざわざブログで言及していたはずなのに「ゴルシはみんなから愛されてたと言われてるが現役時はさほど気にしたことが無かった」とまるで実際は印象に残らないと言いたげな発言もしている。また、宝塚記念二連覇の実績に対してもお決まりの「周りに強いライバルがいなかった」理論を炸裂させており、さらには「周りを感動させるレースが無いから物語の作りようが無いw」と嘲笑までする始末。
さらにはウマ娘ゴールドシップに対しても以下のようなイラストを投下。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1500333699908661251
アニメのゴールドシップは一見ふざけていても友人の怪我や引退に際しては真剣になる一面を見せており、アプリでも基本的には空気を読む性格として描写されている。マックイーンの秋天降着事件はアプリのメインストーリーでも本人が大いに落ち込む描写がされており、デリケートな出来事として扱われているのだが、そんな出来事に対し、フォローこそすれどやらかしとしてイジるような性格ではない。キングヘイローやグラスワンダーのイラストに負けず劣らずのイメージを損なうイラストと言えるだろう。
このように、ツイッターでは過去の称賛が無かったかのようにゴールドシップのイメージを損なう発言ばかりしている。田口氏はなぜここまで掌を返して貶めるようになってしまったのか?
当然ながらスペシャルウィークとは活躍した世代も違うし、産駒に煮え湯を飲まされたようなことも今のところは無い。サンデーサイレンスの血が流れているという繋がりこそあるが、田口氏がそちらの因縁で目の敵にするのはゼンノロブロイやマンハッタンカフェなど、今のところスペシャルウィークと血統上同じ立場にある存在のみである。ゴールドシップはそこから血統としては一代後になるので、嫉妬や敵愾心を抱く対象になる可能性は薄い。
だが、ゴールドシップ自身ではなく彼を取り巻く環境に目を向けてみると、いくつか納得できると理由が見えてくる。
まずは主人公であるスペシャルウィークを差し置いて、ウマ娘プロジェクトの「顔」として認知されるようになったことが挙げられるだろう。
1期アニメが放映していた2018年、ウマ娘のYouTubeチャンネル「ぱかチューブっ!」が開設され、ゴールドシップはバーチャルYouTuberとして宣伝大使に就任。ブームの火付け役となったアニメ2期が放映されるまで約2年の空白期間が有ったわけだが、その間、ウマ娘の熱を絶やさぬようにゴールドシップは宣伝大使として奮闘していたのである。その甲斐あって、ウマ娘は無事大ブレイク。ブームを受けて「ぱかチューブっ!」の動画再生数も爆上がりとなり、知名度や人気も比例するように急上昇した。アプリリリース後も「ゴルシウィーク」等のイベントでその存在感を示しており、「ウマ娘といえばゴルシ」というユーザーも多い。
そもそもゴールドシップ自体は当初に発表されたウマ娘のラインナップには存在しておらず、いわゆる途中加入のポジションであった。そんな立ち位置のキャラに主人公の存在感を喰うほどの人気を誇られたら、田口氏の性格上、強烈な嫉妬心を抱いてもおかしくはないだろう。
もうひとつ考えられる理由としては、ゴールドシップ自身ではなく彼が属する世代の人気ぶりが挙げられる。
このゴールドシップの現役時代、いわゆる「2012年クラシック世代」はジェンティルドンナ、ジャスタウェイなどの数々の記録を打ち立てた名馬がいずれの距離にも存在しており、98世代を彷彿とさせる群雄割拠時代と言われている。ゴルシに負けず劣らずのキャラクターを誇る競走馬たちに魅せられ、世代ごと推すファンは多い。98世代ファン側では比較対象として挙げられ、「負けず劣らず」と評されることを面白く思わない者も多い。それ故、12世代を敵視する98世代ファンも少なからず存在する。
ゴールドシップを褒めていたのがクラシックの年だけであることも、その後12世代が台頭してきたことを考えれば辻褄が合う話ではある。当時12世代で唯一ウマ娘に参戦し、なおかつプロジェクトの代表キャラとして大いに知名度を上げたタイミングでゴールドシップの印象を下げるのも、「12世代も大したレベルでは無い」と新規ファンに印象付けることが行動原理と考えれば納得がいく。
ウマ娘になったモデル馬の事は調べても、その周りの未実装の馬までは調べようとはしないユーザーもそれなりに居る。ゴールドシップごと「あまり強くない」という印象を植え付ければ、最悪ゴルシの強さはバレても他の実馬の功績は知られずに済むと踏んだのではないだろうか。
はっきりとした理由は知るべくもないが、結局のところ田口氏がゴールドシップを不当に貶めているのは事実である。初めに述べたとおり、ゴールドシップは1期アニメ終了後の不遇の時代を必死に盛り立てようと奮闘した存在であるわけで、ウマ娘プロジェクト成功の立役者といっても過言ではない。もちろん過剰に持ち上げる必要も無いだろうが、ウマ娘だけでなく、実馬に対しても最低限のリスペクトを払うことは忘れないでいて欲しいものである。負の感情にとらわれるあまり、自身が素直に評価していた事実さえも歪曲してしまうのは見ていて悲しいものがある。
また、田口氏はゴルシのライバルにサンデーレーシング所属の競走馬が多いことを挙げ、世代の物語は描きようが無いとふんだのか「どの物語でもガヤやってるポジションが落ち着くんでしょうね」と暗に主役は向いてないという旨の発言もしている。これは当初「クラブ所属の競走馬は実装が難しい」という風潮だったためなのだが、田口氏の予想を超えて12世代の物語は展開していくことになるのである…
トーセンジョーダン
2001年のダービー馬ジャングルポケットの産駒にして、2011年の天皇賞(秋)においてコースレコードを打ち立てた競走馬。そのタイムは現在も更新されておらず、半ばアンタッチャブルレコードの領域に入っているが。これに関して田口氏は「シルポートの異常なペースの逃げがあったから」と言っており、トーセンジョーダン自身の能力に関しては評価していない。一応、別のツイートで「相当なもの」と評価しているものの、同文内で「キャリア終盤は負けが込んでトータルの戦績も悪くなってしまった」と付け加える始末。
また、ウマ娘のキャラクターのラインナップに対し「モデルの知名度で言うと『この子は人気出なさそう…』と思ってるのも何頭かいましたが」と言っている中で、シンコウウインディ、カワカミプリンセスと並べてトーセンジョーダンの名を挙げている。さらに育成キャラとして実装された後もジョーダンとカワカミについてはガチャを引いておらず、「ジョーダンとカワカミだけ持っていない」と何度もアピールしていた。度々「全員欲しくなる」「育成キャラを殆ど所持してる」とアピールしている中で、こうして未所持であることをわざわざ口に出すあたり「課金してまでは欲しくない」と言っているようなものである。
上記の戦績から察しが付くとは思うが、田口氏のトーセンジョーダンへの辛辣な態度の理由は、スペシャルウィークの天皇賞(秋)のレコードを更新し、同レースでブエナビスタを打ち破ったことが、田口氏にとってさぞや気に食わないのだろう。
コースレコードが、高速馬場やレース展開など諸々の要因が噛み合って打ち出されるというのは間違っていない。ただ、走る馬に実力が無ければそれらの展開を味方に付けることは出来ない。シルポートのハイペースが記録更新を生み出したのは事実ではあるが、そのレース展開に振り落とされず、しっかりと走り切ったトーセンジョーダンも高い能力を持っていたことを素直に評価すべきだろう。
デアリングタクト
エピファネイアの初年度産駒にして、2020年クラシック世代において日本競馬史上初となる無敗での牝馬三冠の快挙を成し遂げた競走馬である(勝敗を除けば6頭目)。2021年の4歳時に繋靭帯炎を発症し長期の休養に入ったが、その後2022年5月のヴィクトリアマイルにて復帰。続く6月には宝塚記念、9月にはオールカマーに出走した。
上記の戦績を見れば分かるとおり、彼女は当時現役の競走馬だった。しかしながら、2022年7月28日のぱかライブにてウマ娘として実装されることが発表。現役の競走馬が実装されるというのは今までに例が無く、界隈には激震が走った。デアリングタクトにはスペシャルウィークの血が入っていることもあり、田口氏もテンション高く反応。下記のツイートのように、エピファネイアの絆としてシンボリクリスエスも含めた絡みに期待を寄せるのであった。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1552283292162232320
ウマ娘化前には既に牝馬三冠を成し遂げていたこともあり、田口氏は度々賞賛のツイートを送っていた。アーモンドアイに敗れたジャパンカップ、ラヴズオンリーユーに敗れたクイーンエリザベス2世カップに関しても、どちらも掲示板入りしていたこともあって「強さは見せた」「悪くはない」と評価を変えることは無かった。ただ、「ウマ娘関係なくデビュー前から応援してきた」と言っているが、初めてTwitterで言及したのは2戦目のエルフィンステークス勝利時であり、実際には「重賞勝ってから目を付けたのでは?」という疑いも持たれている。もっともそれを逐一報告する義務は無いし、エピファネイアの初年度産駒なら初めから応援していたと言ってもおかしくはない。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1573202059935232001
アプリリリース前から既にウマ娘化希望のツイートをしていたこともあって、田口氏はこれまで以上にデアリングタクトの存在をアピール。ウマ娘化の発表されてから初レースとなるオールカマー前には、シンボリクリスエスの項目で述べたエピファネイアの絆絡みで上記のツイートを投稿し、さらにはウマ娘公式が当日レースの応援イラストを挙げないことに関して(そもそもG1レース以外には出してないのだが)、「公式が出さないならみんなが出すしかないよなぁ!」とファンを煽ったりもした。
そしてレース当日。復帰直後のヴィクトリアマイルでは6着、次走の宝塚記念では3着と徐々に順位を上げてきたこともあり、当日も1番人気で田口氏のみならず多くのファンがデアリングタクトの勝利を期待していた…のだが、結果は6着。初めての中山での出走や馬場の状態など色々な要因も考えられるものの、後方から伸びきれず着外に終わるという、期待していたファンからすればやや物足りない結果に終わった。
この結果に思い切り田口氏は落胆。第一声が以前は「信頼しかない」と言っていた鞍上の松山騎手の騎乗批判から始まり、挙句の果てに「戦績に傷が付いた」という始末。復帰直後はただ無事であることを祈り、ヴィクトリアマイルの6着時には素直な賞賛を送り、宝塚記念の3着にも「よく頑張った」と労いの言葉をかけているのだが、今回はそうした言葉は一切無かった。ここまで言っておきながら、翌日には「外野はやいのやいの言わずに今後を見守るのみ」と言っており、その理由として「ウマ娘に初期から収録されている名馬中の名馬らでも、晩年は負けが込んだまま引退したケースも多い」と言わなくても良いことを付け加えていた。半ば八つ当たりに近いようなこの物言いを見る限り、相当敗戦が腹に据えかねたのだろう。ウマ娘になり、スペシャルウィークの血統上の絡みが予想される初めての存在となったことで、これまで以上に期待を掛けたのが裏切られたような気持になったのかもしれない。
11月13日にはエリザベス女王杯に出走。事前の枠順は2枠4番と発表され、内側出走からの苦しい展開が予想されたためかレース前から田口氏のテンションは低かった。また、この前日のレースにて全妹のデアリングオウカが怪我により競争能力喪失という憂き目に遭ったのだが、田口氏は特にその件に触れず、「妹の件も有るから無事に帰ってきて欲しい」と言う事も無かった。そして本番。大方の予想通りデアリングタクトは馬群に揉まれ、さらに重馬場で消耗したためかラストの直線で伸びきれずオールカマーと同じく6着という結果に終わった。事前にこの敗戦をある程度予想していたのか、田口氏の反応は淡々としたものだった。むしろデアリングタクトの敗戦よりも、そのレースの勝者の方にショックを受けたと思われる。
2022年エリザベス女王杯の勝者はジェラルディーナ。2012年クラシック世代において三冠牝馬の称号を獲得したあのジェンティルドンナの産駒である。ゴールドシップの項目で触れているが、幾度となくスペシャルウィーク産駒のブエナビスタの障害となったジェンティルドンナを田口氏は苦々しく思っており(そのジェンティルドンナは、田口氏が日頃から忌み嫌っているディープインパクト産駒でもある)、過去のブログでも必要以上に過去の牝馬と比べて「強いとは思わない」と評していた。そんな憎きジェンティルドンナの産駒が今回のエリザベス女王杯にて初のG1獲得となったために田口氏にはフラストレーションの溜まる結果になったと思われる。
淡々とデアリングタクトの敗戦を振り返りつつも内心は面白くなかったようで、その後の最終Rで勝利した鞍上の松山弘平騎手に「デアリングタクト以外は上手く乗る」と嫌味を言っている(一応直後に「今日は騎手どうこうはそこまで言う気もないんですけど」と言ってはいるが…)
さらにオールカマーの時と同じく、エアグルーヴ、ヒシアマゾン、スイープトウショウ、カワカミプリンセスとウマ娘に登場した牝馬たちや過去に牝馬三冠を達成したアパパネ、スティルインラヴらの名前をわざわざ挙げ、「彼女たちも終盤負けが込んだまま引退したし」とコメントした。「負けが込んだまま引退」という表現だといかにも晩年はパッとしなかったという印象に聞こえるが、ウマ娘モデルの牝馬についてはカワカミプリンセス以外はラストランは入着しているし、エアグルーブに至ってはラストラン前のジャパンカップでスペシャルウィークを破り2着に食い込んでいるのだから、まとめてその言葉で括るのは適切ではないだろう。そもそも有終の美を飾ったジェンティルドンナを過去に評した際に「エアグルーヴ(ら)と比べて強いという印象は無い」という事も言っていたので、ここでエアグルーヴを落ち目になったように語るのは完全に過去の言い分とは矛盾している。いかに田口氏が荒れていたのかが窺えよう。他の三冠牝馬ならまだしも、何故ウマ娘モデルの牝馬まで一気に挙げたのかは分からないが、デアリングタクトの価値を下げないために過去の牝馬も晩年は落ち気味だと印象操作をしようとしたのかしれない。もっともデアリングタクト自身、引退でもおかしくない怪我からの復帰後で入着を果たしているし、醜態を晒していると言われるような成績ではない。だが、無冠の三冠牝馬にしてスペシャルウィーク一族の誇りとして持ち上げていた田口氏からすれば、現状は我慢ならないのだろう。
今後の展望に関しても終始「どうすんだか…」といった調子であり、ジェンティルドンナがG1馬を初めて輩出した事に絡め、デアリングタクトにも母になろう!と暗に引退を進める言い回しをしている。一応、それに関してはデアリングオウカの悲劇の直後であるし、取り返しのつかないことの起こる前に繁殖入りを願っているのだから意見としては真っ当である。
その後、陣営は次走がジャパンカップであることを表明。重馬場での激走からわずか中一週での連戦に、多くのファンから自棄になったかと非難の声も出たが、陣営側は鞍上も松山騎手からトム・マーカンド騎手へ変更し、あくまでも本気で勝ちに行く姿勢を見せていた。他のファン同様、田口氏もそのローテには懐疑的であり、応援する意思は見せてはいたもののそのトーンは控えめであった。そして迎えた本番。多くの不安要素が見られた影響か当日は5番人気となり、ファンが見守る中デアリングタクトは走り出した。集団後方でレースを進め、ラストの直線の直線に入ると馬群を抜け出し先頭集団目がけて加速。上がり最速タイのタイムを叩き出し、4着となった。結果こそ着外ではあるが、展開次第では勝ち負けの可能性も十分有り得た走りっぷりであり、まだまだ闘志は衰えていない様をファンに見せてくれた。
この力走に対し、出走前は「展開次第ではラストランになりそう」と半ば諦め気味だった田口氏も感銘を受けたようで「泣きそうになった」とツイート。前走の結果を見て「繁殖入りしよう」と勧めたことを恥じ、「この4位という結果だけ見れば凡庸かもしれないが、そこには色んなドラマがあったことを語り継いでいこう」とフォロワーたちに呼びかけた。
そして翌年の2023年、サウジアラビアのネオムターフ出走を目指し調整していたが、歩行に乱れが起きたため回避、その後復帰を目指して再び調整に入ることとなった。その間、ウマ娘の方では2月の2周年アニバーサリーに発表された新たなキービジュアルで勝負服が判明し、9月には声優が羊宮妃那氏に決定したことが公式から発表された。さらにその翌月、10月4日に放映されたアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』1話において、チームリギルの一員と見られるような配置でカメオ出演。これに関しては田口氏は「リギルよりスピカに来るべき」とスペシャルウィークと同じチームでないことに不満を漏らしている。
そしてそのアニメ放映の翌日、デアリングタクトが繋靭帯炎を再発し、引退し繁殖入りすることがクラブから発表された。このニュースに対して田口氏はその激闘を労い、将来の仔とウマ娘での活躍に期待を寄せた。合わせて、「三冠馬が出る時代はライバルが薄いが、デアリングタクトの世代は骨太な子が多かった」と世代の強さも讃えている。(なお、この後にも「牡馬三冠はライバルに善戦マンが多いから多少不調でも負けようが無い」と発言している。)また、奇しくもこの時期にはドゥラメンテ産駒のリバティアイランドが桜花賞・オークスの二冠を獲っており、デアリングタクト以来の新たな三冠牝馬が誕生するかと注目が集まっていたのだが、田口氏は彼女に対して「波乱が起きて欲しい」と冗談めかして呟いたり、秋華賞当日が重馬場であることを受けて「デアリングタクトは重馬場でも勝ったけどリバティはどうか」とデアリングタクトを引き合いに出して懐疑的な目を向けていた。しかし、リバティアイランドは馬場状態などものともせず見事に1番人気に応える形で勝利、トリプルティアラの称号を手に入れた。その結果を受けても田口氏は「牡馬と混ざったら分からない」と言い、その後のジャパンカップで1位のイクイノックスに4馬身離されつつも他の牡馬を抑え2位となった結果を見ても「デアリングタクトのジャパンカップは1位のアーモンドアイと1馬身ちょっとまで迫ってたから強い子だったと思った」と語り、暗にデアリングタクトほどでは無いと窺わせるニュアンスのコメントをしている。
このように実馬に対してはちょくちょく熱を入れて語っているものの、ウマ娘の方に関しては何故かぱったりとコメントしなくなってしまった。引退発表がされてまもなく、ウマ娘に初代三冠牝馬メジロラモーヌが実装され、その育成シナリオ内で初めてデアリングタクトがアプリに3Dモデルで登場し、台詞も口にしたのが、田口氏は何故かこのシーンについてノーコメントだった。メジロラモーヌのガチャを引き、育成した感想も呟いてはいるのだが、内容は「レースガチ勢で面白かった」と簡素なもので、まるでデアリングタクトが登場しないかのような言いぶりであった。一応、他のユーザーがポストしたキャプチャ付き感想をリポストしたものの、そこに関してもコメントすることは無かった。
トリプルティアラウマ娘繫がりでの登場という、絶好のアピール機会であるのに、急に熱を失ったような素振りを見せるのは何故なのか? 引退したことでウマ娘デアリングタクトの「現役競走馬がモデル」という唯一無二の個性が失われてしまい、さらに繁殖入りしたことでスペシャルウィークの血統の優秀さを示すのに数年掛かる状態になってしまったため、ウマ娘において熱烈に推す意味合いが薄れたのかもしれない。
2024年3月21日にはラインクラフトが実装され、その育成シナリオ内で母母にあたるデアリングハートと史実の繋がりを示唆する描写がされていたのだが、田口氏はそれについて他者のポストをRPしたのみで特に言及することは無かった。“エピファネイアの絆”を推していた田口氏からすれば、母系の繋がりの方をメインに描いていくことは誤算だったのかもしれない。その後、5月のヴィクトリアマイルの開催に際して恒例の応援イラストが公式から出されたのだが、そこでもデアリングハートとデアリングタクトのツーショットが描かれていた。これには流石に我慢ならなかったのか、「当時は母母のデアリングハートはそこまで…」とポストしていた(一応、母系大事と締めてはいるが)。
6月にはスペシャルウィークの直仔であるブエナビスタが実装され、それを受けて血縁的に離れているデアリングタクトへの関心が薄れると思われると感じたのか、「直仔たちが実装されたとて、そちらも愛すぞ」と宣言した。しかしそう言いつつも、その後に育成キャラとして追加されたシーザリオのシナリオに出てきた際には完全にスルーを決め込んでいた。これまでと違い、わずかながら台詞も有り、具体的なキャラの掘り下げもされたのだが、そのシチュエーションが「尊敬しているデアリングハートに想いを伝える」というものであったため、田口氏に取っては余程腹に据えかねたのだろうと推測される。シーザリオのシナリオにてスペシャルウィークが直接絡むシーンはキャプチャ付で喜々として解説されているため、余計にその対比が際立つこととなった。
未だ本人は育成キャラとして追加されていないが、もしそこでも出番の比重がデアリングハート>スペシャルウィークだとしたら、田口氏はどういう反応をするのだろうか。前述の「愛すぞ」の宣言を有言実行して欲しいところではあるが…
アグネスタキオン
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1381758477467459591
桜花賞馬アグネスフローラを母に持つSS産駒。2戦目のラジオたんぱ杯3歳ステークスにて後のダービー馬ジャングルポケット、歴代最強ダート馬に名の挙がるクロフネを負かしてレコード勝ちを収め、鮮烈なイメージを見る者の脳裏に焼き付けた。そのまま順調に弥生賞、皐月賞と勝ち進も屈腱炎を患い引退。多くの競馬ファンに惜しまれつつターフを去った。
田口氏はSS産駒内でスペシャルウィークと繁殖牝馬を奪い合う立場だったとして、オペラオーと同じようにアンチだと公言している。しかしながら、アグネスタキオンに関しては他の競走馬とは違い、強さを貶めるようなコメントはしていない。過去のブログ「スペシャルウィーク最優先主義ブログ」でアグネスタキオンが亡くなった時にはわざわざ追悼の記事を作っている。
まさに「巨星墜つ」といったところでしょうか。不思議とあまり驚きもなく、むしろ「タキオンらしいな」と妙に納得さえしてしまいました。現役時代も種牡馬になっても、その産駒ですら一瞬の輝きを見せた後に唐突に消えてしまう……タキオン一族はそういう宿命にあったのかな。
スペシャルウィーク産駒を応援している立場としては、アグネスタキオンはまさに目の上のたんこぶ的存在(目の上の上くらいか?)。長きに渡って「憎いあんちきしょう」状態だったわけですが、こういう形で対決の機会が失われてしまうのは切ないものがあります。
まあスペシャルウィークはこの先もネオユニヴァースやマンハッタンカフェ、フジキセキにダンスインザダーク、ゼンノロブロイ、そしてディープインパクト、ハーツクライ、ダイワメジャーと質実剛健多士済々なメンツと跡目争いを繰り広げなければならないわけですが、しかしタキオンほどその存在を意識する相手ももう現れないでしょうね……。
通常の田口氏であれば、その後掌を返すようにボロクソに貶めることも多いのだが、不思議とタキオンに関してはそうした言動は見受けられない。脚部不安が産駒に受け継がれることに関して言及することも有るがテイエムオペラオーやゼンノロブロイに対してのように、戦績内容に関して印象を下げるコメントも特に無い。
もっとも、これに関しては生涯戦績が4戦4勝と隙を見せない内容であり、田口氏の解説イラストにあるように負かした相手が後の名馬たちということもあってお得意の「周囲の相手が大したことが無かった」理論が使えないこともあると思われる。早期のリタイアとならず、敗戦を重ねるようなことがあればまた話が違ったのかもしれない。いずれにしても、アグネスタキオンという競走馬の強さは素直に認めており、上記のブログも本心で書いているように思える。彼に対して抱いていた忌々しさもその能力の高さを正当に評価していた故のものだったのではないだろうか。「切ないものがある」と綴っているように、世代は違えど推し馬のライバルとして愛憎入り混じる感情を持っていたのかもしれない。
実馬はアンチだったと言っている一方で、ウマ娘になったタキオンはお気に入りのようでイラストも度々投稿している。これに関しては「ウマ娘ではアンチだったウマも好きになる」と言っており、その文面通りアンチと公言しているタキオンもその一人ということなのだろう。女性人気が高いことや界隈での誕生日イラストが多いことにも言及しており、ファンからのウケが良いキャラということも無下に扱わない理由になっていると思われる。
何にせよ、アグネスタキオンに関しては陰湿な言い方で馬鹿にすることもないため、アンチと言いながらも他の競走馬よりよっぼど正当に評価しているという何とも複雑な状況になっている。他の気に入らない競走馬、特に同じようにアンチ公言しているテイエムオペラオーに対してもこれくらいのスタンスでいて欲しいものである。
ダイワスカーレット
「幻の三冠馬」アグネスタキオン産駒にして、桜花賞・秋華賞とクラシック二冠を達成した牝馬。三冠こそた達成していないが、12戦走ったレースは全て連対という安定感を誇っており、歴代牝馬最強議論において名を挙げる人も多い。
彼女に対しては、田口氏は親のアグネスタキオン同様「アンチだった」と公言している。しかしながら、親のタキオン同様過去のブログでは強さを称賛する文面こそ見受けられるが、軽んじたような言い方はしていない。ジェンティルドンナを貶める記事では、必ずと言っていいほど過去の実力を持った牝馬の比較例として出すほどには牝馬の代表格として認識していたと思われる。
ただ、失礼な発言が全く無いと言えば、そういうわけでもない。Twitter上では「ドラマ性が無い」「ファン以外からの評価は案外低い」とは言っており、さらには「産んだ子供11頭すべてが牝馬」という誤情報を堂々と発信しているのである。 ダイワスカーレットが元々牝馬ばかり出産していたのは話題となっていたが、2021年4月に出産したロードカナロアとの仔は牡馬であると社台ファームがFacebookにて報告している。この時期になるとウマ娘アプリで実馬に興味を持って調べるようになったユーザーも増えており、「ダイワスカーレット牡馬初出産」のニュースを聞いたウマ娘ファンも多いと思われる。ウマ娘ファン代表を自称するアカウントとしては随分お粗末なツイートだが、本人は誤った情報を発信したことについては軽い訂正のみにとどまり、大本のツイートを削除するようなことはしていない。田口氏にしてみればそれほど大したことではないという認識なのかもしれない。ただ、これでも評価や能力を歪曲して伝えてはいないため、タキオン同様、他の競走馬に対する評価に比べれば幾分ましとも言えるのだが…インフルエンサーとして情報を発信する以上、たとえアンチを公言する馬だとしても興味を持って情報を精査して欲しいものである。
ウマ娘においてはチームスピカでスペシャルウィークの後輩ポジションを務めており、アプリでもその関係性は継続されている。その描写については「僕のスペシャルウィークを慕うキャラになってるから好感度が高い。」とご満悦のようである。ダイワスカーレットについてそれほど貶める発言がされていないのは、この辺で溜飲を下げているからかもしれない。
エイシンフラッシュ
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1397401883900211204
2010年の日本ダービーを制した競走馬。父母共に海外産馬であり、母馬が妊娠中に日本に輸入されて出産されたいわゆる持込馬である。
当時の日本ダービーのエイシンフラッシュは7番人気。まさかの伏兵の勝利と言われ、展開もスローペースであったことから「面白みに欠けるレース」と評する者も多かった。田口氏もその一人で、当時の感想を「スペシャルウィーク最優先主義ブログ」にて下記のとおり記している。
ダービーは「え…ええ…?」な結果になりました。
レース前から「史上空前のハイレベル」などと煽るから、肝心のレースが見るに堪えない凡戦に……。エイシンフラッシュの勝利にケチを付ける気は全くありませんが、上がり33.4の競馬などダービーの舞台で見たくなかったのが正直な感想です。「今年のダービーって新潟開催?」と錯覚しましたよ。
しかしエイシンフラッシュかぁ……平井オーナーは昔からお馴染みの馬主さんですし、ダービーを勝つ資格はあったでしょうけど、馬名がローカルG3っぽいのがアレですねぇ(個人的見解)。
冗談とはいえ、名前にまで言いがかりを付けるほどに当初の評価は低かったようである。一応、その後の走りにおいては実力があることを認めたようで、そうした言動はなりを潜めたようだが…。そうして上記の解説イラストを載せたツイートに繋がるのだが、ここでは根性のある馬と評している。イラストの見出しも「ダービー馬の誇りを持ち続けた優駿」としており、一見すると称賛しているように思えるのだが、実は天皇賞(秋)の勝利に際して当時のブログで真逆の事を語っていたのである。
長い苦難の果てに勝利を掴んだことを褒め称えるのであれば、スペシャルウィークの事を持ち出す必要は無いだろう。それもわざわざ「スペシャルウィークは2連敗」と「エイシンフラッシュは12連敗」と両者の敗戦の数も比較している。長らく勝利を掴めなかったエイシンフラッシュに対して「ダービー馬の名誉に泥を塗った」と言いたいとしか思えない書き方である。勝利を目指して奮闘したエイシンフラッシュの陣営にも、スペシャルウィークにも失礼な言い方であろう。「敗戦を重ねるのが潔くない、みっともない」と決めつけている田口氏の偏った思想が垣間見えるコメントと言える。おそらく似た状況にあったキングヘイローにも同様に見下していたのではないだろうか。また、種牡馬の成績も凡庸と評しており、オニャンコポンが重賞勝利を収めるまでは産駒の成績がニュースにならないことを皮肉り「自分から意欲的に見に行かないとなかなか目には入ってこない」とも言っていた。
ウマ娘のエイシンフラッシュに対しても、こうして実馬を軽んじていた経緯からアプリリリース当初は「☆1〜2でしょうから、おそらくいずれ簡単に手に入るでしょう。」と決めつけたうえで予想していた。しかしながら実際は星3で実装。実馬の馬体の見栄えが非常に良いという評判を反映した抜群のプロポーション、几帳面な性格の黒髪で清楚なキャラクター造形が好評を博し、実装直後に人気が急上昇した。
この人気ぶりに田口氏は「特に人気でもスターホースというわけでもなかったんですけど」「やはりビジュアルは大事。黒髪クール美少女強し。」とその人気ぶりがキャラ造形の恩恵であると発言し、暗に実馬の評価とは釣り合ってないと仄めかした。田口氏は前から「実馬スペシャルウィークはイケメン。女性化するならクールビューティーな娘。」と主張しており、自分好みのデザインで人気が出たことが面白く無かったと推測される。さらには「スペシャルウィークみたいな体を張ったボケがエイシンフラッシュに出来るのか!」といわゆる酸っぱい葡萄の負け惜しみを口にし、どさくさにまぎれてウマ娘スペシャルウィークのキャラ造形への不満も吐き出している。
オグリキャップ
ハイセイコーに次ぐアイドルホースとして、第二次競馬ブームの立役者となった競走馬。ウマ娘になってもその存在感は健在であり、アプリのメインストーリーは彼女のラストランから始まり、スピンオフ「ウマ娘 シンデレラグレイ」も週刊ヤングジャンプにて連載されている。
田口氏は実馬オグリキャップの訃報に際し、当時のブログで次の様に記載している。
競馬界が産んだ三大スターと言えばハイセイコー、オグリキャップ、ディープインパクトかと思いますが、その中でも特に波瀾万丈な馬生を歩んだお馬さんでした。地方での活躍、中央移籍後の怪物っぷり、VSタマモクロス、VSスーパークリーク&イナリワン、人災(馬主)によるハードローテ、相次ぐ鞍上交代劇、不振、最後の復活……無駄なところがひとつもない濃密な競走人生。その後の種牡馬大失敗もある意味いい味出してます。
当時5~6歳で競馬にまったく無知だった自分も、オグリキャップとあとなぜかシンボリルドルフだけは知ってましたからねぇ(でもシンボリル・ドルフだと思ってた)。偉大なスーパーホースの冥福をお祈りします。合掌。
田口氏は競馬を知る前からシンボリルドルフと共に名前を知っていたと言っており、名の有る競走馬として認識はしていたようである。ウマ娘に関して大食いというネタにしやすい要素を持ち合わせているからか、度々スペシャルウィークとコンビにしたネタイラストも投下している。
シンボリルドルフ同様、流石に伝説と名高いオグリキャップにケチをつける気は無いようだ…と思われたが、ここ最近になって別衣装オグリキャップ(通称:クリオグリ)の性能にユーザーの不満が高まり、その流れに乗る形で意見を物申すようになってきた。その原因は毎月開催のチャンピオンズミーティングでこのオグリキャップが猛威を奮っている環境にある。
元々オグリキャップは初期に実装された時点で芝ダート、脚質、距離適性、いずれもが適正ランクに改造しやすい仕様であり、月ごとに環境が変わるチャンピオンズミーティングでも場所を選ばぬ強キャラとして重宝されてきた存在であった。別衣装はこの万能性に加えて、加速+速度+回復の複合要素を併せ持つ固有スキルが与えられたのである。発動条件には3つの回復技がトリガーとなっており、脚質と獲得回復スキルさえ調整出来れば様々なコースで適正位置で加速を接続し、最高速度でスパートが掛けられるという唯一無二の特性を持つ高キャラとなっているのである。
上記の記述内容から見ても分かるとおり、この別衣装オグリキャップを所持しているか否かが勝敗を左右するといっても過言ではない状況になっている(無論、仕上げにはにそれ相応の苦労を要するが)そうなれば当然持たざる者たちの不満も噴出するわけで、田口氏の言い分はユーザーのいち意見として真っ当なものであると言える。
この別衣装オグリの不満だけなら共感を得られるものだったのだが、その流れで田口氏は以下のツイートを投下。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1582648205741023232
要は「シンボリルドルフなら納得ではあるが、強さで有名になったわけではないオグリが人権なのは違和感がある」という内容であるのだが、その言い方に批判の声が出ることとなった。
G1を4勝、重賞6連勝、当時のコースレコードを何度も出している存在を指して「別に強さで有名になったわけではない」というのはあまりにも荒唐無稽な言いがかりである。当時の「葦毛の馬は走らない」というジンクスをタマモクロスと共に覆したこともその当時においての異端の強さを示すエピソードとして語られている。さながら映画のような生涯が有名なのも間違いではないが、そのドラマ性を生み出したのも地方出身ながら中央の名馬を蹴散らす圧倒的な強さがあってこそのものである。
ただ、強さがオグリキャップの代名詞ではないという言い分は間違ってはいない。「オグリより強い馬は現れても、オグリほど愛された馬はいない」という言葉があるように、過去から現在にいたるまで競馬ファンを惹きつけるその魅力こそがオグリキャップの特性であり、最強議論ではともかくその点に異を唱えるファンは少ないと思われる。「オグリキャップは記録より記憶に残る存在」であり、強さばかりを取りざたされているわけではない」というような事を言いたかったのかもしれないが、それにしては言葉のチョイスがよろしくなかった。あるいは本当にオグリを強い馬と思っていない可能性もあるが…
また田口氏は「ウマ娘 シンデレラグレイ」を徹底的にスルーしているが(詳細は後述のコミカライズの項目にて記載)、本作品ではオグリキャップが「葦毛の怪物」と規格外の存在として描写されており、上記の「ウマ娘強さで有名になったわけでは…」という言い分とは真逆の描写をされているのが田口氏としては不満なのかもしれない。
グラスワンダー
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1385901592361115650
スペシャルウィークの同期にして、最大の壁となった競走馬。実馬は厩舎入りの時点で高い評価を受けており、3歳の朝日杯においては重馬場にも関わらず当時のレコードを更新、「マルゼンスキーの再来」とまで言われた。翌年の3月に骨折して秋までの長期休養を余儀なくされるも、年末に復調し「外国産馬が有馬記念を初めて勝つ」という日本競馬史上初の快挙を成し遂げた。古馬に入っても怪我との付き合いは続いたが、宝塚記念で好調なスペシャルウィークのさらに上を行く怪物ぶりを見せて3馬身差の快勝、その年の有馬記念においても、馬体の仕上がり含め絶不調に近い状態にもかかわらずスペシャルウィークとの競り合いに持ち込み、際どい判定ではあるが勝利を納めた。この有馬記念の判定には納得していないファンも数多くおり、未だに物議を醸す話題となっている。
常に怪我に悩まされており、鞍上を務めた的場均騎手も「本当の強さをお見せできなかった」と言っていたが、それでも大舞台ではきっちりと勝ち切り、鮮烈な印象を当時の競馬ファンに残した。
…とここまでの記述を見れば分かるとおり、98世代を語る際にはスペシャルウィークのライバルという立ち位置で解説されているもの、直接の対戦成績は2勝0敗と完勝している。有馬記念の判定次第ではスペシャルウィークが古馬三冠を達成した可能性も有り、そのことを引きずるスペシャルウィークのファンの中にはグラスワンダーを怨敵のように語る者もいる。しかしながら田口氏は基本的にグラスワンダーを貶めず、基本的には強い好敵手・素晴らしい名馬として称賛している。上記の有馬記念の結果に不服を抱いてこそいるものの、そちらの恨みの矛先は判定を下したJRAに向けており、グラスワンダーに対して遺恨を抱いている様子は見受けられない。
他の名馬のように軽んずることを言わないのは、上記にあるとおりスペシャルウィークの直接の対戦において一度も負けていないという状況が大きい。ここでお決りの「周りが弱かったから」という理由付けをしようものなら、スペシャルウィークの株を下げることになるので当然言えるわけがない。グラスワンダーが偉大な馬であればこそ、その相手と勝ち負けを争ったスペシャルウィークにも「負けてなお強し」の印象が付くわけで、田口氏としても褒め称える分には躊躇いは無いということなのだろう。実際、初めての直接対決となったの99年の宝塚記念でも2着のスペシャルウィークは3着のステイゴールドに7馬身差を付けていたわけで、この2頭が高いレベルで争っていたというのは間違っていない。
激闘を繰り広げた相手を称賛するという姿勢は一見すれば素晴らしいものだが、自身が推すスペシャルウィーク同様、グラスワンダーを持ち上げるために他の名馬を貶める発言をすることがあり、それで度々不興を買っている。「ウマ娘キャラのイメージを損なうイラスト」の項目で述べたグランプリ三連覇グラスワンダーのイラスト炎上がその最たる例であるといえよう。以下に詳細を記載する。
事の発端は2021年の第62回宝塚記念。同レースで勝ったクロノジェネシスは、前年の同レースおよび有馬記念も制覇しており、グランプリ3連覇を達成することとなった。単にグランプリ3勝であればゴールドシップやオルフェーヴルも達成しているが、連覇という形で3勝を挙げたのは過去にはスピードシンボリ、グラスワンダーの2頭のみである。20数年ぶりとなり史上3頭目の記録、なおかつ牝馬としては初という偉業達成に競馬界隈は大いに沸いた。そして田口氏はグラスワンダーが過去の記録達成馬ということでその話題に便乗、あるイラストをツイートに投稿したのだが、その内容が炎上の火種となった。
その内容は左半分にグラスワンダーとクロノジェネシスがそれぞれグランプリ3連覇を達成したレースに出走した競走馬の名前を何頭かチョイスして記載、右半分に横に満面の笑みを浮かべたグラスワンダー描いており、「グランプリ三連覇の後輩に静かにマウントを取りに行くグラスちゃん」というツイート文が添えられたものであった。
グラスワンダー世代ではスペシャルウィーク、キングヘイロー、セイウンスカイといったお馴染み黄金世代の他にエアグルーヴ、メジロブライト、ステイゴールド、マチカネフクキタル、テイエムオペラオー、ナリタトップロードと、ウマ娘ユーザーにはほぼ馴染みの深い面子であり、クロノジェネシスサイドにはサートゥルナーリア、ラッキーライラック、モズベッロ、キセキ、フィエールマン、サラキア、カレンブーケドール、レイパパレ、ユニコーンライオンの名前を載せていた。これらの面子を列挙した具体的理由については語っていないが、「マウントを取りに行く」と文面からクロノジェネシス世代のライバルがグラスワンダー世代のメンバーより劣っているというニュアンスを含んでいると解釈された。
グラスワンダー世代はほぼウマ娘に実装されている名馬であり、アプリやアニメで触れて競馬を知ったばかりのユーザーでも強豪であることは説明せずとも伝わる。だが、ウマ娘に関わりが無いクロノジェネシス世代はそうもいかない。そこに並べられた馬がどれほどの強さであるのか、上記の競馬歴の浅いウマ娘トレーナー勢には解説がなければ伝わらないだろう。一頭ずつ調べる者もいるだろうが、今のご時世で有ればただ与えられた情報を鵜呑みにする者の方が多い。「マウントを取る」という文面付きでお出しされれば、比べられた方の面子は大したことが無いと思い込んでしまうのも無理はない。事実、当時このツイートへのメンションには「やはり98年には名馬が固まっている」「グラスの方の出走馬は歴史的名馬ばかり」「確かにこのメンバーに勝てばマウントを取りたくもなる」とクロノジェネシス世代を軽んじる形で賛同するものもそれなりに見受けられた。
しかしながら、クロノジェネシス世代のメンバーにもG1タイトルを獲得している競走馬はおり、勝ち数でグラスワンダー世代の馬より上回っている馬もいる。少なくとも戦績を比べたうえでは、全員が全員一概に劣っているとは言えるものではない。比較することの是非はともかく、そうするのであればせめてそれぞれの戦績だけでも解説しなければフェアではないだろう。当然ながら、このような形で下に見られたクロノジェネシス世代のファンが面白く思うはずはない。そして黄金世代ファンの中からも「グラスワンダーはマウントを取るようなキャラクターではない」と否定的な声が挙がり、結果的に双方の世代から不興を買い、炎上に繋がることになった。
本人はこの反応が予想外だったらしく、「あら…思ったより変な荒れ方をしてしまったか。」というコメントをした後に該当ツイートを削除した。一件冷静を装っているが、やはり自分のイラストが否定されたことに腹が立ってきたのか「エルボコったり、マックイーンを勝手に虎党にするのは許されるんかい」と他者のイジりを含んだ二次創作が見逃されてることに不平をこぼし、しまいには「野球ファンもサッカーファンも常にマウント取り合い&罵倒し合いだから、スポーツファン全般のサガですねw」とまるでスポーツ観戦するファン全てがこういう性質だからと言わんばかりの開き直り発言をした。また、フォロワーとのリプでも「クロノの相手がどうこうとは一言も書いてはいなかったんですけど」と暗に勝手に相手を軽んじていると解釈している受け手側に責任があるかのような言い方もしている。
相手を軽んじてるつもりは無いといっているが、このイラストの直後に「相手関係ない!実績が第一!という意見ももちろんあるでしょうけど、例えば秋三冠を制したゼンノロブロイや、秋天と有馬をダブル連覇したシンボリクリスエスなどは、とてつもない偉業した割に相手が軽かったのであまり強さを語られないんですよね。やはりライバルも大事。」と例の炎上したロブロイ発言の基となる発言をしており、ストレートに「相手が軽かったから」という言葉を使っている。イラストに載せてないだけでそうした意図があるのは明白であるにもかかわらず、解釈する方に悪意があると言わんばかりに責任を押し付ける姿勢は如何なものかと思われる。
ちなみに田口氏本人はこれ以外にもクロノジェネシス世代で挙げた面子についてちらほら言及している。サートゥルナーリア、モズベッロについては、2019クラシック牝馬が歴代最高級と評したうえで、牡馬が歴代最低級と比較するツイートで名前を出している。サラキアとカレンブーケドールは彼女たちレベルでも近年は有馬やJCで連対できるという、近年のレースレベル低下の例えに出しており、特にサラキアに関しては有馬記念の度にツイートしている。サートゥルナーリアはシーザリオ産駒でスペシャルウィークの血を引く存在であるはずなのだが、何故か田口氏はマウントの対象に加えている。本人はサートゥルナーリアに対して「現役時は何度も裏切られてきた」「ダービー以降は…」と言及しており、戦績に不満があることを示唆している。当馬の成績を語るよりはスペシャルウィークの間接的なマウントの材料にした方が良いという判断だったのかもしれない。これらの発言から見てもクロノジェネシス世代がグラスワンダー世代より劣っているという意図を含めている可能性は高いだろう。
達成した馬たちがいずれも素晴らしい名馬であることには変わりないわけで、わざわざ優劣を付けて不毛な議論を起こすこと自体ナンセンスな水差し行為としか言いようがない。一応、後のガイドライン改定で炎上した時に逆ギレ気味の声明を出した際には、「以前グラスちゃんと我らがキングで良くない絵を描いてしまい、反省と自戒をし~」発言はしているので、この件については反省した…と思いたい。
また、産駒に関しても基本的には褒めてはいるのだが、ふしぶしに心穏やかではない感情をのぞかせている。これも競馬ファンの性ではあるのだが、現役時にライバルと見なしていた相手に関しては、その産駒成績でも優劣を付ける材料にしてしまうものなのである。
産駒の状況を見ると、スペシャルウィークは牡馬ではトーホウジャッカル、牝馬ではブエナビスタ、シーザリオらのG1馬を輩出している。さらにシーザリオは産駒のエピファネイアからエフフォーリア、デアリングタクトらの三冠牝馬・年度代表馬へとその血を繋げており、ファミリーラインを確立しつつある。これだけ見ると大成功の部類と見て間違いないが、一方でサイアーラインに関してはトーホウジャッカル以降G1馬は出ておらず、牝馬と比較すると物足りないと見るファンも多い。
反対にグラスワンダーは牡馬系統の産駒の成績が目覚ましく、マルカラスカル、アーネストリー、スクリーンヒーロー、ビッグロマンス、セイウンワンダーとダート、障害、芝問わずタイトル獲得馬をそれぞれ出しており、そこからスクリーンヒーローがG1を6勝したのモーリスを輩出、さらにそのモーリスからピクシーナイト、ヒトツ、ジェラルディーナと国内外で親子四代にわたるG1ラインを盤石なものにしている。直仔の牝馬ではG1馬こそ出ていないが、母父(ブルードメアサイアー)としてJRA賞最優秀3歳牝馬メイショウマンボを輩出している。
このようにスペシャルウィークはブルードメアサイアーライン、グラスワンダーはサイアーラインにおいてそれぞれ活躍馬を輩出する形になっている。双方のラインにおいて明確な優劣が有るわけでは無いが、母父という立場になると「種牡馬の方の血統のおかげ」という意見も出るので、純粋にその馬の功績とは評価されないことも多い。なので、競馬ファンにはサイアーラインを重要視する者が多い。いかな名馬とて血統を後世に残すことは至難の業で有り、未だに直系が残っているだけでも喜ぶべきことなのだが、強火なファンはどうしてもそこに優秀な戦績を期待してしまうものなのである。
グラスワンダー産駒については、田口氏はスペシャルウィークと同じくらい動向をチェックしてきたと発言しており、事実過去のブログにおいては当時活躍していたスクリーンヒーローをはじめとするグラスワンダー産駒の動向をスペシャルウィーク産駒同様にチェックしている。その際には「牡馬が走ってうらやましい」と羨む一文も載せている。Twitter場を移しても、スクリーンヒーロー、モーリスらについて優れた種牡馬として評価していた…のだが、2022年有馬記念を目前にして、突如スクリーンヒーローに対し「JCを勝っただけの一発屋」と評した。過去にはG1を勝つことの重みを語っており、そのような発言をしておきながら何故このような軽んじる発言をしたのか。おそらくそこには今年の互いの産駒の状況が影響していると思われる。
エピファネイア産駒にして三冠牝馬のデアリングタクトは繋靱帯炎から復帰後、未だ勝ち星を得られておらず、同産駒で2021年度代表馬となったエフフォーリアの方は古馬になってタイトル未獲得と、スペシャルウィーク産駒を推している田口氏にとっては歯がゆい状況が続いていた。さらにデアリングタクトが出走したエリザベス女王杯で勝ったのは父モーリス、母ジェンティルドンナのジェラルディーナと田口氏が意識せざるを得ない血統のサラブレッドであった。さらには香港ヴァーズでウインマリリンが勝利、2022年においてスクリーンヒーロー産駒がG1タイトルを獲得と、グラスワンダーの直系2世代の産駒がタイトル獲得というグラスワンダーの血統が競馬界隈を沸かせる話題となった。戦績至上主義の田口氏にしてみればそうした面で比較されると堪らないものがあったのだろう。そうした気持ちからふいに「一発屋」という蔑称、ひいては田口氏の本音が口をついて出てしまったのかもしれない。
ちなみにG1を一勝のみとなると、スペシャルウィークの直仔のトーホウジャッカルも当てはまるのだが、そちらに関しても「戦績がアレ」と言い放っており、ある意味では双方の産駒に対して平等な評価をしているとも言える。しかしながら、スペシャルウィークファン代表のような物言いをしてる氏がこのように発信すれば、当然グラスワンダーのファンは面白くないし、意向返しでトーホウジャッカルの方に火の粉が飛ぶ可能性も有る。そもそも田口氏が自分で言っていたようにG1をひとつ勝つだけでも偉大なことなので、こういった発言は双方のファンに取ってこうした発言は迷惑極まりない。
また、別項目で解説しているパカパカ工房氏とのトラブルの件も、氏の写真をグラスワンダーのイラストの参考として無断使用したことが発端となっており、本人に貶める意図はなくとも何かとケチが付きやすい事態になっている。別段、因果関係があるわけでは無いだろうが、グラスワンダーを好敵手として尊重しているのであれば不用意な発言は控えるべきであろう。
ミスターシービー
セントライト、シンザンに次ぐ日本競馬史上3頭目の三冠馬。 後方で待機しつつレースを進めながら終盤のコーナーで一気にライバルたちを抜き去っていくという、その派手な勝ち方で観衆を魅了し、クラシック三冠レースではいずれも一番人気に推されていた。三冠に王手をかけた菊花賞では「ゆっくり上り、ゆっくり下る」が定石とされている淀の坂を鞍上の吉永騎手も想定外と焦るほどのスピードで疾走。終盤力尽きることも無く、当時の実況を務めた杉本清アナの「大地が弾んでミスターシービー!」の名実況が現すとおり、見ている方も気持ちの良くなる走りっぷりで三冠の栄誉に輝いた。 その型破りな走法、そして後に写真集が出されるほどの端正な見た目も相まって未だに高い人気を誇る名馬となっている。
シンザンからミスターシービーに三冠馬のバトンが引き継がれるまで19年もの歳月が経っており、シービーの世代には戦前のセントライトや二代目三冠馬シンザンの現役を知らない競馬ファンも増えてきていた。そんな彼らに取って三冠馬誕生の瞬間を見せてくれたミスターシービーはまさに「夢」を見させてくれる存在だったに違いない。先代三冠馬のシンザンもセントライトから23年後にその称号を受け継いでおり、シービーの後を継ぐ三冠馬誕生までは再び長い期間待つことになるのだろうと当時のファンは思ったに違いない。だが運命とは数奇なもので、予想に反して次世代の三冠馬は翌年に誕生することになった。
それまでの三冠馬が成し得なかった無敗でのクラシック三冠獲得を達成し、古馬になってからも安定して勝利を納め生涯成績は国内外含め16戦13勝。その圧倒的な強さは「勝利よりもたった3度の敗北を語りたくなる」「競馬には絶対はないが、シンボリルドルフには絶対がある」の名フレーズが生まれるほどである。2年連続での三冠馬誕生に当時の競馬ファンは大いに沸き、当然ながら競馬史上初となる三冠馬同士のレースも注目を集めることとなった。両者が直接対決は3度に渡り、結果はいずれもルドルフが先着。このことから同じ三冠馬でもルドルフが格上と表する声も多いものの、「ルドルフは叙事詩、シービーは叙情詩」という表現が当時生まれたように、誕生までの背景含め、ロマンに溢れた競走馬生を観衆の記憶に刻み込んだことからルドルフよりも評価を高いとするものもいる。
田口氏はシンボリルドルフの項目でも述べているように、彼を文句無しに日本競馬史上の最強候補と評価しており、立場で言えば完全にルドルフ派である。そのせいか、何かと比較対象となる先代の三冠馬であるシービーには何かと辛辣な物言いをしている。 例のひとつとして、以前、田口氏はヤエノムテキ達シンデレラグレイ組が公式HPに掲載されたタイミングで、「ゴリゴリの私感です。」と独断と偏見によるものと前置きしたうえで、史実の強さランクに関するTier表を作成、公表していた(現在は削除済み)「SSS」を最高評価としたもので、推しのスペシャルウィークを含めてそのランクを数名のウマ娘に付けている。三冠馬モデルのウマ娘は現在4人いるが、その中ではシンボリルドルフとナリタブライアンに「SSS」、ミスターシービーを一枚落ちる「SS」として評している。元のツイート文では「『ここはこうでは?』という意見が有ればドシドシ」と問い合わせを受け付ける旨も言っており、実際そこの同じ三冠馬内でのランク分けの質問が来ることとなった。そこの理由解説として、田口氏は「強さは微妙、ライバルも弱かった」とハッキリと断じている。 上にも書いたように、シービーは史実でルドルフとの3度の対決で全戦先着を許しており、戦績を重視する田口氏にしてみれば両者の間での明確な格付けは済んでいるという認識なのだろう。また、「古馬も一勝しかしてなかったですし」と晩年の成績もルドルフに比べて落ちるというのも根拠の一つにしているが、同じように怪我でクラシック以降振るわず、「古馬は弱かった」と評しているナリタブライアンは「三冠クラシックでレコードを2つ出し、有馬も圧倒的な勝ちの内容」としてルドルフと同評価としている。このやり取りから見るに、人気先行で実力はさほど…というのが田口氏のミスターシービーに対する認識なのだろう。
だが、「実力は微妙」「ライバルも弱かった」と断じるには疑問が生じる。 シービーは「蹄の弱さ」を」生涯の弱点として抱えており、蹄鉄を打ち換える度に傷付くので陣営も試行錯誤していた。調教師いわく「合わない靴を履いて走っている」状態らしく、その問題を抱えながら走っていたことが後年の衰えに繋がったとも言われている。むしろその状態でクラシック三冠を獲得したのだから、実力が当時の世代の中で抜きんでていたことは間違いないだろう。またライバルにしても、クラシックで鎬を削ったカツラギエースは翌年のジャパンカップでシービーとルドルフの2頭の三冠馬を相手取りながらも勝利を納め、「日本馬初のジャパンカップ覇者」の称号も手にしている。同期のギャロップダイナも古馬に入りルドルフに数少ない黒星を与えている。他にもマイルの皇帝ニホンピロウイナーや宝塚記念覇者のススカコバンもおり、少なくとも他の世代に比べて見劣りするようなことは無いと思われる。同じ疑問を持ったものもいたようで、「カツラギエースも弱いのか?」と質問をぶつける者も出た。それに対して田口氏は「クラシック争い時は本格化前だったので…」と回答になってない回答を返している。当然ながら質問者が納得できるはずもなく、最終的に「こういうランク付けするのはどうかと思う」と真っ当な忠告をした。 本人は荒れるだろうと理解しつつも競馬の話題の呼び水になるだろうと判断して作ったようだが、結局、最終的には削除に踏み切った。 独断と偏見によると前置きはしているものの、氏の解説を見たらそれが当時の風潮なのかと思い込むものも出てくるであろう。素人の競馬ファンがいうならともかく、競馬雑誌で働いていた経歴を何度も語り、見識者のような物言いをしているのだから、強さ語りをするのであればその辺りの根拠となるエピソード解説も添えて語るべきである。
田口氏は自身の競馬評を語るうえでの心得をツイートしており、そこでは「マイルールとしては生で見てない時代の競馬は伝聞にしかならないので多くは語らないようにはしてます」と言っている。 そして田口氏は自身の誕生日ツイートで今年40歳になるという旨の文を書いており、それが本当であればミスターシービーがクラシック期を戦った1983年に生まれているわけで、当時の空気など当然分かるはずもない。 それにも関わらず、シービーの強さについて、さもリアルタイムで知っているかのような体で語っているのは明らかに矛盾している。 矛盾する発言についてはこれ以降もあり、実装が間近に迫った際には一転してミスターシービー世代を称賛するコメントをしている。3歳時の有馬、翌年の宝塚と秋天で連対していることやカツラギエースの功績などを挙げて「ヤバい」と言っているが、明らかに先述の「ライバルも弱かった」発言と整合性が取れてない。ユーザーにウケの良い発言をしようと思ったのか、あるいは実装に際してファンが史実を調べること解像度が上がることを見越しての保険かは分からないが、コントレイルに対して「絶賛しかしていない発言」の時と同様に、下げた時の発言を削除もしないでいるのはお粗末としか言いようがない。ちなみに、 田口氏はコントレイルの強さを語る際に何度かシービーを基準としており、Tier表でコントレイルを当てはめると仮定した話で「コントレイルは今のところシービーと同格のSSかな…?」、宝塚を回避した際には「ミスターシービーの上か下になりそう」とコメントしている。直接的な侮蔑の言葉こそないが、別項目で語ったとおり田口氏はコントレイルを過去の三冠馬と比べて散々貶めているので、そこから考えれば上記の発言でのニュアンスおよびシービーに対する感情は察せられるであろう。
本記事を見れば分かるとおり田口氏の発言に整合性が見られないのは度々あるが、だからといって開き直りのように二枚舌を使うのはいただけない。 当時の空気も知らない者に知った顔で語られ、さらに発言内容が二転三転するとなれば言われた馬のファンとしては不愉快極まりないだろう。 強さを語る際にはもう少し冷静に言葉を選んで語るべきだ。
そしてウマ娘のミスターシービーだが、こちらも実馬の型破りなスタイルを反映した自由人なキャラクターとなっており、ルックスの方も史実を反映したかのように長髪をたなびかせる端麗な容姿となっている。当然ながらこちらの方でも人気は凄まじく、リリース直後からユーザーの間で実装を待ち望まれていた。 そして2023年2月22日の「ぱかライブTV Vol.26 2周年記念 ウマ娘冬の陣!」で満を持して2周年ガチャとしてツインターボとの同時実装が発表された。田口氏は貶める発言をしたウマ娘が実装された際、ガチャをスルーする傾向が有るが、流石に2周年の目玉ガチャとあっては無視するわけにもいかなかったようで、ちゃんとガチャをして引き当てた報告をした。 ミスターシービーのシナリオには先述のぱかライブで実装が発表されたカツラギエースも登場し、新たな同性代キャラとの絡みも話題となった。その一方で、もう一つ、このシービーのシナリオを語るうえで重要な存在がある。それが「茶髪の青年」と称されるファンの存在である。 動画投稿者でもある彼はシービーのインタビューとして彼女を訪ね、最近ウマ娘のレースにハマった者と自己紹介をする。そして、三冠を獲る瞬間を自分に見せてくれる存在だとしてシービーに期待を寄せるのだ。シービーが三冠を獲得した後は自分の見立ては正しかったと確信し、ますます今後の躍進を期待していく。しかし、その後史実と同じように4代目の三冠獲得者となるシンボリルドルフがデビューし、大衆の関心は安定のある絶対的な強さを持つルドルフに移っていく。自分の期待どおりに勝ってくれないシービーに青年はいら立ち、次第に荒んでいくも、結局シービーを応援する気持ちを捨てることは出来ず、最終的には整理の付かない自分の気持ちをシービー本人に吐露、ともすればエゴイズムとも言える青年の想いをシービーは受け止め、優しく青年を諭す…といった内容である。 この青年の描写は実馬ミスターシービーを取り巻く当時の環境を現していると同時に、ウマ娘から競馬に興味を持ったユーザーをメタ的に描いたものとなっている。自分を魅了したシービーの強さに固執し、理想通りにいかないギャップに苦しむ様は当時早熟と言われ晩年の成績が振るわなかった当時のシービーファンを現したものであり、コントレイルやエフフォーリアのファンの声でもあるのだ。 圧倒的な強さもファンを魅了する要素には違いないが、それだけが全てではない。 その馬だけが放つ個性や魅力に惹き付けられたからこそ、成績に振り回されずに信じて応援を続けていくのがファンのあるべき姿なのだ。 競走馬を応援するうえで大事な心構えを伝えたかったからこそ、茶髪の青年を競馬ファンが自身を重ねる存在として描写したのかもしれない。
青年が期待を描けたシービーに落胆する描写だが、その姿は別項目で述べている田口氏のスペシャルウィーク産駒に対する態度にも重なる。もっとも青年の方は最終的に直接シービーに謝罪しているのに対し、田口氏は悪びれる様子もないという違いはあるが。また、 シナリオ内におけるネットや周囲の心無い声も、田口氏がシービーやコントレイルを歴代の三冠馬と比較して貶めた発言と重なる内容であり、どちらにしても本人には突き刺さる描写だと思われる。 このシナリオに対しての田口氏がどのような感想を述べるか注目が集まったが、語られた感想内容は「トレーナーがジゴロ」「カツラギエースがほしくなる」といった程度の極めて簡素なものであり、青年の描写どころかシナリオの内容には全くといっていいほど触れなかった。同時実装されたツインターボの育成シナリオに関しては、未実装ウマ娘の匂わせや温泉旅行のシーンのネタバレを含めて感想ツイートをしており、そちらと比べると随分と熱量が違うように思える。話題に出したら何かしら突っ込まれると判断したのか青年に関するイベントなど無かったかのような口ぶりだが、「トレーナーとの二人三脚が良かった」と関係性に触れる方の発言ではわざわざ物議を醸したヘリオスのシナリオを蒸し返すという無神経さが目立つツイートをしており、もしかしたらその青年の描写にざわつくものがあったのかもしれない。 いずれにしてもあの青年の描写に感じるところがあったのであれば、無暗に過去の名馬と比較した安易な格付けは控えるべきだし、スペシャルウィークの血を引く競走馬に対しても愛情を持ったコメントをして欲しいものである。
ジェンティルドンナ
ディープインパクト産駒にして、2012年クラシック世代を代表するサンデーレーシング所属の牝馬。当世代においてトリプルティアラを達成し、その後もジャパンカップ連覇、ディープ産駒における初の有馬記念の親子制覇を達成。最終的にG17勝の七冠馬となり、顕彰馬にも選出されたまごうことなき名牝馬である。
ウマ娘界隈においても人気を誇るゴールドシップの同期ということもあり、ジャスタウェイと並んで実装を望む声が多かったが、上述の通り、当初は「許可取りはほぼ不可能」と言われていたクラブ法人であるサンデーレーシングの所有馬と言うこともあり、実装は厳しいのではないかと長年の間言われ続けてきた。しかし、2周年のアニバーサリーにてその風向きは変わる。同じくクラブ法人である社台レースホースの所有馬であるネオユニヴァースのウマ娘化が発表されたのである。これにより実しやかに囁かれてきた「クラブ法人はNG」説が覆り、サンデーレーシングもいずれ許可取りされるのではないかと希望を持つ声も増えていた。そしてその願望も程なくして叶う事となる。
2023年10月4日から『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』の放映がスタートし、1話からサプライズとしてドゥラメンテが登場。サンデーレーシング所有馬の許可が取れたことに界隈は色めき立ち、「ジェンティルドンナもそう遠くない内に来るのではないか?」と期待の声が一気に高まってきたのである。そして続く3話にてゴールドシップのラストランである2015年の有馬記念が描かれ、史実どおり有馬記念を走り終えたゴールドシップは前2年の有馬を制した『暴君』と『貴婦人』、すなわちジェンティルドンナとオルフェーブルの名前を口に出し、彼女たちに宣戦布告を行った。姿こそ出なかったもの、これにより実名でウマ娘の世界に2人が存在することが確定したわけである。
以上の流れに関しての田口氏の動向だが、1話のドゥラメンテ登場でサンデーレーシングの許可が貰えたことが確定した時点で、「待ってるぞ」と言い、実装を期待する声は出していたものの、実際に3話で実装が確定的になった時は名前が呼ばれた事に触れたくらいで「そっちより新キャラの方が気になる」とあまりテンションを上げた様子は無かった。ウマ娘化にあたっての展望予想にしても「ゴルシとジャスタウェイなら良い絡みになる」「入るならリギルか」くらいで、界隈の盛り上がりに便乗して話を広げようという感じは大して見受けられなかった。
まぎれもない名クラブの名牝馬の参戦に関わらず、なぜ田口氏はあまりテンションを上げてないのか。その理由に関しては、過去のジェンティルドンナに対する所見を見てみると、ある程度窺える。どうやら田口氏は彼女に対して現役時代から敵愾心を抱いていたらしく「スペシャルウィーク最優先主義ブログ」の当時の記載において負の感情を垣間見せている。
オークスをぶっちぎったのは桜花賞馬ジェンティルドンナ。この世代はドングリの背比べと思っていましたが、5馬身差でレースレコードとはなかなか強かったですね。まあ従来のレコードを2秒縮めたといっても、春天時の京都同様JRAが意図的にガッチガチの馬場を作っているだけなので、字面ほどは価値は無いレコードだと思いますが……
秋華賞ではジェンティルドンナが三冠達成。ディープ産駒+岩田騎手という、個人的に最も心躍らない組み合わせでの勝利だけに、快挙と言っても「あー、そうですか…」と薄いリアクションでした。
本来なら三冠全部2着のヴィルシーナ陣営に「可哀想すぎるだろ…」と思ってしまうパターンですが、どっちもノーザンF、どっちもディープ産駒の良血という組み合わせなので、そういう悲運さもあまり感じられなかったりするんですよね。こういうドラマ性にかける部分も、今の競馬がつまらない理由のひとつかも……?。それでも個人的見解ですが、ジェンティルドンナが前述二頭(ブエナビスタとウオッカ)やダイワスカーレット、エアグルーヴのように強く感じないのは何故だろう……昨日のマッチレースも本来なら名勝負のはずなんですが、「今俺が見たのは本当にジャパンCだったのか?」と少し釈然としない感じにもなりました。
ドバイシーマクラシックはジェンティルドンナが勝利。直線ではウイニングポストで前が詰まった馬みたいになってましたが、抜け出したらもう楽勝でしたね。さすがに相手が軽すぎた。ブエナビスタファンとしては、実績的には少し上を行かれた印象で、かつ牝馬賞金王の座も抜かれるでしょうし、ちょっとモヤモヤする結果でした。
ジェンティルは「強い!」と思う印象は、ブエナやウオッカ、ダイワスカーレット、エアグルーヴより弱いんですが、まあそれでも怪我も無くスランプも無く、結果だけはキッチリ残すんだから大したモンです。
褒めると見せかけ「世代がドングリの背比べ」と評したり、一貫して過去の牝馬には及ばないとも主張している。牝馬三冠+ジャパンカップ連覇の実績実績に対して強く感じないというのは無理が有るようにも思えるが、おそらくはスペシャルウィーク産駒のブエナビスタが得ることが出来なかった名誉をジェンティルドンナが手にした事に対しての嫉妬も含まれていると思われる。ブエナビスタはジャパンカップの勝利を降着により逃し、さらには顕彰馬の候補に挙げられながらも最終的には届かなかった。田口氏にしてみれば、そのどちらも手にしたジェンティルドンナの存在はさぞ面白くなかったに違いない。実際、顕彰馬のハードルの高さを語る際に「G1を七勝してるとは言え、ジェンティルドンナも顕彰馬にふさわしかったか…?」と暗に彼女の選出が不当であるかのような、含みの有る言い方をしている。
ゴールドシップの項目では当初褒めていたにも関わらず、後年になって掌を返して世代を貶めたことについて触れたが、もしかしたらそこにはジェンティルドンナに対する負の感情が根底にあったのかもしれない。ロブロイやオペラオーのように「勝てたのは世代の相手が大したことが無かったから」という持論をジェンティルドンナにも当てはめ、ひいては12世代全体を軽視するように印象操作しようとした可能性が高い。
一応、現在はある程度認識を改めたのか、アニメでピークアウトのキタサンが描かれたことに関して「余力を残してもタイトルを獲れる化け物クラス」と評する馬の中にジェンティルドンナを挙げている。これに関してはウマ娘化したことで注目が集まったことで、発言に注意するようになっただけかもしれないが…。
年が明けて1月19日にはライバルにあたるヴィルシーナの妹・ヴィブロスが実装され、その回想シーンで言及されるなど徐々に解像度を上げ、2024年2月22日のぱかライブTV38・3周年アニバーサリーにおいて遂にウマ娘化が発表された。その後、8月23日の3.5周年記念ぱかライブにて24日のガチャで実装されることが正式に発表されたのだが、それを受けた田口氏は「現役時代はしょっちゅうコロッと負けてたし得意の府中でもジャスタウェイやエピファネイアにちぎられてた」と何故か現役時代の戦績の話を持ち出して「ポンコツキャラのイメージ」とポストし、実装の盛り上がりに水を差したいとしか思えない発言で一部不興を買うこととなった。その後、育成シナリオにてブエナビスタと同室であることが判明した際には一転して「ディープの最高傑作」と持ち上げる発言をしているが、これはブエナビスタを持ち上げたいがための発言で本意ではないと見られている。
ブエナビスタの育成時には発言がまた二転三転する可能性も有るが、いずれにせよ、ウマ娘のキャラクターとなったのだから、不当に貶めることなく正当な評価を広めて欲しいものである。
シーザリオ
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1774432556945224138
3歳時にアメリカンオークスを制覇し、父内国産馬として初の海外GI制覇および日本調教馬として初のアメリカGI制覇を成し遂げたスペシャルウィークの代表産駒。日米オークス制覇を成し遂げた自身の優秀な戦績もさることながら、繁殖牝馬としても3頭のG1馬を輩出し、今なおその血を残し続けている。
トウカイテイオーとシンボリルドルフ、アグネスタキオンとダイワスカーレット、ウォッカとギムレットなど、ウマ娘においては親子関係が「運命的な何かを感じる」という形で先輩後輩の特別な絆として描写されており、黄金世代の同期ではキングヘイローとカワカミがそのパターンにあたる。ウマ娘アプリ実装当初はスペシャルウィークの直仔にあたるキャラは実装されておらず、黄金世代ではキングヘイローのみがその関係を描写されている現状に田口氏は「羨ましい」と心境を吐露していた。
当初はクラブ関係ウマの実装が無理という風潮がまことしやかに語られており、シーザリオ実装願望を度々呟きつつも内心絶望的と思っていたようで、半ば「酸っぱい葡萄」的な心理で「財布と情緒がもたないから来ないで良いまである」とまで言っていた。 だが、2023年7月にノルマンディークラブ所有のデアリングタクトの実装が発表され、現役馬およびクラブ系の参加は不可という仮説は覆されることとなった。 詳細はデアリングタクトの項目にて記載しているが、シーザリオ経由でスペシャルウィークの血を引く彼女の参戦に田口氏は狂喜乱舞。「エピファネイアの絆」なる単語もプッシュし、スペシャルウィークの血統における絡みを彼女に託す気が見られた。
さらにその後、2周年アニバーサリーの新たなウマ娘娘発表において社台ファーム所有のネオユニヴァース、3期アニメ放送においてサンデーレーシング所有のドゥラメンテと、クラブ所有の競走馬モデルのキャラがそれぞれ発表されたことで、クラブ系NGの風潮はすっかりなくなり、田口氏も半ば諦めていたシーザリオおよびブエナビスタの実装に色気を見せ始めた。 もちろん、それは田口氏のみならず他のウマ娘ユーザーたちも同様の想いを抱いており、直近に3周年アニバ―サリーも控えていることもあってそちらの新規実装キャラの目玉として来るのではないかと思われていた…のだが、その予想は思わぬ方向で裏切られることとなる。
通常、新ウマ娘の発表はぱかライブおよびナンバリングイベントの情報コーナーで行われるのが恒例となっているが、2024年に入って最初のぱかライブ放送を3日後に控えた1月26日、唐突に公式からウマ娘シーザリオの実装が発表されたのである。
この突然すぎる発表にウマ娘界隈は騒然、田口氏も混乱を隠せない様子だった。ぱかライブという発表におあつらえ向きの場を待たずしての発表に「一体何故?」と囁かれたが、その後程なくして、同日に「ウマ娘」の特集記事が組まれたキャロットクラブの会報が先行配信されたことが発覚。そこでウマ娘シーザリオが紹介されていたので、そこに合わせる形になったのだろうという結論で一先ずは落ち着いた。 ともかくも夢にまで見たスペシャルウィークの直仔をモデルとしたウマ娘の参戦とあり、田口氏は狂喜乱舞。Xのプロフィールにも「シーザリオ歴20年」と追記し、過去のシーザリオに関する書き込みやキャロットクラブ実装一号として予想してた事もポスト。さらに坂崎ふれでぃ氏のエピソード漫画を引用する形で「引用元のサラブレ記事は自分が作った」と発信し、とにかく熱心にシーザリオへの思い入れが有る事をアピールした。
さらに、普段バズりそうと判断すれば登場して間もない新ウマ娘も描いてきた田口氏だが、シーザリオに関しては情報が集まらない内に書くのは時期尚早と慎重な姿勢も見せており、加えてシーザリオについて有名なネタである「汗かいちゃったね、シーザリオ」を例に出し「それで創作したら○すぞ(過激派)」ともポストした。詳細はリンク先を見ていただければ分かるが、要はシーザリオのイメージを損なうポエム(?)であり、それを元にウマ娘関係の二次創作は行うなよと牽制を行ったという訳である。当記事を見れば分かるとおり、これまで田口氏は他のウマ娘に対してイメージを損なうコメントやイラスト投稿を平気で行ってきたのだが…やはり思い入れのある血筋のキャラとなると話は別ということなのだろう。見事にブーメランな発言となっているわけだが、そこに関しては意に介していないと思われる。なお、そのように過激な発言で注意喚起したにも関わらず、それが自身の創作スタイルやネタ発言に制限をかけることになると気づいたのか、1週間後にはその発言を撤回し、最近はむしろ自分から積極的に発信するようになっている。
そして3.5周年記念ぱかライブではシーザリオのアメリカンオークス後のシチュエーションを窺わせる予告画像も発表されており、遠からぬ内に彼女の活躍が拝めると予想され、その期待どおり2024年9月10日の育成ガチャにて実装されることとなった。当然ながら田口氏は速攻で入手し、ネタバレに配慮することも無くブエナビスタを交えた産駒絡みの会話や、最終目標レースの展開をキャプチャ付でポストしていた。しかしながら、何故か史実の見せ場であるオークス→アメリカンオークスの展開にはそれほど触れず、キャプチャ画面をポストすることも無かった。実は、ここの展開はシンボリクリスエスが海外挑戦を進言するという内容になっており、史実での結びつきを示唆した描写が色濃いものになっているのだが、だからこそ田口氏には我慢ならなかったのかもしれない。実際、育成シナリオの感想を語る際にシンボリクリスエスの単語は全く出ておらず、まるでシナリオにいなかったかのような扱いになっている。
それから数日後、9月20日にメインストーリー2部の中編が追加。育成シナリオでは見送りとなったシーザリオのアメリカンオークス挑戦の様子が正式に描写されることとなった。念願のシーザリオの晴れ舞台、さぞ狂喜乱舞することだろうと思われていたが、田口氏の感想は「アメリカンオークス制覇をメインストーリーで叶えて咽び泣いてる」と絵文字も感嘆符も無い簡素なものであり、前編ではウキウキで行っていたキャプチャ付の実況もすることは無かった。その後、サプライズ登場したとあるウマ娘に話題を移し、ストーリー内容については話を切り上げた。育成シナリオに比べるとあまりにテンションの落差が目立つが、そこに関してはメインストーリーの内容が田口氏の期待とは違っていたからでは?と推測されている。
まず、アメリカンオークスに挑むに当たって育成シナリオ同様シンボリクリスエスが深く関わっている。そしてスペシャルウィークも登場するのだが、いわゆる別トレーナーのメッセンジャーとしての出番のみで、シーザリオとは直接会話もせず、シンボリクリスエスよりも登場時間は少なかった。当然、これは田口氏に取って我慢できるものでは無いだろう。また、後半はラインクラフトの視点に移り、彼女の奮起を巡る話の中で、キングヘイローが史実の主戦交代を元にしたエピソードで大きく株を上げている。見ようによってはシーザリオの話が前座のようにも映っており、さらにキングヘイローの扱いがスペシャルウィークよりも大きいという点も含めて、田口氏的には深堀りしたくなかったのかもしれない。ネタバレに配慮したのでは?という見方も有るが、ストーリー内のウマ娘の匂わせを無遠慮に発信している以上、その線も薄いだろう。
まだメインストーリー2部は後編が残されており、そこでもシーザリオの出番は有るだろうが、そこで田口氏がどんな反応を見せるか…気になるところである。
ブエナビスタ
サンデーレーシング所有のスペシャルウィーク産駒。3歳の時点で桜花賞・オークスの二冠を達成し、トリプルティアラまであと一歩までという完成度の高さを見せつけ、その後古馬に入ってもその実力を衰えることなく発揮し、最終的にはG16勝という戦績を残している。負けレースでも常に掲示板に入り「負けてなお強し」という印象を残すことで、19戦連続1番人気という今なお破られていない記録を打ち立ててもいる。 以上の記述を見て分かるとおりブエナビスタは歴代で見ても上位に入る名牝馬であり、当然ながらリアルタイムで追いかけていた田口氏はその勇姿に脳を焼かれていた。「スペシャルウィーク最優先主義ブログ」の当時の記載においても遺憾なくその興奮ぶりを記載している。
(ティアラ二冠達成時)
ブエナビスタが規格外の鬼脚を披露し、オークスを制覇! 桜花賞に続く牝馬二冠を達成し、阪神JFも加えてG1三勝目を挙げました(阪神JF→桜花賞→オークス制覇は史上初)
いやー、シーザリオのオークスを彷彿とさせる衝撃的な末脚!「5/23、24のSW産駒結果&ブエナビスタ、衝撃の二冠制覇!」より引用
ブエナビスタ、一年越しのジャパンC制覇!
父スペシャルウィークとのジャパンC親子制覇!
ウオッカを抜いて牝馬史上最高賞金獲得馬に!素晴らしい……良いレースを見せてくれましたね。皆さんも喜びのコメントありがとうございます!
これまでの屈辱、屈従の日々がかなり長かったので、喜びもひとしおですね~……戦前に陣営をボロカス叩いたことを素直に平謝りしたい、最高の結果を出してくれました。馬券も豪快に外しましたが、そんな些事はもはやどうでもいいことです。おめでとう、ブエナビスタ!3歳秋には「これからはレッドディザイアに成長力で劣るはず」とか、4歳秋には「来年はもう最強世代に歯が立たないはず」などと言われながら、ずっと最強の位置を保持したまま故障もせずに、ついにラストランにまで到達……改めて凄い馬だと感服します。
そもそも一度も故障がなく「有馬で引退!」と決めてラストランを迎えられる名馬がほとんどいませんからね。
近20年でもそれこそブエナの父スペシャルウィークを筆頭にオグリキャップ、ディープインパクト、テイエムオペラオー、シンボリクリスエスとかくらいかな? まあオグリとテイエムは脚部不安や骨折が過去あって、スペシャルやディープ、クリスエスは4歳での引退ですからね。5歳まで牝馬ながらに走り続けたブエナの恐るべき頑強さよ……。父スペシャルウィークの有馬の時は「ここまで良い夢見させてもらったから、ラストランは着順にこだわらない」と思いつつ、「宿敵グラスワンダーとのラストバトルに負けられない!」という相反する思いを抱きながら観戦したものです。あの99年有馬がレース前もレース後も含めた盛り上がりとしては、人生で最も濃縮された1週間でしたね。
今回のブエナビスタも父の時のような「着順にこだわらない……」けど、「出来ればオルフェーブルにガツンと言わしたい」という相反する思いを持って観戦しそうです。大いに期待。
…と、記事タイトルからもその嬉しさが伝わってくる。先にスペシャルウィーク産駒の希望の星として目を掛けていたシーザリオは繁靭帯炎で道半ばの引退となっただけに、大きな怪我も無く走りぬいた事も感慨深かったに違いない。上記の内容を見ても分かるとおり、田口氏は父スペシャルウィークが得る事が出来なかったグランプリレースのタイトル獲得をブエナビスタに期待していた。それまでに宝塚・有馬共に2度挑戦してるものの計4回とも2着に終わっており、田口氏も歯がゆい気持ちを抱いていた。そして奇しくも父と同じくラストランが有馬記念になったということで一縷の望みを託したのである。そしてその結果…
(有馬記念7着)
ブエナビスタのラストランは7着……うーん、「もう少し何とかならなかったか…?」と思えるような消化不良のレースを、最後の最後でやってしまいましたね。レース後は溜息がこぼれました。
(中略)
エアグルーヴやウオッカ、テイエムオペラオー、ゼンノロブロイ、タイキシャトルなどもラストは寂しいレースになったものですが、ブエナもそっち側になっちゃった印象ですね。オグリキャップやディープインパクトのようにドラマチックにはそうそういかないもんですねぇ……まあドラマなら前走のジャパンCで完遂できているので、あれで十分ではありましたけど。
(中略)
前述の有馬直前の記事にて「着順にこだらない」と言いつつ、思い切り落胆の意を示している。わざわざテイエムオペラオーやゼンノロブロイのラストランの例を出して「そっち側」というトゲの有る言い方をしてるあたり、期待を裏切られた想いが強いことが窺える。一応最後に労いの言葉で締めているものの、そちらでも「ラストは残念」と強調している。ラストラン、それもG1レースを勝利するの数ある名馬の中でも一握りの存在である事は田口氏も承知ではあるだろうが、それでも「父スペシャルウィークが成せなかったラストラン有馬で有終の美を飾る」をいうドラマを期待せずにはいられなかったのだろう。
その後、ブエナビスタは繁殖牝馬としての生活に入り、オープン馬を2頭排出している。産駒が全頭未勝利馬となる名牝も珍しくないことも考えれば、十分健闘していると言えるが、田口氏的にはシーザリオと比べると物足りないと感じたらしく「ブエナビスタの仔は、毎回同じような条件戦善戦マンばかり」「直仔は厳しいから祖母に入ってからの大物に期待しよう」とネガティブなポストをしている。G1馬3頭を直仔で出しているシーザリオが規格外なだけではあるのだが、やはりスペシャルウィークの産駒として、父の評価を高めるために求めるハードルを高く設定してしまうのだろう。
そんなブエナビスタだが、ウマ娘においては先述のシーザリオ同様、初期のクラブ所有馬NGの風潮から長らく実装は絶望視されていた。なまじ、彼女にいたっては初期のプロジェクト発表時にそれらしきキャラが出されていたにも関わらずに立ち消えとなっていたため、ピンポイントで出演不可と思われていた。
しかしながら、史実にて彼女と因縁の有るナカヤマフェスタのSSRが2021年に実装された際に、背景に彼女らしきウマ娘が後姿のみ描かれ「完全に立ち木消えとなったわけでは無いのでは?」と話題になった(ちなみに田口氏はその事に初見で気づかずフォロワーから指摘されて気づいてる)
さらに、2023年10月の3期アニメの1話放送にてドゥラメンテの実装が発表され、ここでサンデーレーシング系の許可が得られた事が判明、実装されるのはほぼ当確という空気になり、田口氏も「ついにブエナビスタがくるのか」と放送直後にポストしていた。そこから年明けに同じスペシャルウィーク産駒の先輩?にあたるシーザリオが発表されたことで、遠からず発表されるであろうことはほぼ確定のような空気になったのである。
そして2024年6月24日放映のぱかライブTVにて、ドリームジャーニーのサプライズ実装の直後に、他の新規追加となるウマ娘の一人として正式にお目見えとなった。ハーフアニバーサリー直前の、予測していないタイミングでの発表にユーザーは騒然。田口氏もご多分に漏れず同様の反応をしており、スペシャルウィーク、シーザリオと3人の公式キャラクター絵を並べて「夢が叶いました」と歓喜のポストをしている。
発表からまだ間もないが、ジェンティルドンナの育成シナリオにて彼女のルームメイトで有る事が判明し、さらにシーザリオの育成シナリオでもスペシャルウィークを慕う描写がされているなど、徐々にキャラクターが掘り下げられているため、遠からず育成キャラとして来るのではないか?と言われている。
その他
この項目では炎上までは至っていない田口氏の批判された言動や田口氏に対する疑問点等について解説する
炎上未満のコメント一覧
知識関係 |
競走馬・ウマ娘関係 |
競馬関係者・組織関係 |
「繋養」と「繁用」
田口氏はしばしば「馬を育成する」意味合いの単語として「繁用」を使っているが、これはれっきとした間違いで正しくは「繋養」(けいよう)である。
繋養は「はんよう」と読みがちであり、おそらく田口氏もそのパターンであると思われる。そこから「繁用」と漢字を誤認した可能性が高い。ちなみにこちらの語句の意味を辞典で調べると
と定義されており、明らかに育成の意味を含むものでは無い。田口氏は何度もこの用語を使用している一方で、「繋養」を使用した形跡は無い。おそらくは「繁用」が正しい用語として競馬界隈で使われていると認識していると思われる。
競馬雑誌「サラブレ」に務めていたのであれば、通常このような誤用に気づかないはずがない。このことから記事を校正するような仕事に携わっていない=ただの雑用係だったのでは?と疑う声も有る。
海外競馬を対象にした馬券販売について
2021年11月7日、アメリカで開催された2つのG1レースにおいて日本競馬史に残る歴史的偉業が果たされた。3歳以上牝馬限定の芝レースであるBCフィリー&メアターフでラヴズオンリーユーが、同じく3歳以上牝馬限定のダートレースのBCディスタフでマルシュロレーヌがそれぞれ勝利を収めたのである。双方のレースの歴史において日本生産馬が勝つのは初で、特にマルシュロレーヌの勝利は日本馬の海外ダートレース初優勝でもあり、記録ずくめの2頭の快挙に日本競馬界隈は大いに沸いた。
ところでこのマルシュロレーヌであるが、重賞勝利こそしているもののG1タイトルは獲得しておらず、既に国内外でG1制覇の実績があり「勝ち負けは可能」と評価されていたラヴズオンリーユーの方と比べると期待値は低い…というか皆無に近かった。また、マルシュロレーヌはラヴズオンリーユーと同厩で非常に仲が良いことから、今回の遠征に関して陣営以外は「ラヴズオンリーユーの気持ちを落ち着かせるための帯同馬」という見方をしており、田口氏もそのように評していた。そんなマルシュロレーヌが起こしたジャイアントキリングは大きな注目を集めたのだが、それに伴ってJRA及びグリーンチャンネルの事前準備に対して批判が集まる事にもなった。
グリーンチャンネルが放映権を獲得していたのはBCフィリー&メアターフのみで、BCディスタフの方に関しては生放送も馬券販売もされていなかった。歴史的快挙をリアルタイムで目に出来なかった者も多く、不満の声が多数噴出し、田口氏も後日以下のようにツイートした。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1480839961574543360
グリーンチャンネルがBCディスタフの放映権を購入していなかったことに関しては諸々の事情もあったとは思うが、結果としてマルシュロレーヌの勝利をリアルタイムで中継できなかったのは事実であり、それに対して不満が出るのも有る程度仕方が無いとはいえる。
ただ、その不満はマルシュロレーヌが勝ったからこそのもので、もし敗戦に終わるようであればここまで非難が噴出することは無かったと思われる。さらに言えば、双方のレースは毎年特集が組まれる凱旋門賞に比べるとあからさまに日本内での知名度は低く、日本馬の勝利を祈願して馬券を購入したいという意見もレース前には殆ど見受けられず、勝利の報を聞いた後に馬券販売がされてないと知った者もそれなりにいた。当初からマルシュロレーヌの可能性を信じていた競馬ファンなどはごく少数で、ほとんどがいわゆる掌返しであるので、一概にJRAだけの非を唱えるのもどうかとは思える。
ただ放映権購入に関してはその気になれば可能だったとも言えるが、馬券販売を行わなかった件に関しては明確な理由がある。それには競馬法の次の条例が関係している。
この「勝馬投票券を発売を指定した海外競馬」については、JRAのHPに該当するレース一覧が記載されている。[8]それを見てもらえれば分かるが、この指令された海外レースの中にBCディスタフは含まれていない。つまりBCディスタフはマルシュロレーヌの期待値どうこうの前に、そもそもレース開催の時点で販売が不可能な状態だったのである。
田口氏の性格上、これらの背景を知っていたのであれば、得意げに披露していたはずなので、全く知らなかったと見るのが自然であろう。上記の理由を語ったうえで「残念だけど仕方ない」と発言するならともかく、「勝つと思ってなかったから馬券を取り扱わなかった」と短絡的に評するのは氏が本当に競馬に精通しているのか疑問を感じさせる。競馬初心者ならともかく、高校生から20年以上の競馬歴を自負し、なおかつ競馬雑誌の編集部として働いていたことをアピールしている者がビギナーと変わらない意見を述べているのはお粗末と見られても仕方ないだろう。
ちなみに田口氏がこの発言をした2022年1月11日は「2021年度JRA賞」の競走馬部門の各賞が発表された日である。毎年その選定に納得いかない声が出るのは恒例ではあるが、常日頃からJRAを快く思っていない田口氏は、賞の選定のみならず過去にも見る目の無いとやらかしをしていたと印象付けたかったのかもしれない。それ却って己の無知をさらけ出す結果になってしまったが…
当然ながらこのツイートには引用RTで指摘やツッコミが入ることとなった。その中の引用RTの指摘の一つに対し、競馬フリーライターの土屋真光氏も「これは恥ずかしい。 しかも前後に「昔から海外競馬詳しい俺」風を吹かせているもんだから余計に。」と反応を示している。この土屋氏は国内外各地に渡って取材を行い、優駿、サラブレ、競馬ブック、Sportiva、Numberなどに寄稿をしているれっきとした本職の競馬ライターである。土屋氏がどこまで田口氏の発言を見たのか定かではないが、「前後に~」という文言からして、その日のツイートは把握したと思われる。ちなみに同日田口氏は過去の表彰に絡めてアグネスワールドやシーキングザパールについて当時の事を得意げに語っている。それらのコメントも含めて、田口氏の知ったかぶりの発言は土屋氏にはさぞ滑稽に映ったのであろう。よしだみほ先生の件と同様、ろくに調べもせずに発言した結果、本職の人に「競馬にあまり詳しくない人」と認識されたというわけである。
ちなみにこれ以降、馬券販売がされてない海外レースについては発言することは無くなったが、グリーンチャンネルがBCディスタフを生中継しなかった件に対してはその後も「大チョンボ」とイジり発言をしている。
再三言われていることだが、田口氏のウマ娘界隈における影響力はそれなりにあるので、その発言を信じる者もザラにいる。自身の無知が知られて恥をかくだけなら自業自得の範疇で済むが、氏の先入観の強い評論や誤情報を新規のウマ娘ファンが真に受け風評被害に繋がる可能性もあるのだ。見識者を装う事を辞められないのであれば、せめて誤った情報を発信した際には訂正をすることを心掛けて欲しいものである。
漫画家よしだみほ先生とウマ娘の関係について
ウマ娘公式は1周年アニバーサリーを迎えるにあたり、ツイッターにてカウントダウン企画を開始。「ウマ娘シンデレラグレイ」作者の久住太陽先生や、2期アニメのキャラデザ・椛島洋介氏など、これまでウマ娘プロジェクトに携わった方たちが寄稿したカウントダウンイラストを発表していったのである。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/uma_musu/status/1495284610380361734
4日前には競走馬の擬人化漫画の先駆けといえる「馬なり1ハロン劇場」作者であるよしだみほ先生のイラストが発表されたのだが、それを見た田口氏はRTし、擬人化繋がりで寄稿してくれたのだろうと推測したうえで、「意外な人選」と評したのだが、そのコメントを見た一部の者が「2期アニメをちゃんと見ていたのか?」疑問を呈することとなった。よしだみほ先生は2期アニメの8話エンドカードにイラストを描きおろしており、当時の公式もきちんと情報を伝えている。その時点で縁は出来ていたのであり、アニバーサリーの人選として意外でも何でもないことが分かる。
ちなみに、この発言に対し同じことをフォロワーが指摘したのだが、何とよしだみほ先生がそのリプにいいねを付けたのである。その後思うところがあったのか、当時のウマ娘公式のエンドカードツイートを引用RTし、自分が既に関わっていたことを周知した。
一応、田口氏以外にも似たような反応をしたファンは大勢いたようで、田口氏の知ったかぶりのツイートが再周知のきっかけというわけではなかったようである。なお、よしだみほ先生は当の田口氏のツイートにはいいねをつけていないが、リプライに反応しているのでツリー元の内容も当然把握したと思われる。彼女が田口氏をどんな人物と捉えたかは定かではないが、「あまりウマ娘に詳しくない人」と感じたのは間違いないだろう。
結果的にウマ娘アニメのネタだけでなく、競馬漫画の大先輩であるよしだみほ先生がウマ娘に携わっていたことすら知らなかったというエアプぶりを露見させてしまったわけである。個人の失態で済むなら良いが、御本人に伝わったことで、間接的に失礼な態度を取ってしまった結果になった。気分を害するような内容ではなかったのが幸いだが、いかなる発言でも関係者のところに届く可能性が有るということを示した一件と言えよう。自分が発言をする際はしっかりと事実確認をしてほしいものである。
ちなみに、この件に関しては「田口氏がエンドカードの件を知らなかったのは、アプリの大ヒットのニュースを知るまでアニメを見てなかったからでは?」との説が出ている。確かに、2020年12月のぱかライブでのアニメ直前情報については新規実装組等にコメントはしているものの、放送内容の感想についてはアプリリリース以前は全く呟いていない。「アプリリリースはもうすぐか」と何度か呟いてはいるものの、アニメ内容については現行のブログでも全く言及していなかった。リリース後にセルラン一位のニュースやTwitterの盛り上がりを受けてアニメ感想も呟くようになっており、そこから「社会現象になることを確信してからウマ娘に関心を向けるようになったのでは?」という推測も出ている。よしだみほ先生のイラストのツイートはリリース前日の2月23日であり、一応の説得力を感じさせる説ではあるが…真相は不明。
さらに2周年には再びよしだ先生がカウントダウン企画に再びイラストを寄贈。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/uma_musu/status/1627918541298212865
ウマ娘においてはダイタクヘリオスがダイイチルビーに対し、一方的な好意をアピールするという構図になっており、カップリングとしての人気も高い組み合わせとなっている。その組み合わせの発祥となったのは、かつてよしだ先生が連載していた馬なり1ハロン劇場内の1エピソード「ヘリオス・ルビー 恋物語」であり、元々同じレースに出走することが話題になっていた両者を明確な恋物語として描写。史実で配合することは無かったにも関わらず、人気の高いカップリングとして有名になったのである。カップリング描写の元祖とも言えるよしだ先生がウマ娘でその構図を再現したことで、当時の漫画を読んでいたファンには感慨深いものがあったのだろう。なお、netkeibaもこのツイートを引用RTし、当HP内で無料で読める該当エピソードへのリンクを紹介している。
しかし、この一大ニュースに対し田口氏は徹底的にスルー。公式のイラストツイートをRTはしたものの、それ以上触れることは無かった。ハーフアニバーサリーでダイイチルビーが発表されてからというもの、ヘリオスとの恋慕エピソードは何度も触れているし。加えてよしだ先生も「依頼によるものではあったけど、この題材は描いていて感慨深かった」という旨のツイートをしており、普段から競走馬やウマ娘の関係性について「エモい」と何度も評している田口氏であれば、この一大イベントに食いつかないはずはないのだが…
1周年の時のことを蒸し返されることを恐れてスルーした可能性は高いが、ヘリオスとルビーの恋を語る中でよしだ先生や馬なり1ハロン劇場の単語は全く出していなかったため、「ヘリオス・ルビー恋物語の存在を知らなかったのでは?」とも言われている。長い競馬歴を自負する漫画家であれば読み込んでいるはずと考えるのが普通であるが…情報のアンテナ精度が低く知ったかぶりで語るということを何度もやっているために、その可能性も否めないと思われてるのが悲しいところである。
JRAへのコメント
田口氏は前述の「スペシャルウィーク最優先主義ブログ」において、JRAに対し度々苦言を呈していた。
中央競馬の大元の組織であるJRAだが、その取り組みに関しては色々批判を受けることも多い。田口氏も高速馬場の整備や斜行のルールなどに対し文句を言っていたのだが、競馬界のためを思ってのことではなく、完全なる私怨である。そこまで怨恨が根深い理由。それはスペシャルウィークの現役時の表彰が関係している。
スペシャルウィークは99年の年度代表馬選考の際、記者投票ではトップに立ったものの、その後の審議でひっくり返り、エルコンドルパサーに明け渡した経緯がある。加えて、顕彰馬選考に関しても他の有力候補たちと票が割れ、中々選ばれないうちに年数が経過、選考対象を外れてしまった…という結果になり、結局のところJRA特別賞を受賞するのみに留まった。
上記の経緯から、田口氏は基本的にJRAの表彰に関しては屈折した感情を抱いており、「JRAが定めた格式張った賞なんぞ要らん!」とまで言っている。田口氏にとっては憎きテイエムオペラオーが顕彰馬に選ばれていることも余計に拗らせる原因となっていると思われる。
また、スペシャルウィークに直接絡んでいるわけではないが、産駒であるブエナビスタがジャパンカップで降着判定を喰らい、一着が取り消しになった時も憤懣やるかたない心情をブログにて吐露しており、「『競馬見るの控えていこうかな…』と考えさせられるほど、失望させられました」とまで言っている。
もっとも、上記の不満や愚痴だけなら一概に非難されるものではない。
表彰関係で涙を飲んだ者、納得できない判定に憤る者…長い競馬史の中でそのような思いをした競馬ファンは星の数ほど存在するわけで、田口氏の不満はその中の一つのケースに過ぎない。無論、行き過ぎた発言はよろしくないが、個人のブログであればチラシの裏に書くのとさほど変わらない。
問題はその時と同じノリで同じような愚痴と不満を、個人の発言が拡散されるツイッターで書き散らすことにある。ウマ娘ブームの恩恵を受け知名度が上がった現在と、「スペシャルウィーク最優先主義ブログ」を運営していた時では影響力が比にならないのだ。そんな状態で田口氏はよりによって「ウマ娘」を引き合いに出して、以下のようなツイートをしてしまうのである。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1392401653991571458
このウマ娘の好調ぶりを笠に着た言い方(しかも田口氏はウマ娘に関る人間ではない)のツイートは当然ながら「ウマ娘オタクが調子に乗ってる」と顰蹙を買う結果となった。その後、ツイートについて説明してるが、田口氏的には自分が「ウマ娘で競馬を知った素人」と思われてるのが我慢ならなかっただけで、発言自体は問題無いとの認識のようだった。
その他にもJRAの他のアニメとのコラボを「一発芸レベル」と腐したり、直接手掛けたWEBゲーム「ウマドンナ」や全面協力したアニメ「群青のファンファーレ」の評価が芳しくなかったことを取り上げ、ウマ娘が如何に優れたコンテンツかとわざわざ比較してコメントしている。
あたかもJRAが非協力的であるかのような言い方だが、決してそんなことはない。1期アニメが放映されていた2018年には安田記念の際、東京競馬場に特設ブースを設置させているし、現JRA理事長である後藤正幸氏も競馬雑誌「Gallop」のインタビューで「今まで競馬と縁が無かった人たちが結果的に競馬に興味を持っていただけるのは本当にありがたい」と感謝の言葉を述べている。そもそもJRAは元々競馬モチーフの作品と表立ってコラボすることは無い。競馬とは別の界隈の人たちに興味を持ってもらうためにあえて違う世界観の作品とコラボしているわけで、そうした試みを侮辱するのは「ウマ娘から入った素人」と認識されても無理はない。
無論、JRAの試みに対して全肯定する必要もないが、それらの愚痴や不満は匿名の個人垢で言ってもらいたい。ウマ娘ファンを代表するような物言いのアカウントで、いちいち引き合いに出して比較するのは悪質な対立煽りと捉えられてもおかしくはない。ウマ娘プロジェクトは関係各社との信頼関係の上に成り立っているのだから、ウマ娘への心情を悪化させるような発言を軽々しく行うのは控えていただきたいものである、
戦績至上主義
上記のウマ娘コメントを見ても分かるとおり、田口氏はG1を制していない競走馬に対しては露骨に見下している。敵愾心を抱く対象へのコメントに比べればマイルドな物言いではあるが、これは「G1未勝利馬はいわゆる名馬と呼ばれる存在と同じ土俵に立っていない、論ずるに値しない」と見なしているからだろう。実際、過去のブログでもG1や重賞未勝利馬に対して田口氏は全くと言っていいほど話題に出していない。たまに出しても重賞未勝利のマイネルキッツが天皇賞春を制した事を指し、「昨年は重賞未勝利馬が勝つなど、昔の威厳がすっかり色褪せた感のある天皇賞春」とG1レースの権威が失墜したとコメントするくらいである。ここだけを見ても田口氏のG1未勝利馬に対するスタンスが窺えるだろう。
だが、ウマ娘を語るうえではそうしたG1未勝利馬の存在は避けては通れない。ブームの火付けとなった2期アニメではナイスネイチャ、イクノディクタス、マチカネタンホイザ、ツインターボのG1未勝利競走馬をモデルにしたウマ娘が集うチームカノープスが人気を博しているし、他にもビコーペガサスやメジロアルダンなどG1未勝利の競争馬がウマ娘として実装されているのである。先に述べたとおり、田口氏はツイッターアカウントの方向性をウマ娘ユーザーに向けて舵を取り、キャラの元ネタに関するイラスト付き解説で注目と知名度を得た。それ故、上記のキャラのモデルとなったG1未勝利馬にも触れざるを得なくなったわけだが、それによって未勝利馬を軽視してるスタンスが露呈したのである。
アニメ放映直前に登場キャラクターの情報が発表された際、田口氏はカノープスの面々に対し「G1勝ってないのに何でやと思ったら、テイオーとマックイーンの時代の脇役ってことか」とツイートをしている。まず真っ先にG1未勝利の競走馬がウマ娘になることに疑問を呈しているあたり、カノープスの面々に対しても初めは軽視していたことが窺える。
いざ放映されてみれば、自身のレースで心意気をトウカイテイオーに伝えるナイスネイチャやツインターボの姿に視聴者は胸を打たれ、癒し系のマチカネタンホイザや知的ながらもノリの良いイクノディクタスたちとの絡みも好評で、結果的に大成功のキャスティングと言える結果となった。史実のG1未勝利馬、いわゆる「善戦ホース」にも注目を集まり、G1未勝利馬だけが物語の主役でないと知らしめる良い機会にもなったと思われる。
そして、2期アニメの放映中にアプリがリリースされ、ブームにさらに拍車を掛けることになったわけだが、同時に後々カノープスのキャラも含めた未勝利馬に関わってくる問題が発生する切っ掛けにもなってしまった。ソシャゲのシステム上避けては通れぬ、キャラのレア度設定である。ウマ娘も当然ながら、初期実装キャラを星1→星2→星3、サポートカードをR→SR→SSRの形にランクを振り分けていたのだが、そこで実馬の実績とキャラクターのランクのギャップがちょっとした話題になった。G1を7勝したウオッカが星2、短距離の覇者サクラバクシンオーが星1だったり、前述の彼女たちよりG1勝ち数が少ないキャラが星3であったりすることなどが話題になっていた。もっとも星3以下に関しては名馬が元ネタのキャラが手に入りやすいということで特に紛糾することにはならなかったし、星3キャラも殆どがアニメで目立った出番を貰ったキャラだったので大方は納得していた。しかしながら、その後の実装のラインナップが後々物議を醸すこととなり、田口氏もそこに絡めてカノープスの面々の史実の実績についてコメントしたのである。
初期実装でナイスネイチャが星1であることを受けて、田口氏はマチカネタンホイザに「実装されるなら確実に星1スタート」と言い、ツインターボのSSRサポートカードが発表された際は疑問を呈して「名馬だらけの中にいるのが不思議なレベル」とさえ言っている。アニメやアプリの内容に感動したと言いつつも、未勝利馬軽視の主張は崩さず、それどころかチームカノープスを「G1未勝利ウマ娘の駆け込み寺」と解釈したらしく、ビコーペガサスやメジロアルダンに対しても「カノープスへ行こう」と雑にコメントする始末。
このチームカノープス、結果として「G1未勝利馬」が集った形ではあるが、それがコンセプトとは明言されているわけではない。2期の主人公であるトウカイテイオーとメジロマックイーンと同じレースを走った名脇役たちというのが物語上の肝なわけで、制作スタッフはG1未勝利の要素に関しては特に言及はしていないのである。さらに言えば、このチームカノープス設定はアニメのみ(1周年アニバーサリーの特別編含む)のものであり、アプリで4人の組み合わせは継続しているものの、メインストーリーを除けば基本的にはチーム設定は引き継がれていない。それゆえ、未だに「G1未勝利馬はカノープスへ!」と一つ覚えのように言うのはどうかとも思える。
もっとも田口氏に限らず、G1を勝っていない過去の競走馬に対し「カノープスに入って欲しい!」という声は多数出ているが、これらはすべて軽視が含まれたものというわけではない。ウマ娘の世界においてはハルウララとキングヘイロー、ゴールドシチーとユキノビジンのような史実では全く絡みの無い組み合わせも人気を博すコンビとなることも多く、悪意なく単純に「G1に惜しくも届かなかった同士での絡みが見てみたい」という願望を呟いているケースもそれなりにある。だが、おそらく田口氏はそのようなパターンでは無い。98世代の追加メンバーでツルマルツヨシの実装が発表された際にもカノープス入りを進めているコメントをしているが、このツイートでは黄金世代と比較したうえで「こっちには入る余地は無い」というような言い方をし、カノープスを明確に一段落ちる扱いとしている。これが発端というわけではないが、「既存のキャラより格落ちする競走馬はカノープスへ!」という声もそれなりにあがっているわけで、そうした風潮に「カノープスにマイナスのイメージがつくのでは?」と危惧するファンも多い。そしてこれ以降もカノープス以外のG1未勝利馬のコメントも目立ち始めるのだが、そのきっかけはメジロアルダンの育成キャラとしてのガチャ実装であった。
このメジロアルダン、高い素質を持ちながらも、故障や脚部不安を考慮したローテーションでレース数も少なく、勝ち按も高松宮杯のみであった。しかしながら、陣営からも素質は期待されており、高松宮杯も当時のレコードを出し、天皇賞(秋)でもレコード勝ちをしたヤエノムテキに次ぐ2着など、名馬と呼ぶにふさわしい実力は兼ね添えていたのである。G1未勝利の競走馬をモデルにしたウマ娘で星3実装がされたのは、別衣装のハルウララを除けばメジロアルダンが初であった。直前にカノープス入りの候補として挙げていたキャラが最高レアで来た事に対し、田口氏は「G1未勝利な上、重賞も1勝しかしていないアルダンが☆3となると…」とツイート。重賞1勝「しか」とわざわざ戦績を軽んじるような物言いをしたわけである。しかも、直後にG1未勝利がトレンドに入ったことを受けて「それに関して喚いている奴を許さんという声が上がってるけど、肝心の喚いてる奴がいない」とすっとぼける始末。一応、批判を受けて、「軽視したつもりではなく、言い方が良くなかった」とは後で反省の弁は述べているが、批判を受けて渋々といった感がありありと見て取れる。
レコードタイムも重賞勝ち数もその競走馬の価値を計る重要な指標であり、その成績如何によって引退後の馬生を左右されるのは事実である。競走馬の市場価値においてはレースの成績こそが絶対な価値であり、そのシビアさも競馬という世界の一面であることもまた事実。では、それを得られなかった競走馬は名馬でないのか?決してそのようなことはない。勝利に届かずとも、観衆の記憶に残る走りを見せ、鮮烈な印象を脳に焼き付けた競走馬は数多く存在する。いわば競馬ファンの数ほどそうした名馬は存在するといっても良い。さらに、ウマ娘においてはどのキャラも重賞を勝ちうる可能性はあるわけで、いわば全員が平等な立ち位置にいる。史実では無しえなかった栄光を手にさせることが出来るその世界において、G1未勝利を持ち出して不満を述べるのは無粋な発言に他ならないだろう。
栄光に後一歩で届かなかった馬生がウマ娘としてのストーリーとしてどう昇華されているか、そういう視点に注目して語れば余計な波風は断たないのではないか。メジロアルダンは史実の脚部不安を取り入れ、思うように走れぬ状況の中で悲壮なまでの覚悟を見せるストーリーが高い評価を得ているが、いつもなら引くまで天井も辞さない田口氏はアルダンに関しては少し回しただけであっさりと撤退し、当然プレイもしていない。実際にストーリーをプレイせず、G1未勝利の印象だけで語るのは甚だ無責任な気もするが、メジロアルダンに限らず、田口氏はこうした食わず嫌いで引かないパターンはそれなりにある(カワカミプリンセスなど)が、それでストーリーを知らずにいるのは実に勿体ない話である。キャラの魅力を史実の実績だけで判断するのは、ソシャゲにおいて性能だけでキャラの価値を計ることと何の変りも無いと言える(ウマ娘にも一定数そうした価値観のユーザーはいるのだが…)
その後2022年9月に入り、ユキノビジンが星3育成キャラとしてガチャ実装。こちらも実馬はG1どころか重賞勝利の無い競走馬であるが、G1未勝利ながら再び最高ランクとして実装された2度目のケースとなった…のだが田口氏はこちらに関しては特に文句を言うわけでもなく、普通にテンションを上げていた。ユキノビジンは岩手県出身で、ウマ娘においても会話がすべて方言で行われるなど、地方出身特色を押し出したキャラ造形となっている。概要を見れば分かるとおり、田口氏も岩手の生まれであり、ユキノビジンはいわば同郷の仲間である。流石に同郷の存在に関しては甘くなるのだろう…かのように思えるが、実はうまよんアニメが放映されていた当時、ユキノビジンとゴールドシチーのエピソードが放映された際、「G1勝ってないのになぜ…」とユキノビジンにもしっかり物申している。しかもガチャ実装ではなく、ウマ娘として選出されたこと自体への疑問として述べているのだ。岩手出身のウマ娘がいることを喜ぶより、「メイセイオペラじゃダメだったのか!」と物申すあたり、G1未勝利の競走馬が岩手代表と選ばれるのが納得いかないということなのだろう。メイセイオペラは「日本競馬の歴史上、ただ一頭地方所属のままG1を制した名馬」としてJRAのCMにも抜擢されている。田口氏的に見て、こちらの方が岩手代表のウマ娘としてふさわしいということなのだろう。
余談だが、ユキノビジンのガチャに関しては天井に至るまで引くことが叶わず「同郷岩手の絆なんてなかった」と愚痴っている。重賞未勝利である競走馬が同郷であることを恥ずかしがる者との間に絆が育まれることなど、まずあり得ない。残当という言葉がこれほどふさわしい結果もないだろう。
また、ウマ娘に関わっていない現役の競走馬に関してのコメントでもG1が絶対という価値観を覗かせている。順調に重賞勝ち星を重ねているメイケイエールにも「G1勝っていない以外は完璧」と評しており、レコードタイムを出していても「高速馬場のおかげ」とし、素直な評価をしていない。また、以前ウマ娘に立候補したこともあって、当然のように「カノープスなら問題なし」と言っている。その他現役のG1未勝利馬に関してもカノープスに絡めてウマ娘に結び付けるコメントも多々しているが、結局のところウマ娘ユーザーの評価を下げることに繋がるので控えて欲しいものである。
では、G1勝利を重ね、レコード記録を打ち出した競走馬を田口氏が評価するのかと言えばそういうわけでもない。上記のウマ娘のモデル競走馬に関するコメントを見れば分かると思うが、グランドスラムを達成したテイエムオペラオーや有馬記念レコードを打ち出したゼンノロブロイ等に対しては「同世代が大した事が無かった」「高速馬場や逃げ馬の存在が大きかった」などと常に何らかの外的要因が有ったと語り、競走馬自身の強さを認めようとしていない。スペシャルウィーク産駒や98世代の同期(一部除く)以外に関してはある意味平等に不条理な評価をしているとも言える。唯一、シンボリルドルフに関しては世代は違えど一貫してその強さを賞賛しているが、逆にここまで徹底していると何故ルドルフだけ素直に評価しているのかが不思議に思える。
そして2023年に入り、新たにこの話題に一石を投じるウマ娘たちが実装されていくことになる。
10月にはキタサンブラックを主役とした『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』が放映され、そこで新たに発表されたウマ娘の中にサウンズオブアース、ロイスアンドロイスといった「重賞未勝利馬」をモデルとしたキャラが追加されたのである。前述のとおり、これまでG1未勝利でもウマ娘化されている前例はあるが、それでもG2、G3などの重賞自体は勝利していた。唯一初期から実装されているハルウララのみが重賞未勝利(というより勝ち星無し)であるが、これは「知名度が突出してるが故の例外」と見なされており、今後そうした戦績の競走馬をモデルにしたウマ娘は来ないだろうという見方が強かったのである。
その予想に反して、その「重賞未勝利馬」が登場したわけであるが、意外にも田口氏はこの2名に関してはこれといった不満を口にはしていない。詳しくはリンク先の記事を参照すれば分かるが、サウンズオブアースは30戦2勝、ロイスアンドロイスが28戦3勝と勝ち星こそ少ないものの、両者ともレースのグレードに関係なく入着を繰り返すことで着実に賞金を獲得しており、特にサウンズオブアースは「重賞未勝利内での総賞金獲得額が歴代1位」という記録も打ち立てている。それぞれ現役時には「最強の2勝馬」「最強の3勝馬」と呼ばれており、勝ち星の数だけでは強さでファンを魅了してきた。
そういう意味では両者の話題性は大きいものであり、さらにサウンズオブアースは社台レースホースの主要株主かつ社台ファーム代表である吉田照哉氏ということもあり、大手馬主に対して水差し発言をするわけにはいかないと判断したのかもしれない。ロイスアンドロイスに関してもリアルタイム観戦前の時代であることを述べており、以前語っているマイルールに従って慎重に発言することにしたのかもしれない。
そして11月に入り、アニメとは別のラインで新たなG1未勝利馬が追加された。1994クラシック世代にあたるサムソンビッグである。
この競走馬は当時のクラシック三冠レースをナリタブライアン以外で全戦出走した唯一の存在であり、しかも皐月賞をブービー、その後の日本ダービー、菊花賞も最下位で終えるという、準逆三冠という競馬史上2頭しかいない珍称号も手にしている。前述のとおり、重賞未勝利であってもウマ娘化する前例は既に出てきており、さらに重賞の勝ち鞍(きさらぎ賞)もあるわけで、前述の2人に比べれば選出のラインナップとしては妥当な線に思えるが、それでもこの発表は界隈に大きな驚きをもたらした。
驚かれるということは裏返せばそれだけ予想が付かなかったということ。おそらくそれは知名度の低さが要因となっていると思われる。
先に挙げた準三冠馬というトピックスこそあるものの、先の2頭の重賞未勝利馬のように「勝たずとも高額賞金獲得」「最強の〇勝馬」のようなポジティブな話題で無かったせいか、あまり知られてはいなかった。さらに言えば、サウンズオブアースとロイスアンドロイスはウマ娘以前よりニコニコ大百科の記事が作成されていたが、サムソンビッグに関してはウマ娘化が発表された時点では個別記事が存在して無かった(現在は有志により作成されている)先述の94世代のクラシック三冠レース皆勤のエピソードに関しては、当時のよしだみほ氏の「馬なり1ハロン劇場」の1エピソードでナリタブライアンとの友情物語に昇華されており、今現在サムソンビッグの名前がポンと出てくるのは馬なり1ハロン劇場の愛読者くらいという、まさに「知る人ぞ知る状態」だったというわけである。そういう背景もあってか、思い出としてサムソンビッグを語る声はSNS上で挙がるものの、将来ウマ娘化される競走馬の予想する声の中では彼の名前を挙げる人はほぼ皆無に等しかった。
加えて、スターブロッサムでの先行登場ということも驚かれた一因だろう。かつてシンデレラグレイでは初期にヤエノムテキ、メジロアルダン、サクラチヨノオーらがアプリやアニメに先駆けて登場していたが、アプリリリース後は実名で新規のウマ娘が登場することは無くなっていた。この作品でも既に許可を貰っている馬主の冠名を拝する馬で「サクラエイコウオー」「タイキブリザード」らの実装が期待されていたが、いずれも仮名での登場であり、こちらのコミカライズでも実名ウマ娘の先行登場ではないと思われていた。そんな中、主役のローレルでは無くナリタブライアンと関係の深い競走馬の名前が登場したわけで、いわば完全に不意を突かれた形だったのである。
かくして並みいる名馬に先駆けて実装となったサムソンビッグだが、サウンズオブアースとロイスアンドロイスを普通に受け入れていたはずの田口氏はその参戦に関し思うところがあったのか「こう言ってはなんだけど、三冠全部惨敗した以外に特に秀でたトピックスもない馬まで(実装)…となると、最終的にウマ娘の数が万を超えるよw」と含みのある言い方をしている。ブライアン以外に唯一クラシック皆勤した経歴をフォロワーから伝えられても「三冠皆勤はミリも珍しくない」「ローレルの物語だしクラシックは飛ばしても良かったのでは」と明らかにサムソンビッグに対するリソースを割くのが無駄と言わんばかりの態度を出していた。戦績至上主義の田口氏がG1未勝利馬のサムソンビッグを面白く思わないのは容易に予想できるが、こうした意見は田口氏のみの意見という訳ではない。アプリ初期こそモデル元のネタ切れも心配されてきたが、社台やサンデーレーシングの許可が得られたことでそれらは杞憂となり、むしろ大手の馬主でG1を勝っていても実装されるパイの奪い合いは熾烈なものとなっている。事実、アニメで許可を得たサンデーレーシングのG1馬であるリアルスティールも本編内では「ゲンジツスチール」なる仮名の存在となっており、許可が出ており、なおかつ実績と知名度が申し分なくともリソースには際限が有る事を窺わせている。そうした状況下でマイナーな存在のサムソンビッグの実装を面白く思わない声も出ており、田口氏もその意見を代弁したのかもしれない。ただ、だとしても前述のサムソンビックの表現はトゲを感じさせるのであり、まるで嘲笑するかのような言い方に引用やリプで批判意見も来たが、田口氏はそうした人たちの揚げ足を取る言い方で反論しており、自分の発言を失礼なものと認めることは無かった。
知名度が低い事自体は事実であろうが、後年障害に転向し京都のコースで未だ破られないレコードも出しており、準逆三冠馬以外に秀でたトピックスが無いと断ずるのは早計だと思われる、その三冠皆勤にしても、ウマ娘登場前から存在していたWikipediaの記事に前述のよしだみほ氏の漫画の1エピソードとして描いたことが記載されており、特別な話題と言っても差し支えないだろう。フォロワーとのやり取りで田口氏は「そのエピソードはリアタイで読んでてむしろそこで知った」と回答しているが、それならば「ミリも珍しくない」と切って捨てるのと矛盾しているように思える。また田口氏が目を掛けていたエフフォーリアの調教師である鹿戸雄一氏が騎手時代に騎乗している事も話題になったが、知らなかったのか特筆すべき点で無いと思ったのか、そこに関しては一切触れていない。
サムソンビッグもロイスアンドロイス同様、田口氏がリアルタイムで見る前の時代の競走馬であるはずだが、こちらに関しては「生で観てない時代の競馬は伝聞にしかならないので多くは語らないようにはする」というマイルールを無視して、やたらと侮蔑の感情を滲ませる物言いをしているのは何故なのか。サムソンビッグはウマ娘のキャラクターで100人目のタイミングでの実装ということも話題になっており、そこも田口氏としては気に入らなかったのかもしれない。あるいは元々スルーしているコミカライズからの発信で話題になるのが面白くなかったのではという見方も有るが、いずれにしても軽はずみな発言で顰蹙を買ったのは間違いない。
なお、この実装に関してサムソン牧場の当時の牧場長の甥っ子である同人作家が驚きの声を上げており、そちらの歓喜ぶりも話題になった。この人はウマ娘が世に出たばかりの頃からサムソンビッグの名前を出しており、可能性がほぼ無いと思いながらも「ウマ娘に出してほしい」と度々アピールしていた。そんな彼に取って今回の実装はまさしく瓢箪から駒であり、混乱と歓喜がない交ぜになったポストを連闘するほどの狂喜乱舞も無理も無いと言える。その思い出を語る中で「中々勝てないけどあの馬は誇りだった」と真摯な想いも告げており、ガイドライン制定に関しても「思い入れのある子の性的描写を見なくて良かった」と身近な存在が来て改めて重大さを実感した旨を述べている。直接の関係者ではないものの、先のよしだみほ氏の件も合わせて、どんな馬にもファンが居るということを実感させるエピソードと言えるだろう。
この件を知ったのか、否定気味な発言をしたはずの田口氏は一転して過去に自分が「サムソンビッグがツインターボのようにブライアンを復活させる」と予想したツイートをリポストして、「それならば頷ける」と意見を翻し、2期アニメ10話のシチュエーションをそのまま流用した漫画を投稿した。また、前述の同人作家の方のガイドラインに関するポストもリポストしている。自分がサムソンビッグを歓迎しているように見せ、あわよくば認知してもらうことを狙ったのかもしれないが、この同人作家の方はサムソンビッグが実装された瞬間から色々エゴサーチしているようなので、ある程度インプレッションが多かった「三冠全戦惨敗以外トピックスが無い」発言を目にしている可能性も有る。また、その方はサムソンビッグのXに上がったイラストを片っ端からリポストしていたのだが、田口氏の挙げた漫画については現在に関してまでいいねもリポストもしていない。
これらのサムソンビッグの発言は結果的に炎上には繋がらなかったものの、軽率な発言で実馬に近しい人にまたしても悪印象を広めた可能性が高いと言えるだろう。今後もG1未勝利馬が実装される度に何か燃える発言をするとの見方が強いが、いい加減その手の予想は裏切って欲しいものである。
スペシャルウィーク産駒に対する態度の違い
過去、田口氏はブログ「たそがれ領域」にて、スペシャルウィークの種牡馬引退に際し次のコメントを寄せていた。
ブエナビスタ、シーザリオ、トーホウジャッカル、ゴルトブリッツ、ローマンレジェンド、リーチザクラウン、インティライミ、オースミダイドウ、ナリタクリスタル、サンバレンティン、トライアンフマーチ……色んな馬がいたなぁ。
主な発信の場をツイッターに移した後でも「エピファネイアやリオンディーズ、リーチザクラウン、トーホウジャッカル産駒の未勝利馬まですべてチェックしてます」と語っており、スペシャルウィーク産駒に対する情熱を自負しており、さらに同ツイート内で「他の方は競馬識者と言えどそこまでは把握してないでしょうし」とまで言っている。上記のブログでも「誰も知らないような」と付け加えたりと、とにかくスペシャルウィークの血統産駒に関しては自分が一番詳しいと言わんばかりにアピールしている。
だが、実際のSNSでの言動を見たものからは「本当に全部知っているのか?」「あからさまに優劣を付けているのでは?」という声も出ているのである。
例えば、スペシャルウィークの血を引く産駒同士が同じレースで相まみえる場合。競馬の世界では、一頭の競走馬の血を引く産駒が同じレースに複数出走し、競い合うのは珍しいケースではない。最近の事例で言えば2021年に行われた阪神ジュベナイルフィリーズがそれにあたり、そこではエピファネイア産駒のサークルオブライフとトーホウジャッカル産駒のトーホウラビアンが参戦していた。共にスペシャルウィークの血を引く存在であり、「スペシャルウィークの産駒を全てチェックしている」とコメントのとおりであれば、事前に出走する2頭両方に触れそうなものだが、実際にはサークルオブライフのみに言及し、トーホウラビアンには全く触れないという有様であった。サークルオブライフは未勝利戦で強い勝ち方をしてから注目をしており、阪神JF前から度々アピールしていたのだが、トーホウラビアンに対しては全くコメントをしていなかった(その後の特別戦勝利でようやく触れたくらい)サークルオブライフにはタイキシャトルの血も入っていることから、ウマ娘ユーザーにアピールしやすいという思惑もあったのかもしれない。
もっともこれに限らず、田口氏はスペシャルウィークの直仔にあたり、血の繋がりが一番濃いはずのトーホウジャッカルの産駒についてはほとんど触れていない。もちろん逐一発信する義務は無いが、エピファネイア産駒へのコメントに比べるとあからさまに少ないのである。元々トーホウジャッカルに関しては、過去にもアニメうまよんでゴールドシチーのとユキノビジンのエピソードが放送された際、ゴールドシチーの実装に関して「尾花栗毛ならサッカーボーイかトーホウジャッカルの方が良かった」と言ったのちに「戦績がアレか」と言い放っている。未だ保持されている菊花賞レコードを打ち出した競走馬に対してはもちろん、スペシャルウィークの直仔に対するコメントとも思えない言いぐさである。もちろん、元のツイートはゴールドシチーにも失礼な発言である。
同じくスペシャルウィークの直仔で種牡馬を務める存在としてリーチザクラウンがいるが、こちらに関しては一応はちょくちょく産駒の新馬勝利についてコメントはしている。西山オーナーが引き取って種牡馬にしたという経歴があり、存在を把握されている田口氏にしてみれば下手な事をいうとリスクが高いというのもあるのだろう。しかしながら、やはりエピファネイアに比べるとスペシャルウィーク産駒代表として語られる機会は少なく、本格的にアピールしたのはドバイでUAEダービーを勝ったクラウンプライドが注目され始めてからである。ちなみにこの時「リーチザクラウンの代表産駒がやっとキョウヘイからクラウンプライドに代わる」と発言しており、シンザン記念を勝ったキョウヘイがこれまでリーチザクラウンの代表産駒であったことが不満であるかのようなことも窺わせている。エピファネイア産駒のようにG1を複数取らなければスペシャルウィークの産駒として語るのが憚られるということだろうか。また、どの系列のスペシャルウィーク産駒関しても、地方や特別戦の結果は滅多に語ることはない。そちらを軽視しているのか、中央で輝かしい成績を残さなければ語る勝ち無しと見なしているのか…いずれにせよ、よっぽど注目させるような事件が無ければ触れることは無い。
他にも2頭の直仔に対するコメントとして、スペシャルウィークの産駒のウマ娘化を希望するツイートでブエナビスタとシーザリオ名前を挙げ、その後「リーチザクラウンでもトーホウジャッカルでもいい」と前2頭に比べて格を落とした妥協ラインであるかのような言い方をしている。これらのことから、スペシャルウィーク直仔の2頭は軽視しているとみなして間違いないだろう。ある意味、先述の戦績至上主義は推しの競走馬産駒であろうと平等に発揮されているとも言える。
また、タイテエムのウマ娘化を希望するツイートで注目を集めたメイタイファームでもトーホウジャッカルの産駒を生産しており、「スペシャルウィークの後継種牡馬はリーチザクラウンとトーホウジャッカルだけなので頑張って欲しい」とアカウントで発信しているが、普段メイタイファームのツイートを話題にすることも有る田口氏は何故かこのツイートはスルーし、RTもしていない。エピファネイア産駒をスペシャルウィークの代表と言っている手前、直系の種牡馬はリーチザクラウンとトーホウジャッカルであることを広めれると都合が悪いから…と言われているが、真相は不明。
だが、贔屓しているエピファネイア産駒に対しても成績が奮わなければ冷淡、見放すようなコメントをすることもある。
シンボリクリスエスの項目におけるエピファネイアへのコメントの変遷を見れば分かるとおり、勝てば上機嫌で褒めそやすが、負ければ思い切り落胆の意を示す。そのうえ、負けた時は相手側の血統に原因を擦り付けるのだから始末が悪い。負けても信じて応援するならまだしも、一度敗北を喫した馬に関しては次走から保険を掛けるかのように不安気なツイートをするのだ。
直近のケースで言えば、2021年の年度代表馬エフフォーリアが分かり易いサンプルである。
前の項目で何度か触れているが、2021年はクラシック三冠は皐月賞のみにとどまったものの、秋以降は天皇賞秋と有馬記念で古馬を相手に勝利を収めるなど正に飛躍の年で、田口氏が有頂天になるのもおかしくない活躍だった…のだが、古馬になり大阪杯、宝塚記念と続いて掲示板を外し、不調に陥る。ここで田口氏はエフフォーリアのピークは過ぎたと判断したのか、露骨にトーンを下げ始める。これに関してはツイートを見てもらえれば分かり易い。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1474994411553837056
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1570697826337951745
上が2021年の有馬記念直後、下が連敗後に2022年の有馬挑戦を目指すと陣営発表を受けてのツイートだが、同じ有馬に関してのツイートでも熱量が全く違うのが分かるだろう。再び勝利を目指して再起を図るエフフォーリアに対し、どこか他人事のように感じられるコメントを見ると本当に同一の馬に対して言ってるのか疑わしくなるほどである。
敗北を喫し、成績が振るわなくなってからのトーンダウンぶりを見ていると、「勝っている時だけしか応援しないのか?」という疑念も浮かんでくるだろう。田口氏が本心でどう思ってるかは定かではないが、この落胆ぶりを見ると少なくともスペシャルウィークの種牡馬引退の際に語ったような産駒への愛情は感じられない。強いレースを見せ、輝かしい戦績を積み上げた時はこれとばかりに持ち上げ、敗北を喫すれば一転、用済みとばかりに冷たい言葉を浴びせかける。「産駒をスペシャルウィークを飾りたてるアクセサリーとしてしか見ていない」と批判の声も出ているが、これらの言動を見れば無理からぬことだろう。
田口氏が信奉するスペシャルウィークもかつて京都大賞典の大敗後、秋天をレコード勝ちするという復活劇を見せている。だが、田口氏はその時巻き返すと信じていたのを「若気の至り」と評し、エフフォーリアへの信頼が揺らいでいると言っている。見識者を気取ってる手前、現実を見ずに妄信するのが恥ずかしいという言い分かもしれないが、周りから馬鹿にされても信じ続けるのがファンとして真っ当な有り方ではないのだろうか。結局田口氏はその後も「ファン目線でも半信半疑」「『いや~無理でしょう感』が漂っている」と逐一不安を口にし、信頼を見せる様子は無かった。
そして2022年12月25日の有馬記念当日。エフフォーリアは前走の宝塚記念から馬体重が12キロ増になっており、絞り切れなかったか?と不安の声も挙がっていた。加えてレース前の横山武史騎手の「今のエフフォーリアはこういう馬だと受け止める」という声からも完全復活はされてないとみなされ。それらの影響もあり、当日は5番人気のオッズ10.1倍という有様であった。田口氏は今回の有馬で馬券を購入したもののエフフォーリアの応援馬券では無く「エフフォーリアが1着になれば紙屑になる」という中で、勝つ可能性すら考えていない様子であった。そしてレース本番、エフフォーリアは中盤の位置に付いたまま最終的に5着と掲示板入りすることで意地を見せた。結局今年勝ち星を挙げることこそできなかった者の、徐々に順位は上げてきており、有馬記念の走りでは前進気勢を見せたことで近い将来の復調をファンに予感させることになった。
これに対し田口氏の反応は「エフフォーリアは5着か、一瞬おっと思わせましたけどね。」と淡白なもので、むしろ同じエピファネイア産駒で13番人気ながら4着に入ったイズジョーノキセキの活躍にテンションを上げていた。結局その後労いの言葉も無いまま、話題を勝ち馬イクイノックスに切り替え、血統にキングヘイローの血筋が入っていることから「上位入着馬は黄金世代の血が入っている」として98世代の影響力はスゴイ!とアピールした。
デアリングタクトがJCを走り終わった時に「泣きそうになった」「見くびっててゴメン」とその走りっぷりに感動し、「リアルタイムで見た人で語り継いでいきましょう」と熱弁した時と比べると、同じくまだ終わっていない所を見せたエフフォーリアに対してのリアクションは冷淡にすら感じられる。繋靱帯炎からの復帰、そして中一日でのG1連闘の激走をしたデアリングタクトと比べるとドラマ性が薄いと感じたのかもしれないが…前年度の有馬記念時に「現役最強!」「どこまで強くなるか楽しみでしかない」と歓喜していた情熱はもはや感じられなかった。
エフフォーリアの有馬挑戦の結果がどうであろうとも、今の力を出し切り、ファンの期待に応えるべく力走をしたことには変わりない。応援していると公言しているのなら落胆の意は内に押し込め、暖かい言葉で迎えてあげて欲しいものである。無論、地方や障害レースでも勝利を目指して頑張っている他のスペシャルウィーク産駒たちにもだ。もっと言えば、産駒以外の競走馬にもそうした目を向けてほしいところなのだが…
その後エフフォーリアは2月の京都記念に出走、昨年夏に凱旋門に挑戦したドウデュースの国内復帰のレースでもあり、両者の対決に注目は高まったが…心房細動によりエフフォーリアは競争中止となった。その後正式に引退、種牡馬入りが発表。期待値を下げ切っていたからか田口氏は大きく落胆することも無く、今後の種牡馬としての活躍期待を寄せるコメントをするに留まった。
ウマ娘のコミカライズに関するコメント
自身が漫画家であり、ウマ娘への愛が深いと自負していることもあって、田口氏は度々ウマ娘のコミカライズを任せてほしいとアピールしている。黄金世代をテーマにした漫画を描きたいらしく、「キングヘイローやセイウンスカイを主役にした漫画を描かせて欲しい」とタイトルまで作成してプレゼンするなど、それなりに意欲を見せているのだが、その一方で既存のウマ娘プロジェクトの漫画作品にはほとんど触れていない。
ウマ娘のプロジェクトが軌道に乗る前からコミカライズは展開されており、ハルウララの半生を描いた「ハルウララがんばる!」、アニメとは違ったトレセン学園の物語が展開される「STARTING GATE!」、ウマ娘の日常をコミカルに描いた「うまよん」などがあったが、いずれもCygamesが運営する漫画配信アプリ「サイコミ」でしか読むことが出来ず、アニメ化されたうまよん以外については、当時のファンの中でも知る人は少なかった。この中で単行本化されたのはSTARTING GATE!のみだったが、それも途中で刊行打ち切り。さらに2018年時点ではセイウンスカイを主役に据えた「ウマ娘 プリティーダービー BLUE SKY」の連載がサイコミにて予告されるも音沙汰無しの状態になるなど、2020年までのコミカライズの展開に関しては決して順調と言えるものでは無かった。そのような経緯もあり、ウマ娘の漫画については、内容の面白さは別としておよそ一般受けするものではないのでは?という見方が殆どであった。だが、2020年6月、「ウマ娘 シンデレラグレイ」の連載が開始されたことでその状況は一変する。オグリキャップのドラマ性に富んだ馬生を元にした物語は好評を博し、1期から時間が経過して冷めかけていたウマ娘の熱を取り戻させたのである。そこからアニメ2期、アプリリリースを経てウマ娘の人気が盤石なものとなったタイミングで、サイコミでしか読めなかった「ハルウララがんばる!」が期間限定で復刻。「STARTING GATE!」が小学館から改めて新装版として最終回まで発刊、うまよんもアニメがBlu-rayで発売されるの際の特典としてブックレット化されるなど、興味を持った新規ユーザーが読むことが容易になった。
そこから更に新規作品が発表され、ウマ娘のコミカライズ展開は順調に広がりを見せている。
また、2022年5月5日に行われたライブイベント「4th EVENT SPECIAL DREAMERS!!」横浜公演DAY2では、サクラローレルを主役とした連載も発表。ブームの到来に伴い、コミカライズ展開も軌道に乗り始めてきたのである。
こうしてコミカライズ関係が賑わってきたにも関わらず、アニメ、アプリに言及してる田口氏はこれらの作品について具体的な感想を述べた様子は無い。うまよんやSTARTING GATE!に関してはそれぞれ「ブームになった今ならウケるだろうに…」といったツイートこそしているが、内容についての具体的な感想は一切述べてない。現役の漫画家であり、なおかつ競馬の知識がそれなりに有る田口氏であれば「このレース描写が凄い」「細かく元ネタを再現している」といったような、一般の読者とはまた違った観点で評価が出来るはずであり、そうしたツイートこそ需要があると思われるが、ウマ娘の漫画については不自然なまでに一切内容を語ろうとしないのだ。
一方で少年サンデーで連載されていたゆうきまさみ先生のじゃじゃ馬グルーミン田口氏UP!をおすすめ競馬関係漫画として熱烈にプッシュしており、自身が描いている小学館以外の漫画は語るのを遠慮しているのでは?と推測もされた。だが、過去の漫画でじゃじゃ馬グルーミン田口氏UP!以外にみどりのマキバオーを自身の青春とも言える競馬漫画として挙げており、集英社作品が禁句というわけではなさそうだ。そもそもSTARTING GATE!が小学館から新装版として出ることになった時も触れてはいないし、出版社絡みでコメントを差し控えているということはなさそうである。
ここからは現在連載されている作品別に、田口氏の反応を解説していく。
ウマ娘 シンデレラグレイ
いわずと知れたスターホース・オグリキャップ。その波乱万丈な馬生をウマ娘のストーリーとして再現しようというこの作品は、企画構成に伊藤隼之介、脚本に杉浦理史、作画に新人の久住太陽を迎え、ヤングジャンプで連載されることがぱかチューブで発表された。好評だったアニメ1期のプロデューサーと脚本家の再タッグでコミカライズが展開されるという情報は、ウマ娘界隈にとって久々の大きなニュースだった。しかしながら、この時は未だアニメ2期が開始前。ブームの到来前ということもあって、新たなコミカライズの展開に対し冷ややかな意見も多く、当時のコメントでも「そんなことよりアプリは?」という感想が目立っていた。初めての紙媒体の連載がいきなり集英社のメジャーな週刊誌、それも作画が読み切りを一度発表しただけの実績の無い新人ということで、前述の「果たして一般受けするのか」という不安も大きかったのはあるだろう。しかし、いざ連載が開始されると、それらの声は杞憂に終わることとなる。
元々、実馬オグリキャップの競走馬生活はその成績も含めてドラマ性に富んでおり「オグリの主役に据えた作品が面白くないわけが無い」と、期待を寄せる声も一部では出ていた。その期待に応えるように、本作品はトレセン学園へ来る以前のオグリキャップの前日譚から始まり、地方の実情、中央への移籍などの史実に基づいたシビアな面も描かれるなど、アニメ以上にシリアスな展開が読者を惹きつけた。加えて、久住先生の迫力ある作画によるレースの描写も好評を博し、アニメ二期が始まるころにはすっかり人気連載陣の仲間入りを果たしていた。
田口氏は、上記のシンデレラグレイのPVが発表された時には「これは面白そう」と反応していたものの、それ以降はさっぱり触れようとしなかった。そんな田口氏がシンデレラグレイの名前を出したのは単行本発売の日である2022年1月19日。この日には笠松競馬にて協賛レース「シンデレラグレイ賞」が行われる予定で、アニメ2期の放送も始まったことも合わさって絶好のタイミングとなるはずだった。しかし、ここで思わぬ不運に見舞われる。笠松競馬関係者の所得税の申告漏れが発覚し、事実確認のためにしばらく自粛するということで、協賛レースもそのあおりを受けて中止となったのである。ウマ娘公式アカウントからもアナウンスがされたのだが、それを受けて田口氏は次のツイートをした。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/o_m_a_e_p/status/1351407901928157184
今までのウマ娘のコミカライズ関係の不遇な状況からシンデレラグレイの売れ行きを心配し、「災い転じて福となす」というエールを送った可能性も無くはないが…不謹慎なツイートには変わりない。そもそも何故このタイミングでわざわざ言及したのか?今までスルーしていたのに、不祥事が起きたら途端に言及するのはネガティブな印象を植え付けようと見られてもおかしくはない。
田口氏の思惑どおりかは不明だが、そんな不運に見舞われてもシンデレラグレイの単行本に影響は無かったようで、SNSでは「本屋に行っても売り切れで手に入らない」との声が相次ぎ、2月には1巻重版、3月には1、2巻同時重版となり、6月には100万部を突破するのであった。しかしながら好調な売れ行きがネットニュースで話題になるようになった途端、再び田口氏はスルー。2022年3月には書籍と電子版を合わせて300万部を突破し、公式と久住先生が喜びと感謝の声を出しているが、この時に田口氏も久々に反応。シンデレラグレイの単語を出さないものの「自分も300万売れてれば…」と羨むような反応をしていいた。同ツイートで「タイトルのケツに勝手にプリティーダービーって付けたらいかんか」と言っているあたり、「シンデレラグレイが売れているのはコンテンツの力があるから」と言外に主張したがっているのだろう。確かにウマ娘やオグリキャップという元ネタの強さはあるが、史実のネタを上手く落とし込んだストーリー展開、久住先生の作画が織りなす迫力のレースシーンも高評価を得ている要因なのだから、漫画単体としても名作であることは素直に認めるべきであろう。
この後、ちょくちょく協賛レースイベントやウマ娘関係でシンデレラグレイの単語は出すも、相変わらず内容については触れようとはしなかった。GW恒例イベントのゴルシウィークでゴルカライズと謎の予告が出された際に田口氏も反応したのだが、それが久住先生の書下ろしシンデレラグレイパロディと判明した後は全く反応しなかった。推しのスペシャルウィークも友情出演しているのにも関わらずである。
だが、その後田口氏はある出来事がきっかけでシンデレラグレイの具体的な内容について言及することになる。競馬評論家ライターの花岡貴子が、シンデレラグレイのとある描写に異議を唱えたのである。該当するシーンは、毎日王冠前にシリウスシンボリがダイナムヒロインをパドックでのダンスに巻き込んで負傷させたシーン。これは史実ではダイナアクトレスとレジェンドテイオーが入れ込んだシリウスシンボリに回し蹴りを喰らったシーンを表現したものであるが、このエピソードに対し、ダイナアクトレスのファンと公言する花岡は「挿入する必要があったのか?」とショックを受け、ウマ娘から一時的に距離を置くと宣言する事態にまで発展した。この一件に対し、ウマ娘ユーザーの間では「過剰反応」「思い入れのあるファンなら言いたくなる気持ちも分かる」と賛否の意見が出た。この件は読み手次第で解釈が分かれるので、ここでの見解は控えるが、田口氏はこの件に関して「なるほどシンデレラグレイのダイナアクトレスの方でしたか」とツイートした。
このようにネガティブな話題の時にのみシンデレラグレイを取り上げる田口氏だが、何故このような態度を取るのか?このあたりは、スペシャルウィークおよびその産駒以外に記録を打ち立てた名馬に対する態度に置き換えると説明が付く。
田口氏は過去に競馬漫画を描いてみたいという欲求があったと言っており、競馬漫画の変化球としてウマ娘のようなネタを提案して没を喰らった経験も語っている。漫画家にはよくある話だが、自身の望むものが描けないという境遇に対して鬱屈した思いはあったのだろう。それが今では競馬漫画が受け入れられる素地が整い、新人が過去の自分が望んだテーマで漫画を描き、ブームとなるような大ヒットを打ち立てている。田口氏の性格からすればそんな状況が面白いわけが無い。そこで、表立って文句を言わずとも、ネガティブな話題の際に取り上げることで後ろ向きな印象を植え付けようとしたのではないか。とはいえ、この騒動がシンデレラグレイの連載に何ら影響が出る事も無く、好評のまま連載は順調に続いている。
そして、3.5周年記念のぱかライブではシンデレラグレイのアニメ化を満を持して発表。サプライズの目玉情報とあっては流石に田口氏もスルーすることは出来ず、驚きのリアクションをしながらシンデレラグレイ公式や久住先生のアニメ化に関するポストを片っ端からRPした。放映は2025年予定とまだ先ではあるものの、今後毎週放映されることになれば田口氏も今までのように無視を決め込むことは出来ないはずなので、その際にどのような言動をするかが注目される。
ウマ娘 プリティーダービー スターブロッサム
97年古馬三強の一角であるサクラローレルを主役にしたコミカライズ。
2022年3月6日に行われたライブイベント「4th EVENT SPECIAL DREAMERS!!」東京公演DAY2にて、PVが流され発表された。サクラローレルはその前月の2月22日のぱかライブTVにて実装が発表されたばかりであり、スピード展開に界隈は大いに賑わい、期待が高まった。配信にてリアルタイムでその情報を見ていた田口氏は「サクラローレルのコミカライズ!?」と見たままの反応をしたものの、同時にメインストーリー1部最終章の予告が流れていたこともあり、話題をそちらに移してその後特に掘り下げることは無かった。
その後、2023年3月26日のぱかライブ放映にて同年4月10日より連載開始の情報とキービジュアルが発表され、そこに謎のウマ娘の姿(ヨシノプリヴェール)が描かれていたことから、その子を気に掛ける素振りと同世代のタイキブリザードを期待するポストをしている。
しかしながら実際に連載が始まっても話題に挙げる事は無く、シンデレラグレイと同じくほぼスルー状態を貫いていた。14話の中でローレルが鬼のコスプレをしたことが界隈で話題になった際には、「鬼ローレルのインパクトが強すぎて仮想タイキブリザードの影が薄くなってるの草」と物語の展開より露出の多いキャラに話題を持っていかれているのを嘲笑してるようなポストをしている。当作品は隔週連載ということもあって、シンデレラグレイと比べると展開が遅く、分かり易い山場も無かったことから序盤の評判は芳しいとは言えない状態であり、田口氏から見れば大した作品では無いと思えたのかもしれない。
しかしながら、8話からの未勝利戦で勝ち上がりを懸けたレースの描写で徐々に評価は上がってきており、上述の14話時点でも批判の声は殆ど無く、むしろ好評を博していた。そしてそこから程なくして、さらにスターブロッサムは界隈で注目を浴びることとなる。
11月20日に16話が公開され、そこで前触れなく突然新たなウマ娘・サムソンビッグが登場したのである。
既に許可を貰っている馬主の冠名を拝する馬である「サクラエイコウオー」「タイキブリザード」らが仮名で登場していたために、当作品では実名ウマ娘の先行登場ではないと思われていた。そこから不意を突く形で新規のキャラクターが来たために界隈は騒然となったのである。
コンテンツと連動した展開となれば流石の田口氏もスルーすることは出来ずに驚きの声を上げていたが、そこからすぐさまG1未勝利かつ知名度の低いサムソンビッグの実装に懐疑的な声を出している。一応、今後の実装の際の敷居が下がったという肯定的な意見も出してはいるものの、あからさまにサムソンビッグを嘲笑し見下したような言い方が反感を買い、いくつか批判を受ける事となった(当然ながら氏は非を認めてはいない)。詳しくはこちらの項目で解説しているが、その際にフォロワーとのやり取りで「ブライアンのクラシックは飛ばしても良かった」と言ったり「同世代のオグリローマンはどうなるんだろう」と急に構成や展開について語り始め、さらにはサムソンビッグの今後の絡みを妄想した漫画も即席で描いている。
こうした意見は今までにも口にすることは出来たはずだが、作品が注目を浴びた途端に饒舌に語り始めるあたり、田口氏の戦績至上主義の一面がここでも垣間見える。2024年8月には対戦機会のあるバブルガムフェローの実装、さらにサムソンビッグのCV含めたプロフィールの詳細も発表されたため、この世代で近々新たな展開が来ると見られている。
ウマ娘 プリティーダービー うまむすめし
食をテーマにした、1話ごとに主人公の違うオムニバス形式の漫画。2023年2月22日の2周年記念ぱかライブにて発表され、同年3月1日から「サイコミ」にて連載開始されている。
初発表時のキービジュアルがスペシャルウィークということもあって田口氏はしっかりと反応しているが、その後は初回の一挙4話掲載という点にのみ触れ、以降は触れていない。もっともこれはサイコミという掲載媒体のマイナーさ故に、ファンでもリアルタイムで読んでいる声が少なく、特に何も思うところがないからというのが正直なところだろう。主役がスペシャルウィーク固定でないことも大きいと思われる。下手にコメントする可能性が無い分、他作品よりは安全とも言えるのだが…
ウマ娘 ピスピス☆スピスピ ゴルシちゃん
コンテンツの功労者であるゴールドシップを主役に据えたギャグ漫画。2023年10月19日、ゴールドシップの引退レースである有馬記念を描いた3期アニメ3話が放送されたのだが、その本編終了後のCMにて「週刊コロコロコミック」でコミカライズされる事がサプライズで発表された。小学館の看板雑誌であるコロコロコミックで連載とあって、田口氏も驚きのリアクションをしたものの、基本的に実馬含めてゴールドシップというキャラを快く思っていないせいか、他のコミカライズ同様、余程の事が無い限りはスルーしている。
基本は1話完結でシンデレラグレイやスターブロッサムのような史実にそった物語ではないものの、本作品を元にしたキャラクターソングが出たり、1話がボイスコミック化されたりなど、定期的に界隈に話題を提供している。特にボイスコミックではツッコミ役のまなみ先生役に野中藍氏を起用したことで、「野中藍氏のツッコミ」ということでボボボーボ・ボーボボのビュティを思わせる配役ということで話題となった。これには田口氏も流石に無視できず、作品名を出さずにウマ娘のキャスティングを賞賛するポストをしている。ボーボボの件に触れなかったのは田口氏が知らなかったのか、あえて盛り上がる方向に話を掘り下げたくなかったのかは不明。
さらにその後20話にてシンデレラグレイと越境コラボが行われ、作中に久住先生が書き下ろしたオグリキャップが登場するという驚愕の展開となり、これまた大きな話題となったのだが、こちらは完全にスルーしていた。
…と、このとおりにウマ娘界隈のインフルエンサーを自称しておきながら、積極的にコミカライズの件については話を広げる事はなく、むしろ水差し発言の方が多いという状態になっている。
田口氏自身がウマ娘のコミカライズに携われていれば話は違ってくるのかもしれないが、ウマ娘サイドに対してのアピールは今のところ実った形跡は無い。アンソロジーコミックに対しても色気を見せており、小学館から公式アンソロが発売された際には「次回は呼んで欲しい」と言ったり、2巻目の発売後に「呼ばれてない」など自虐ネタを言ったりもしていた。過去、田口氏はCygames関係ではゾンビランドサガのアンソロを手掛ており、おそらくその実績からそのうち呼ばれると踏んでいたのだろう。だが、現在ウマ娘アンソロは9巻まで発刊されているが全く声は掛かっておらず、3巻目あたりから自分が呼ばれることは無いと悟ったのか、話題にも出さなくなった。
ここまでの項目を読んでいれば分かると思うが、気に入らない競走馬を自身の漫画内でネガティブイメージのついた名称で使う、モデルの尊厳を損なうようなネタイラストを描くなど、ウマ娘公式が掲げるガイドラインに接触する言動や創作を行ってきている。Cygamesが田口氏のツイートを逐一チェックすることは無いだろうが、ここまで幾度となく炎上しているのであれば、コミカライズを依頼するのはリスクが高い人物と知られていてもおかしくはない。また、田口氏は度々ファンアートを大量RTする行為を『無償』で行っていることもアピールしている。読み方によっては「界隈の活性化に貢献してるんだから、ウマ娘公式から何かしらの見返りがあるべき」と捉えられてもおかしくはなく、そうした発言も自身のウマ娘コミカライズへの道を遠ざけていると言えるだろう。
描きたい競馬漫画を掛けなかったことは同情出来なくもないが、だからといって、前述のコントレイルやグランアレグリアの様に貶めるネタで鬱憤を晴らすかのような行為が許されるはずもない。競走馬へのコメント同様、他のウマ娘漫画に関してもリスペクトを抱かぬ以上、コミカライズへの道が開かれることは今後も皆無であろう。
放言のリスク ~競馬界とウマ娘界隈への悪影響~
以上の様に数々の問題発言をしてきた田口氏だが、当然ながら「ウマ娘」側としてこれらの発言は看過できないものである。
ガイドラインの件でも述べたが、田口氏は自身で書いたスペシャルウィークやアグネスデジタルのアイコン[9]を使用して前述の発言をしている。これらの行動は、外部から見るとウマ娘のユーザーが競馬界に喧嘩を売り、愚弄しているように映る。
さらに田口氏がウマ娘スペシャルウィークのアイコンで不快な発言を行うことで、スペシャルウィークそのものに苦手意識を持つようになってしまった者の報告も出ている。その結果、スペシャルウィークに入れ込む者の事を「頭おうまP」と揶揄するスラングも生まれてしまい、メインストーリーでのifルートまで用意された厚遇ぶりに「ウマ娘運営は頭おうまP」と罵るユーザーも見受けられる事態となった。このように氏の発言はウマ娘側にも悪影響を与えているのである。
ただ、田口氏の活動は否定されるものばかりではない。
良質なファンアートをRTすることで、色々な絵師を知る事が出来るのは確かなわけで、そうした絵師のPR活動が界隈の活性化の一因となっているのは間違いない。ナイスネイチャやタニノギムレットへのバースデードネーションの寄付報告もしており、こうした引退馬支援活動をアピールするのは氏の拡散力を考えればプラスに働く行為と見ていいだろう。
だが、数々の無責任な言動によるマイナスの影響はそれ以上に大きいのだ。
ウマ娘がきっかけで競馬に興味を持ち、田口氏の「おうまP」のアカウントに辿り着き、そこで発信された情報を信じる者も多い。もちろん自分できちんと調べる者もいるが、SNS全盛の現代ではこうしたインフルエンサーの情報を鵜呑みにして信じてしまう者の割合が多数派なのが現状である。その結果、碌な事情も知らずに関係組織や馬主を軽視・中傷する輩が増える事態にもなっている。
ウマ娘が流行る前のように個人のブログ内で留めておけば、ここまで記してきた問題は起こることはなかっただろう。もしくはウマ娘と完全に切り離した現実の競馬専門のアカウントを作り、見たい人にだけ競馬批評をしておけば炎上を免れることも出来るだろうが、おそらく田口氏はそのような手段を取ることはしないだろう。何故なら彼は自分のイラストや発言がバズる快感を得てしまった。彼に限らず、一度そうした味を覚えてしまうと、その環境は手放せなくなる。
だが、無断転載の件を見ても分かるとおり、自重をしなければ徐々にその行動はエスカレートしていき、直接苦言を呈されるレベルまで悪化する。もし氏が今後もこうした行動を取り続けた場合、侮辱された競馬関係者から氏はもちろんのこと、ウマ娘そのものが批判的に取られ、コンテンツそのものの存亡にも関わってくる。百歩譲って匿名の個人で発信するならまだしも、近くアニメ化を控えている商業作家と明らかにしている立場でそのような言動を行うのはハッキリ言ってリスクしかない。自身の置かれている立場と責任を自覚して田口氏には立ち回ってもらいたいものである。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
脚注
- *田口ケンジ|作品一覧
- *グラスワンダーでマウントを取るおうまP
- *アニメ異世界ワンターンキル姉さん公式アカウント
- *本人も雑に描いたのを残したくないと思ったのか、このイラストは後に削除した。
- *おうまさんに自信ニキ、JC終了後のコントレイル評について掌返しを指摘されてしまう。天才馬券師のわいもいつかは発言を晒されるのではないかという恐怖で夜しか眠れない模様。
- *日刊スポーツ『春G1で大反響ジョッキーカメラ 導入打診した川田将雅騎手「競馬の新しい見え方を楽しんで」』
- *『ウマ娘』フォローするだけで競馬ネタに詳しくなれる!?漫画家・坂崎ふれでぃ先生のTwitterが話題沸騰中
- *JRAホームページ「競馬法(昭和23年法律第158号)第3条の2第1項の規定に基づき、 同項の規定により農林水産大臣が指定する海外競馬の競走」
- *おうまPのサブアカウント
- 26
- 0pt