田宮謙次郎単語

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田宮謙次郎（たみや けんじろう）とは、元プロ野球選手・監督である。故人。

概要

1928年2月11日生まれ。茨城県下館市(現：筑西市)出身。

小学3年生頃から野球を始めるが、第二次世界大戦の影響で下館商業在学時に野球が敵性スポーツとされ野球部が解散、柔道部に入部することとなる。

日本大学進学後もしばらく柔道をしていたが、2年時に根本陸夫に誘われ野球部に入部。すぐにレギュラーに定着し、投げては継投でノーヒットノーランを達成、打っては打率4割超えで首位打者を獲得するなど、いわゆるエースで四番として活躍。

この活躍に目をつけた大阪タイガースの代表が田宮を勧誘し、日大を中退して大阪へ入団。

新人の1949年には11勝を挙げる活躍を見せたものの、足を故障。

翌1950年にはサードを守る藤村富美男の判断ミスで逃したものの9回2死までノーヒットノーランという快投を見せ1勝を挙げたが、これが最後の勝利となる。前年痛めた足をかばってプレーしたことが影響し肩を故障、本人の強い熱意もあり野手に転向することとなった。

1952年から外野手として出場機会を増やしていき、1954年には初めて規定打席到達し打率.300、37盗塁を記録。1956年には打率.300で初の外野手のベストナインに選出された。

1958年には打率.320で首位打者を獲得。自身初の打撃タイトルはルーキー長嶋茂雄の三冠王を阻止する形にもなった。

この年のオフに阪神タイガースから大毎オリオンズへ移籍。

移籍後は1960年～1962年にかけて3年連続で打率3割をマークするなど、山内一弘や榎本喜八らとともに超強力打線の「ミサイル打線」の中核として活躍。

1963年、打率.278を記録するも、足の故障もありこの年限りで現役を引退。

引退後は解説者を経て、中日ドラゴンズの打撃コーチを2年務めた後、東映フライヤーズのヘッドコーチを務め、1970年途中からは同球団の監督に就任するも1973年途中に退任。

その後は解説者としての活動を再開。1988年には古巣阪神のヘッドコーチに就任するもシーズン途中に辞任しフロント入り。

1994年には台湾プロ野球の味全ドラゴンズの監督に就任し2シーズン指揮を執った。

2000年には下館市の市議会議員に当選(1期で引退)。

2002年野球殿堂入り。

2010年5月5日、脳出血のため死去。享年82歳。

人物・エピソード

ボールをしっかりと引きつけて鋭く弾き返す打撃スタイルで安打を量産した中距離打者。

安定感が高く左投手も苦にしなかったため、スランプに陥ることも少なかった。また、踏み込んで打ちに行くことからシーズン最多死球7度と、非常に死球が多かった。

野手コンバート時に松木謙治郎監督からダイエットを厳命されるなど体格はずんぐりとしていたが、俊足であり1957年には37盗塁を記録している。

投手時代は制球にやや難があったものの、重くクセのある直球とシュート、ドロップを持ち球としていた。

晩年は自らの名を関する野球大会の主催など、アマチュア野球の普及活動に力を尽くした。

俳優、田宮二郎の芸名の由来でもある。

通算成績

打撃成績

通算:15年	試合	打席	打数	得点	安打	本塁打	打点	盗塁	犠打	犠飛	四球	死球	三振	併殺打	打率	出塁率
NPB	1488	5372	4807	642	1427	106	597	190	18	27	416	104	467	85	.297	.365

投手成績

通算:4年	登板	完投	完封	勝利	敗戦	セーブ	ホールド	勝率	投球回	与四球	奪三振	失点	自責点	防御率	WHIP
NPB	50	10	1	12	12	---	---	.500	206.0	74	76	138	111	4.85	1.48

監督成績

通算:4年	試合	勝利	敗戦	引分	勝率
NPB	385	155	209	21	.426	Bクラス4回

獲得タイトル・記録

• 首位打者：1回（1958年）
• 最多出塁数：1回（1958年）
• ベストナイン：5回（1956年～1958年、1960年、1961年）

関連リンク

• 田宮謙次郎 - 野球殿堂博物館

関連項目

• プロ野球
• 大阪タイガース
• 大毎オリオンズ
• 中日ドラゴンズ
• 東映フライヤーズ
• 味全ドラゴンズ
• プロ野球選手一覧