男だろうが女の子として扱えば女のコになるんだよとは、漫画『幽麗塔』に登場した、起訴待ちの犯罪者の1人の台詞である。
概要
警察から身を隠すことをきっかけとして女装していた主人公の天野太一に対する台詞。第48幕(単行本では6巻)に登場。
危険な罠の奥に財宝があると言われる幽霊塔へ、主人公たちと大勢の保釈された犯罪者たち[1]が挑もうとしていた。入り口は2人乗りのエレベーターになっており、先述した罠のこともあり、信頼できる能力が高いパートナーと一緒に行ったほうがいい…と、保釈した本人である丸部検事が提案した。
その中で太一も幽霊塔に入ろうとするが、組んでくれるパートナーがいなかった。その中で犯罪者の1人が「俺が一緒に行ってやるよ、カワイコちゃん!! クハハハハハ。」と下種な笑いを浮かべて話しかけてくる。そこを帽子を被ったもう1人が「バカ、男だろ、こいつは。」と笑って呼び止める。しかし、
男だろうが女の子として扱えば女のコになるんだよ。
そういうもんだぜ、エヘヘヘヘ。
と持論を述べた。その後、山科刑事が太一のパートナーに名乗り出て、幽霊塔の中に入ることになる。
後にその犯罪者は、帽子のもう1人と塔の中で女性の沙都子を強姦しようとしていた。だが、合気道を習っていた山科刑事に撃退されて逃走したのち、殺人鬼の「死番虫」にナイフで頭部を刺されて2人ともども死亡している。
余談
漫画『幽麗塔』ではミステリーと並行して、登場人物の自分の性への葛藤が描写されている。天野太一は以前から「太一子」として女装して生活する中で、「たとえ男色がなくとも、男は心のどこかで男を演じている部分があるのではないか」と感じていた。
また、もう一人の主人公であるテツオ(沢村鉄雄)は、肉体的には女性だが性自認は男性である。現代で言うところの性同一性障害にあたる人物として描かれている。
このように、意味で見ればこの作品のテーマにも関わる内容の台詞となっている。ただもちろん、このシーンでの犯罪者は太一とは初対面である。つまり、上記の事情は一切知らずに発言しており、単に赤の他人である女装した男を邪に見ている内容でもある。
関連リンク
関連項目
脚注
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