百姓貴族第6頭目より
「百姓貴族」とは、月刊ウィングスにて連載されている荒川弘のエッセイ漫画である。
概要
百姓貴族 | |
漫画 | |
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作者 | 荒川弘 |
出版社 | 新書館 |
レーベル | WINGS COMICS |
掲載 | ウンポコ → ウィングス |
掲載期間 | 2006年12月 - |
巻数 | 既刊8巻(2023年12月時点) |
漫画テンプレート |
牛の自画像でおなじみ、『鋼の錬金術師』を世に送り出した漫画家である荒川弘。
彼女の実家は酪農と畑作を行う農家であり、彼女も幼少の頃から農業を手伝い、農業高等学校卒業後は7年間家業を手伝っていた。そんな彼女の経験をギャグとしておっ広げたのがこの作品。
ネタは時系列・脈絡問わず、荒川弘の実体験の中から担当・イシイが『面白い』と思ったエピソードを選んで漫画にしている。
作品名について
実はこの作品名、本来ならマスコミ的にはちょっとためらいたくなる名前だったりする。
何故なら『百姓』という単語は、放送禁止用語という程でもないが、マスコミが自主規制している言葉の一つであるためである(ex.子ども、障がい者、用務員等)。
ただし、自称する場合はその限りではないのと、作者も農業に誇りを持ち、特に悪い意味ではないことを身を以て分かっているため、敢えて百姓という言葉を使用したという。
荒川農園
畑作(主にジャガイモ)と酪農を行っている農園。専務は母。
敷地内に川が流れ、氾濫すると畑に鮭が打ち上げられ、季節によってはさばかれた鶏や解体された鹿の一部が玄関先に置かれている素敵な家庭である。なお、現在でも実家から作者宛に、低温殺菌牛乳や規格外の収穫物、解体された牛などが仕送り(おすそ分け)されている模様。
平成30年春、荒川父の怪我および労働従事者(荒川父・母・叔母)の加齢に伴う負担を考慮した結果、酪農を廃業した。
登場人物
作者・荒川弘
ご存知、我らが牛様。幼い頃から牛乳を飲み続けて育ったので、牛乳を飲んでも胸が大きくならないことを身を以t……いや、なんでもない。
農業への愛は大きく、作中でもよく何らかの形で表している。当然のスキルとして大特(大型特殊免許)持ち。さらに言えば、牛の乳を揉ませたら漫画界では右に出るものはいないと自負している。
「飢えたくなければ、銀座でベコ(牛)飼え。ヒルズを耕せ」
担当・イシイ
漫画に掲載されるか否かは彼女にかかっている、いわば判定マシーン。
荒川家の実態のせいで農家への幻想が打ち砕かれ続けている。
「農家の常識は社会の非常識」。
荒川父
さまざまなレジェンドを持つ親父殿。
作者曰く「この親父殿には一生どころか来世でも勝てねー」と思わせるツワモノ。正直ネタが豊富すぎるので、活躍は単行本か本誌で確かめたほうが早い。そのおかげで人気が高い。
ちなみに彼が死に直面するような場面でも無事な場合、荒川農場にいる牛かペットが危ない。たぶん異能生存体。
荒川母
農場の専務。
勿論、彼女も農業に借り出されるのだが、荒川を産む時は陣痛が来るギリギリまでトラクターに乗り、その後荷物をまとめて産院へ向かい「ぷりっと産んだ」あたり、やはりあの父の妻である。
この血脈は作者にも受け継がれたらしい[1]。
荒川姉弟
姉3名と弟1名。勿論、彼らも家業を手伝っていた……というよりは父のレジェンドに巻き込まれていたせいか体が強い。
長女は赤子の時に迷子防止でおんぶヒモで机の足に繫がれ、次女は学生時代に農機具で指を切断寸前の大怪我をしたが父の自家流治療によって完治。三女は父親との逸話について尋ねられ「何から話せばよいのやら」と首を傾げ、長男は積み上げたロール牧草の隙間に落ちたり、父の運転するトラクターに轢かれて下敷きになったり(そろ~っとどいた為にかすり傷で助かった)といろんな目にあっている。
荒川祖父母
双方とも他界しているため、過去の話で登場。
祖母は非常に行動力と向上心に長け、還暦前にトラクターの運転を習得している。曰く「自分が出来たんだからお前にも出来る」。農閑期にポックリと大往生し、死後もとことんまで人に手間をとらせない「農家の女」だった。
祖父はマイペースで、転落して肋骨を骨折しようが入浴中に地震が起きても慌てなかった。晩年は認知症を患って寝たきりとなり、家族が交代で面倒を見ていた。
荒川曾祖父
荒川家のルーツ。明治生まれで、名前は与作。
足尾鉱毒事件で闘争し、警官隊を相手に大太刀回り。これが原因で逮捕状が出た為、群馬から北海道に逃亡……もとい入植した。
作者曰く「ひいじいさんがやんちゃキングだった」。
荒川旦那
ガタイのいい作者の夫。でも親父殿には敵わない。子供の成長に伴って出番が少なくなっている。
荒川の子供
6巻の時点で1男2女。主に長男の出番が多い。最近は編集部からスピンオフの圧力をかけられている。
荒川家ペット
番犬のわんわんおと、ネズミ捕りなどを行うにゃんこの群れがいる。
犬は従来どおりの活躍だが害獣を追い出そうとして収穫物を傷物にしたり、狂犬病予防接種の注射器を見ておやつと思い込むようなアホの子。
猫は絞られた牛の乳を直に口で受け止める「牛乳キャッチ」という特技で食い扶持(テレビ出演のギャラ)を稼いだというエピソードがある。
テレビアニメ
第1期は2023年7月より9月までTOKYO MX他にて放送された。全12話+未放送2話。
スタッフ
- 原作:荒川弘(新書館「ウィングス」連載)
- 監督・脚本・演出:澤田裕太郎
- キャラクターデザイン・作画監督:まつもとあやね
- 背景作画:あり
- 作画:まつもとあやね
- エンディングアニメーション:やまだみのり
- 音楽:Precious tone
- 農業監修:一般社団法人 全国農業協同組合中央会
- アニメーション制作:Pie in the sky
- 製作:「百姓貴族」製作委員会
キャスト
放送・配信情報
放送局 | 放送開始日 | 曜日 | 時間 | 備考 |
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TOKYO MX | 2023年7月7日 | 金曜 | 21時54分~ | |
BS朝日 | 22時54分~ | |||
テレビ北海道 | 2023年7月9日 | 日曜 | 22時48分~ |
配信サイト | 配信日 | 曜日 | 時間 | 備考 |
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TVer | 2023年7月7日 | 金曜 | 22時00分~ | 2週間見逃し配信 |
YouTube TOKYO MXチャンネル |
2023年7月21日 | 各話TVer配信終了後 2週間配信 |
主題歌
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 作画監督 | 放送日 |
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1頭目 | 牛乳 | 澤田裕太郎 | まつもとあやね | 2023 7/7 |
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2頭目 | ジャガイモ | 7/14 | |||
3頭目 | クマ | 7/21 | |||
4頭目 | 野菜 | 7/28 | |||
5頭目 | 野菜ドロボー | 8/4 | |||
6頭目 | 防疫 | 8/11 | |||
7頭目 | 親父殿 | 8/18 | |||
8頭目 | 犬と猫 | 8/25 | |||
9頭目 | 牛社会 | 9/1 | |||
10頭目 | 百姓の子 | 9/8 | |||
11頭目 | 農業高校 | 9/15 | |||
12頭目 | 火星開拓農民 荒川 | 9/22 | |||
13頭目 | 漫画家 荒川 前編 | 未放送話 | |||
14頭目 | 漫画家 荒川 後編 |
関連リンク
関連項目
脚注
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 6
- 0pt