皇室とは、天皇および皇族の総称のことである。
概要
かつての大日本帝国憲法下では「皇室」以外にも「帝室」といった語も使われ、併用されていた(例:帝室博物館、帝室林野局等)が、戦後は「皇室」に一本化された。
皇室は天皇と皇后の内廷、皇太子と皇太子妃とその家族である内廷皇族、皇太子以外の男性皇族及びその家族である宮家皇族で構成される。現在の成員は天皇と皇族、合わせて18名である。
なお、男女の区別を前提として「子女」の表現を用いる。
現皇室典範において日本国民が皇室の成員となる為には女性が天皇・親王・王のいずれかと結婚する場合のみに限られる
内廷皇族、宮家皇族の一覧
内廷
上記の5名が内廷に属する。正確には上皇夫妻は天皇とは独立した生活を営む。
秋篠宮家
直宮家である。悠仁親王は明仁上皇の孫の世代では唯一の皇位継承権を持つ。
2021年に眞子内親王(小室眞子)が結婚により皇籍を離脱した。
常陸宮家
明仁上皇の弟、正仁親王が創設した宮家である。常陸宮と華子妃との間に子女は無い。
三笠宮家
大正天皇の第4皇子、崇仁親王が創設した宮家である。かつては長男の寛仁親王が継承を前提とした「寛仁親王家」が宮家に準ずる扱いを受けていたが、寛仁親王の薨去に伴い三笠宮家に合流した。
高円宮家
三笠宮崇仁親王の三男、憲仁親王が創設した宮家。憲仁親王の薨去後、男子の後継者がいない為、妃の憲仁親王妃久子が宮家の当主を務める。
その他
大正天皇の第2皇子雍仁親王が創設した秩父宮家、第3皇子宣仁親王による高松宮家、三笠宮崇仁親王の次男宜仁親王が独身で創設した桂宮家などが存在したが、いずれも後継者たる男子に恵まれなかった為に断絶した。
皇室典範
1.皇位は皇統に属する男系の男子が継承する
2.皇位継承順位
皇長子~皇長孫~その他の皇長子の子孫
~皇次子及びその子孫~その他の皇子孫
~皇兄弟及びその子孫~皇伯叔父及びその子孫
~それ以上で、最近親の系統の皇族
長系を先に、同等内では長を先にする
3.皇嗣に、精神若しくは身体の不治の重患があり、又は重大な事故があるときは、皇室会議の議により、前条に定める順序に従つて、皇位継承の順序を変えることができる
4.天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する
5.皇后、太皇太后、皇太后、親王、親王妃、内親王、王、王妃及び女王を皇族とする
6~7条(親王、内親王、王、女王の定義)
8.皇嗣たる皇子を皇太子という。皇太子のないときは、皇嗣たる皇孫を皇太孫という
9.天皇及び皇族は、養子をすることができない
10.立后及び皇族男子の婚姻は、皇室会議の議を経ることを要する
11.年齢十五年以上の内親王、王及び女王は、その意思に基き、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
11-2.親王(皇太子及び皇太孫を除く)、内親王、王及び女王は、前項の場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
(8条に定められた皇太子及び皇太孫は、皇族を離れてはならないと考えられる)
12.皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる
13条(12条の補足)
14-1.皇族以外の女子で親王妃又は王妃となつた者が夫を失つたときは、その意思により皇族の身分を離れることができる
14-2.前項の者が夫を失つたときは、同項による場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により皇族の身分を離れる
14-3.第一項の者が離婚したときは、皇族の身分を離れる
14-4.第一項及び前項の規定は、前条の他の皇族と婚姻した女子に、これを準用する
15.皇族以外の者は、女子が皇后となる場合及び皇族男子と婚姻する場合を除いては、皇族となることがない
16-1.天皇が成年に達しないときは、摂政を置く
16-2.天皇が、精神若しくは身体の重患又は重大な事故により国事に関する行為をみずからすることができないときは、皇室会議の議により摂政を置く
17-1.摂政は、左の順序により、成年に達した皇族が、これに就任する。
皇太子又は皇太孫~親王及び王
~皇后~皇太后~太皇太后
~内親王及び女王
17-2.前項第二号の場合においては、皇位継承の順序に従い、同項第六号の場合においては、皇位継承の順序に準ずる
18.摂政又は摂政となる順位にあたる者に、精神若しくは身体の重患があり、又は重大な事故があるときは、皇室会議の議により前条に定める順序に従つて、摂政又は摂政となる順序を変えることができる
19.摂政となる順位にあたる者が、成年に達しないため又は前条の故障があるために、他の皇族が摂政となつたときは、先順位にあたつていた皇族が、成年に達し又は故障がなくなつたときでも、皇太子又は皇太孫に対する場合を除いては、摂政の任を譲ることがない
20.第十六条第二項の故障がなくなつたときは、皇室会議の議により、摂政を廃する
21.摂政は、その在任中、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は害されない
22.天皇、皇太子及び皇太孫の成年は18年とする
23-1.天皇、皇后、太皇太后及び皇太后の敬称は、陛下とする
23-2.前項の皇族以外の皇族の敬称は、殿下とする
24条(即位の礼)
25条(大喪の礼)
26条(皇統譜)
27条(陵墓)
関連動画
関連項目
- 20
- 0pt