相田ケンスケとは、テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』およびその派生作品の登場人物である。CV:岩永哲哉
概要
『新世紀エヴァンゲリオン』の主人公である「碇シンジ」の同級生にして友人。眼鏡をかけていて、顔にはソバカスがある。
名前の由来は村上龍の小説『愛と幻想のファシズム』の登場人物「相田剣介」。『新世紀エヴァンゲリオン』には、この小説の登場人物から名前が取られているキャラクターが他にも複数居る(鈴原冬二→鈴原トウジ 時田史郎→時田シロウ 洞木紘一→洞木ヒカリ 山岸良治→山岸マユミ 万田正臣→万田内務省長官 など)。
テレビアニメ版において
碇シンジが第3新東京市立第壱中学校2年A組に転校してきてからクラスメートとなった同級生。転校後にいろいろあって、その碇シンジ、同じく同級生の「鈴原トウジ」と合わせて、洞木ヒカリや惣流・アスカ・ラングレーなどの女生徒から「3バカトリオ」と呼ばれるほどによくつるむ親しい友人となる。
重度のミリタリーマニアで、軍事教練を模して一人でキャンプをするほど。そのためかネルフに強い興味を持ち、ネルフに勤める父のパソコンを盗み見てネルフ第二支部の消滅やエヴァ3号機の搬入時期についてはシンジよりも早くに知っていた。
戦闘への興味からエヴァのパイロットになることを望んでおり、エヴァ3号機のパイロットになることを志願し、ミサトに直談判も行っていた。本人は最後まで自身がエヴァのパイロット候補として第壱中学校に集められていたことは知らなかったようである。
さらにカメラを肌身離さないほどのカメラマニアでもあり、アスカをはじめとする女子生徒の写真を他の生徒に販売するなど、一線を超えた行為にも及ぶ一面も。
以上のように、自分の興味の向く方向には夢中になって思慮の足りない行動を取るきらいがあり、若干バカっぽい。だが、第拾弐話では葛城ミサトの昇進を祝うパーティーを企画立案するなど、良くも悪くも行動力があるとも言える。
また、テレビアニメの総集編回である第拾四話「ゼーレ、魂の座」の一シーンでは彼の個人資料からの抜粋が紹介されている。その内容は、彼が綾波レイを観察した上で導き出したという彼女の行動や内面に関する推論であり、ほぼ正解を言い当てている。意外に鋭い面もあるようだ。
アニメ話数が終盤に入りエヴァのパイロットたちが中学校に登校する余裕がなくなってくると出番が減る。第拾九話ではシンジが第3新東京市を後にするという話を聞きつけて電話をかけてくるが、逃げることを責めるような口調であり、またエヴァのパイロットであるシンジへの憧れや嫉妬めいた感情の欠片を吐露してしまう。
そして第16使徒アルミサエルとエヴァ零号機の戦闘で第3新東京市が大きな被害を受けた際に家を失ったらしく、引っ越していったらしいことが第弐拾四話で碇シンジのモノローグで語られる。
漫画版において
概ね上記のテレビアニメ版と同様。
漫画版では渚カヲルが第3新東京市に来訪する時期がテレビアニメ版より早いためにケンスケが渚カヲルを目にする機会があるが、遠くからカヲルを一目見ただけで「(不気味なヤツ 人間かな あれ…)」と訝る様子が描かれている。上記のテレビ版第拾四話における綾波レイに関する推論と同様、異様なカンの鋭さの表現と言えるかもしれない。
テレビアニメ版と同様に、第3新東京市が大きな被害を受けた際に家を失い引っ越していくが、その際には碇シンジの電話の留守番電話サービスに以下のようなメッセージを残していく。テレビアニメ版と電話の内容が異なるのは、二人の親友である鈴原トウジが辿った運命が、漫画版ではテレビアニメと異なっていたことが関係しているものか。
碇 僕だよ ケンスケ
悪いけど君には会わないで行く っていうか もう一生会うことないかもしれないな
だってそうだろう? 僕たち 笑って会うなんてこと もう絶対に無理だもんな
じゃ がんばれよ さいなら
各種ゲーム作品において
上記の性格ゆえか、ゲーム作品でプレイヤーキャラになった際は「軽々しくネルフに関わった末に残酷な真実を知り、自身の行動を後悔するも既に手遅れで絶望する」という結末を迎えることがある。
新劇場版において
以下の記述にはネタバレが含まれます。 |
1作目の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』や2作目の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』では、概ねテレビシリーズと同様の役どころである。なお『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』にはテレビシリーズには無かった「トウジの妹の退院に関する追加シーン」があるが、その退院の一報を聞いたシンジに対してケンスケはトウジからの伝言を伝えつつ「碇、本当に良かったな」と声をかけたり、かと思えば一転しておどけてシンジを冷やかし始める。3バカトリオの友情を示すようなシーンとなっているとも言える。
ちなみに同作の初回劇場公開版では、葛城ミサトが「鈴原くんと相田くんから」と言うべきところ「鈴原くんとアイハラくんから」と言っているという台詞の誤りがあった(その後のバージョンでは修正されている)。なぜか割と公式サイドで名前を間違えられやすいキャラクターらしく、岩永哲哉によれば「エヴァのプロデューサーの大⚪︎さん」は、「トウジとケンスケ」を「ケンジとトウスケ」と呼び間違えていたこともあるとのこと。
3作目の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』では、物語の舞台がほぼ民間人が立ち入れない場所で終始したこともあってケンスケ本人は登場しない。シンジの台詞上で「心配になったんだ。友達が」「トウジやケンスケ、委員長やクラスのみんな」として言及されたのみだった。
4作目の『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では、十四年の歳月の経過により青年に成長した姿で登場。「ニアサードインパクト」を生き延びた人々が集まる集落のひとつ「第3村」にて、何でも屋的に様々な作業を行う役割を果たしつつ暮らしていた。トウジ曰くケンスケのサバイバルオタクぶりには大いに助けられたとのことで、ケンスケが居なければ野垂れ死んでいたところだったという。また精神的にも包容力のある大人となっており、前作で起きたことによって精神的にボロボロとなっていたシンジを「友達だろ」と語りつつ保護し、立ち直るまで見守った。
式波・アスカ・ラングレーからも「ケンケン」の愛称で呼ばれつつ認められているようで、彼女がケンスケの働きを評価しているようなセリフや、ケンスケがアスカをたしなめるようなやり取りもあった。同作後半で描かれたアスカの精神世界では「誰かに頭をなでてほしかった」とアスカが独白した直後に「アスカがいつも持っていた人形を着ぐるみのように着たケンスケが、アスカの隣に座ってアスカの頭を撫で、「アスカはアスカだ それだけで十分さ」と語りかける」といったシーンも描かれ、ケンスケがアスカにとって心の支えとなれる人物となっていることも示唆された。
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関連コミュニティ
関連項目
- 新世紀エヴァンゲリオン
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版
- 青葉シゲル
- 赤木リツコ
- 綾波レイ
- 碇ゲンドウ
- 碇シンジ
- 碇ユイ
- 伊吹マヤ
- 加持リョウジ
- 葛城ミサト
- キール・ローレンツ
- 北上ミドリ
- 左様の人
- 鈴原サクラ
- 鈴原トウジ
- 惣流・アスカ・ラングレー
- 時田シロウ
- 渚カヲル
- 日向マコト
- 冬月コウゾウ
- 洞木ヒカリ
- 真希波・マリ・イラストリアス
- 山岸マユミ
- 岩永哲哉
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