- プロ野球選手一覧 > 石川歩
石川歩(いしかわ あゆむ、1988年4月11日-)とは、富山県出身のプロ野球選手(投手)である。現在は千葉ロッテマリーンズに所属。
概要
千葉ロッテマリーンズ #12 | |
---|---|
石川歩 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 富山県魚津市 |
生年月日 | 1988年4月11日 |
身長 体重 |
186cm 80kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 右投右打 |
守備位置 | 投手 |
プロ入り | 2013年ドラフト1位 |
経歴 | |
国際大会 | |
代表チーム | 日本 |
WBC | 2017年 |
プロ野球選手テンプレート |
小学3年生の時に野球をはじめ、中学校では軟式野球部に所属していた。
滑川高校では硬式野球部に所属。3年夏にはエースとして力投したが、3回戦で富山第一高校に敗れ、甲子園出場は果たせなかった。
中部大学に進学し、1年春から公式戦で登板。2年秋にはリーグ戦で3勝を挙げ、大学日本代表候補にも選ばれた。4年春には最優秀防御率、秋には5勝をあげるなど活躍したが、プロ志望届は出さなかった。
社会人野球の強豪である東京ガスへ入社。春のJABA東京スポニチ大会予選リーグに登板し、5回2失点で勝利投手になった。しかし、2年目は調子が上がらず、ドラフトでは指名されなかった。3年目はウェイトトレーニングや走り込みを徹底。球速は150km/hを越え、制球力にもいい影響が出た。9月には東アジア競技大会の日本代表に選出され、抑え投手として4試合に登板、1失点の好投を見せチームの優勝に貢献した。2013年の表彰対象大会では7試合に登板し、防御率0.50。年間最優秀防御率表彰を受賞するなど躍進した。
2013年ドラフト会議で読売ジャイアンツと千葉ロッテマリーンズから1位指名を受け、抽選の結果ロッテが交渉権を獲得。背番号は12。
ロッテ時代
2014年はオープン戦で結果を残し、開幕を一軍で迎える。4月6日の北海道日本ハムファイターズ戦でプロ初勝利。その後10勝8敗で1年目を終え、新人王を獲得した。
2015年も開幕から先発ローテーションに入り、時折4~5点を失って炎上することもあったが安定した投球を続けてローテーションを守る。8月には打線ともかみ合わず4連敗を喫するも、終盤に埼玉西武ライオンズとクライマックスシリーズへの出場を争った9月は4勝を挙げる活躍でチームの3位滑り込みに貢献し、9月の月間MVPを受賞。最終的に涌井秀章に次ぐ12勝を挙げた。
2016年は一年を通して安定した成績を残し14勝5敗とブレイク、防御率2.16で最優秀防御率のタイトルを獲得した。特に本拠地・QVCマリンフィールドでは防御率0.97と無敵に近い数字だった。リークトップの5完投、3完封もマーク。3年連続の2ケタ勝利となり、ルーキーイヤーからの3年連続2桁勝利は球団史上初であった。田村龍弘とのバッテリーで最優秀バッテリー賞も受賞した。
2017年はWBC日本代表にチームから唯一選出され初戦のキューバ戦・第2ラウンドのオランダ戦で先発登板するが、オランダ戦ではバレンティンに本塁打を浴びるなど5回5失点と炎上。ここから苦難のシーズンが始まった。シーズンが始まると、開幕から7連敗。途中石川本人も「抑え方がわからない」と弱音を吐きプロ入り初となる二軍落ちを経験するなど苦しんだ。6月にようやく初白星を挙げるがその後も不安定な投球が続き3勝11敗と大きく負け越し、プロ入り後続けていた2桁勝利も途絶えた。
2018年は開幕から絶好調、交流戦では史上最多となる4勝を挙げ優秀選手に選ばれるなど前半戦だけで9勝・防御率2.38の好成績でマイク・ボルシンガーとともに投手陣を引っ張り2年ぶりにオールスターにも選出。しかし後半戦にはいると一転、1イニング10失点の炎上をしたと思えば肩の違和感で離脱、さらに調整中に肉離れと炎上と故障を繰り返し1勝も挙げられず、前半戦で9勝を挙げたにも関わらず、2桁未達となった。
2019年は初の開幕投手に抜擢されるが前半戦で3勝を挙げるに留まるなど不調で、夏場からはプロ入り後初となるリリーフに転向し調整も行った。リリーフでも本調子ではなかったが岩下大輝の故障離脱により先発復帰すると突如復調。以降負けなしの5連勝、防御率1点台と抜群の安定感を見せエースとしての働きを見せ、最終的には種市篤輝と並ぶチームトップの8勝を挙げた。
2020年は開幕投手を美馬学に奪われたはずが、新型コロナウイルスの影響による開幕延期もあって2年連続で務めることに。開幕からしばらくは打線と噛み合わずなかなか勝ちがつかなかったが、7月31日からは一転して6戦6勝を記録し、8月は4勝0敗、防御率3.46で月間MVPを獲得。しかしそれ以降はまた一転して援護も減って勝ちがつかなくなり、最後は左ふくらはぎを痛めてクライマックスシリーズは登板回避することになった。結局リーグ最多の投球回数を投げたが7勝6敗に留まり、防御率4.25は規定投球回数到達者ではワーストに終わった。
2021年は脚部不安で開幕に間に合わず、4月に一軍昇格。4月27日の西武戦で通算1000投球回を達成。6試合に先発したが防御率5点台と不調で、6月に右肘のクリーニング手術を受けた。シーズン中の復帰は微妙と言われていたが8月に実戦復帰して9月に一軍に戻ると、以降は復調し、12試合で6勝3敗、防御率3.38の数字にまとめた。シーズン中に国内FA権を取得したが、行使せず2年契約を結んだ。
2022年は2年ぶりに開幕投手を務め、勝利投手となった。6月15日に腰痛で離脱し、一軍に戻った後は結果を残せず、9月17日に上半身のコンディション不良で離脱。20試合の登板で7勝7敗に留まった。
2023年は右上肢のコンディション不良で開幕投手での登板はなくなった。この年は一軍登板なしに終わり、戦力外通告と育成選手契約打診を受け、11月30日に育成選手契約を結んだ。背番号は112。
2024年は二軍で登板した後、6月24日に支配下選手となった。背番号は12。6月30日のオリックス戦で先発登板し、5回無失点で2年ぶりに勝利投手となった。5試合の先発登板で3勝1敗だった。
人物・エピソード
最速152km/hの速球と、スローカーブ、シンカーが持ち味。しなやかな腕のふりは岸孝之に形容される。
被安打は多いものの、四球を与えることは少なく奪三振も少ない。打たせて取るイメージがあるが、実際は打球のゴロ率はさほど多くないタイプである。
田中将大、坂本勇人、前田健太らと同じ1988年生まれで、彼らとは7年遅れのプロ入りとなった。富山出身のプロ野球選手でドラフト1位指名を受けたのは鈴木将光(2005年・広島東洋カープ)、中澤雅人(2009年・東京ヤクルトスワローズ)についで3人目。複数球団に指名されたという点では史上初となった。
性格は自他ともに認めるネガティブ。チームメイトから「球界一のネガティブ」とまでいわれたことさえある。
プロ入りまでは中日ドラゴンズのファンだった。ドラフト時巨人とロッテから指名され競合となったが、「中日とあまり対戦したくない」という理由からロッテが抽選権を獲得することを希望していた。交流戦で中日と対戦している際はベンチで中日選手の応援歌を口ずさんでいるところがカメラに抜かれたことも。
同性である石川五右衛門から愛称は「ゴエモン」。ヒーローインタビューでは石川五右衛門の決め台詞から「絶景でーーす!!」と叫ぶのがお約束となっている。2016年からは何故か「絶景でーす」の声量を計測するのも毎回恒例となっている。
天ぷらが好き。WBC日本代表に選出された際も天ぷらの本を持ち込んだほど。
球界屈指のサウナ愛好家(サウナー)。チームメイトにサウナを教えてサウナーを増やしているほか(球団広報の動画において、サウナの話題があった際はほぼ石川についての言及があるほど)、サウナ雑誌のウェブ版「SAUNA BROS.」にてコラム「石川歩のととのう日記」を連載中。
成績
年度別投手成績
年度 | 球団 | 登板 | 先発 | 完投 | 完封 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | ホールド | 勝率 | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014年 | ロッテ | 25 | 25 | 1 | 1 | 10 | 8 | 0 | 0 | .556 | 160.0 | 37 | 111 | 72 | 61 | 3.43 |
2015年 | 27 | 27 | 3 | 2 | 12 | 12 | 0 | 0 | .500 | 178.2 | 34 | 126 | 68 | 65 | 3.27 | |
2016年 | 23 | 23 | 5 | 3 | 14 | 5 | 0 | 0 | .737 | 162.1 | 22 | 104 | 40 | 39 | 2.16 | |
2017年 | 16 | 16 | 1 | 0 | 3 | 11 | 0 | 0 | .214 | 97.1 | 25 | 73 | 62 | 55 | 5.09 | |
2018年 | 21 | 21 | 1 | 0 | 9 | 8 | 0 | 0 | .529 | 133.1 | 32 | 77 | 61 | 58 | 3.92 | |
2019年 | 27 | 17 | 0 | 0 | 8 | 5 | 0 | 5 | .615 | 118.2 | 28 | 81 | 50 | 48 | 3.64 | |
2020年 | 21 | 21 | 0 | 0 | 7 | 6 | 0 | 0 | .538 | 133.1 | 26 | 77 | 65 | 63 | 4.25 | |
2021年 | 12 | 12 | 2 | 0 | 6 | 3 | 0 | 0 | .667 | 80.0 | 9 | 42 | 30 | 30 | 3.38 | |
2022年 | 20 | 20 | 0 | 0 | 7 | 7 | 0 | 0 | .500 | 123.0 | 20 | 67 | 48 | 40 | 2.93 | |
2024年 | 5 | 5 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | .750 | 24.1 | 6 | 11 | 10 | 10 | 3.70 | |
NPB:10年 | 197 | 187 | 14 | 6 | 79 | 66 | 0 | 5 | .545 | 1211.0 | 234 | 769 | 506 | 469 | 3.49 |
タイトル・表彰・その他
タイトル | ||
---|---|---|
最優秀防御率 | 1回 | 2016年 |
表彰 | ||
新人王 | - | 2014年 |
月間MVP | 2回 | 2015年9月、2020年8月 |
最優秀バッテリー賞 | 1回 | 2016年(田村龍弘) |
その他 | ||
オールスターゲーム選出 | 2回 | 2016年、2018年 |
開幕投手 | 3回 | 2019年、2020年、2022年 |
関連動画
ニコニコ動画上では、渋アタ酸の流れでこちらの動画(YouTube)で柴田理恵と共演していたため関連素材としてMAD動画に使われるようになった。「千葉ロッテマリーンズ」が「貼っマリーズ」と認識されている自動字幕ネタが使われる。
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