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※曖昧さ回避 |
石狩(いしかり)は、北海道の地名である。
大元は、北海道中部から南西に向かって流れる石狩川。元となったアイヌ語は諸説あるが有力なものとして i-sikar-a 「曲がりくねった」川、というものがある。
- 石狩振興局:北海道に所在する振興局のひとつ(旧石狩支庁)。札幌市を中心とする地域を管轄する。石狩川の下流域を中心とした地域となっている。この振興局が管轄する地域を「石狩地方」もしくは単に「石狩」と呼ぶ。
- 石狩市:石狩振興局管内に所在する市のひとつ。
- 石狩国:明治維新の頃に置かれた日本の地方区分の国のひとつ。その領域は石狩川の流域ならびにその周辺となっており、現在の石狩地方のうち千歳市・恵庭市を除いた部分に加え、空知地方の全域や上川地方の南部、小樽市のごく一部(石狩町=現・石狩市から編入された地域)も含む。
このため、石狩国の領域内であったものの現在は石狩振興局の管外となっている空知・上川などの地域には、現在も石狩の名を冠する地名がある。 - 石狩:国鉄時代に運行されていた準急・急行・特急列車。ただし特急列車は平仮名書きで「いしかり」だった。
本項目では1.を中心に説明しつつ、2.についても触れる。4.についてはいしかり(列車)を参照。
概要
石狩振興局は、2010年に従来の石狩支庁に代わって設置された振興局。
管内に6市1町1村が所属し、振興局は札幌市に所在する。札幌市が北海道の人口の約30%を占めていることもあり、北海道の振興局の中では管内人口が最多である。
北海道で支庁に代わって振興局を設置した際、そのうちの一部が「総合振興局」として多めに権限を持たされているが、石狩については総合振興局にはならず振興局となった(石狩管内で総合振興局が担う業務は、空知総合振興局が実施)。これは業務を地域分散する(札幌市には北海道庁もあるので)意味もあったのではないかと思われる。
また、市街地から西部の山林地帯は支笏洞爺国立公園に指定されているなど、自然にも恵まれている。
石狩地方の市町村一覧
- 札幌市
いわずと知れた北海道庁所在地であり、北海道の経済・交通の中心。北日本最大の都市でもあり、日本全体で見ても横浜市・大阪市・名古屋市に次ぐ4番目の人口を擁する。世界から見ても、雪が積もる大都市として注目されており、さっぽろ雪まつりは国内外に人気。さらに詳細は「札幌市」の項目を見ていただきたい。 - 石狩市
流域面積全国2位、長さは全国3位を誇る石狩川の河口が所在。2005年に旧厚田村・旧浜益村を合併したため、石狩振興局管内で唯一海に面する自治体となった(意外に思うかも知れないが、実は札幌市は海に面していない。また、外港は小樽市、または苫小牧市が担っているため、一帯は大都市近郊の港とは思えないほど)。また、管内で唯一、鉄道が通っていない市でもある(町村も含めれば新篠津村も未開通)。そのため鉄道の敷設が望まれているが、未だに実現のめどは立っていないとか。
余談であるが、「濃昼(ごきびる)」「花畔(ばんなぐろ)」など、難読地名が密かに最強レベルの市でもある。石狩川は鮭の遡上で知られ、石狩鍋の発祥地といわれており、ちゃんちゃん焼きや鮭とばなども名物料理となっている。また、厚田、浜益にはルーラン海岸(昔はルーラン奇勝と呼ばれ、暑寒別天売焼尻国定公園の指定地)と呼ばれる景勝地がある。 - 江別市
札幌市のベッドタウンとして発展し、今や人口は北見市も上回っている。市の南部には札幌市厚別区・北広島市まで跨る野幌森林公園がある。「江別市まであと40,000キロ」「喰え」などの謎看板があるのもここ。特徴のないベッドタウンと誤解されているが、元々野幌(のっぽろ)レンガと呼ばれるレンガ産業で発展した町でもあり、あちこちにレンガ造りの遺構が残り、2000年代に「江別のれんが」が北海道遺産に指定されてから、市挙げてレンガの町をPRするようになった。また、全国有数のレンガ産業以外にも窯元が多く、道内随一のやきものの町でもあり、やきもの市には多くの観光客が集まる。
ちなみに市内に「大麻(おおあさ)」という地区があるが、マリファナとは無関係。 - 北広島市
札幌市のベッドタウンとして発展。市名はかつて広島県民が集団移住してきたことに由来する。詳細は「北広島市」の項目を参照。将来、ここに北海道日本ハムファイターズが移転決定で、温泉付きのボールパーク構想がある(なお、大都市近郊をホームチームとする例は、MLBではテキサス・レンジャースなどに前例がある)。 - 恵庭市
花によるまちづくりで知られる。市街地はJR千歳線の「恵庭駅」と「恵み野駅」付近を中心に発展。サッポロビール北海道工場と、現在タカトシ牧場に場所を提供し有名になっているむらかみ牧場が存在する。また、ハスカップが特産として知られる。 - 千歳市
北海道の空の玄関口、新千歳空港が所在。観光や出張など様々な目的の人が往来する、道内の空の玄関口。詳細は「千歳市」の項目を参照。一方、市の西側には道内最深の支笏湖や苫小牧市にまたがって活火山の樽前山があり、大自然に包まれている。 - 当別町
北海道医療大学当別キャンパスやロイスコンフェクトのふと美工場が所在。町の中心駅である「当別駅」(旧・石狩当別駅)は非電化区間が廃止されるまではJR札沼線(学園都市線)の運行系統の境界駅でもあった(非電化区間が廃止された後、石狩市の駅と誤認されるとして駅名から「石狩」を外している)。米や切り花など、農業が盛ん。 - 新篠津村
石狩振興局管内では唯一の村であり、また唯一札幌市と接していない。鉄道や高速道路はもちろん国道すら通っておらず、札幌市民としては同じ振興局管内という実感はいまいち…。しかも公共交通機関で札幌と往来しようとすると、石狩振興局を一旦離れる(岩見沢市に出る)方がアクセスしやすかったりする。
主要産業は稲作で村面積のほとんどは水田、あとは温泉や公園などがあるくらいで本当に何もない村。むしろ何もないことをひとつの売りにしている。なお、新十津川村は十津川村の村民の集団移住によって付けられた地名だが、新篠津村は篠津村に対してである。…といっても、篠津村は現存しない(江別村=現・江別市と合併)。また、兵庫県宍粟郡(現宍粟市)からの移民が多く、宍粟という地名がある。
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