神前暁(こうさき さとる、1974年9月16日 - )とは、有限会社モナカ所属の作詞・作曲・編曲家。
概要
京都大学工学部卒。以前は株式会社ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)に所属していた。得意楽器はトランペット。
作風は幅広く、注文されたとおりのものをなんでも作るという職人タイプだが、人脈と出自ゆえか、電波ソングが多い。テーマソングなど歌モノだけでなく、多くの作品で劇伴(BGM)も担当している。河野マリナ、花澤香菜のサウンドプロデュースも手がける。
なお、アニメ監督の山本寛とは高校時代からの友人。
田中公平氏を尊敬しており、また田中も神前の才能を認めている。2人は『BS熱中夜話「アニメソング」(後編)』で共演を果たした。ちなみに同番組では菅野よう子へのリスペクトも語っている。
ニコニコ動画と神前暁
アイドルマスターの「GO MY WAY!!」を挙げるまでもなく、ニコニコ動画での人気楽曲の多くを手がけている。
組曲『ニコニコ動画』にも「ふたりのもじぴったん」「God knows...」「もってけ!セーラーふく」などが使用されており、ニコニコ動画には欠かせないトラックメーカーの1人と言える。
そのわりに「ペンギン娘はぁと」での起用がニコニコ界隈でさほど話題にならなかったのは、作品の知名度に反して「作曲家」というものがあくまで裏方であるということの表れであったのかもしれない。
余談として、組曲『ニコニコ動画』を意識したメドレー作品組曲「らき☆すた動画」のライナーノーツでは、しも氏に対するリスペクトとともにプロとしての意地を感じさせる解説文を見ることができる。
携わった作品例
- 『ことばのパズル もじぴったん』・・・「ふたりのもじぴったん」「じゅもんをあげるよ」など
- 『THE IDOLM@STER』・・・「キラメキラリ」「GO MY WAY!!」「空」「my song」「魔法をかけて!」「FO(U)R」「"HELLO!!"」「LOST」「READY!!」「GR@TITUDE」「純情接近STORY」「翼」等、そして「M@STERPIECE」
- 『涼宮ハルヒの憂鬱』・・・BGM、「恋のミクル伝説」「God knows...」「Super Driver」など
- 『太鼓の達人』・・・「響け!太鼓の達人」など
- 『らき☆すた』・・・BGM、「もってけ!セーラーふく」「組曲「らき☆すた動画」」「フンフンフン♪だよ、らき☆すた」「三十路岬」「幸せ願う彼方から」他多数
- 『シークレットゲーム KILLER QUEEN』・・・OPテーマ作曲
- 『ペンギン娘はぁと』・・・「恋愛自由少女♀」
- 『セキレイ』・・・「セキレイ」「Dear sweet heart」など
- 『かんなぎ』・・・BGM、「motto☆派手にね!」「産巣日の時(むすひのとき)」「しりげやのテーマ」など
- 『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』・・・BGM、「いままでのあらすじ」「あとがきのようなもの」
- 『化物語』・・・BGM、「帰り道」「恋愛サーキュレーション」などOP曲すべて
- 『初音ミク -Project DIVA-』・・・「The secret garden」「Dear cocoa girls」
- 『探偵オペラ ミルキィホームズ(ゲーム)』・・・「雨上がりのミライ」「聞こえなくてもありがとう」
- 『涼宮ハルヒの消失』・・・BGM
- 『WORKING!!』・・・「SOMEONE ELSE」「ハートのエッジに挑もう Go to Heart Edge」
- 『MAG・ネット』・・・「りある_りあるが_あんりある」「少年少女達成団」
- 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』・・・BGM、「めてお☆いんぱくと」「ただいま。」
- 『STAR DRIVER 輝きのタクト』・・・BGM、「モノクローム」など挿入歌すべて
- 『Aチャンネル』・・・BGM、「Morning Arch」「ハミングガール」
- 『偽物語』・・・BGM、「二言目」「marshmallow justice」「白金ディスコ」
- 『じょしらく』・・・「お後がよろしくって…よ!」
パンピー帝国コムーロ大帝
京都大学在学中、友人の山本寛が制作した自主制作映画「怨念戦隊ルサンチマン(詳しくはwikipedia参照)」の音楽を担当。さらに、敵キャラクターである「パンピー帝国のコムーロ大帝」役を演じた(役者の名義は「ローリー神前」)。
「怨念戦隊ルサンチマン」の意図的に「自主制作映画らしさ」を演出する手法は、のちの「朝比奈ミクルの冒険 EPISODE:00」の元ネタとも言われ、「恋のミクル伝説」は作詞が山本寛、作曲が神前暁となっている。
また、TVアニメ『らき☆すた』キャラクターソング Vol.010 胸ぺったんガールズ収録のキャラソン「みんなで5じぴったん」「ロリィタ帝国ビショージョ大帝」は、それぞれ神前の「ふたりのもじぴったん」「パンピー帝国コムーロ大帝」を元ネタとしたパロディタイトルであり、作詞者の畑亜貴の遊び心によるもの。
余談として、畑亜貴は「もってけ!セーラーふく」のアレンジを聴いて「これは神前さんはグラハム・セントラル・ステーションを意識している」と思い、神前への隠れメッセージとして同じく「らき☆すた」のキャラクターソングである「最大聖地カーニバル」に「PAWPAW」という歌詞を仕込んだ。グラハム・セントラル・ステーションの「POW」という楽曲に引っかけたものだったが、スペルのOをAと間違えていたこともあり、神前にはさっぱり伝わっていなかったという(DTMマガジンの対談より)。
関連動画
関連商品
※余談だが、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」サウンドトラックは、神前暁がアニメに提供した劇中音楽で初めてパッケージ化された商品でもある。(それまで、氏の手がけたBGMの音源は、各アニメのDVD・Blu-ray初回特典でしか入手できなかった)
関連項目
関連コミュニティ
- 15
- 0pt