神威がくぽ (かむいがくぽ) とは
ヤマハのVOCALOID2技術を使った歌声合成ソフト、「がくっぽいど/GACKPOID」のイメージキャラクターである。
ニコニコ動画では「がくぽ」、「殿」などと呼ばれて親しまれている。
概要
神威がくぽのキャラクターデザインは、『ベルセルク』などで知られる漫画家:三浦建太郎によって描かれた。
苗字の「神威」は、中の人こと歌手:Gacktのフルネームである「Camui Gackt」の漢字名「神威楽斗」から取られたものだ。また、ニコニコ大百科の「がくっぽいど」の記事に寄せられた情報によると、神威がくぽの名称の発表以前に2ちゃんねるで呼ばれていた名前が「がくぽ」だったそうである。ただし、公式なコメントが無い以上、関連性については不明となっている。
キャラクターデザインは、三浦氏のVOCALOIDとニコニコ動画に対する思い入れなどから無償で提供されたものだが、製品ページのがくぽの右下には「神威がくぽ(C)三浦健太郎」と記述がある為、『(C)』つまり、著作権(コピーライト)は放棄してない。キャラの利用について詳しくは、がくっぽいど公式サイトの「キャラクター使用に関するガイドライン」を参照して欲しい。
お絵カキコより 絵師:Mari氏
■がくぽが完成するまでのスケッチ画
現在のがくぽになるまで、甲冑風・ヒーロー風・軍服風など、何枚もスケッチ画が描かれイメージが練られたようである。中盤までのスケッチ画にはニコニコ動画のキャラクター「テレビ」があしらわれており、「ひよこかみなり」の姿も見られる。(※以下外部リンク)
- CNET Japan - これがプロの本気 三浦建太郎さんの「がくっぽいど」スケッチ画を独占入手
(7月3日、イラスト内のコメントに、ぼかしが入った状態で公開) - がくっぽいど製品サイト - エピソードII キャラクターデザイン
(7月31日、イラスト内のコメントのぼかしが取れ、三浦氏のコメント付きで公開)
■ファッションと特徴など
がくっぽいど製品サイトにて詳細なイラストが公開され、全身が判るようになった。
⇒ がくっぽいど製品サイト - イラストデータのダウンロード
- 羽織: 「イラストには侍のイメージが欲しい」という依頼内容があったようで、和と近未来(電脳)を連想させる衣装となった。羽織は、ゆったりと着る伝統的な着物とは違い、胴は短くジャケット的なものに仕上がっており、三浦氏によると陣羽織という事である。袖の模様は「音波紋」と、スケッチ絵に三浦氏のコメントがあり、音をイメージした波紋模様のようである。背中には大きな『楽』の文字がある。
- インナー: SF風なインナーは、スキューバダイビングをする時のボディースーツ状になって全身を覆っており、胸に謎の光る円?が見え、そこから伸びるヒスイ色のラインが光っているように見える。これは、7月31に公開された三浦氏のコメント付きスケッチ画から、胸の光る円は音楽の波形(スペクトラム)を表示するディスプレイだという事が判明した。また、腹部のヒスイ色のラインは音楽の音量で変化を見せるレベルメーターである事も判明した。
- 袴(はかま): くっきりしたプリーツが付いた白い袴を着用。長さはひざ下と短く、ブーツを見せて現代風な装いにしている。袴にはスカート状になっているものや、股下途中から左右に分かれているものなどがあるが、がくぽの袴は、股下すぐから分かれてズボン状になっている袴、馬乗袴(うまのりはかま)のようだ。
- 帯: 髪の毛と同じ色の帯を使い、手前で蝶結びされている。
- 靴: ひざ下までカバーする、ロングブーツかと思いきや、上着と袴を取った全身絵を見る限りボディースーツと一体になっているように見える。ヒスイ色のライン部分も全身と繋がっているようで、上半身と同じくぼんやりとした光を発しているように見える。
- 刀(設定有り): 三浦氏いわく、刀の名称は「楽刀・美振(がくとう・みぶり)」。楽器の力を秘めている。刀にある紋様は音を発し、持ち主である「神威がくぽ」が美しく相手に振り下ろすことにより、相手の体にあるビート感を刺激し、相手を感化したり、仲間と共に音楽を楽しんだりする事ができる。名前の由来は、YAMAHAが販売していた「Miburi」と思われ、三浦氏が敬愛する作曲家:平沢進が一時期ライブで使っていたとの情報がある。(製品サイトへ⇒ Miburi)
また、パッケージイラストを拡大してよく見ると、鞘に「美振」と描いてあることが判る。 - 扇子: キャラクターイラストでは「楽」と名の入った扇子をかざしている。
- 肩あて(大袖): 戦国武将が着る甲冑(かっちゅう)の肩についていそうな和風の肩あてが付いている。パッケージ絵ではスペクトラムとレベルメーターが表示されているが、楽刀美振を抜いているイラストで「歌舞音曲楽 MODE」と表示されている。(歌舞音曲楽は右読みかも…)この事から、ミクの袖のような情報表示インターフェースでは無いかと推察される。このアイテムは、初期のスケッチ画で肩から服と二の腕にかけて一体化されたレベルメーターとして考案されたが、Gacktから「サイバーと和装の組み合わせが希望」という要望があった時に一度は消えたものである。しかし、現在のデザインが固まってきた際、和装はワンポイントで何かを入れないとラインが流れてしまうので、武将的な大袖に形を変えて復活したようだ。ちなみに、この肩あて部分は甲冑の専門用語で「袖(そで)」といい、古くは「肩鎧(かたよろい)」と呼ばれていた。また、左肩にあるものは「射向の袖(いむけのそで)」又は「弓手の袖(ゆんでのそで)」と呼び、がくぽの服には無いが、右肩にあるものは「馬手の袖(めてのそで)」と呼ぶ。
- 爪: 全ての爪に青紫色のマニキュアを塗っているようである。
- 髪: 腰下まで達している青紫色の長髪をクロスの飾りがアクセントな髪留めでまとめている。
- アホ毛: 7月31に公開された三浦氏のスケッチ絵のコメントから、はっきりとアホ毛だということが判明した。アホ毛は初期の案から付属していたようである。
- もみ上げ: 長い。腰下まで確実に達しているように見える。それを髪留めでまとめている。
- マイク: 両耳にあるヘッドセット?の右耳からマイクが出ている。
- 目: 瞳の色は青色。美振を抜刀しているアップ絵では、目の上にヒスイ色のアイシャドウを塗っているのが判る。また、がくぽのデザインについて、声の主であるGacktからは、「三浦氏の世界観で描いて欲しい」と言われたようだが、「目だけは僕にして欲しい」という唯一の要望があり、目だけはGacktの目となったというエピソードがある。(関連リンク⇒ CNET Japan)
- 唇: パッケージイラストを見るとピンク系で、ハイライトでテカりが表現されている程のつややかな唇である。。リップ、もしくは口紅を塗っているのかもしれない。
※クリプトン生まれの初音ミク達には、体重や身長、年齢の設定が明示されているが、がくぽは明示されていない。
Gacktのプロフィールを引き継いでいるという見方も出来るが、Gacktのプロフィールは公式サイトで明示している血液型と誕生日以外は基本的に謎に包まれている。(ネットからの情報では、公称1540年生まれ(468歳)推定身長:180cm 推定体重:59kg )イラストを描くに至って、年齢と体重は問題になりにくいが、身長はミク達と一緒に描く時に少々悩む所であるといえる。
■キャラクターの二次創作について
がくっぽいどのサイトで見れる、キャラクター使用ガイドラインには二次創作について以下の事が明言されている。(※製品紹介サイト内のキャラクター使用ガイドライン参照)
第2条(使用許諾)
当社は、非商用に限り個人、または同人サークル等が本キャラクター、並びに本キャラクターの二次創作物を公開、配布することを許諾します。
ただし、有固体、立体物、衣装は除きます。
また、著しくイメージを損なうような使用、公序良俗に反するような使用、第三者の権利を侵害する使用に関しては、公開・配布など一切の使用を禁止します。
また、別途使用許諾が必要な場合については、第3条で「(1)商用での使用(2)有固体、立体物、衣装での使用」として書かれているが、「非営利かつ無償での利用の場合」は、「ガイドラインで許諾された範囲内」において事前の問い合わせ無しで利用することが可能とされている。
ニコニコ動画での 神威がくぽ
■キャラクターデザインと発売前の視聴者の反応
まず何よりも、キャラクターデザインに驚かされた人が多かった。ニコニコ動画内で時報による呼び出しをされた漫画家:三浦建太郎によるデザインに驚かされた上、Gacktのままキャラクター化されるものだと思っていた人も多いようで、「斜め上をいったw」「予想外」などのコメントが、ニコニコ動画内やニコニコ大百科内のがくっぽいど項の掲示板で見られた。(※ただし、ファンクラブ限定版がくっぽいど のパッケージはGacktの写真になっており、神威がくぽとは呼ばれていない)
■アイテム
キャラの発表後、髪の色と形が「茄子(ナス)」を連想させるからか、ナスを持たせたり、ナスのキャラクターを一緒に出す動画が見られ、ニコニコ動画内でのがくっぽいど宣伝バナーにも、次はナスか?というような文章が並んだ。発売後、ナスはアイテムとしてほぼ確定か?という声が聞こえている。
ナスに足を付けてお盆に飾る精霊馬(しょうりょううま)があるが、これにがくぽを乗せるアイディアが発売前に生まれたが、がくっぽいど発売前夜に投稿された動画、『がくぽが家にやってきた!』にて「ナスノヨイチ」が登場した事によって、愛馬・・・、否、愛茄子として定着したと言って良いであろう。もっとも、発売日一ヶ月に投稿された動画『ほのぼのろいど13話』には既に愛茄子「ぽ丸」がいたが・・・。
■発売後
お絵カキコより祝い絵 絵師:Mari氏
発売日、7月31日には、がくぽオリジナル曲『ダンシング☆サムライ』が登場。中毒性のある絵と曲で、ナスとがくぽの関連性を強固にした。また、動画内では、がくぽを「殿」と呼ぶ人が現れ、沢山の視聴者に伝染している。
バンブラPへの参戦
ニンテンドー3DS「大合奏!バンドブラザーズP」に、蒼姫ラピスに続いて生声アーチストとして参戦した。
ラピスと違いやや唐突な登場ではあったが、トマト15個(消費税8%込で771円だが、買わずにトマトを入手する事も可能)で買える辺りは共通している。
付属楽曲はmathru(かにみそP)の「Episode.0」。
関連動画
がくぽ初のVOCALOID殿堂入りした動画。ノリの良い曲に、独特な絵、キャラの動きに中毒性があると定評であり、がくぽのキャラ付けに大きく影響しそうな動画である。殿と呼ぶ人もここから現れた。
お絵カキコ
「VOCALOIDとその関連キャラクターのお絵カキコ#神威がくぽ」も参照。
関連コミュニティ
関連商品
関連項目
関連リンク
- 株式会社インターネット がくっぽいど紹介ページ
- Gackt Official Website - Gackt.co
- ITmedia - 「がくっぽいど」7月末発売 “ニコ厨”漫画家・三浦建太郎さんのイラストで(2008年06月20日)
- CNET Japan - プロがなぜ、二次創作を願うのか--Gacktが歌い、三浦建太郎が描く「がくっぽいど」(2008年06月28日)
- AV Watch - 「がくっぽいど」は7月31日発売、サンプル曲も試聴可能に-三浦建太郎氏の描き下ろしパッケージデザイン公開(2008年07月03日)
- Miburi | DESIGN | ヤマハ株式会社
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