福島原発とは(株)東京電力が設置、運営を行っている原子力発電所のことである。
概要
基本的に、東京電力が福島県に設置した原子力発電所の通称として使われる。
多くの場合、重篤事故を起こして周辺地域に多大な被害を与えた「東京電力福島第一原子力発電所」のことを指すものとして了解されるが、場合によっては第一原発に「東京電力福島第二原子力発電所」も加えた原発群を指す総合的な略称として使われることもある。
福島県に建設された原子力発電所は、2014年11月現在、廃止されたもの、全機停止しているもの、建設計画の中止されたものが1つずつある。廃止、全機停止、建設中止はいずれも、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の地震・津波に因るものである。
また、この通称のせいで誤解される場合も有るが、これら発電所はすべて民間企業である東京電力の設置したものであり、福島県はその運用に全く関わっていないので注意が必要である。
東北地方太平洋沖地震にともなって起きた原発事故については、「原発事故」「福島第一原子力発電所事故」などの記事が詳しいのでそちらも参照されたい。下記関連項目に紹介している。
福島第一原子力発電所
東京電力の所有する管外発電所(福島県は東北電力の事業区域であり、東京電力の事業区域ではない。なお、東京電力の所有する原発はすべて管外発電所である)。「福島第一原発」、「1F」とも。「福島原子力発電所」の1号機のことではない。東日本大震災時に最も被害・事故の規模が甚だしかった原発。炉心溶融などの重大な事故を起こした1号機から4号機は2012年4月20日付で、比較的被害の少なかった5号機と6号機も2014年1月31日付で廃止された。7号機、8号機の建設計画もあったが、一連の事故を受けて中止された。詳細は当該記事を参照。
福島第二原子力発電所
東京電力の所有する管外発電所。「福島第二原発」、「2F」。「福島原子力発電所」の2号機ではない。東日本大震災の影響で原子力緊急事態宣言まで出されたが、震災の4日後に、安全に停止された。2014年11月現在、全機停止しているが、廃止はされていない。詳細は当該記事を参照。
浪江・小高原子力発電所
かつて建設が予定されていた、東北電力の原子力発電所。福島第一原子力発電所事故によって、建設予定地の浪江町、南相馬市の両議会、浪江町長、南相馬市長をふくむ地元住民らの反対が強まり、2013年3月、東北電力の発表で正式に計画が取りやめられた。
建設計画が持ち上がって以後、地元の反原発運動家が予定地に差し掛かった自分の土地の売買を拒否し、長期間に渡って建設を足止めさせたエピソードを持つことでも知られている。もし予定通り建設が進んでいた場合、東京電力福島第一原子力発電所事故と同規模の事故を起こしていたかもしれないとの指摘が有っただけに、旧予定地の周辺住民の間では「この原発が建設されなかったことは原発の推進、反対どちらの立場に立つ人にとっても幸運だった」と言われることがある。
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