空の軌跡the3rdとは、日本ファルコムより発売されたRPGである。
正式タイトルは『英雄伝説 空の軌跡 the 3rd』(ザ・サード)。
シリーズ全般に関するトピックや、登場人物についての記述は「空の軌跡」の記事を参照。本稿では「空の軌跡 the 3rd」(以後、3rdと略す)のゲーム内容について記述する。
概要
2007年6月28日にWindows版が最初に発売された。
空の軌跡シリーズの第三作目。
前作「空の軌跡SC」(以後、SCと略す)で少女エステルを主人公とした物語本編は完結している為、今作は、前作でエステルに協力したケビン・グラハムを主人公にした外伝的な位置付けの作品である。
SCでの事件から半年後、ケビンは彼の知己である少女リースと共に「影の国」と呼ばれる謎の異世界へ飛ばされる。そこで、かつての仲間たちと協力して異世界の謎を解き明かして行く。
その道中において、ケビンの生い立ちと彼の秘められた力についても明かされる。
システムにおける前作からの主な変更点
基本的にはほぼ前作SCのシステムを踏襲しているが、新要素、変更が加えられている。
前作データの引継ぎ
前作SCのクリアデータを読み込ませる事で、SCの最終遊撃士ランクに応じて3rd序盤に入手出来るアイテムの内容が変化する。
フィールドとダンジョン移動
前作まではフィールドを移動して町やダンジョンに到着、物語の進行に応じて別の土地へ移動するというスタイルであったが、今作では「隠者の庭園」と呼ばれる場所を拠点にし、そこからワープゾーンを通って新たなダンジョンへ移動するというスタイルになっている。
拠点とダンジョンは、各地に点在する石碑と後述する「記憶の扉」と呼ばれる地点を通じて自由に瞬間移動が出来る。
パーティ編成
基本的に冒険で出会った人物はそのまま主人公と行動を共にし、その中から任意のメンバーを選ぶ事が出来る。
パーティに加わるメンバーの数は合計十六人になるが、一度にパーティへ参加出来るのは四人の為、残ったメンバーは拠点で待機する事になる。
また、場合によっては複数のパーティに分かれてダンジョンを探索する事もある。
記憶の扉
前作までにあったサブクエストは無くなり、今作では新たに「記憶の扉」が加わった。
これはケビンとリースを除いた、パーティメンバーにちなんだショートエピソード集である。
内容はバラエティに富んでおりFCよりも過去の出来事や、SCと3rdの間に起こったエピソード、後の零の軌跡や碧の軌跡に繋がるものまであり、それらをクリア後改めてみると伏線や当時の謎、真相に気づかされる事が多い。(レンのエピソードや赤い星座など)
扉は各ダンジョンに二十四箇所あり、扉によってはいくつもの段階に分かれているものがある。扉はそのエピソードに関係した人物、もしくは特定の条件を満たす事で閲覧可能になる。閲覧後はアイテム等を入手したり、Sクラフトを取得するものもある。
また、戦闘が発生するものもあり中にはシューティングゲーム、トランプ勝負、クイズ、釣り勝負といったユニークなものがある。
尚、これらの扉はゲーム進行に必須のものでは無いので、閲覧するかどうかはプレイヤーの任意である。
戦闘
戦闘時において、前作ではボイスの無かったキャラクター達に新規ボイスが加わった。また、既存メンバーにも被ダメージ時のボイスが追加された。
新キャラクターに加え、既存のメンバーたちにも新たなクラフト、Sクラフトが追加。
新クラフトの恩恵で、前作までは最弱だったティータが今作では最強クラスになった。
また、前作までには居なかったタイプの敵として亡霊、悪魔、天使等が加わった為、それらの敵に有効な「空」・「幻」・「時」属性を中心にアーツの種類も増加した。
ATボーナスの種類が増加。一撃で倒す「DEATH」、2回連続で行動出来る「RUSH」等が追加された。
リモートアビリティ
拠点に居る待機中のメンバーから一人を選んで支援メンバーに設定すると、冒険に出ているパーティ全員のステータスを変化させたり特殊効果が付加される。
その効果はメンバーによって異なる。
例えばリースを選ぶと、経験値とセピスの取得量が増える。
PSP版
2008年7月24日にファルコムより発売。
2010年12月16日に廉価版が「PSP the Best」として、パッケージ&ダウンロード版が発売。
主な追加・変更点
- ゲーム開始前に四段階の難易度変更が可能になった。
- 前作SCのクリアデータを読み込ませた時に、ゲーム序盤で入手出来るアイテムの種類が増えた。SCでティータのSクラフトを強化していればそれも引き継がれる。
- 魔獣手帳が追加。
- 「駆動3」・「神鏡」・「魔鏡」のクオーツ追加。
- PSP版SC同様、△ボタンと方向キーの組み合わせで各種の手帳へショートカットするように変更。それに加えて「全クォーツを外す」「上位クォーツに入替」のショートカットが追加。
- ミニマップにおける敵の位置表示がPSP版SCと同じ仕様になった。
- ユリアとミュラーのクラフト、アーツ「テンペストフォール」、一部アイテムの性能が変更。魔獣「デススラッガー」が強化。
- Sクラフト発動時の演出がスキップ出来るようになった。
- 扉エピソードは途中でスキップ出来るようになった。ただし、スキップするとクリアー扱いにはならない。
- 星の扉15(レンのエピソード)が大幅に短縮された。(これに関しては内容があまりにも過激かつ年齢コードに抵触する為か中盤までがカットされており、そのためPSP版だけではよく分からない内容になってしまっている。内容はトラウマレベルなので閲覧時注意)
- ゲームオーバー時、難易度を下げてリトライが出来るようになった。
- ゲームクリアー後に二周目を再開する際、PSP版SC同様Windows版よりも引き継げる要素が増えた。
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関連項目
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